歌うときに痰がからむときは?声がすっきり出ないときの対策と工夫
「歌いはじめると、のどに痰がからむ」 「声がすっきり出なくて、ゴロゴロした感じがする」 「高い音のところで、痰がひっかかって声がにごる」
歌うときに痰がからむと、思うように声が出ず、気になってしまいますね。のどに何かがはりついているような感じがして、歌に集中できない方もいらっしゃると思います。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、歌うときに痰がからむときに、どんなことを見直せばよいか、歌う前や歌っている最中、ふだんの生活でできる対策をまとめました。咳払いのかわりにできる、のどのととのえ方については、べつの記事でくわしくお話ししています。咳払いは歌によくない?歌う前の咳払いのかわりにできる、のどのととのえ方
はじめにお伝えしておきたいのは、この記事は、痰の原因を決めつけるものではない、ということです。痰がからむ理由は、人によって、また季節や体調によってもちがいます。痰がずっと続くとき、色がいつもとちがうと感じるとき、せきやのどの痛みがあるときなどは、ひとりで判断せず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
歌うときに痰がからむのは、どんなとき?
まずは、からみやすい場面をふりかえる
痰がからみやすいときを、ふりかえってみてください。メモにしておくと、自分なりのパターンが見えてくることがあります。
- 朝起きてすぐか、夜か
- 歌いはじめか、しばらく歌ったあとか
- 高い音か、低い音か、小さな声のときか
- 食事や飲み物のあとか
- かぜぎみのときや、花粉の季節か
- 部屋がかわいているときか
のどがかわいているとき
のどがかわいていると、のどについたものがねばついて、はりつくような感じがすることがあります。エアコンのきいた部屋や、冬のかわいた季節は、とくに気になるかもしれません。
朝起きてすぐのとき
朝は、のどがまだ目ざめていない感じがして、痰がからみやすく感じる方もいらっしゃいます。起きてすぐに大きな声で歌うと、すっきりしないこともあります。
食べたり飲んだりしたあと
食べ物や飲み物によっては、のどにねばりを感じることがあります。たとえば、牛乳やあまい飲み物のあとに、のどがすっきりしないと感じる方もいらっしゃいます。ただ、感じ方は人によってちがうので、自分の場合はどうかを、ふりかえってみてください。
鼻やのどの調子がよくないとき
かぜぎみのときや、花粉の季節などは、鼻やのどの調子がよくなく、痰がからみやすく感じることもあります。花粉の季節の歌の練習については、こちらの記事でもまとめています。花粉症の季節の歌の練習。鼻やのどがつらい、声が出ないときの工夫
歌う前にできる対策
のどと口をうるおす
- 歌う前に、常温か、少しあたたかい水やお湯を、少しずつのむ
- いっぺんにたくさんのむより、こまめに口にふくむ
- 部屋がかわいているときは、加湿器を使ったり、ぬれタオルをほしたりする
あたたかい飲み物で、のどがほっとする感じがする方もいらっしゃいます。自分にとって、のどがらくな温度をさがしてみてください。
歌う前の飲み物をえらぶ
歌う前に、のどがねばつくと感じる飲み物があれば、練習の前はひかえてみるのもひとつの方法です。水やお湯、ノンカフェインのお茶など、のどがさっぱりすると感じるものをえらんでみてください。
朝は、すぐに歌わない
朝に歌うときは、起きてすぐではなく、少し時間をおいてから歌うと、らくに感じることがあります。
- 起きたら、まず水やお湯をのむ
- 顔をあらったり、体をのばしたりして、体を目ざめさせる
- ふつうの声でしゃべったり、ハミングをしたりしてから歌う
小さな声から、ゆっくりならす
いきなり大きな声で歌うと、痰がひっかかったまま、のどに負担がかかることがあります。
- 口をとじて、ハミングで小さく声を出す
- 「う」や「む」など、口をあまりあけない音で、やさしく声を出す
- ストローをくわえて、そっと声を出す
小さな声で、のどをゆっくりならしていくうちに、すっきりしてくると感じる方もいらっしゃいます。ストローを使った練習は、こちらの記事で紹介しています。ストローを使ったボイトレのやり方。のどにやさしい発声練習を、おうちではじめよう
歌っている最中に痰がからんだら
強い咳払いをくりかえさない
痰がからむと、「ゴホン」と強く咳払いをしたくなります。でも、強い咳払いを何度もくりかえすと、のどにかえって負担がかかることがあります。
- 水を少しずつのむ
- つばをごくんとのみこむ
- 息を「はっ」と軽くはく
- ハミングで、小さく声を出してみる
まずは、こうしたやさしい方法をためしてみてください。
いったん止まって、のどを休ませる
練習中なら、痰がからんだまま歌いつづけず、いったん止まってかまいません。水をのんで、のどが落ちついてから、また歌いはじめてみてください。
声をむりに押し出さない
痰がからんで声がにごると、なんとか声を出そうとして、強く押し出してしまうことがあります。声を押し出すと、のどに力が入り、すっきりしないまま、のどがつかれてしまうこともあります。
声を少しやわらかくして、息をそっと流すように歌ってみてください。のどがらくになると、声もすっきりしてくることがあります。
本番で痰がからんだら
発表会やコンクールの本番で、痰がからむこともあるかもしれません。
- 息つぎのときに、つばをのみこんでみる
- 声をむりに張らず、やわらかく歌う
- 少し声がにごっても、あわてず、つぎのフレーズに向かう
本番では、少し声がにごったとしても、歌全体が伝わることを大切にしてみてください。水を用意しておけるかどうかは、会場や主催者によってちがうので、前もってたしかめておくと安心です。
ふだんの生活でできる工夫
のどをかわかせない
- こまめに水分をとる
- マスクをして、のどのかわきをふせぐ
- ねるときに、部屋がかわきすぎないようにする
のどをかわかせないことは、歌う人にとって、ふだんからできる大切なケアです。冬の乾燥とのどについては、こちらの記事にもまとめています。冬の乾燥からのどを守る|歌う人のための加湿・水分・すごし方
体調がよくない日は、むりに歌わない
かぜぎみのときや、のどに違和感があるときは、むりに歌わず、休むことも大切です。休むことで、それまでの練習がむだになるわけではありません。
歌い方を、先生に見てもらう
のどに力が入る歌い方をしていると、すっきりしない感じが続くこともあるかもしれません。教室の先生に「歌うときに痰がからむ」と伝えて、声の出し方を見てもらうのもよい方法です。のどにやさしい発声を、いっしょに見直してくれることもあります。歌の教室さがし
声をよく使う日は、のどを休める時間を
長い時間しゃべったり、大きな声を出したりした日は、のどがつかれていることがあります。のどがつかれていると、すっきりしない感じが続くと感じる方もいらっしゃいます。そんな日は、歌の練習を軽めにしたり、静かにすごす時間をつくったりして、のどを休めてあげてください。
痰がからみやすい時間を、さけて練習する
ふりかえってみて、「朝は痰がからみやすい」「食事のあとはすっきりしない」など、自分なりのパターンが見えてきたら、その時間をさけて練習するのもひとつの方法です。
- 体が目ざめて、のどがらくになる時間に練習する
- 食事のあとは、少し時間をあけてから歌う
- 練習の前に、水やお湯をのむ習慣をつける
むりにがまんして歌うより、のどがらくな時間を見つけるほうが、気持ちよく練習を続けやすくなります。
お医者さんに相談したいとき
つぎのようなときは、歌い方の工夫だけで何とかしようとせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
- 痰がからむ感じが、ずっと続いている
- 痰の色や、ようすがいつもとちがうと感じる
- せきや、のどの痛みがある
- 声のかすれが続く
- 熱や、息苦しさがある
まとめ
- 歌うときに痰がからむときは、まず、からみやすい場面をふりかえる
- のどのかわき、朝起きてすぐ、食べたり飲んだりしたあと、鼻やのどの調子などが、きっかけになることもある
- 歌う前は、のどをうるおし、小さな声からゆっくりならす
- 歌っている最中は、強い咳払いをくりかえさず、水やつばをのみこむなど、やさしい方法を
- 声をむりに押し出さず、やわらかく歌う
- 痰が続くとき、いつもとちがうと感じるときは、耳鼻科などのお医者さんに相談する
のどがすっきりすると、歌うことが、もっと気持ちのよい時間になるかもしれません。のどにやさしい声の出し方を教えてくれる先生をさがしたいときは、教室さがしのページも使ってみてください。歌の目標をもってみたいときには、こんな場もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ