子どもに歌ってほしい童謡の名曲。季節ごとにえらぶ、ずっと歌いつがれてきた曲
童謡や唱歌には、日本の季節や景色、家族への思いがつまっています。おじいちゃん、おばあちゃんの世代から歌いつがれてきた曲は、家族みんなで歌えるのもすてきなところです。
この記事では、子どもに歌ってほしい童謡・唱歌の名曲を、季節ごとに紹介します。(歌詞はのせていません。曲の名前でさがしてみてください)
童謡と唱歌、なにがちがう?
ふだんはまとめて「童謡」とよぶことが多いですが、もともとは少しちがうものです。
- 唱歌は、学校で子どもたちが歌うために作られた歌として説明されることが多いです
- 童謡は、子どものために、子どもの心によりそって作られた歌として説明されることが多いです
どちらも、長いあいだ家族や学校で歌いつがれてきたという点では同じです。この記事では、どちらもまとめて「名曲」として紹介しています。お子様に「この歌は、おばあちゃんも学校で歌ったんだって」と話してあげると、歌がぐっと身近になります。
春の名曲
| 曲 | ひとこと |
|---|---|
| 春が来た | 春がやってきたよろこびを、明るく歌う曲 |
| 春の小川 | 小川の水のように、さらさらと歌う |
| 朧月夜 | 春の夕べのやわらかな景色。小学生に |
| チューリップ | 小さなお子様のはじめの1曲に |
| ちょうちょう | 短くて、おぼえやすい |
「春が来た」「春の小川」「朧月夜」は、どれも作詞が高野辰之、作曲が岡野貞一という同じコンビの曲です。
夏の名曲
| 曲 | ひとこと |
|---|---|
| うみ | 広い海を思いうかべて、のびのびと |
| シャボン玉 | やさしいメロディーの中に、切ない気持ちも |
| たなばたさま | 七夕の季節に。小さなお子様にも |
「シャボン玉」は、作詞が野口雨情、作曲が中山晋平です。
秋の名曲
| 曲 | ひとこと |
|---|---|
| 赤とんぼ | ふるさとと、小さなころの思い出を歌う名曲 |
| 七つの子 | 親と子のあたたかい気持ちがつまった曲 |
| 夕焼小焼 | 夕方の帰り道の景色がうかぶ |
| もみじ | 秋の山の色を、ゆたかに歌う |
| 里の秋 | 秋の夜のしずかな風景と、家族への思い |
| どんぐりころころ | 小さなお子様に大人気 |
「赤とんぼ」は作詞が三木露風、作曲が山田耕筰。「七つの子」は作詞が野口雨情、作曲が本居長世です。
冬の名曲
| 曲 | ひとこと |
|---|---|
| たきび | 冬の寒い日のあたたかい風景 |
| ゆき | 雪がふるよろこびを、元気に |
| お正月 | お正月を待つわくわくした気持ち |
季節をとわず歌える名曲
| 曲 | ひとこと |
|---|---|
| 故郷 | ふるさとを思う気持ちを歌う、しっとりした名曲 |
| ぞうさん | 親子のやりとりがかわいらしい |
| ぶんぶんぶん | 小さなお子様も楽しく歌える |
「ぞうさん」は作詞がまど・みちお、作曲が團伊玖磨です。
ほかにも歌ってみたい、季節の唱歌
上の表のほかにも、季節を感じられる唱歌はたくさんあります。「今月の歌」がきまらないときの参考にしてください。
- 5月ごろ:「こいのぼり」「茶摘」。こどもの日や、新茶の季節に
- つゆのころ:「かたつむり」。雨の日のおさんぽのあとに
- 秋の夜:「虫のこえ」。虫の鳴き声を聞いたあとに歌うと、ぴったりです
- 冬の朝:「冬景色」。小学校高学年のお子様に
- いつでも:「ふじの山」。富士山の写真や絵を見ながら
季節の行事や、その日に見た景色と歌がむすびつくと、お子様の中で「歌」が「思い出」にかわっていきます。1年たって同じ季節がきたとき、「去年もこの歌を歌ったね」と話せるのも、季節の歌ならではの楽しみです。
年れいに合わせたえらび方
同じ名曲でも、お子様の年れいによって、歌いやすさはかわります。曲えらびのめやすにしてみてください。
| 年れい | えらぶときのめやす | たとえば |
|---|---|---|
| 2〜3歳ごろ | 短くて、同じことばがくりかえされる曲 | チューリップ、ちょうちょう、ぶんぶんぶん |
| 4〜6歳ごろ | お話や場面がうかぶ曲 | どんぐりころころ、たなばたさま、ぞうさん |
| 小学校低学年 | 季節の景色を思いうかべて歌える曲 | 春が来た、うみ、たきび |
| 小学校高学年 | ことばの意味や気持ちを深く考えられる曲 | 朧月夜、赤とんぼ、故郷 |
小さなお子様には、まず「楽しく歌える」ことを大切にしてください。高学年になると、しっとりした曲の中にある気持ちを、自分なりに考えて歌えるようになってきます。
おうちで名曲に親しむ5つの方法
名曲は、「練習する曲」として向き合うより、生活の中で自然にふれるほうが、心にのこりやすくなります。
- 季節がかわるころに、その季節の曲を1曲えらんで、家族の「今月の歌」にする
- お風呂やおでかけの車の中で、いっしょに口ずさむ
- 曲にでてくる景色(夕焼け、もみじ、雪など)を、実際に見に行く
- 歌から思いうかんだ景色を、お子様に絵にかいてもらう
- 図書館で、童謡や唱歌の絵本をさがしてみる
どれも特別な道具はいりません。「上手に歌う」ことより、「その歌が好きになる」ことを大切にしてみてください。
おじいちゃん・おばあちゃんと歌う楽しみ
童謡や唱歌のよいところは、世代をこえていっしょに歌えることです。帰省のときや、電話、ビデオ通話などで、いっしょに歌ってみるのもおすすめです。
- 「この歌、小さいころに歌った?」と、おじいちゃん・おばあちゃんに聞いてみる
- 学校で歌った思い出や、そのころの景色の話を聞かせてもらう
- お子様が歌うのを聞いてもらい、感想を伝えてもらう
お子様にとっては、歌のうしろにある「家族の思い出」を知るきっかけになります。おじいちゃん・おばあちゃんにとっても、うれしい時間になると思います。
歌うときのポイント
歌詞の意味をいっしょに調べる
昔の童謡には、今はあまり使わないことばがよく出てきます。意味を知ると、歌い方がかわります。
季節にあわせて歌う
その季節の曲を歌うと、外の景色と歌がつながります。夕焼けを見ながら「夕焼小焼」を口ずさむ、など、生活の中で歌うのもおすすめです。
コンクールの課題曲になることも
童謡のコンクールでは、季節の童謡・唱歌が課題曲になることもあります。曲のえらび方はこちら。童謡コンクールの曲のえらび方。年れい別のおすすめと、さけたいえらび方上手に歌うコツはこちら。童謡を上手に歌うコツ。「ことば」を大切にすると歌はかわる
歌うときに気をつけたいこと
名曲の中には、もとの音の高さが、小さなお子様には高すぎる曲もあります。むりに高い声を出そうとすると、のどに力が入り、どなるような声になってしまいます。
- 高いところが苦しそうなら、全体の高さを下げて歌う
- 長い曲は、1番だけ歌うところからはじめる
- のどがいたいとき、声がかすれているときはお休みする
声のかすれが何日も続くときは、早めに耳鼻科で相談してください。名曲は、むりをせず、楽しく長く歌いついでいきたいものです。
よくある質問
昔の歌は、今の子どもにはむずかしくないですか?
ことばはむずかしく感じることもありますが、メロディーはやさしい曲が多いです。意味をひとつずつ話してあげると、お子様は意外なほど楽しんで歌います。わからないことばをいっしょに調べる時間も、よい思い出になります。
楽譜はどこでさがせますか?
童謡や唱歌の楽譜は、書店や楽器店の楽譜コーナー、図書館などで見つかります。曲によって、もとの調(音の高さ)がお子様には高すぎることもあるので、歌いやすい高さのものをえらんであげてください。
伴奏はどうすればいいですか?
おうちで楽しむだけなら、伴奏はなくても大丈夫です。手びょうしだけで歌うのも楽しいものです。コンクールなどで伴奏が必要なときは、こちらを参考にしてください。伴奏音源はどうする?歌のコンクールでカラオケが使えない理由と、5つの用意のしかた
まとめ
童謡・唱歌は、季節や家族への思いがつまった日本の宝物です。お子様といっしょに、季節ごとに歌ってみてください。おじいちゃん、おばあちゃんといっしょに歌える曲もたくさんあります。
- 季節の曲を「今月の歌」にして、生活の中で歌う
- 年れいに合わせて、歌いやすい曲からえらぶ
- 歌詞の意味や、歌のうしろにある家族の思い出も話してみる
- 高すぎる曲は高さを下げて、のどにむりをさせない