音楽会・学芸会のソロに選ばれるには?オーディションの準備と心がまえ
「音楽会で、ソロを歌ってみたい!」
お子様がそう言ったら、応援したいですよね。学校によっては、ソロや代表を決めるためのオーディションがあります。この記事では、その準備をお伝えします。
オーディションは、どんなふうに行われる?
やり方は、学校や先生によってさまざまです。よくあるのは、つぎのような形です。
- 音楽室で、ひとりずつ先生の前で歌う
- 希望者が何人かずつ、クラスのみんなの前で歌う
- 休み時間や放課後に、短いフレーズだけ歌う
どの形でも、歌うのはソロの部分だけ、ということが多いです。いつ、どこで、どの部分を歌うのかを、お子様に先生からよく聞いてきてもらいましょう。わからないことがあれば、お子様が自分で先生に聞くのも、大切な準備のひとつです。
オーディションで見られやすいところ
学校や先生によってちがいますが、よく見られるのはこんなところです。
- 声がよくとおるか(大きい声ではなく、体育館やホールにひびくか)
- 正しい音とリズムで、ひとりで歌いきれるか
- 歌詞がはっきり聞こえるか
- 曲の場面にあった表情や歌い方か
- 練習にまじめに取り組めるか
とくにさいごの「練習に取り組めるか」は、学校の行事ならではの大切なポイントです。
おうちでできる準備
曲をじっくり聞く
ソロの部分だけでなく、曲全体の流れを知っておくと、歌いはじめのタイミングもつかみやすくなります。
「ひびかせる声」を練習
大きな声をむりに出すと、どなった声になってしまいます。ハミングや「あくびの口でほー」など、ひびきを感じる練習がおすすめです。おうちでできる子どもの発声練習。5分でできる遊びのような練習法
広い場所で歌ってみる
公園や広い部屋で、「あの木まで声をとどけよう」と歌ってみると、遠くにとどく声の感覚がつかめます。
本番のように立って歌う
いすにすわったままではなく、まっすぐ立って、前を見て歌う練習をしましょう。
オーディションまでの2週間の進め方
オーディションの日がわかったら、つぎのように少しずつ進めてみてください。1日10分くらいで十分です。
| いつ | やること |
|---|---|
| 2週間前 | 曲全体を何度も聞く。ソロの歌詞を紙に書いて、場面や気持ちを話しあう |
| 10日前 | ソロの部分を、歌詞を見ながらゆっくり歌う |
| 1週間前 | 歌詞を見ずに歌う。録音して、ことばがはっきり聞こえるかたしかめる |
| 4日前 | 広い場所や、家族の前で、立って歌う |
| 2日前 | 本番と同じ流れで、名前を言ってから歌う練習 |
| 前の日 | 1〜2回だけ歌って、のどを休める |
前の日や当日の朝に、何度も何度も歌うのはおすすめしません。のどがつかれて、いちばん大切なときに声が出にくくなってしまいます。
録音で、ここをチェック
録音を聞くときは、「上手か下手か」ではなく、つぎのようなところを、お子様といっしょにたしかめてみましょう。
- 歌詞のことばが、聞いている人にわかるか
- 息つぎで、ことばがとぎれていないか
- 歌いはじめと歌いおわりが、はっきりしているか
- 声をはりあげて、かたい声になっていないか
よいところを先に二つ伝えてから、「ここをもう少し」と一つだけ伝えるくらいが、お子様のやる気をたもつコツです。
オーディションの当日
- 前の日は早めにねる
- 歌う前にゆっくり息をはく
- いつもの練習どおりに歌う
- まちがえても、さいごまで歌いきる
緊張をやわらげる工夫はこちら。本番で緊張する子へのことば。歌のコンクール前に親ができること
学年によって、準備のしかたもかわる
低学年のお子様
低学年では、元気に、楽しそうに歌えるかどうかが大切にされることが多いです。むずかしいことは考えず、「歌詞をおぼえて、にこにこ歌う」ことを目標にしましょう。練習も、遊びの延長くらいの気持ちで大丈夫です。
中学年のお子様
ひとりで音をはずさずに歌いきれるかが、少しずつ見られるようになります。ピアノやアプリの音で、歌いはじめの音をたしかめてから歌う練習をしておくと、本番で安心です。
高学年のお子様
曲の気持ちや場面を考えて歌えるかも、大切になってきます。「このソロは、どんな気持ちの場面かな」と話しあい、お子様なりの歌い方を考えてみてください。男の子は声がわりがはじまる時期でもあるので、高い音がつらそうなときはむりをさせないでください。声がわりの時期の男の子と歌。続けていい?気をつけたいこと
親の応援のしかたで、気をつけたいこと
お子様の「やりたい」を応援したい気持ちは、とても大切です。ただ、学校の行事であることも忘れずにいたいところです。
- 結果は先生が決めるもの。先生に「うちの子を」とお願いすることはさける
- 練習を親が決めすぎず、お子様が自分で「やる」と決めた気持ちを大切にする
- ほかのお子様とくらべる話はしない
- 選ばれても選ばれなくても、手をあげたことをほめる
お子様が先生に質問したいことがあるときは、親が代わりに聞くより、お子様自身が聞くように背中をおしてあげるのがおすすめです。それも、ソロにいどむための大切な経験になります。
選ばれなかったときは
ソロは人数がかぎられているので、がんばっても選ばれないことがあります。そんなときは、「手をあげて、みんなの前で歌っただけですごいことだよ」と伝えてあげてください。挑戦した経験は、かならず次につながります。
落ちた日の声かけはこちらにもまとめています。コンクールで落ちた日に、親ができること。かけたいことば、さけたいことば
ソロでなくても、輝ける場所はある
ソロに選ばれなかったときも、音楽会や学芸会の中には、大切な役わりがたくさんあります。
- みんなで歌う部分で、声をそろえて全体をささえる
- 歌詞をいちばんはっきり届ける人になる
- 指揮者や伴奏、司会など、ほかの役わりに挑戦する
「全体の歌をよくする」という目標をもつと、本番までの練習もまた楽しくなります。オーディションのために練習したひびく声は、合唱の中でもきっといきてきます。
選ばれたら
ソロに選ばれたら、いっしょに思いきりよろこびましょう。そのうえで、本番までの練習でがんばりすぎて、のどをいためないように気をつけてあげてください。声がかすれたり、のどがいたいと言ったりするときは、練習をお休みして、続くときは耳鼻科で相談すると安心です。本番までの準備や心のととのえ方は、こちらでくわしく書いています。合唱でソロやパートリーダーをまかされたら。本番までにできることと、心のととのえ方
もっと歌いたくなったら
ソロをきっかけに、「もっと歌いたい」と思うお子様もいます。動画で出られるコンクールなら、学校の外でも気軽に挑戦できます。こどもの歌声グランプリ
よくある質問
毎年ソロに手をあげても、選ばれません
くやしい気持ちはよくわかります。ただ、毎年手をあげ続けていること自体が、すばらしい力です。オーディションのあとに、お子様から先生に「どこを練習するとよいですか」と聞いてみると、つぎの目標が見えてきます。学校の外で歌う場をもつのも、自信につながります。
本番が近いのに、緊張でねむれないようです
ねる前に、ゆっくり息をはく練習を親子でしてみたり、「うまくいかなくても大丈夫」と話したりして、安心させてあげてください。好きなことをして気分をかえる時間も大切です。
習い事で歌を習っていないと、不利ですか?
学校のソロは、習い事をしているかどうかより、ひびく声や、ことばの届け方、まじめに取り組む姿勢が見られることが多いです。おうちでできる準備だけでも、十分に挑戦できます。
まとめ
- オーディションでは、ひびく声・正しい音とリズム・ことば・表情・取り組み方が見られやすい
- おうちでは、曲を聞く、ひびきの練習、広い場所で歌う、立って歌う
- 2週間前から少しずつ進め、前の日はのどを休める
- 選ばれなくても、手をあげたことが大きな一歩
- 親は結果ではなく、挑戦する気持ちを応援する
- 選ばれたら、練習のしすぎでのどをいためないように気をつける
「歌いたい」という気持ちを、ぜひ大切に応援してあげてください。