心のこと・声かけ

コンクールで落ちた日に、親ができること。かけたいことば、さけたいことば

更新日:2026年11月4日 ・ 書いた人:うみ

コンクールに出るということは、「落ちる日」もかならずあるということです。

息子は入賞したこともたくさんありますが、そのぶん、落ちた日もたくさんありました。

この記事では、コンクールで落ちた日に、親としてできることをお伝えします。

いちばんくやしいのは、お子様自身

まず忘れたくないのは、いちばんくやしいのはお子様自身だということです。

親もがっかりします。お金も時間もかけてきたので、つい「なんでだろう」と考えてしまいます。でも、親のがっかりした顔は、お子様にとてもよく伝わります。

結果を知った直後から、ねる前まで

落ちた日は、時間ごとにお子様の気持ちがかわっていきます。その日の流れにそって、できることを考えてみましょう。

結果を知った直後

会場で結果が発表されたときや、メールやサイトで結果を見たときは、まず親が深呼吸をします。お子様は、親の表情を見て「どれくらいだめだったのか」を感じとります。おどろいた顔やため息は、できるだけ見せないようにしたいところです。

帰り道

すぐに歌の話をしなくても大丈夫です。お子様から話してきたら、聞き役になります。何も話さないときは、そっとしておきましょう。好きなおやつを買って帰るなど、いつもの楽しみを入れるのもよい方法です。

夕ごはんのとき

家族がそろう場では、結果の話題を中心にしないようにします。きょうだいや、ほかの家族にも、先にひとこと伝えておくと安心です。

ねる前

ふとんに入って気持ちがゆるむと、お子様から本音が出てくることがあります。「今日は本番まで、よくがんばったね」と、一日をしめくくることばをかけてあげてください。

落ちた日にかけたいことば

「がんばったね」より「ここがよかった」

「がんばったね」もうれしいことばですが、具体的にほめると、お子様は「ちゃんと聞いてくれていた」と感じます。

  • 「さいごの高いところ、きれいに出てたね」
  • 「いつもより、前を向いて歌えてたね」
  • 「緊張してたのに、さいごまで歌えたね」

気持ちをそのまま受けとめる

お子様が「くやしい」と言ったら、「くやしいよね」とそのまま返します。すぐにはげましたり、理由を説明したりしなくて大丈夫です。

泣いているときは、何も言わずにそばにいるだけでも、十分に気持ちは伝わります。

「歌っているところが好き」と伝える

結果に関係なく、「あなたが歌っているところが好き」と伝える。これがいちばんの応援になります。

落ちた日にさけたいことば

  • 「だから、もっと練習しなさいって言ったでしょ」
  • 「あの子は入賞したのに」
  • 「いくらかかったと思ってるの」
  • 「審査員がたまたま……」(だれかのせいにする)

とくに、ほかの子とくらべることばと、お金の話は、お子様の心に長くのこります。審査員のせいにするのも、「自分がどうがんばっても意味がない」という気持ちにつながるので、さけたいところです。

年れいによって、受けとめ方はちがう

幼児

小さなお子様は、結果の意味がまだよくわからないこともあります。親がしずんでいると、「何か悪いことをしたのかな」と感じてしまいます。「ステージで歌えたね」「かっこよかったよ」と、歌ったことそのものを、たくさんほめてあげましょう。

小学校の低学年

くやしさを、泣いたりおこったりして、そのまま出すことが多い年れいです。気持ちを出せるのは、悪いことではありません。おさまるまで、そばで待ってあげてください。

小学校の高学年

「べつに平気」と、気にしていないようにふるまうことがあります。でも、心の中ではとてもくやしいことも多いです。むりに話をさせようとせず、「話したくなったら、いつでも聞くよ」と伝えておきましょう。

きょうだいや友だちが入賞したとき

同じコンクールに、きょうだいや仲のよい友だちが出ていることもあります。だれかが入賞して、だれかが落ちたとき、親はどちらの気持ちも大切にしたいものです。

  • 入賞した子のお祝いは、別の日や、別の時間にする
  • 落ちた子の前で、入賞した子をくらべてほめない
  • 「それぞれの歌のよさがあったね」と、ひとりずつに伝える

友だちが入賞したときは、「おめでとうって言えたら、かっこいいね」と、むりのないはんいで声をかけてみてください。

落ちた日のすごし方

その日は、ふりかえりをしない

結果が出たその日に、「どこが悪かったか」を話しあうのは、おすすめしません。お子様も親もつかれています。

ごほうびは、結果に関係なく

「入賞したらごほうび」という約束にすると、落ちた日がさらにつらくなります。「本番をがんばったごほうび」にしておくと、どんな結果でもうれしい日になります。

歌から少しはなれてもいい

数日は歌の練習を休んで、好きなことをするのもいいです。気持ちがもどってくると、自分からまた歌いはじめます。

親自身の気持ちも、大切にする

お子様をささえるには、親の心にも少しよゆうが必要です。親だってくやしいし、つかれています。それは、とても自然なことです。

  • 気持ちを紙やスマホのメモに書き出してみる
  • 家族や、気持ちをわかってくれる人に話を聞いてもらう
  • お子様がねたあとに、自分の好きなことをする時間をつくる

親の気持ちが落ち着いてくると、お子様にもやさしいことばがかけやすくなります。

数日たってから、つぎにつなげる

気持ちが落ち着いたら、つぎのことをいっしょに考えます。

  1. 講評をいっしょに読む(まず「よかったところ」から)
  2. 「つぎはどこをがんばりたい?」とお子様に聞く
  3. 先生にも相談して、練習の目標をひとつ決める

講評の読み方や、審査員が見ているポイントはこちらにまとめています。歌のコンクール、審査員はどこを見ている?点数につながる7つのポイント

入賞したとき・だめだったとき、それぞれの声かけは、こちらの記事でもくわしく書いています。コンクールの結果が出たあとの声かけ。入賞したとき・だめだったとき、親が伝えたいこと

つぎのコンクールは、いつ決める?

落ちた直後に「つぎはこれに出よう」と決めると、お子様は気持ちの整理がつかないまま、また本番に向かうことになります。まずは、お子様の口から「また歌いたい」「つぎも出てみたい」ということばが出てくるのを待ちましょう。

決めるときは、つぎのことをいっしょに話しあうと安心です。

  • 同じコンクールに、もう一度挑戦したいか
  • ちがう形のコンクール(動画で出る、会場で歌う)をためしてみたいか
  • 本番までに、どれくらい練習の時間がとれるか
  • 学校の行事など、ほかの予定とかさなっていないか

お子様が自分で「出たい」と決めたコンクールは、練習へのやる気もちがってきます。

「もうやめたい」と言ったら

落ちた日に、「もう歌やめたい」と言うお子様もいます。そのときは、すぐに答えを出さなくて大丈夫です。「そっか、それくらいくやしかったんだね」と受けとめて、少し時間をおいてから、もう一度話してみましょう。

「やめたい」という気持ちとの向きあい方は、こちらの記事にまとめています。「歌をやめたい」と言われたら。すぐに答えを出さない、親の向き合い方

コンクールは「結果」より「経験」

子どものころのコンクールでいちばん大切なのは、賞の数ではなく、「目標に向かって練習した」「人前で歌いきった」という経験です。

落ちた日のことも、いつかお子様の力になります。そのためにも、親がいちばんの味方でいてあげられたらと思います。

まとめ

  • いちばんくやしいのはお子様自身
  • ここがよかった、と具体的にほめる
  • くらべることば、お金の話はさける
  • 年れいによって、受けとめ方がちがうことを知っておく
  • 親自身の気持ちも、大切にする
  • その日はふりかえらない。数日たってから講評をいっしょに読む

「また歌いたい」と思えるように。落ちた日こそ、お子様にいちばんよりそってあげられたらと思います。

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