伴奏音源はどうする?歌のコンクールでカラオケが使えない理由と、5つの用意のしかた
曲が決まって練習をはじめると、つぎにぶつかるのが「伴奏、どうしよう?」です。
「ピアノを弾ける人がいない」 「カラオケの音源ではだめなの?」
この記事では、伴奏の用意のしかたと、気をつけたいことをまとめます。
まず募集要項の「伴奏の決まり」を見る
伴奏のルールは、コンクールによって大きくちがいます。
- ピアノ伴奏だけか、ほかの楽器もいいか
- 無伴奏(伴奏なし)でもいいか
- 伴奏音源(録音した伴奏)でもいいか
- 市販のCDやカラオケ音源を使っていいか
たとえば全日本こどもの歌コンクールでは、伴奏はピアノだけでなくギターなどもOKで、無伴奏もできます。予選だけはCDなどの音源にあわせて歌えますが、本選と全国大会では、著作権の関係で市販のCDやカラオケ音源は使えないと決めています。(募集要項)
いっぽう、こども童謡コンクールでは、伴奏音源か生伴奏が必要で、無伴奏では出られません。(募集要項)
「前のコンクールでは大丈夫だった」ではなく、出るコンクールごとにかならずたしかめましょう。
なぜカラオケが使えないことがあるの?
市販のCDやカラオケの音源には、曲をつくった人だけでなく、その音を録音・制作した会社などにも権利があります。その音源を使った動画をコンクールに出したり、サイトやSNSで公開したりすると、問題になることがあるのです。
とくに、入賞者の動画を公開するコンクールでは、この点にきびしくなります。ただ、どこまでがだめかはコンクールや音源によってちがうので、迷ったらコンクールの事務局に聞くのがいちばん安心です。
伴奏の用意のしかた5つ
1. 家族や知り合いがピアノを弾く
いちばん身近な方法です。お子様の息つぎやテンポにあわせて弾けるのが、生伴奏のいちばんのよさです。
2. 習っている先生や、伴奏者にお願いする
歌を習っているなら、まず先生に相談しましょう。伴奏者を紹介してもらえることもあります。そのときは、本番だけでなく合わせの練習の分もふくめて、費用を先にたしかめておきます。
3. コンクールが用意した伴奏音源を使う
コンクールによっては、伴奏音源を無料で用意しています。たとえばこども童謡コンクールでは、公式サイトに伴奏音源のリストがあり、練習にも動画審査にも使えます。
4. 伴奏音源づくりサービスにお願いする
ピアニストが、お子様の曲の伴奏を録音してくれるサービスです。全日本こどもの歌コンクールのように、事務局のピアニストが有料で伴奏音源をつくってくれるコンクールもあります。わたしが開くこどもの歌声グランプリでも、伴奏音源づくりを8,800円(税込)でお受けしています。
声の高さにあわせて、曲の高さをかえてもらえることもあります。
5. 自分で弾いて録音する
お父様・お母様がピアノを弾けるなら、先に伴奏だけ録音しておき、それにあわせて歌う方法もあります。何度でも練習に使えるのもよいところです。
生伴奏と伴奏音源、どちらがいい?
| 生伴奏 | 伴奏音源 | |
|---|---|---|
| よいところ | お子様の息つぎやテンポにあわせてくれる | いつでも、何度でも練習できる |
| 気をつけるところ | 伴奏者と時間をあわせる必要がある。費用がかかることも | テンポがきまっているので、お子様があわせる必要がある |
小さなお子様は、息つぎのタイミングがずれやすいので、生伴奏のほうが歌いやすいこともあります。伴奏音源なら、早めに用意して、たくさんあわせる練習をしておきましょう。
伴奏を用意するまでの流れ
伴奏は、思ったより時間がかかります。本番からさかのぼって、つぎのような流れで考えておくと安心です。
- 曲が決まったら、すぐに募集要項で伴奏の決まりをたしかめる
- 生伴奏にするか、伴奏音源にするかを決める
- 曲の高さ(そのままか、下げるか)と、何番まで歌うかを決める
- 伴奏者や音源サービスにお願いする(できれば本番の2か月ほど前まで)
- 伴奏ができたら、本番まで何度も合わせて歌う
伴奏音源づくりのサービスは、本番が近い時期にはこみあうこともあります。高さや番数が決まったら、早めに動いておきましょう。
伴奏音源にあわせて歌う練習のコツ
伴奏音源は、お子様にあわせて待ってはくれません。だからこそ、つぎのような練習が役に立ちます。
前奏をおぼえる
歌い出しでずれてしまうのは、前奏の長さがわかっていないことが多いです。前奏を何回も聞いて、「ここまできたら息を吸う」という場所を、お子様といっしょに決めておきます。
息つぎの場所を決めて、しるしをつける
歌詞を紙に書いて、息を吸う場所にしるしをつけます。伴奏音源は止まらないので、息つぎがおくれると、つぎのことばがおくれてしまいます。
はじめはゆっくり、だんだん本番のテンポに
テンポをかえられるアプリや、ゆっくりめの練習用音源を使える場合は、はじめはゆっくり歌い、なれてきたら本番の速さにしていきます。
歌だけで、メロディーを先にしっかりおぼえる
伴奏にあわせる前に、メロディーと歌詞を歌だけでしっかりおぼえておくと、伴奏の音にまどわされにくくなります。歌詞のおぼえ方は、こちらの記事にまとめています。子どもが歌詞と曲を早くおぼえるコツ。暗譜がにがてな子も楽しくできる6つの方法
生伴奏をお願いするときに気をつけたいこと
先生や伴奏者に生伴奏をお願いするときは、つぎのことを先に話しておくと、おたがいに気持ちよく進められます。
- 曲名、高さ、何番まで歌うか
- 楽譜は、どちらが用意するか
- 合わせの練習は、何回、どこでするか
- 本番の日時と場所(動画なら、とる日と場所)
- 費用やお礼はどうするか
費用やお礼は、伴奏者や地域によって考え方がちがいます。言いにくくても、はじめに「どのようにお考えですか」とていねいに聞いておくのがいちばんです。伴奏者へのお礼のことは、こちらの記事にまとめています。伴奏者へのお礼はどうする?コンクールや発表会でこまらないために
伴奏を用意するときのチェックリスト
- 募集要項で、使える伴奏の種類をたしかめた
- 曲の高さが、お子様の声にあっている
- 歌う時間(前奏・後奏をふくむ)が、決まりの中におさまっている
- 何番まで歌うか決めた
- 伴奏者にお願いするなら、日どりと費用をたしかめた
よくあるしつもん
曲の高さは、かえてもいい?
多くのコンクールでは、お子様の声にあわせて高さをかえてもよいとしています。ただ、課題曲の高さが決められていることもあるので、募集要項でたしかめましょう。高すぎる曲をむりに歌うと、のどをいためることがあります。
テンポを少しゆっくりにしてもいい?
曲のよさがかわらないはんいなら、お子様が歌いやすいテンポにすることは、よくあります。ただし、ゆっくりにすると歌う時間が長くなるので、時間の決まりをこえないか、もう一度はかっておきましょう。
無伴奏で出るのは不利?
無伴奏がみとめられているコンクールなら、それだけで不利になることはありません。ただ、伴奏がないと音の高さがずれやすいので、録音して何度もたしかめておくことが大切です。
伴奏の音が大きすぎる・小さすぎるときは?
練習では、スピーカーの音量をかえて、お子様が伴奏をよく聞きながら歌える大きさにします。動画をとるときは、伴奏が大きすぎると歌が聞こえにくくなります。ためしどりをして、歌と伴奏のバランスをたしかめておきましょう。
まとめ
- 伴奏のルールはコンクールごとにちがう。かならず募集要項を見る
- 市販のCDやカラオケは、権利の関係で使えないことがある
- 用意のしかたは、家族の生伴奏、先生・伴奏者、コンクールの伴奏音源、音源づくりサービス、自分で録音の5つ
- 伴奏は早めに用意して、前奏と息つぎを決めてたくさん合わせる
- 迷ったらコンクールの事務局に聞く
わたしが開くコンクールでは、伴奏音源づくり(8,800円・税込)のほかに、先生とのオンライン講評(15分3,300円)もえらべます。こどもの歌声グランプリ
動画で出るときの伴奏の音の大きさは、こちらの記事で。歌の動画審査、スマホでのきれいなとり方。おうちでできる10のコツ