練習・発声のコツ

冬の乾燥からのどを守る|歌う人のための加湿・水分・すごし方

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「冬になると、声がかすれやすい」 「朝おきると、のどがかさかさしている」 「本番が冬にあるので、のどの調子が心配」

寒い季節になると、こんななやみを聞くことがふえます。冬は空気がかわきやすく、のどにとってはつらい季節です。歌うことが好きな方ほど、のどの調子が気になりますよね。

わたしは息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。

この記事では、冬の乾燥からのどを守るために、おうちでできることをまとめます。お子様にも、大人やシニアの方にも、そのままつかえる内容です。ただし、ここに書くのはふだんの気づかいです。のどの痛みや声のかすれがつづくときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。

冬にのどがかわきやすいのはなぜ?

冬は、外の空気そのものがかわいています。さらに、へやの中では暖房をつかうので、空気がもっとかわきやすくなります。

かわいた空気の中で長くすごすと、のどがかさかさしたり、声が出しにくく感じたりすることがあります。歌う人にとって、のどがしっとりしていることは、とても大切です。

また、冬は寒さで体がちぢこまりやすく、首や肩に力が入りがちです。こうしたことも、歌いにくさにつながることがあります。

へやの空気をととのえる

加湿器をつかう

いちばん取り入れやすいのは、加湿器をつかうことです。

  • 長くすごすリビングや、寝るへやにおく
  • 湿度計をおいて、へやの湿度をたしかめる
  • 湿度は、40〜60%くらいがめやすといわれることが多い
  • 加湿しすぎると、結露やカビの原因になることもある

加湿器は、こまめに水をかえて、きれいにしておくことも大切です。説明書にしたがって、お手入れをしてください。

加湿器がないときのくふう

加湿器がなくても、できることはあります。

  • ぬれたタオルを、へやにほしておく
  • せんたく物を、へやの中でかわかす
  • コップに水を入れて、近くにおいておく
  • 暖房の風が、顔に直接あたらないようにする

どれも、かんたんにできることばかりです。ご家庭に合う方法を、ためしてみてください。

空気の入れかえも、わすれずに

加湿といっしょに、ときどき窓をあけて、空気を入れかえることも大切です。寒い日は、短い時間でかまいません。

水分をこまめにとる

のどがかわく前に、少しずつ

冬は、夏ほどのどがかわいたと感じにくいので、水分が足りなくなりやすい季節です。のどがかわいたと感じる前に、少しずつ飲むようにしましょう。

  • 一度にたくさんではなく、ひと口ずつ、こまめに
  • 冷たすぎない、常温か、ぬるめの飲み物がのみやすい
  • 水や麦茶など、シンプルな飲み物がとりやすい
  • 練習のときは、手のとどくところに飲み物をおく

お子様の場合は、水とうを持たせて、「休けいのたびにひと口のもうね」と声をかけてあげるとよいと思います。

気をつけたい飲み物

コーヒーやお茶にふくまれるカフェインや、あまい飲み物を、たくさんとりすぎないようにしたほうがよい、という声もあります。好きな飲み物をやめる必要はありませんが、練習の前後は、水や麦茶などにしておくと安心です。

寝るときのすごし方

寝ているあいだも、のどはかわく

夜、寝ているあいだは、水分をとらない時間が長くなります。朝おきたときに、のどがかさかさしていると感じる方も多いと思います。

  • 寝るへやを加湿する
  • 寝る前に、ひと口水を飲む
  • まくらもとに、飲み物をおいておく
  • 暖房をつけっぱなしにしすぎない

マスクをつけて寝る方も

のどのかわきが気になる方の中には、寝るときにマスクをつけている方もいます。ただし、小さなお子様には、むりにつけさせないようにしてください。息苦しくないか、ようすを見ることが大切です。

口をあけて寝ていないか

口をあけて寝ていると、のどがかわきやすくなるといわれています。お子様の寝ている姿を見て、口があいていることが多いときや、いびきが気になるときは、お医者さんに相談してみてもよいと思います。

お出かけのときに気をつけたいこと

首まわりをあたためる

外の冷たい空気は、のどにも体にもこたえます。

  • マフラーやネックウォーマーで、首をあたためる
  • 外ではマスクをして、冷たい空気を直接すいこまない
  • 帰ったら、手あらい・うがいをする

人の多いところでは

冬は、かぜをひきやすい季節でもあります。本番が近いときは、人がたくさんいるところでは、マスクをするなど、できる範囲で気をつけるとよいと思います。

練習の前とあとに気をつけたいこと

練習の前

  • 水分をとって、のどをしめらせておく
  • 首や肩をまわして、体の力をぬく
  • いきなり大きな声や高い声を出さない
  • 鼻歌(ハミング)など、小さな声からはじめる

寒い日は、体がかたくなっています。軽く体をうごかしてから、声を出しはじめましょう。おうちでできる発声練習は、こちらの記事でも紹介しています。おうちでできる子どもの発声練習。5分でできる遊びのような練習法

練習のあと

  • 水分をとって、のどを休める
  • 大きな声で長く話しつづけない
  • 長い時間、歌いっぱなしにしない

のどの調子がよくない日は

声がかすれている日や、のどがいたい日は、むりに歌わないことがいちばんです。「本番が近いから」とがんばりたくなる気持ちはわかりますが、休むことも大切な練習です。

小さな声でひそひそ話すのも、のどにはむりがかかることがある、という話もあります。調子がよくない日は、できるだけ話す量もへらして、のどを休めてあげましょう。

冬の本番の日に気をつけたいこと

冬に発表会やコンクールの本番があるときは、当日のすごし方にも少し気をつけておくと安心です。

会場に行くまで

  • 家を出る前に、水分をとっておく
  • マフラーやマスクで、首とのどをあたためる
  • 飲み物を持っていく
  • 会場には少し早めについて、体をあたためる時間をつくる

会場についてから

大きな会場は、暖房がよくきいていて、空気がかわいていることがあります。待っているあいだも、こまめにひと口ずつ水分をとりましょう。

  • 待ち時間に、大きな声でおしゃべりしすぎない
  • 手や肩をかるくうごかして、体をかたくしない
  • 本番の少し前に、ハミングで声をならす

緊張すると、口の中がかわきやすくなることもあります。本番の直前にも、ひと口飲めるようにしておくとよいと思います。

お子様ののどを守るために

お子様は、のどの調子を自分でうまく伝えられないことがあります。

  • 声がいつもよりかすれていないか
  • せきをしていないか
  • 歌うときに、つらそうな顔をしていないか
  • 「のどがへん」と言っていないか

ようすが気になるときは、練習をお休みにしてあげてください。子どものどを守るための、ふだんの気づかいは、こちらの記事にくわしく書いています。子どもののどを守るためにできること。歌をがんばる子の毎日のケア

大人・シニアの方へ

年をかさねると、のどがかわきやすくなったり、声が出にくくなったりすると感じる方もいます。冬は、とくにその変化を感じやすい季節です。

  • へやの湿度に、ふだんから気をつける
  • こまめに水分をとる
  • 歌う前に、ゆっくり体と声をならす
  • つかれたら、むりをせず休む

年をかさねてからの声の出しにくさについては、こちらの記事でもまとめています。年をとって声が出にくいと感じたら。歌がすきな方のための、やさしい発声練習

こんなときは、お医者さんに相談を

次のようなときは、ひとりでなやまずに、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。

  • のどの痛みが何日もつづく
  • 声のかすれが、なかなかよくならない
  • 声が出にくい日がつづいている
  • 熱がある、せきがひどい
  • 飲みこむときに痛む

この記事に書いたのは、ふだんのすごし方の気づかいです。のどの病気をなおすものではありません。気になることがあるときは、早めに相談すると安心です。

まとめ

  • 冬は、外の空気も暖房のへやもかわきやすく、のどにはつらい季節
  • 加湿器やぬれタオルで、へやの空気をととのえる
  • のどがかわく前に、少しずつ水分をとる
  • 寝るへやの加湿や、まくらもとの飲み物で、夜のかわきにそなえる
  • 外では首をあたため、マスクで冷たい空気から守る
  • 調子がよくない日は、むりに歌わず休む
  • 痛みやかすれがつづくときは、耳鼻科などのお医者さんに相談する

のどの調子がよい日にとった歌の動画は、あとで見返したときに、よい記念にもなります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られるコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。応募した方には、講評とデジタル賞状がとどきます。寒い季節でも、おうちのあたたかいへやでとった動画で応募できるので、のどを大切にしながら、ぜひのぞいてみてください。こどもの歌声グランプリ

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