練習・発声のコツ

子どもののどを守るためにできること。歌をがんばる子の毎日のケア

更新日:2026年11月4日 ・ 書いた人:うみ

「練習のあと、声がかれている」 「コンクール前にかぜをひいたらどうしよう」

歌をがんばっているお子様のお父様・お母様にとって、のどのことはとても気になりますよね。この記事では、おうちでできる毎日のケアをまとめます。

ただし、この記事は医療のアドバイスではありません。声のかすれが続くときや、のどのいたみが強いときは、かならずお医者さんに相談してください。

子どもののどは、まだそだっているとちゅう

子どもののどは、大人よりもせんさいです。大きな声を出しつづけたり、長い時間歌ったりすると、声がかれやすくなります。「たくさん練習するほどうまくなる」ではなく、「のどを大切にしながら練習する」ことが大切です。

声がつかれているサインに気づこう

お子様は、のどがつかれていても、自分ではうまく言えないことがあります。つぎのような様子があったら、その日は練習を軽めにするか、お休みにしましょう。

  • 話し声が、いつもよりかすれている
  • 高い音が、きのうまでより出にくそう
  • せきばらいを何度もしている
  • 「のどがイガイガする」「いたい」と言う
  • 歌いはじめはよくても、すぐに声がつかれてしまう

「まだ歌えるよ」とお子様が言っても、サインが見えたら、おとなが止めてあげることも大切です。

毎日のケア

水をこまめにのむ

練習の前やとちゅうに、少しずつ水をのみましょう。冷たすぎない、常温のものがおすすめです。

部屋をかわかせすぎない

冬は空気がかわきやすい季節です。加湿器を使う、ぬれたタオルをかけるなど、部屋のしっけにも気をつけましょう。

ふだんから大声を出しすぎない

遊んでいるときに大声でさけびつづけると、のどに負担がかかります。とくにコンクールの前は、「いまはのどを大切にしようね」と声をかけてあげましょう。

練習は短く、お休みも大切に

長い時間つづけて歌うより、短い練習を毎日つづけるほうが、のどにもやさしいです。練習のあいだにも、ときどきお休みを入れましょう。

よくねて、体調をととのえる

声は体の調子に大きく左右されます。よくねて、しっかり食べることが、いちばんののどのケアです。

練習の前と後に、できること

いきなり大きな声で歌いはじめると、のどがびっくりしてしまいます。練習の前と後に、少しだけ時間をとってあげましょう。

練習の前

  • 肩をまわしたり、首をゆっくりかたむけたりして、体の力をぬく
  • 口をとじて「んー」と、小さな声でハミングする
  • 低い音から高い音へ、サイレンのように声をすべらせる(むりのない高さまで)

どれも、小さな声で、いたくない範囲で行います。くわしいやり方は、こちらの記事にまとめています。おうちでできる子どもの発声練習。5分でできる遊びのような練習法

練習の後

  • 水を少しのむ
  • しばらくは、大きな声を出す遊びをひかえる
  • 「きょうはどうだった?」と、のどの調子を聞いてみる

練習の後に声がかれているなら、その日の練習が少し長すぎたのかもしれません。つぎの日は短めにするなど、少しずつ調整していきましょう。

季節ごとに気をつけたいこと

季節 気をつけたいこと
春 花粉で鼻がつまると、声が出しにくくなることも。気になるときはお医者さんに相談
夏 冷房で部屋やのどがかわきやすい。冷たいのみ物ののみすぎにも注意
秋 朝と夜の寒さの差で、体調をくずしやすい。うすい上着で調整
冬 空気がかわき、かぜもはやる季節。部屋のしっけと、手洗い・うがいを大切に

一年を通して、「のどがかわく場所」と「体がひえること」に気をつけると、声の調子をたもちやすくなります。

年れいによって気をつけたいこと

  • 幼児のお子様は、楽しくなると、ついさけぶように歌ってしまいがちです。「やさしい声で歌おうね」と、声の大きさの目じるしを伝えてあげましょう。
  • 小学生になると、練習の時間が長くなりがちです。時間を決めて、とちゅうでお休みを入れましょう。
  • 高学年から中学生にかけては、声がわりが始まるお子様もいます。声が出にくい時期は、むりに高い音を出さないようにしましょう。声がわりの時期の男の子と歌。続けていい?気をつけたいこと

声がかれたときは

  • 歌の練習はお休みする
  • ひそひそ声で話すのも、のどに負担がかかることがあるので、ふつうの小さめの声で
  • ひどいときや、長くつづくときは、お医者さんに相談する

「コンクールが近いから」とむりをするより、しっかり休んでのどをなおすほうが、結果としてよい歌になります。

耳鼻科に相談したいとき

つぎのようなときは、自己判断せず、耳鼻科に相談すると安心です。

  • 声のかすれが、何日もよくならない
  • のどのいたみが強い、または熱がある
  • 声がかれることを、何度もくりかえしている
  • 話すときにも、声が出しにくそう

歌をならっていることや、どのくらい練習しているかを伝えると、お医者さんも様子をつかみやすくなります。歌の先生にも、のどの調子を伝えておきましょう。

のどを守る声かけ

のどのケアは、お子様が自分で気をつけられるようになることが、いちばんの目標です。そのために、お父様・お母様の声かけが大きな助けになります。

  • 「のどの調子はどう?」と、練習の前に聞く
  • 「きょうは声がつかれているみたいだから、ここまでにしよう」と、止める理由を伝える
  • お休みした日も、「のどを大切にできたね」とみとめる
  • 「休むのもれんしゅうのうち」と、くりかえし伝える

「休む=なまけている」ではないことを、小さいうちから知っておくと、大きくなってからも自分の声を大切にできるようになります。

よくある質問

のどあめは使ってもいい?

のどがかわいたときに、口の中がうるおうと感じるお子様もいます。ただ、小さなお子様は、あめをのどにつまらせることがあるので注意が必要です。年れいにあわせて、おうちの方がそばで見ていてあげてください。

歌う直前に食べてもいい?

おなかがいっぱいだと、息がすいにくくなり、歌いにくく感じることがあります。本番や練習の直前は、軽めにしておくと安心です。

練習しすぎかどうか、どうやって見わける?

練習のあとや、つぎの日の朝に声がかれていたら、練習が多すぎたサインかもしれません。どのくらいの練習がよいかは、お子様の年れいや体の大きさによってちがいます。歌の先生に相談して、その子にあった時間を決めていきましょう。

コンクール前1週間のすごし方

時期 すごし方のめやす
1週間前 ふだんどおり練習する。新しいことはふやさない
3〜4日前 練習は短めに。早ねを心がける
前の日 通して1〜2回歌うくらいにして、のどを休める
当日 水をのみ、軽く声を出してから本番へ

本番が近づくと、「もっと練習しなきゃ」と思いがちです。でも、この時期にいちばん大切なのは、元気な体とのどで当日をむかえることです。

人の多い場所に出かける予定は、できるだけへらしておくと安心です。手洗いやうがいを家族みんなで心がけて、お子様だけでなく、まわりのおとなもかぜをひかないように気をつけましょう。当日の朝は、いつもより少し早く起きて、体と声が目をさます時間をつくってあげてください。

コンクール前に体調をくずしたら

会場で歌うコンクールは、日にちをかえられないことがほとんどです。そういうときは、「今回はお休みして、つぎにいかそう」という判断も大切です。

動画で出られるコンクールなら、受けつけの期間の中で、のどの調子がよい日をえらんでとれるのもよいところです。動画で出られる子どもの歌のコンクールまとめ。おうちから挑戦できます

まとめ

  • 子どもののどはせんさい。むりをしないことがいちばん
  • 声がつかれているサインに、おとなが気づいてあげる
  • 水をのむ、部屋のしっけ、大声を出しすぎない
  • 練習の前後に、やさしく体と声をととのえる
  • 練習は短く、よくねる
  • 声がかれたらお休み。つづくときは耳鼻科へ

のどを大切にすることも、歌を長く楽しむための大切な練習のひとつです。

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