合唱団をやめる・休団するときの伝え方。気持ちよく区切りをつけるためのマナーと例文
「合唱団を辞めたいけれど、どう伝えたらいいのかわからない」 「仕事や家のことで、しばらく休団したい」 「子どもが合唱団をやめることになった。親としてどうあいさつすればいいの?」
合唱団は、ひとりで習う教室とちがい、たくさんの仲間といっしょにひとつの歌をつくる場所です。そのぶん、やめるときや休むときには「みんなに迷惑をかけないかな」「どう思われるかな」と、気持ちが重くなることもあります。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、合唱団を辞めるときの伝え方と、休団するときのマナーを、大人の団員の方と、子どもの合唱団に通うお子様のお父様・お母様の両方に向けてまとめました。そのまま使える例文も入れています。
なお、休団の制度があるかどうか、何をどこに出せばよいかなどの合唱団のきまりは、団によってちがいます。この記事は一般的な考え方として読んでいただき、くわしくは所属している団のきまりや、団の代表の方にたしかめてください。
歌の教室(個人レッスン)をやめるときの伝え方は、こちらの記事にまとめています。歌の教室をやめたい・かえたいと思ったとき。考えることと、先生への伝え方
合唱団を辞める・休む前に、考えておきたいこと
「辞める」と「休む」、どちらが合っているか
合唱団から少しはなれたいと思ったとき、すぐに「辞める」と決めなくてもよいかもしれません。
- 仕事や学校がいそがしい時期だけ、はなれたい
- 体調や家族のことで、しばらく通えない
- 歌はつづけたいけれど、いまは気持ちがついていかない
こういうときは、休団という形がとれるかどうか、団のきまりをたしかめてみてください。休団の制度がある団もあれば、ない団もあります。制度がない場合でも、相談すると「しばらくお休み」という形で受けとめてくれることもあります。
いっぽうで、引っこしをする、ほかにやりたいことができた、団の方針と自分の考えが合わないなど、もどる予定がはっきりないときは、辞めるという形で区切りをつけたほうが、おたがいにすっきりすることもあります。
子どもの合唱団の場合は、お子様の気持ちをまず聞く
お子様が合唱団をやめたいと言ったときは、お父様・お母様が先に答えを決めてしまわず、お子様の話をゆっくり聞いてみてください。
- 歌うことがいやになったのか
- 練習の日や時間が、ほかの予定と合わないのか
- 団の中の人間関係で、つらいことがあるのか
理由によっては、休団でようすを見る、練習に出る回数を相談するなど、べつの道が見つかることもあります。習い事に行きたくないと言われたときの考え方は、こちらでも紹介しています。お子様が「教室に行きたくない」と言ったら。理由の見つけ方と、休む・つづける・やめるの考え方
団のきまりを読み返しておく
伝える前に、入団のときにもらった書類や、団のきまりを読み返しておくと安心です。
- 退団・休団の連絡は、だれにするか
- 書面やメールなど、決まった出し方があるか
- 団費や会費は、いつまでのぶんを払うのか
- 楽譜や衣装など、返すものがあるか
わからないところは、伝えるときにいっしょに聞いてもかまいません。
合唱団を辞める伝え方。だれに・いつ・どうやって
だれに伝えるか
まず伝えるのは、団の代表の方や指揮者の先生、事務を担当している方など、団の運営にかかわる人です。子どもの合唱団では、事務局や担当の先生に、お父様・お母様から伝えることになります。
仲のよい団員さんに先に話したくなることもありますが、まわりから代表の方の耳に入るより、先に自分から伝えたほうが、ていねいな印象になります。
いつ伝えるか
合唱は、パートの人数や声のバランスで歌を組み立てています。とくに本番が近い時期は、ひとりぬけるだけでも、練習の計画を見直すことになるかもしれません。
- やめると決めたら、なるべく早めに伝える
- 本番の前なら、その本番まで出るかどうかもあわせて伝える
- 新しい曲の練習がはじまる区切りのときも、伝えやすいタイミング
「いつまでに伝えなければならない」というきまりがある団もあります。その場合は、そのきまりにしたがってください。
どうやって伝えるか
伝え方は、直接話す、電話、メールやメッセージなどがあります。大人の団員の場合は、練習のあとなどに代表の方へ直接ひとこと伝え、そのあと決まった形で連絡をする、という流れにすると、気持ちが伝わりやすくなります。
メールやメッセージで伝えるときは、短くても、これまでのお礼のことばを入れましょう。
理由は、くわしく話しすぎなくてもいい
辞める理由を、すべて話す必要はありません。「仕事の事情で」「家庭の事情で」「ほかに取りくみたいことができたため」など、かんたんな言い方でじゅうぶんです。
団の中の人間関係や、方針への不満が理由のときも、さいごの場で強いことばを使うのはさけたほうが、おたがいに気持ちよく区切りをつけられます。どうしても伝えたいことがあるときは、代表の方に、落ちついたことばで相談として話してみてください。
そのまま使える例文
大人の団員が辞めるとき(メール・メッセージ)
「いつもお世話になっております。ソプラノの川村です。突然のご連絡で申しわけありません。仕事の事情で、練習に通いつづけることがむずかしくなったため、次の演奏会を区切りに退団させていただきたいと考えております。これまで、みなさまといっしょに歌えた時間は、わたしにとって大切な宝物です。演奏会までは、せいいっぱい練習に参加いたします。お手続きについて、ご教示いただけますとありがたいです。」
大人の団員が休団するとき
「いつもありがとうございます。テノールの森下です。家族の介護のため、しばらく練習に参加することがむずかしくなりました。団のきまりにそって、休団させていただくことはできますでしょうか。落ちつきましたら、また歌いにもどりたいと考えております。ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。」
子どもの団員のお父様・お母様から(退団)
「いつも娘がお世話になっております。アルトの山口ひなたの母です。本人とよく話し合い、今月の練習をもちまして、退団させていただくことになりました。先生方や団員のみなさまのおかげで、娘は歌うことがますます好きになりました。これまで本当にありがとうございました。手続きや、お返しするものについて、教えていただけますでしょうか。」
子どもの団員のお父様・お母様から(休団)
「いつもお世話になっております。小林そうたの父です。学校の行事や勉強がいそがしくなり、本人と相談して、しばらく休団させていただきたいと考えております。休団中の団費や、もどるときの流れについて、教えていただけますと助かります。本人は歌がとても好きなので、また参加できる日を楽しみにしています。」
例文の名前や理由は、ご自分の事情に合わせて書きかえてください。
気持ちよく区切りをつけるためのマナー
本番や係の引きつぎをていねいに
本番の直前にやめると、パートのバランスや立ち位置を考え直すことになります。できれば、出ると決めていた本番までは参加するか、出られない場合は早めに伝えて、団が準備しやすいようにしましょう。
また、パートリーダーや会計、楽譜の係など、団の中で役をもっている場合は、引きつぎも大切です。
- いまやっている仕事を、メモにまとめる
- 次に担当する人に、説明する時間をとる
- あずかっているお金や書類は、きちんとわたす
子どもの合唱団で、お父様・お母様が当番や役員をしている場合も同じです。親の当番や役員とのかかわり方は、こちらの記事でもふれています。子どもの合唱団の親の当番・役員。負担を感じたときの、上手なかかわり方
楽譜・衣装・団の持ち物を返す
団から借りている楽譜や衣装、名札、練習の道具などがあれば、忘れずに返しましょう。楽譜に書きこみをしている場合は、消して返すのか、そのままでよいのか、団の方にたしかめてください。
さいごの練習でのあいさつ
さいごの練習のときに、ひとことあいさつの時間をもらえることもあります。長く話す必要はありません。
「これまでありがとうございました。みなさんといっしょに歌えて、とても楽しかったです。これからも、演奏会をおうえんしています。」
このくらいの短いことばでも、気持ちはしっかり伝わります。お子様の場合は、お子様が自分のことばで言えるように、前もっておうちで少し練習しておくと、当日あわてずにすみます。
お礼の品は、むりに用意しなくていい
お世話になった先生や団員の方へ、お礼の品を用意するかどうかは、団の雰囲気によってちがいます。品物を受けとらないことにしている団もあります。迷ったときは、手紙やカードにお礼のことばを書いてわたすだけでも、じゅうぶん気持ちは伝わります。
先生へのお礼の考え方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。歌の教室をやめるとき、先生へのお礼とあいさつ。最後のレッスンの伝え方と品物の考え方
休団中・やめたあとのすごし方
休団中も、ゆるやかにつながっておく
休団している間も、演奏会のお知らせを受けとったり、客席から聞きに行ったりすると、もどるときに気持ちの面でのハードルが下がることがあります。もどる時期が決まったら、早めに代表の方に連絡しておきましょう。
のどや体調がすぐれず休むときは
のどの痛みやかすれが続いて休団を考えている場合は、むりをして歌いつづけないでください。耳鼻科などのお医者さんに相談し、歌ってよいかどうかを聞いてから、練習にもどる時期を考えると安心です。
やめたあとも、歌は続けられる
合唱団をやめても、歌うことをやめる必要はありません。
- 個人レッスンで、自分のペースで歌を習う
- 少人数のコーラスや、歌のサークルに入る
- おうちで好きな歌を歌い、録音してみる
いまの暮らしに合った歌とのつきあい方を、ゆっくりさがしてみてください。
まとめ
- 合唱団を辞めるか休団するかは、もどる予定や理由をもとに考える
- 休団の制度や退団の手続きなど、合唱団のきまりは団によってちがうので、たしかめておく
- 子どもの合唱団では、まずお子様の気持ちを聞く
- 伝える相手は、代表の方や先生、事務局など、団の運営にかかわる人
- やめると決めたら早めに伝え、本番に出るかどうかもあわせて話す
- 理由はくわしく話しすぎず、これまでのお礼を伝える
- 係の引きつぎ、借りている物の返却、さいごのあいさつをていねいに
- 合唱団をやめても、歌は自分に合った形で続けられる
合唱団に区切りをつけたあとも、歌う楽しさは続いていきます。新しい歌の場をさがしたいときは、歌の教室さがしから、お住まいの近くの教室を見てみてください。ひとりで歌う形で、目標をもってみたいお子様や大人の方には、こんな場もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ