子どもの合唱団の親の当番・役員。負担を感じたときの、上手なかかわり方
「子どもが合唱団に入ったら、親の当番があると聞いておどろいた」 「役員をたのまれたけれど、仕事もあるし、できるか心配」 「習い事の役員の負担が大きくて、少しつかれてきた」
子どもの合唱団では、練習の見守りや本番の手伝いなど、お父様・お母様がかかわる場面が少なくありません。お子様が楽しそうに歌っているのはうれしいけれど、親の当番や役員のことになると、なやんでしまう方も多いと思います。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、お子様が合唱団に入ったあとの、お父様・お母様の当番や役員にしぼってお話しします。合唱団のさがし方や、入る前にたしかめたいことは、こちらの記事にまとめています。子どもの合唱団に入るには?さがし方、オーディション、入る前にたしかめること
子どもの合唱団で、親の当番があるのはなぜ?
合唱団は「みんなでつくる場」のことが多い
子どもの合唱団には、いろいろな形があります。
- 地域の有志がつくっている合唱団
- 自治体や文化施設が中心になっている合唱団
- 音楽教室や学校のつながりでできた合唱団
とくに地域の合唱団では、指導の先生のほかは、お父様・お母様の手で運営されていることも多いです。会費をおさえながら活動をつづけるために、親の当番や役員で、少しずつ力を出しあう形になっています。
当番や役員のきまりは、団によってちがう
当番の回数や、役員の決め方、どこまで親がかかわるかは、合唱団によって大きくちがいます。入る前にくわしく聞いていても、実際にはじまってから「思っていたより多い」と感じることもあります。まずは、団のきまりや、前の年の役員さんの話を聞いてみるのが、いちばんの近道です。
よくある当番・役員の内容
練習の日の当番
- 練習会場のかぎのあけしめ
- いすや楽譜台のならべ方、片づけ
- 出欠の確認
- 休けい中の見守り
- 小さなお子様のトイレのつきそい
本番やイベントのときの当番
- 受付や、お客様の案内
- 楽屋での着がえや、身だしなみの手伝い
- お子様の誘導や、出番の確認
- 写真や動画の係(団で決まっている場合)
- 会場の準備と片づけ
役員の仕事
- 会計(会費の集金や、支払いの記録)
- 連絡係(お知らせの配信や、出欠のまとめ)
- 衣装係(衣装の管理や、サイズの確認)
- 行事係(合宿や演奏会、お楽しみ会の準備)
- 先生や会場との連絡
どの係があるか、どれくらいの量かは、団によってちがいます。
当番・役員を引き受けるときの考え方
できることと、できないことを、はじめに伝える
役員を決めるとき、「できません」と言いにくく感じる方も多いと思います。でも、むりをして引き受けて、あとから続けられなくなると、まわりの方もこまってしまいます。
- 平日の昼はむずかしいが、土日ならできる
- 会場には行けないが、家でできる連絡や書類ならできる
- この時期は仕事がいそがしいが、そのあとならできる
このように、「これならできます」という形で伝えると、話し合いがすすみやすくなります。
自分に合う係をえらぶ
係によって、仕事の中身や、動く時間がちがいます。
- パソコンやスマホでの作業がとくいなら、連絡係
- 数字の管理がとくいなら、会計
- 細かい作業が好きなら、衣装係
- 人と話すのがとくいなら、受付や行事係
「とくいなこと」で引き受けると、負担を感じにくくなります。
「1年だけ」と区切って考える
役員は、1年ごとに交代することが多いです。「ずっとつづく」と思うと重く感じますが、「この1年だけ」と区切ると、少し気持ちがらくになるかもしれません。
習い事の役員の負担を感じたときの工夫
仕事をひとりでかかえこまない
役員になると、「ちゃんとやらなくては」と、ひとりでがんばりすぎてしまうことがあります。
- わからないことは、前の年の役員さんに聞く
- 手が回らないときは、ほかの役員さんに早めに相談する
- 仕事を分けて、ひとりに集まらないようにする
「たすけて」と言えることも、大切な役員の仕事のひとつです。
やり方を少しずつ見直す
毎年同じやり方でつづいていることの中には、今のくらしに合わなくなっているものもあるかもしれません。
- 紙で集めていた出欠を、スマホで集める
- 集金をまとめて、回数をへらす
- 毎回の当番を、人数を少なくして回す
いきなり大きくかえるのではなく、役員会や保護者会で、「こうしたらどうでしょう」と提案してみるのがおすすめです。
仕事やきょうだいがいるとき
お仕事をしているご家庭や、小さなきょうだいがいるご家庭では、当番の日に動けないこともあると思います。
- 当番を、ほかのご家庭と交代してもらえるか相談する
- お父様・お母様で分担する
- 祖父母など、家族の手をかりられるか考える
きょうだいで習い事をしているときの通い方は、こちらの記事もヒントになると思います。きょうだいで歌を習うとき。くらべないコツと、通い方の工夫
どうしてもむずかしいとき
家族の事情や体調などで、どうしても当番や役員ができないこともあります。そのときは、早めに、団の代表の方や先生に正直に相談してみてください。ほかの形で協力できることがないか、いっしょに考えてもらえることもあります。
親どうしの、上手なつきあい方
あいさつと、ありがとうを大切に
当番の日には、ほかのお父様・お母様といっしょに動くことが多くなります。
- 会ったら、あいさつをする
- 手伝ってもらったら、「ありがとう」と伝える
- 当番を交代してもらったら、次は自分が引き受ける
小さなやりとりの積みかさねが、気持ちよくすごせる関係につながります。
子どもどうしをくらべない
合唱団では、ソロをまかされる子や、パートリーダーになる子もいます。親どうしの会話で、子どもをくらべるような話になると、気まずくなってしまうこともあります。お子様の歌の話をするときは、「みんなの声がそろってきたね」など、合唱団全体のことを話すと、おだやかにすごしやすいです。
うわさ話やSNSに気をつける
連絡用のグループで、ほかのご家庭や先生のうわさ話になってしまうことがあります。気になることがあるときは、グループの中ではなく、役員や代表の方に直接相談するほうが、こじれにくくなります。また、練習や本番の写真をSNSにのせるときは、ほかのお子様がうつっていないか、団のきまりはどうなっているかをたしかめましょう。
お子様にとっての、親のかかわり
お父様・お母様の姿を、お子様は見ている
当番や役員はたいへんなこともありますが、お子様にとっては、お父様・お母様が合唱団のために動いている姿を見る機会にもなります。「みんなで歌の場をつくっている」ということを、自然に感じとってくれるかもしれません。
当番の日は、口を出しすぎない
当番で練習を見守る日は、ついわが子の歌い方が気になってしまうこともあると思います。でも、練習中の指導は先生におまかせして、親は見守る役に徹するのがおすすめです。レッスン中の見学や待ち時間のマナーは、こちらの記事にもまとめています。子どもの歌のレッスン中、お父様・お母様はどうしている?見学・送迎・待ち時間のマナー
合唱団をつづけるかどうかと、親の負担
親の負担が大きくて、「合唱団をやめたほうがいいのかな」となやむこともあると思います。そのときは、お子様の「歌いたい」気持ちと、ご家庭の事情の両方を大切にして、家族で話し合ってみてください。どちらが正しいということはありません。
新しく入ったご家庭が知っておくと安心なこと
はじめの1年は「見て覚える」でいい
入団したばかりのころは、当番の流れも、だれに何を聞けばいいのかも、わからないことばかりだと思います。はじめの1年は、先輩のお父様・お母様のやり方を見ながら、少しずつ覚えていけばじゅうぶんです。わからないことを聞くのは、はずかしいことではありません。
連絡はこまめにたしかめる
合唱団からのお知らせは、当番の日や集合時間など、大切なことが多いです。見落としがないように、届いたらその日のうちに目を通しておくと安心です。カレンダーに当番の日を書きこんでおくと、家族みんなで予定を合わせやすくなります。
先輩のご家庭に感謝を伝える
長く合唱団をささえてきたご家庭のおかげで、今の活動があります。「いろいろ教えてくださって、ありがとうございます」とひとこと伝えるだけで、関係がぐっとやわらかくなります。
まとめ
- 子どもの合唱団は、親の手で運営されていることが多い
- 当番や役員のきまりは、団によって大きくちがう
- 引き受けるときは「これならできます」と伝える
- とくいなことで係をえらび、ひとりでかかえこまない
- やり方は、少しずつ見直していける
- 親どうしは、あいさつとありがとうを大切に、くらべない
- どうしてもむずかしいときは、早めに正直に相談する
合唱団での毎日は、お子様にとって、仲間と声を合わせるかけがえのない時間です。お子様がひとりの歌にもちょうせんしてみたくなったら、こどもの歌声グランプリもあります。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、お子様の歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ