歌の習い事・教室えらび

音楽高校の声楽科をめざすお子様のお父様・お母様へ。受験の準備でおさえておきたいこと

更新日:2026年11月4日 ・ 書いた人:うみ

「この子、音楽高校に行きたいと言い出したんです」

お子様が声楽の道に進みたいと言ったとき、うれしい気持ちと同時に、「何から始めればいいの?」と不安になるお父様・お母様も多いと思います。音楽高校の受験は、ふつうの高校受験とはちがうところがたくさんあり、まわりに相談できる人が少ないこともあります。

わたしは、息子といっしょに声楽や童謡のコンクールにたくさん出てきました。会場では、音楽の道をめざして歌をがんばっているお子様の姿も見てきました。

この記事では、音楽高校の声楽科をめざすときに、一般的によく言われる準備の流れをまとめます。くわしい試験の内容は学校ごとにちがうので、かならずそれぞれの学校の募集要項でたしかめてください。

まずは、学校の情報を集める

募集要項を、早めに見ておく

音楽高校の声楽科の試験は、学校によって内容がちがいます。一般的には、つぎのようなことが試験にふくまれることが多いようです。

  • 歌の実技(課題曲や自由曲)
  • 聴音(聞いた音やメロディーを楽譜に書く)
  • 楽典(音楽のきまりについての筆記)
  • ピアノの実技
  • 新曲視唱(はじめて見る楽譜をその場で歌う)
  • 面接や、ふつうの教科の学力試験

ただし、どれが必要か、どれくらいのレベルが求められるかは、学校によって大きくちがいます。前の年と内容がかわることもあります。まずは気になる学校の募集要項を手に入れて、親子でいっしょに読んでみましょう。

学校説明会や公開レッスンに行ってみる

学校によっては、説明会や公開レッスン、講習会などを開いているところもあります。じっさいに学校のふんいきを見たり、先生の話を聞いたりすると、お子様の気持ちがはっきりすることもあります。

いつから準備を始める?

音楽高校をめざす準備を、いつから始めるかは、お子様のいまの力によってかわります。

中学生になってから、声楽の先生について本格的なレッスンを始めるお子様もいます。ただ、聴音やピアノは、身につけるまでに時間がかかることが多いので、早めに始めておくと安心です。

  • 歌のレッスン:声変わりのようすを見ながら、先生と相談して進める
  • ピアノ:これまで習っていなかった場合は、早めに始める
  • 聴音・楽典:先生や教室で、少しずつ練習を始める

「もうおそいかも」とあせる必要はありません。まずは先生に、いまのお子様の力と、受験までにどんなことが必要かを相談してみましょう。

歌の実技の準備

声楽の先生につく

音楽高校の声楽科をめざすなら、声楽を専門にしている先生にレッスンを受けることが、一般的な準備の形です。

  • 受験の準備を見てきた経験がある先生か
  • お子様の声や体の成長を大切にしてくれるか
  • 課題曲のえらび方や、試験の形にくわしいか

先生えらびのポイントは、こちらの記事にもまとめています。はじめての歌の先生えらび。子どもに合う先生を見つけるために見ておきたいこと

課題曲は、早めに確認する

学校によっては、課題曲が決められていたり、いくつかの曲から選ぶ形だったりします。イタリア語などの外国語の歌が課題になることもあるので、ことばの読み方や意味も、先生といっしょに練習していきます。

自由曲がある場合は、お子様の声に合う曲を、先生と相談してえらびましょう。選曲の考え方は、こちらの記事が参考になると思います。童謡コンクールの曲のえらび方。年れい別のおすすめと、さけたいえらび方

暗譜で歌えるようにしておく

歌の実技では、楽譜を見ずに歌う(暗譜)ように求められることが多いようです。これも募集要項でたしかめておきましょう。本番で歌詞やメロディーがとんでしまわないように、早めに暗譜しておくと安心です。

聴音・楽典・ピアノの準備

聴音

聴音は、ピアノでひかれた音やメロディーを聞いて、楽譜に書く練習です。毎日少しずつつづけることで、だんだん耳がなれてきます。歌の音程をとる力にもつながります。

楽典

楽典は、音符や記号、調などの、音楽のきまりを学ぶものです。問題集をつかって、少しずつ進めていくお子様が多いようです。

ピアノ

声楽科でも、ピアノの試験がある学校があります。どれくらいの曲がひければいいかは学校によってちがうので、募集要項をよく見て、ピアノの先生とも相談しておきましょう。

新曲視唱

はじめて見る楽譜を、その場で歌う試験です。楽譜を読む力と、音程をとる力の両方が必要になります。ふだんのレッスンで、短いメロディーを初見で歌う練習をしておくと、なれていきます。

のどと体を大切にする

声変わりの時期と重なる

中学生の時期は、声変わりと受験準備が重なりやすい時期です。むりに高い声や大きな声を出しつづけると、のどに負担がかかることがあります。

  • 声がかすれる日がつづくときは、むりをしない
  • 練習のしすぎで、のどがつかれていないか気にかける
  • 心配なときは、早めに耳鼻科で相談する

とくに男の子は、この時期に声の高さが大きくかわることがあります。自由曲のえらび方や、練習する高さなども、先生と相談しながら進めると安心です。

声変わりと歌のことは、こちらの記事でもくわしく書いています。声がわりの時期の男の子と歌。続けていい?気をつけたいこと

生活リズムも大切

声は体の楽器です。よくねむる、かぜをひかないように気をつける、かんそうしやすい季節は部屋のしつどに気をつけるなど、ふだんの生活も大切にしていきましょう。

中学校の勉強も、大切にしておく

音楽高校の受験というと、歌やピアノのことばかりに目が行きがちです。でも、学校によっては、国語や数学、英語などの学力試験や、中学校からの書類が必要になることもあります。

  • ふだんの授業やテストも、できるだけ大切にする
  • 英語の勉強は、外国語の歌の発音や意味を考えるときにも役立つ
  • 国語の力は、歌詞の気持ちを読みとるときの助けになる

歌の練習がいそがしくなると、どうしても勉強が後回しになることがあります。それでも、毎日少しずつでもつづけておくと、あとで安心できます。

また、音楽の道に進むかどうか、気持ちがゆれる時期もあるかもしれません。ほかの高校もふくめて、いくつかの道を親子で話し合っておくと、お子様も落ちついて準備に向き合えると思います。

お父様・お母様ができるサポート

スケジュールをいっしょに考える

歌、ピアノ、聴音、楽典、そしてふつうの勉強。音楽高校をめざすお子様は、やることがたくさんあります。

  • 1週間の中で、何をいつ練習するかをいっしょに考える
  • 学校の勉強やテストとの両立を見守る
  • 休む日もちゃんとつくる

本番になれる機会をつくる

試験の日は、だれでも緊張します。発表会やコンクールなど、人前で歌う機会をいくつか経験しておくと、本番の緊張にも少しなれていきます。緊張とのつきあい方は、こちらの記事にまとめています。本番で緊張する子へのことば。歌のコンクール前に親ができること

かかるお金のことも、早めに話しておく

レッスン代や講習会、楽譜、受験料など、受験の準備にはいろいろなお金がかかります。金額は先生や教室、学校によって大きくちがいます。先生に、どんなことにお金がかかりそうかを早めに聞いておくと、家族で計画を立てやすくなります。

一番の味方でいる

受験の準備は、うまくいく日ばかりではありません。思うように声が出ない日や、先生にたくさん直された日もあるでしょう。そんなときは、結果よりも、毎日がんばっていることをみとめてあげてください。

まとめ

  • 試験の内容は学校によってちがうので、かならず各学校の募集要項でたしかめる
  • 一般的には、歌の実技に加えて、聴音、楽典、ピアノ、新曲視唱などが求められることがある
  • 声楽の先生につき、課題曲や自由曲を早めに準備する
  • 聴音やピアノは身につくまで時間がかかるので、早めに始めると安心
  • 声変わりの時期は、のどにむりをさせない。心配なときは耳鼻科へ
  • 人前で歌う経験をつみ、家族は一番の味方として見守る

受験の前に、ほかの人に自分の歌を聞いてもらう経験は、とても大きな力になります。こどもの歌声グランプリには中学生の部があり、おうちでとった動画で応募できます。出場した全員に講評が届くので、いまの歌のよいところやのびしろを知るきっかけとして、よかったらのぞいてみてください。こどもの歌声グランプリ

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