女性のボイトレのはじめ方。初心者が知っておきたい声のなやみと練習
「ボイトレを始めたいけれど、何から練習すればいいの?」 「高いところになると、声がうらがえってしまう」 「歌うと、声が細くて、たよりなく聞こえる」
ボイトレを始めようと思ったとき、こんななやみをかかえている女性の方もいると思います。声のなやみは人それぞれですが、始め方の順番を知っておくと、むりなく練習を進めやすくなります。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、女性がボイトレを始めるときに知っておきたいことをまとめました。女性が感じやすい声のなやみ、始める前の準備、家でできる練習の順番、教室えらびのポイント、のどを大切にするための注意を、順番にお伝えします。
男性のボイトレの始め方については、こちらの記事にまとめています。男性のボイトレのはじめ方。初心者が知っておきたい基本と、声のなやみ別の練習
女性が感じやすい声のなやみ
声のなやみは、男性・女性で分けられるものではありません。ただ、女性の方が口にすることのあるなやみには、次のようなものがあります。
高い声が苦しい、うらがえる
女性の歌は、高いところまで使う曲もあります。高い音になると、のどがしめつけられるように感じたり、急に声がうらがえったりすることがあります。
地声と裏声の切りかわりが気になる
話すときの声に近い「地声」と、高くやわらかい「裏声」。このふたつが切りかわるところで、声の感じががらっとかわってしまうことがあります。切りかわりをなめらかにしたいというのは、ボイトレを始める方の目標のひとつです。
声が細い、小さい、息がもれる
声が細く聞こえる、マイクがないと声がとどかない、息がまじってかすれたように聞こえる、というなやみもあります。
体調によって、声の出やすさがかわる
日によって声の出やすさがちがうと感じる方もいます。つかれやねぶそく、体調のリズムなど、理由はさまざまです。声の調子がいつもとちがう日が続くときや、気になる体の変化があるときは、ひとりでなやまず、お医者さんに相談してください。
ボイトレを始める前の準備
目的と、歌いたい曲を決める
「カラオケで好きな歌を歌いたい」「合唱で声をそろえたい」「話す声もよくしたい」など、目的によって練習の中身はかわります。まずは目的と、いつか歌えるようになりたい曲を決めておきましょう。目標の曲があると、練習の気持ちが続きやすくなります。
今の声を録音しておく
始める前に、今の自分の声を、スマホで録音しておくとよいでしょう。話し声と、好きな歌を少し歌った声の両方を録っておくと、しばらくたってから聞きくらべられます。録音した自分の声に、はじめはとまどうこともありますが、自分の声を知る第一歩です。
練習の場所と時間を決める
家で声を出しにくいときは、カラオケボックスや、時間で借りられる練習室を使う方法もあります。決まった時間に練習すると、習慣にしやすくなります。
家でできる練習の順番
練習は、体をほぐすところから始めて、少しずつ声を出していくと進めやすくなります。
姿勢をととのえる
足を肩はばくらいにひらいて立ち、ひざの力をぬきます。頭のてっぺんが、上から糸で引っぱられているようなイメージで、せすじをのばしましょう。肩が上がっていないか、あごが前に出ていないかも見てみてください。
肩や首を、ゆっくり回してほぐしておくと、声が出しやすくなることもあります。
息をはく練習
おなかに手をあてて、口から「スー」と、細く長く息をはいてみましょう。はききったら、力をぬくと、自然に息が入ってきます。息が一定の強さで出るように意識すると、声のゆれや息もれのなやみにも向き合いやすくなります。
呼吸のくわしいやり方は、こちらの記事で紹介しています。歌の腹式呼吸のやり方。子どもにも大人にもわかる、やさしい練習
ハミングでひびきを感じる
口をとじて「ん〜」とハミングをします。鼻のあたりや、くちびるのまわりがびりびりとふるえる感じがあれば、ひびきが出ているしるしのひとつです。のどに力を入れず、楽に出せる高さで始めましょう。
地声と裏声を、それぞれ出してみる
話すときのような地声で、低めの音を出してみます。次に、ふくろうの鳴きまねのように、裏声で高めの音を出してみます。
それぞれが出せるようになったら、「ア〜」と、低いところから高いところへ、サイレンのように声をすべらせてみましょう。切りかわるところで声がうらがえっても、だいじょうぶです。何回かくりかえすうちに、切りかわりの感じがわかってくることがあります。
地声と裏声については、こちらの記事でもくわしく紹介しています。地声と裏声の違いとは?切り替えのコツと、境目をなめらかにする練習
好きな曲の一部を歌ってみる
最後に、目標の曲の歌いやすいところを、短く歌ってみましょう。高いところが苦しいときは、キーを下げてもかまいません。ボイトレの練習でつかんだ感じを、歌の中でためしてみるのが大切です。
家でできる練習のメニューは、こちらの記事にもまとめています。自宅でできるボイトレメニュー。10分・30分の練習の組み方を、初心者向けにまとめました
練習のあとに、ふりかえる
練習が終わったら、短い時間でよいので、その日のことをふりかえってみましょう。
- 声を出していて、楽だったところはどこか
- 苦しかったところ、のどに力が入ったところはどこか
- 前の練習とくらべて、かわったと感じたことはあるか
ノートやスマホのメモに書いておくと、自分の声の変化に気づきやすくなります。先生に習っている場合は、レッスンのときにメモを見せて相談することもできます。
はじめのころに気をつけたいこと
ほかの人とくらべすぎない
動画で上手な人の歌を聞くと、自分の声とくらべて落ちこんでしまうこともあります。声のつくりや、歌ってきた時間は人それぞれです。くらべるなら、ほかの人ではなく、前の自分の録音とくらべてみてください。
高い声ばかり練習しない
高い声を出したい気持ちが強いと、高い音ばかりを練習したくなります。でも、むりに高い声を出し続けると、のどがつかれてしまうこともあります。低い音や真ん中の音も、バランスよく練習しましょう。
動画のまねだけにたよらない
動画には、いろいろな練習のしかたがのっています。役に立つものもありますが、自分の声に合うかどうかは、人によってちがいます。のどが痛くなる練習は、すぐにやめてください。迷ったときは、先生に聞いてみるのも方法のひとつです。
教室やレッスンをえらぶポイント
ひとりで練習していると、自分の声のくせに気づきにくいこともあります。先生に習うと、自分では聞こえにくいところを教えてもらえます。
先生との相性
先生の性別や年代を気にする方もいます。教室によっては、先生をえらべることもあるので、気になる方は問い合わせてみてください。それよりも大切なのは、説明がわかりやすいか、質問しやすいふんいきかどうかです。
自分の歌いたいジャンルに合っているか
ポップス、ミュージカル、クラシック、ジャズなど、教室や先生によって得意なジャンルはちがいます。歌いたい曲を練習に使えるかも、たしかめておきましょう。
通いやすさ・レッスンの形
仕事や家のことがいそがしい方は、通いやすい場所か、ふりかえができるかも大切です。家で受けられるオンラインレッスンという方法もあります。
体験レッスンを受けて、自分に合うかどうかをたしかめてから決めると安心です。近くの教室は、こちらからさがせます。歌の教室さがし
のどを大切にするための注意
- 練習の前に、体と声をほぐしてから歌う
- 高い声を、むりに大きな声で出そうとしない
- のどがつかれたら、すぐに休む
- のみものを近くに置き、のどをかわかしすぎない
- かぜぎみの日やつかれている日は、むりに歌わない
練習したあとに、のどの痛みやかすれが続くときは、練習をお休みして、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
まとめ
- 高い声、地声と裏声の切りかわり、声の細さや息もれなどのなやみを感じる女性もいる
- 始める前に、目的と目標の曲を決め、今の声を録音しておく
- 練習は、姿勢、息をはく練習、ハミング、地声と裏声、曲の一部の順に進める
- 教室は、先生との相性、ジャンル、通いやすさを見てえらぶ
- のどがつかれたら休む。痛みやかすれが続くときはお医者さんに相談する
ボイトレは、自分の声と仲よくなる時間でもあります。むりのないペースで、少しずつ声の変化を楽しんでみてください。練習してきた歌を人に聞いてもらう目標がほしくなったら、こんな場もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ