練習・発声のコツ

自宅でできるボイトレメニュー。10分・30分の練習の組み方を、初心者向けにまとめました

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「自宅でボイトレをしたいけれど、何をどのくらいやればいいの?」 「毎日10分くらいしか時間がとれない。それでも意味があるのかな」

こんなふうに思っている方は多いと思います。ボイトレの練習のやり方は、本や動画でたくさん見つかります。でも、それをどんな順番で、何分ずつやればいいのかまでは、なかなかわかりにくいものです。

わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。歌の練習は、長い時間を一度にやるより、短い時間でも、決まった流れでつづけるほうが取り組みやすいと感じています。

この記事では、ボイトレの自宅メニューを、時間ごとにまとめました。10分のメニュー、30分のメニュー、そして時間がない日の5分メニューを紹介します。初心者の方でも、そのまま使えるように書いていますので、自分の生活に合わせて組みかえてみてください。

自宅メニューを組む前に知っておきたいこと

練習は「ほぐす→息→声→歌」の順番で

ボイトレの自宅メニューは、次の4つの順番で組むと、むりなく進めやすくなります。

  • ほぐす 体や顔の力をぬく
  • 息 息をすう・はくの練習
  • 声 小さな声から、声を出す練習
  • 歌 実際に曲を歌う

いきなり大きな声で歌いはじめると、のどがつかれやすくなります。体をほぐしてから、少しずつ声を出していくのがポイントです。

時間が短い日は、どこをけずる?

時間がないときは、「ほぐす」と「声」を短くしても、順番はかえないようにしましょう。どうしても時間がない日は、歌はなしにして、ほぐすと声だけでもかまいません。

自宅で練習するときの気づかい

家族やご近所への音が気になる方も多いと思います。ハミングやストローを使った練習など、音が小さい練習を中心にすると、自宅でも取り組みやすくなります。練習する場所については、こちらの記事にもまとめています。家で大きな声が出せないときの、歌の練習場所と方法

10分でできるボイトレ自宅メニュー

まずは、毎日つづけやすい10分のメニューです。初心者の方は、ここからはじめてみてください。

1. ほぐす(2分)

  • 首を、ゆっくり左右にたおす
  • 肩を、前から後ろへ大きく回す
  • 口を大きくあけたり、とじたりする
  • ほおを、手で軽くもむ

体がかたいと、声も出しにくくなります。深呼吸をしながら、ゆっくり動かしましょう。

2. 息の練習(2分)

  • 鼻からゆっくり息をすう
  • 「スー」と、細く長く息をはく
  • 肩が上がらないように、鏡でたしかめる

はく時間を、少しずつ長くしていくのが目安です。はじめは10秒くらいからで十分です。

3. 声の練習(3分)

  • 口をとじて「んー」とハミングする
  • 低いところから高いところへ、サイレンのように声を動かす
  • 「まー」「みー」など、楽な音で声をのばす

大きな声はいりません。楽に出せる高さと大きさで、ていねいに行いましょう。

4. 歌う(3分)

好きな曲や、練習している曲を1曲、またはサビだけを歌います。はじめは、小さめの声でかまいません。

10分のメニューは、これで終わりです。「少し物足りない」と思うくらいで終わると、次の日もつづけやすくなります。

30分でじっくり取り組むボイトレ自宅メニュー

休みの日など、時間がとれる日には、30分のメニューに取り組んでみましょう。10分メニューの内容を、それぞれ少しずつ深めていきます。

1. ほぐす(5分)

  • 首、肩、背中をゆっくりのばす
  • その場で軽く足ぶみをする
  • 口や舌を動かす(舌を前に出す、左右に動かすなど)
  • あくびをするように、口の中を大きく広げる

体があたたまってくると、声も出しやすくなります。

2. 息の練習(5分)

  • 「スー」と、一定の強さで長く息をはく
  • 「スッ、スッ、スッ」と、短く区切って息をはく
  • 息をはききったあと、楽に息が入ってくるのを感じる

息の量と強さを、自分で調整する練習です。苦しくなるまでやらず、楽な範囲でつづけましょう。

3. 声の練習(10分)

  • ハミングで、ひびきを感じる(2分)
  • ストローをくわえて、高さを上げ下げする(2分)
  • 「ドレミレド」を、「まー」や「あー」で歌う(3分)
  • 少しずつ音の高さをずらしながら、くり返す(3分)

高い音で苦しくなったら、むりに上げなくてだいじょうぶです。楽に出せる範囲で、声をなめらかにつなげることを大切にしましょう。

4. 歌う(8分)

練習している曲を歌います。30分メニューでは、ただ通して歌うだけでなく、次のように取り組んでみてください。

  • まず1回、通して歌う
  • 歌いにくいところを、1か所だけえらぶ
  • そこを、ゆっくり・小さめの声で何回か練習する
  • もう一度、通して歌う

一度にたくさん直そうとせず、1日1か所にしぼると、取り組みやすくなります。

5. ふりかえり(2分)

  • 歌った声をスマホで録音して聞く
  • 気づいたことを、1行だけメモする
  • 次に練習したいところを、書いておく

録音とメモは、上達を感じるための大切な記録になります。

時間がない日の5分メニュー

いそがしい日は、5分だけでもかまいません。

  • 1分 首と肩をほぐす
  • 1分 「スー」と息を長くはく
  • 2分 ハミングで、高さを上げ下げする
  • 1分 好きな曲のサビを、小さめの声で歌う

「今日は何もできなかった」と思うより、5分でもやったほうが、次の日に気持ちよく練習に入れます。

1週間のメニューの組み合わせ方

毎日同じメニューでもかまいませんが、1週間の中で組み合わせると、むりなくつづけやすくなります。

平日がいそがしい方の例

  • 月〜金 10分メニュー(いそがしい日は5分メニュー)
  • 土曜日 30分メニュー
  • 日曜日 お休み、または好きな歌を楽しく歌うだけ

時間にゆとりがある方の例

  • 月・水・金 30分メニュー
  • 火・木 10分メニュー
  • 土・日 1日はお休み

どちらの例でも、週に1日くらいは、声を休める日をつくるのがおすすめです。

自宅ボイトレをつづけるコツ

練習する時間を決めておく

「夕ごはんのあと」「おふろの前」など、練習する時間を決めておくと、わすれにくくなります。ほかの習慣とセットにするのがコツです。

メニューを紙に書いて、見えるところにはる

その日にやることが見えていると、迷わずに練習をはじめられます。終わったら、チェックをつけていくのも楽しいです。

準備運動はかかさない

時間がない日ほど、いきなり歌いたくなります。でも、ほぐすことと声の準備を少しでもしておくと、のどへの負担がちがってきます。歌う前の準備運動については、こちらの記事もあわせて読んでみてください。歌う前の準備運動。体と顔をほぐす、やさしいストレッチ

自分の変化を記録する

1週間に1回くらい、同じ曲を録音しておくと、少しずつのちがいに気づきやすくなります。

メニューになれてきたら

少しずつ時間をのばす

10分メニューが楽にできるようになったら、15分、20分と、少しずつ時間をのばしてみましょう。いきなり30分にするより、体も気持ちもついていきやすくなります。のばすときは、声の練習と歌の時間を、1〜2分ずつふやすのがおすすめです。

練習の中身を少しかえる

同じメニューばかりだと、あきてしまうこともあります。ハミングの日、ストローの日、ドレミの日など、声の練習の中身を日によってかえてみると、新しい気持ちで取り組めます。

歌う曲をかえてみる

ずっと同じ曲だと、知らないうちに同じくせがついてしまうことがあります。ゆっくりした曲と、少しテンポのある曲を、週ごとにかえてみるのもよい方法です。

気をつけたいこと

  • のどがつかれたと感じたら、その日はメニューをへらすか、お休みにする
  • 大きな声や高い声を、長い時間出しつづけない
  • 練習中は、こまめに水を飲む
  • かぜのときや、声がかすれているときは、むりをしない
  • のどの痛みやかすれが何日も続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談する

お子様と取り組むときは

お子様といっしょに自宅でボイトレをするときは、10分メニューをさらに短くして、5分くらいからはじめるとよいでしょう。

  • 「首ぐるぐる」「あくびごっこ」など、遊びのようにほぐす
  • 息の練習は、ティッシュをふーっとゆらすなど、目で見てわかる形にする
  • 歌は、お子様の好きな曲を1曲だけ
  • お父様・お母様もいっしょに声を出す

できたことをほめて、楽しい時間にすることが、いちばんのつづけるコツです。

まとめ

  • ボイトレの自宅メニューは「ほぐす→息→声→歌」の順番で組む
  • 初心者の方は、毎日の10分メニューからはじめる
  • 時間がとれる日は、30分メニューで1か所にしぼって練習する
  • いそがしい日は、5分メニューだけでもよい
  • 1週間の中で組み合わせて、声を休める日もつくる
  • 録音とメモで、自分の変化を記録する
  • のどの痛みやかすれが続くときは、お医者さんに相談する

自宅でのボイトレになれてきて、先生に見てもらいたいと思ったら、近くの教室やオンラインのレッスンをさがしてみるのもよいと思います。歌の教室さがしまた、練習してきた歌をだれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、次の練習のヒントにもなります。こどもの歌声グランプリ

中学生高校生おとなボイトレ

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