家で大きな声が出せないときの、歌の練習場所と方法
「マンションなので、家で思いきり歌えない」 「夜しか練習できないけれど、近所にひびかないか気になる」
歌を習っていると、練習する場所になやむことがありますよね。集合住宅に住んでいる、家族がねている時間にしか練習できない、小さなきょうだいがいる。理由はいろいろです。
わたしも、息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに向けて練習してきました。その中で、「どこで、どうやって練習するか」は、いつも考えてきたことのひとつです。
この記事では、家で大きな声が出せないときの、外の練習場所と、家でできる練習の工夫をまとめます。料金や使い方は、お店や施設によってちがい、かわることもあります。つかうときは、かならずそれぞれのお店や施設でたしかめてください。
まずは、外の練習場所を知ろう
家の外にも、歌の練習ができる場所はいくつかあります。それぞれのよいところと、気をつけたいことを見ていきましょう。
カラオケ店
よいところ
いちばん身近な練習場所は、カラオケ店です。
- 駅の近くなど、通いやすい場所にあることが多い
- 個室なので、まわりを気にせずに声が出せる
- ひとりでも利用しやすい店が多い
- マイクやスピーカーがあり、伴奏つきで歌える
- 短い時間から利用できることが多い
練習につかうときのコツ
- 歌いたい曲が入っているか、先にしらべておく
- キー(音の高さ)や、テンポをかえられる機能をつかう
- 採点の機能は、音程やリズムをたしかめる目安としてつかう
- スマホで自分の歌を録音・録画して、あとで聞きなおす
声楽の曲や、コンクールの課題曲は、カラオケに入っていないこともあります。そのときは、伴奏の音源を自分で持っていけるかどうかを、お店にたしかめておきましょう。持ちこみの音源を流せるかどうかは、お店によってちがいます。
気をつけたいこと
部屋の中は、ほかの部屋の音が聞こえてくることもあり、静かな環境とはかぎりません。また、長い時間歌いつづけると、のどがつかれやすくなります。ときどき休けいをして、水をのみながら練習しましょう。
音楽スタジオ
よいところ
バンドの練習などにつかわれる音楽スタジオにも、ひとりで練習できる「個人練習」の利用ができるところがあります。
- 音がもれにくいつくりになっていることが多い
- 鏡がある部屋が多く、姿勢や口の形をたしかめやすい
- ピアノやキーボードがある部屋をえらべるところもある
- スピーカーにスマホなどをつないで、伴奏の音源を流せるところもある
声楽を習っているお子様や大人の方は、ピアノのある部屋をつかえると、音をたしかめながら練習しやすいと思います。
気をつけたいこと
- 個人練習は、前の日や当日にしか予約できないなど、決まりがある場合がある
- お子様だけでは利用できない場合がある
- 部屋にある機材や、つかい方は、スタジオによってちがう
はじめてつかうときは、予約のしかたや、お子様の利用について、先にたしかめておくと安心です。
公民館・地域の施設
よいところ
地域の公民館や、市や町の施設の中には、音楽室や、音を出してもよい部屋を借りられるところがあります。ピアノがある部屋を借りられる施設もあります。
- 広い部屋で、ホールに近い感じで練習できることがある
- 合唱のなかまや、家族といっしょに練習しやすい
気をつけたいこと
- 利用できる人や団体、目的に決まりがあることが多い
- 事前の登録や、早めの予約が必要なことがある
- 部屋の種類や、借りられる時間は施設によってちがう
住んでいる地域の施設のホームページや窓口で、歌の練習につかえるかどうかを聞いてみてください。
教室の練習室・レッスンのあとの時間
通っている歌の教室によっては、レッスンのない時間に、練習室を貸してくれるところもあります。いつもの教室なら、なれた場所で練習できて安心です。あるかどうかは、先生や教室に聞いてみてください。
近くに通える教室をさがしたいときは、こちらのページもつかってみてください。歌の教室さがし
公園や河原で歌ってもいい?
外で歌の練習をする人もいますが、公園や河原には、それぞれの決まりがあります。まわりに家がある場所や、ほかの人がすごしている場所では、大きな声がめいわくになることもあります。外で練習するときは、その場所の決まりをたしかめ、まわりの人への気くばりをわすれないようにしましょう。
家で練習するときの工夫
外に出られない日も、家でできる練習はたくさんあります。大きな声を出すことだけが、歌の練習ではありません。
1. 声を出さない練習
- 歌詞を読んで、意味を考える
- 音源を聞きながら、楽譜を目で追う
- 口の形だけをつくって、声を出さずに歌う
- 歌っているところを、頭の中でイメージする
- 腹式呼吸など、息の練習をする
声を出さなくても、歌の練習になることはたくさんあります。とくに、歌詞やメロディーをおぼえる練習は、家の中でじゅうぶんにできます。息の練習のしかたは、こちらの記事にまとめています。歌の腹式呼吸のやり方。子どもにも大人にもわかる、やさしい練習
2. 小さな声での練習
- 口をとじて「んー」とハミングする
- 小さな声で、音程をていねいにたしかめる
- くちびるを「ぶるぶる」とふるわせながら、メロディーをなぞる
小さな声で歌うのは、じつはかんたんではありません。小さな声でも、息がとぎれず、音程がぶれないように歌う練習は、大きな声で歌うときにも役に立つと言われています。
ただし、小さな声を出そうとして、のどをしめてしまわないように気をつけてください。のどがくるしい感じがしたら、そこで休みましょう。
3. 時間帯と場所をくふうする
- 朝早くや夜おそくは、さけるようにする
- 外に面したかべや窓から、はなれた部屋で練習する
- 窓やドアをしめ、カーテンをひく
- 家具や布の多い部屋をえらぶ
カーテンやじゅうたんなどの布は、音のひびきをやわらげてくれることがあります。ただ、音をどのくらい小さくできるかは、家のつくりによってちがいます。気になるときは、ご近所の方とのおつきあいの中で、それとなく聞いてみるのもひとつです。
4. 家族と「歌っていい時間」を決める
家の中で歌うときは、いっしょに住んでいる家族の気持ちも大切です。「夕方の30分は歌の時間」など、家族で歌っていい時間を決めておくと、おたがいに気をつかいすぎずにすみます。
お子様が練習するときは、「いまは歌の時間だね」と、お父様・お母様が声をかけてあげると、お子様も安心して声を出しやすくなります。きょうだいがねている時間や、勉強している時間とかさならないように、カレンダーに書いておくのもよい方法です。
5. 声を小さくする道具
歌の練習用に、口にあてて声を小さくする、マスクのような形の道具も売られています。家で声を出したいときの助けになることがあります。
- 声がどのくらい小さくなるかは、商品によってちがう
- 口のまわりがおおわれるので、ふだんと歌う感じがかわることがある
- 息がしにくくなるものもあるので、くるしいときはすぐに外す
小さなお子様がつかうときは、お父様・お母様がそばで見ていてください。また、部屋の中に置く、かんたんな防音のブースや防音室もあります。大きな買いものになるので、家の広さや、つかう時間をよく考えてからえらびましょう。
練習の動画をつかって、外の練習をむだなく
外で練習できる時間は、かぎられていることが多いと思います。家で準備をしておくと、外の練習時間をむだなくつかえます。
- 家では、歌詞とメロディーをおぼえておく
- 外の練習では、通して歌って録画する
- 家に帰って、録画を見ながら、つぎに練習したいところを書き出す
動画をつかった練習のしかたは、こちらの記事でもくわしく書いています。動画をつかった歌の練習のしかた。お子様が楽しくつづけられるコツと注意点
のどへの気くばりもわすれずに
外で思いきり声が出せると、うれしくて、つい長い時間歌ってしまうことがあります。とくにカラオケ店やスタジオでは、時間いっぱい歌いたくなりますよね。
- はじめに、軽い発声で声をならしてから歌う
- 30分に1回くらいは、少し休む
- 水をこまめにのむ
- のどがいたいときや、かすれたときは、その日はおしまいにする
いたみやかすれが何日もつづくときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
まとめ
- 家で大きな声が出せないときは、外の練習場所をつかう方法がある
- カラオケ店は身近で、ひとりでも利用しやすい。持ちこみの音源はお店にたしかめる
- 音楽スタジオは、音がもれにくく、鏡やピアノがあるところも
- 公民館などの施設は、利用の決まりや予約のしかたを先にたしかめる
- 家では、声を出さない練習や、小さな声での練習ができる
- 声を小さくする道具は、くるしくないかに気をつけてつかう
- 料金や使い方は、お店や施設によってちがうので、かならずたしかめる
場所がかぎられていても、くふうしだいで練習はつづけられます。練習してきた歌は、おうちでとった動画で応募できる、こどもの歌声グランプリでもひろうできます。幼児や小学生の部のほか、一般やシニアの方が出られる部もあり、出場した全員に講評が届きます。こどもの歌声グランプリ