子どものボイトレは何歳から?年齢別にできることと、教室えらび・家での練習・声の守り方
「うちの子、歌が大好き。ボイトレって何歳からできるの?」 「まだ小さいけれど、いつから始めたらいいのかな」
歌が好きなお子様を見ていると、こんなふうに思うお父様・お母様も多いと思います。テレビや動画で歌っている子を見て、「うちの子もやってみたいと言っている」という声もよく聞きます。
わたしは、息子といっしょに歌の習い事をつづけ、童謡や声楽のコンクールにも出てきました。そのなかで、小さな子から中学生まで、いろいろな年齢のお子様が歌っている姿を見てきました。
この記事では、子どものボイトレ(ボイストレーニング)について、何歳から始められるのか、年齢ごとにどんなことができるのか、教室のえらび方や、おうちでできる練習、声を守るために気をつけたいことをまとめます。
声楽を習いはじめる年齢や、コンクールデビューのめやすについては、こちらの記事でくわしく書いています。あわせて読んでみてください。子どもの声楽は何歳から?習いはじめとコンクールデビューのめやす
ボイトレってどんなこと?
ボイトレは、声の出し方を練習するレッスンです。子ども向けのボイトレでは、たとえばこんなことをします。
- 姿勢をととのえる
- 息のすい方、はき方を知る
- 口を大きく開けて、ことばをはっきり言う
- 音の高さをまねして、声を合わせる
- 好きな歌を、先生といっしょに歌う
大人のボイトレのように、きびしい練習をするわけではありません。小さな子ほど、あそびの中で声を出すことを楽しみながら、少しずつ体のつかい方を知っていきます。
声楽のレッスンとくらべると、ボイトレはポップスやアニメの歌、ミュージカルの歌など、いろいろなジャンルの歌をつかうことが多いのが特徴です。「好きな歌をもっと上手に歌いたい」というお子様には、入りやすい習い事かもしれません。
子どものボイトレは何歳から始められる?
めやすは「先生の話を聞いていられるか」
ボイトレの教室では、幼稚園や保育園に通っている年齢から受け付けているところもあれば、小学生からとしているところもあります。何歳から受けられるかは、教室によってちがいます。
年齢よりも大切なのは、お子様のようすです。
- 先生の話を、しばらくすわって聞いていられる
- 先生のまねをして、声を出してみようとする
- 「歌をならいたい」と、自分から言っている
- 知らない大人とも、少しずつ話せる
こうしたようすが見えてきたら、体験レッスンを受けてみるのもいいと思います。まだむずかしそうなときは、親子で歌う時間や、リトミックのように音楽にふれるあそびから始めても、じゅうぶんです。
「早く始めないと間に合わない」ではない
「小さいうちから始めたほうが、上手になるのかな」と気になるお父様・お母様もいらっしゃると思います。たしかに、小さなころから歌にふれることは、すてきなことです。でも、ボイトレは何歳から始めてもおそすぎることはありません。小学生や中学生になってから習いはじめて、のびのびと歌っているお子様もたくさんいます。
いちばん大切なのは、お子様が「歌うのが楽しい」と思えていることです。
年齢別にできること
| 年齢のめやす | できること | 大切にしたいこと |
|---|---|---|
| 3〜4歳 | まねっこで声を出す、手あそび歌 | 楽しいと思えること |
| 5〜6歳 | 1曲を通して歌う、ことばをはっきり言う | 歌う自信をつけること |
| 小学校低学年 | 姿勢や息のつかい方を知る | 少しずつ基礎にふれること |
| 小学校高学年 | 音程やリズムを意識して歌う | 声の変化にむりをしないこと |
| 中学生 | 好きな歌を、自分に合うキーで歌う | いまの声をらくに出すこと |
3〜4歳ごろ
この年齢では、まだ「練習」というより、「あそび」の時間です。先生や家族のまねをして声を出したり、手あそび歌を歌ったりするだけでも、声を出す楽しさにつながります。
レッスンを受けるなら、30分くらいの短い時間で、お父様・お母様もいっしょに入れるところだと、お子様も安心しやすいと思います。
5〜6歳ごろ
1曲をさいごまで歌えるようになってくる時期です。ことばの意味を少しずつ感じながら、気持ちをこめて歌うこともできるようになってきます。
この時期は、「人の前で歌えた」という経験が、大きな自信になります。家族の前で歌ってみる、録画して見てみるなど、小さな発表の場をつくってあげるのもおすすめです。
小学校低学年ごろ
先生の話をよく聞けるようになり、姿勢や息のつかい方など、声の基礎にもふれられるようになってきます。学校の音楽の時間とも、つながりやすくなる時期です。
小学校高学年ごろ
音程やリズムを意識して歌えるようになります。いっぽうで、この時期から声がかわりはじめるお子様もいます。高い声が出にくくなったときは、むりをしないことが大切です。
中学生ごろ
好きなアーティストの歌を歌いたい、合唱でいい声を出したいなど、目標がはっきりしてくる時期です。中学生のボイトレについては、こちらの記事にまとめています。中学生のボイトレ。歌を習う前に知っておきたい、声変わり・部活・好きな歌とのつきあい方
教室えらびで見ておきたいこと
習い方はいくつかある
- 音楽教室の子ども向けボイトレコース
- 個人で教えている先生のレッスン
- オンラインのレッスン
- 児童合唱団やミュージカルスクール
それぞれによさがあります。送りむかえがむずかしいご家庭なら、オンラインのレッスンも考えてみてください。
体験レッスンでのチェックポイント
- 子どもに合わせた、やさしい教え方か
- 大きな声や高い声を、むりに出させないか
- お子様が楽しそうにしているか
- 先生に質問しやすいふんいきか
- お父様・お母様が見学できるか
とくに小さなお子様の場合は、先生との相性がとても大切です。体験のあとに、「また行きたい?」とお子様に聞いてみてください。
かかるお金やレッスンの回数、お休みしたときのふりかえなどは、教室によって大きくちがいます。さいしょに確認しておくと安心です。
おうちでできるかんたんな練習
教室に通う前でも、おうちでできることはたくさんあります。どれも、あそびの気持ちで楽しんでみてください。
- 鏡を見ながら、「あ・い・う・え・お」の口の形をたしかめる
- 口をとじて「んー」とハミングする
- ストローで、ゆっくり息をはく
- くちびるを「ぶるぶる」とふるわせる
- 家族で、知っている歌をかわりばんこに歌う
子ども向けの発声練習は、こちらの記事でくわしく紹介しています。おうちでできる子どもの発声練習。5分でできる遊びのような練習法
練習は、1回5分くらいでじゅうぶんです。毎日きっちりやるより、「楽しかったから、またやりたい」と思えることを大切にしてください。息を止めたり、力んで大きな声を出したりする必要はありません。のどがいたいときや、くらっとしたときは、すぐにやめて休みましょう。
小さな子の声を守るために
子どもののどは、大人よりもとてもデリケートです。歌が好きなお子様ほど、つい大きな声で長い時間歌ってしまうことがあります。
- 大きな声でさけぶように歌わない
- 高い声を、むりに出しつづけない
- 歌ったあとは、水をのんでのどを休める
- かぜのときや、声がかすれているときはお休みする
- 長い時間、歌いっぱなしにしない
声のかすれが何日もつづく、のどをいたがる、声が出にくくなったなど、気になることがあるときは、ひとりでなやまずに、耳鼻科で相談してみてください。
お父様・お母様にお願いしたいこと
お子様が歌っているとき、つい「そこ、音がちがうよ」と言いたくなることもあると思います。でも、小さな子にとっては、「楽しそうだね」「その歌、すてきだね」ということばのほうが、ずっと力になります。
上手かどうかより、歌うことが好きな気持ちを大切に育てていけたらいいですね。
まとめ
- ボイトレは、教室によって幼児から受け付けているところも、小学生からのところもある
- 年齢より、お子様のようすや「歌いたい」気持ちを大切にする
- 年齢ごとに、できることや大切にしたいことがちがう
- 教室えらびでは、むりをさせない、やさしい先生かどうかを見る
- おうちでは、あそびの気持ちで短い練習をする
- 声のかすれやいたみが気になるときは、耳鼻科で相談する
歌うことが好きなお子様にとって、自分の歌を聞いてもらえることは、大きなよろこびになります。こどもの歌声グランプリには幼児の部と、小学生の低学年・高学年の部があり、おうちでとった動画で、どんなジャンルの歌でも応募できます。出場した全員に講評が届くので、お子様の歌のよいところを知るきっかけに、よかったらのぞいてみてください。こどもの歌声グランプリ