練習・発声のコツ

歌いながら踊るコツ。ダンスしながらでも息切れせず、声がぶれない練習

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「歌だけならちゃんと歌えるのに、ダンスをつけると、とたんに息が苦しくなる」 「踊りながら歌うと、声がゆれたり、とぎれたりしてしまう」

歌いながら踊るのは、思っている以上にむずかしいことです。体を大きく動かすと、息がどんどんあがり、声をささえる力がたりなくなってしまいます。ダンスと歌の息切れは、多くの人がぶつかるなやみです。

わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。

この記事では、歌いながら踊るコツを、息のつかい方、体のつかい方、練習の順番に分けてお話しします。ダンスと歌の習い事をしているお子様のお父様・お母様にも、自分で挑戦してみたい大人の方にも、取り入れやすい内容にしました。

むずかしい技を身につけるというより、「どこで息をすうか」「どこで力をぬくか」を知ることが、いちばんの近道です。

なぜ、歌いながら踊ると息切れするのか

体を動かすと、たくさんの息が必要になる

体を大きく動かすと、体はたくさんの空気をほしがります。走ったあとに、はあはあと息があがるのと同じです。

ところが、歌っているあいだは、息を少しずつはき続けなければなりません。体は「すいたい」、歌は「はき続けたい」。この2つがぶつかるので、ダンスをしながら歌うと、息切れしやすくなるのです。

体のゆれが、そのまま声のゆれになる

ジャンプしたり、ステップをふんだりすると、そのたびに体がゆれます。体のゆれは、おなかや胸にもつたわり、声がゆれる原因になります。

とくに、着地するときに体がどすんとしずむと、声もいっしょに「どすん」とゆれてしまいます。

力が入りすぎてしまう

踊ることに集中すると、肩や首、のどのまわりに、知らないうちに力が入ります。のどに力が入ると、声がかたくなったり、高い音が出にくくなったりします。

歌いながら踊るコツ1 息のつかい方

息つぎの場所を、先に決めておく

歌いながら踊るときにいちばん大切なのは、息つぎの場所を、前もって決めておくことです。

  • 歌詞の区切りで、どこで息をすうかをえらぶ
  • 楽譜や歌詞カードに、「V」などのしるしを書いておく
  • 動きが大きいところの前で、早めに息をすう

ダンスが入ると、歌だけのときと同じ場所で息をすえないことがあります。ふりつけに合わせて、息つぎの場所を見なおしてみましょう。

鼻と口の両方から、すばやくすう

歌いながら踊るときは、ゆっくり息をすう時間があまりありません。口と鼻の両方から、短く、すっと息をすう練習をしておくと、らくになります。

  • 肩を上げずにすう
  • おなかのまわりや背中が、ふわっとふくらむ感じですう
  • すいすぎない(すいすぎると、かえって苦しくなる)

息のすい方のきほんは、こちらの記事でもお話ししています。歌の腹式呼吸のやり方。子どもにも大人にもわかる、やさしい練習

はく息を、少しずつにする

歌い出しで、いっきに息をつかってしまうと、フレーズのさいごで苦しくなります。はく息をおしむように、少しずつ出していくイメージで歌ってみましょう。

息が続かないときの練習については、こちらも参考にしてください。歌で息が続かないときの練習。肺活量より大事な、息のつかい方

歌いながら踊るコツ2 体のつかい方

体のまん中を、しっかりさせる

体を動かしていても、おへそのあたりから背中にかけて、体のまん中がぐらぐらしないようにすると、声がぶれにくくなります。

かたく力を入れるのではなく、「まっすぐの軸が1本通っている」ようなイメージです。上半身がふらふらしないと、息も声もあんていします。

ひざをやわらかくつかう

ジャンプやステップの着地で、ひざをのばしたままにすると、体にどすんと大きなゆれがつたわります。ひざを少しまげて、クッションのようにやわらかく着地すると、声のゆれが小さくなります。

顔と首は、なるべくらくに

ダンスで頭を大きく動かすと、のどの形もかわり、声が出にくくなることがあります。歌の大事なところでは、頭の動きを少しおさえるなど、ふりつけの中で工夫するのもひとつの方法です。

また、首や肩に力が入っていないか、ときどき鏡でたしかめましょう。

動きの大きさを、歌に合わせて調整する

練習のはじめから、本番と同じ大きさで踊る必要はありません。歌が苦しくなるところでは、動きを少し小さくする、ということも考えてみてください。

先生やふりつけをする人に相談できるときは、「ここで息がたりなくなる」と伝えてみるのもよいと思います。

歌いながら踊るコツ3 練習の順番

ステップ1 歌だけで、しっかり歌えるようにする

まずは、ダンスをつけずに、歌だけでしっかり歌えるようにしておきましょう。歌があやふやなままだと、踊りながらでは、さらにむずかしくなります。

  • 歌詞と音程をおぼえる
  • 息つぎの場所を決める
  • 1曲を、むりなく歌いきれるようにする

ステップ2 ダンスだけで、ふりつけをおぼえる

次に、歌わずに、ダンスだけを練習します。ふりつけを考えなくても体が動くくらいになると、歌に気持ちを向けやすくなります。

ステップ3 歌いながら、歩いてみる

いきなりダンスと歌を合わせるのではなく、まずは「歌いながら歩く」ところからはじめてみましょう。

  • その場で足ぶみしながら歌う
  • 部屋の中をゆっくり歩きながら歌う
  • 少し早足で歩きながら歌う

体を動かしながら声を出すことに、少しずつなれていきます。

ステップ4 ふりつけを小さくして合わせる

次に、ふりつけを小さめにして、歌と合わせてみます。手の動きだけ、足の動きだけ、というように、体の一部だけで合わせるのもおすすめです。

ステップ5 本番の大きさで、短く区切って

さいごに、本番と同じ大きさで踊りながら歌います。いきなり1曲通すのではなく、サビだけ、1番だけなど、短く区切って練習しましょう。苦しくなる場所がわかったら、その部分だけを、何回か練習します。

息切れしにくい体をつくる、ふだんの練習

歌いながらの足ぶみ練習

ふだんの練習に、「足ぶみしながら歌う」を取り入れてみましょう。体を動かしながら、息をあんていさせる練習になります。

はじめは1分から。なれてきたら、少しずつ時間をのばします。

長く息をはく練習

「スー」と、口から細く長く息をはく練習も、息切れしにくい体づくりに役立ちます。

  • ゆっくり息をすう
  • 「スー」と、できるだけ同じ強さで息をはく
  • 何秒続いたか、記録してみる

毎日少しずつ続けると、息のつかい方になれていきます。

動画で自分を見る

歌いながら踊っているところを、スマホで撮ってみましょう。

  • 肩が上がっていないか
  • 着地のときに、体が大きくしずんでいないか
  • 声がとぎれたり、ゆれたりしている場所はどこか

見なおすと、どこを練習すればよいかがわかりやすくなります。

無理をしないための注意

休みながら練習する

歌いながら踊る練習は、体にも、のどにも、ふつうより負担がかかります。こまめに休けいをとり、水分をとりながら練習しましょう。

のどがつかれたら、声を出さずに練習

のどがつかれてきたら、声を出さずに、口の形だけで歌いながら踊る練習にきりかえるのもよい方法です。ふりつけと息つぎのタイミングだけを、たしかめられます。

痛みやかすれが続くとき

のどの痛みや、声のかすれが何日も続くときは、無理をせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。お子様の場合は、練習のしすぎにならないよう、お父様・お母様が時間を見てあげてください。

子どもの場合は、楽しさを大切に

お子様は、うまくできないと、くやしくなってしまうこともあります。「今日は足ぶみしながら歌えたね」など、できたことを見つけて声をかけてあげると、練習が楽しく続きやすくなります。

歌とダンスをいっしょに習える教室のえらび方は、こちらの記事でお話ししています。歌とダンスをいっしょに習える習い事。子供に合うスクールのえらび方と、向いている子

まとめ

  • 歌いながら踊ると、体は息をすいたく、歌ははき続けたいので、息切れしやすい
  • 息つぎの場所を前もって決め、口と鼻からすばやくすう
  • 体のまん中をあんていさせ、ひざをやわらかくつかうと、声がぶれにくい
  • 練習は「歌だけ」「ダンスだけ」「歩きながら」「小さく合わせる」「本番の大きさ」の順で
  • 足ぶみしながら歌う、長く息をはくなど、ふだんの練習を取り入れる
  • こまめに休み、痛みやかすれが続くときは、お医者さんに相談する

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