シニアが出られる歌のコンクール・発表の場。オンラインもふくめた、えらび方とチェックしたいこと
「練習してきた歌を、いつかだれかに聞いてもらいたい」
歌を習っていると、こんな気持ちがわいてくることがあります。教室の発表会だけでなく、コンクールにも挑戦してみたいと思う方もいるかもしれません。
わたしは、息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。会場で順番を待っているあいだ、おとなの部やシニアの部の方々が、どきどきしながらも、とても生き生きとした顔で舞台に向かっていく姿を、何度も見てきました。
年齢を重ねてから人前で歌うことには、若いころとはまたちがう、深いよろこびがあるように感じます。
この記事では、シニアの方が出られる歌のコンクールや発表の場について、えらび方とチェックしておきたいことをまとめます。
発表の場には、いろいろな種類がある
教室の発表会
いちばん身近なのが、通っている教室の発表会です。先生や仲間がいるので、はじめての方でも安心して歌いやすい場です。
地域のイベントや、のど自慢
地域のおまつりや、公民館などでひらかれる歌のイベントもあります。気がるに参加できるものが多く、地域の方とのつながりができることもあります。
会場で歌うコンクール
ホールなどで、審査員の前で歌うコンクールです。ジャンルや年齢によって部門が分かれていることが多く、シニアの部をもうけているコンクールもあります。
動画で応募するオンラインのコンクール
おうちでとった動画を送って応募できる、オンラインのコンクールもあります。会場まで出かけなくていいので、遠くにすんでいる方や、移動が少し心配な方でも挑戦しやすいのがとくちょうです。
会場で歌うコンクールのよいところ
- 本番の空気のなかで歌う、特別な体験ができる
- ほかの出場者の歌を、じかに聞くことができる
- 同じように歌がすきな方と出会える
いっぽうで、会場までの移動や、長い待ち時間があることもあります。体力が気になる方は、当日のスケジュールを前もってたしかめておくと安心です。
オンラインのコンクールのよいところ
- 家で、自分のペースで録画できる
- 何回かとり直して、いちばんいいものを送れる
- 会場までの移動がいらない
いっぽうで、録画のしかたや、動画の送り方になれていないと、少しとまどうこともあります。スマホでの撮り方は、こちらの記事にまとめています。子ども向けの記事ですが、おとなの方にもそのまま役に立ちます。歌の動画審査、スマホでのきれいなとり方。おうちでできる10のコツ
スマホの使い方に不安がある方は、こちらの記事も参考にしてみてください。おうちでできるオンラインの歌のレッスン。スマホが少し不安なシニアの方へ
えらぶときに見ておきたいこと
年齢や部門
まずは、自分が出られる部門があるかどうかをたしかめましょう。「一般の部」に年齢の上限がないこともあれば、「シニアの部」として、年齢で分けているコンクールもあります。
ジャンル
- 歌謡曲や演歌も歌えるか
- クラシックや声楽の部門か
- 童謡や日本の歌の部門があるか
- ジャンルを問わないか
自分が歌いたい歌で出られるかどうかは、とても大切なポイントです。
伴奏のきまり
- ピアノの伴奏が必要か
- 音源に合わせて歌ってもいいか
- 伴奏なしでもいいか
伴奏をたのめる方がいないときは、音源が使えるかどうかを、さいしょにたしかめておきましょう。
審査や講評があるか
コンクールによっては、審査員からのことば(講評)がもらえるものがあります。講評は、自分の歌のよいところや、これからのばせるところを知る、よい手がかりになります。
応募の前にたしかめたいチェック点
応募する前に、募集のページをよく読んで、つぎのことをたしかめておきましょう。
- 応募のしめきりの日
- 参加費がかかるか、いくらか
- 歌える曲の長さや、曲のきまり
- 動画の場合、撮り方や送り方のきまり
- 結果がいつ、どのように知らされるか
- 動画が公開されるかどうか
参加費は、コンクールによってさまざまです。会場で歌うコンクールの場合は、交通費や、伴奏をたのむお礼などがかかることもあります。
動画が公開されるかどうかも、大切なチェック点です。自分の顔や声がインターネットにのることに不安がある方は、とくによく読んでおいてください。
主催している人がわかるかどうか
あまり知られていないコンクールに応募するときは、つぎのことも見ておくと安心です。
- 主催している会社や団体の名前が書いてあるか
- 問い合わせ先が書いてあるか
- 参加費の使い道や、しはらい方がわかりやすいか
- 前の年にも、ひらかれているか
わからないことがあれば、えんりょせずに問い合わせてみましょう。ていねいに答えてくれるかどうかも、ひとつの目安になります。
また、つぎのような連絡がきたときは、すぐにお金をはらったり、返事をしたりせず、まずはご家族や身近な方に相談してください。
- 応募していないのに「入賞しました」と連絡がくる
- 入賞のあとに、高いお金を急いではらうように言われる
- 銀行の口座の番号や、カードの番号を、メールや電話で聞かれる
きちんとしたコンクールなら、募集のページに書かれていることと、ちがう話をいきなりもちかけてくることは、あまりないと思います。「なにかへんだな」と感じたら、その気持ちを大切にしてください。
はじめての方は、小さな場から
いきなり大きなコンクールに出るのは、少し勇気がいるかもしれません。そんなときは、小さな場から始めてみるのもいい方法です。
- まずは教室の発表会で、人前で歌うことになれる
- 家族の前で、1曲歌ってみる
- 自分の歌を録画して、見直してみる
- なれてきたら、コンクールに挑戦してみる
自分の歌を録画して見直すと、「思っていたより声が出ている」「ここで息がくるしそう」など、いろいろなことに気づけます。この練習は、オンラインのコンクールに出るときにも、そのまま役に立ちます。
また、ご家族といっしょに応募の準備をするのも、楽しい時間になると思います。動画をとるのを、お子様やお孫様に手伝ってもらう方もいます。
曲えらびのコツ
コンクールでは、自分の声に合った曲をえらぶことが大切です。
- 高すぎたり、低すぎたりしない曲
- 息つぎが、むりなくできる曲
- 自分が心から「すき」と思える曲
むりに高い声が出る曲をえらぶより、いちばん気持ちよく歌える曲をえらぶほうが、その方らしさがつたわります。選曲の考え方は、こちらの記事もヒントになると思います。童謡コンクールの曲のえらび方。年れい別のおすすめと、さけたいえらび方
本番の緊張とつきあう
人前で歌うときは、何歳になっても、どきどきするものです。
- 本番の前に、深呼吸をする
- 歌う曲を、何度も声に出して練習しておく
- 「まちがえてもだいじょうぶ」と自分に言ってあげる
緊張とのつきあい方は、こちらの記事にまとめています。本番で緊張する子へのことば。歌のコンクール前に親ができること
オンラインのコンクールなら、家で、いちばんリラックスした状態で歌えるのも、うれしいところです。
体調を第一に
コンクールの前は、つい練習をがんばりすぎてしまうことがあります。でも、体調がいちばん大切です。
- 前の日は、よくねむる
- のどがつかれたら、練習を休む
- 体調がすぐれないときは、むりに出ない
声のかすれが長くつづくときや、のどにいたみがあるときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してみてください。
結果より、挑戦したことが宝もの
コンクールに出ると、どうしても結果が気になります。でも、ひとつの曲を、人に聞いてもらえるところまで練習したこと。それ自体が、とてもすてきなことだと思います。
講評をもらえたら、つぎの練習に生かしてみてください。そして、また歌いたい曲が見つかったら、もう一度挑戦してみればいいのです。
60代・70代から歌を始めるときのはじめかたは、こちらの記事にまとめています。60代・70代から歌を習いたい。はじめての方のための、やさしいはじめかた
まとめ
- 発表の場には、教室の発表会、地域のイベント、会場のコンクール、オンラインのコンクールがある
- オンラインは、家で録画でき、移動がいらないのがよいところ
- 年齢、部門、ジャンル、伴奏のきまり、講評があるかを見る
- しめきり、参加費、動画が公開されるかなどは、応募の前にかならずたしかめる
- 主催者や問い合わせ先がわかるかも見ておく
- 体調を第一に、結果より挑戦をたのしむ
こどもの歌声グランプリは、オンライン審査のみのコンクールで、シニア(65歳以上)の部と一般の部もあります。おうちでとった動画で応募できるので、会場まで出かけるのが大変な方でも挑戦しやすいと思います。出た方全員に、よかったところと次に練習するところを書いた講評をお届けします。くわしい応募のきまりは募集のページにのせていますので、はじめてのコンクールとして、よかったらのぞいてみてください。こどもの歌声グランプリ