歌の習い事・教室えらび

声楽科を出たあとの進路は?歌を仕事にする道と、ほかの道

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「声楽科を卒業したあと、どんな進路があるの?」 「声楽科から就職はできるの?」 「歌を仕事にしたいけれど、ほかの道も知っておきたい」

声楽科で学んでいる方や、これから声楽科をめざす方、そしてそのお父様・お母様から、こんな声を聞くことがあります。毎日歌に向き合っているからこそ、卒業後のことを考えると、不安になることもあるかもしれません。

わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。

この記事では、声楽科の卒業後の進路にしぼって、歌を仕事にする道と、歌とはべつの道、そして両方を組み合わせる道を紹介します。どの道にも、その人なりのよさがあります。「こうしなければいけない」ではなく、えらべる道を知るための材料として読んでいただけたらうれしいです。

声楽科の卒業後の進路は、ひとつではない

声楽科を出た人の進路は、人によって本当にさまざまです。歌い手として舞台に立つ人もいれば、教える仕事をえらぶ人、音楽にかかわる会社で働く人、音楽とはちがう分野で働く人もいます。

また、卒業してすぐに進む道と、何年かあとに歩いている道がちがうこともあります。はじめは会社で働きながら歌を続け、あとから歌の仕事をふやしていく人もいれば、その反対の人もいます。進路は一度決めたら終わり、というものではありません。

歌を仕事にする道

歌い手として活動する

オペラや演奏会、合唱団、式典やイベントなどで歌うことを仕事にする道です。オーディションを受けたり、知り合いからのつながりで声がかかったりしながら、歌う場をふやしていきます。歌い手としての仕事は、ひとつの場だけでなく、いくつかの場を組み合わせて続けていくこともあります。

大学院や研修の場で、さらに学ぶ

卒業後すぐに仕事をするのではなく、大学院や、歌い手を育てる研修の場に進んで学びを深める人もいます。レッスンや舞台の経験をつみながら、自分の声や歌いたい曲を見つめなおす時間にもなります。

外国で学ぶ

声楽の勉強のために、外国へ留学する道もあります。ことばや文化を肌で感じながら学べる一方で、準備することもたくさんあります。留学を考えるときのポイントは、こちらにまとめています。声楽を学びに留学したい。準備しておきたいことと、考えておきたいこと

教える仕事をする

自分の教室をひらく、音楽教室で教える、合唱団の指導をするなど、歌を教える仕事もあります。学校で音楽の先生として働く道もあり、その場合は教員免許が必要になります。教員免許がとれるかどうか、どんな授業をとる必要があるかは学校によってちがうので、早めにたしかめておくと安心です。教える仕事のはじめ方は、こちらの記事でも紹介しています。歌の先生になるには。ボイストレーナーなど、教える仕事のはじめ方と身につけたいこと

音楽をささえる仕事をする

舞台に立つ人だけでなく、音楽をささえる仕事もあります。たとえば、こんな仕事です。

  • コンサートホールや劇場で、公演を準備する仕事
  • 演奏家の活動を手伝う事務所の仕事
  • 楽譜や音楽の本を作る仕事
  • 楽器や音楽教室にかかわる会社の仕事
  • 放送やイベントで、音楽の企画をする仕事

声楽を学んだ経験は、歌い手の気持ちがわかることや、音楽の流れを知っていることとして、こうした仕事の中で生きることがあります。

歌とはべつの道に進む

会社や役所などで働く

声楽科を出たあとに、一般の会社や役所などで働く人もいます。「音楽を学んだのに、もったいない」と感じる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。仕事をえらぶことは、その人がどんな毎日を送りたいかをえらぶことでもあります。

声楽科で身についた力は、いろいろな場で生きる

声楽を学ぶ中で身についた力は、歌以外の場でも役に立つことがあります。

  • 人前に立って、落ちついて話したり発表したりする力
  • 毎日こつこつ練習を続ける力
  • 本番に向けて、計画を立てて準備する力
  • 伴奏者や仲間と、ひとつのものを作りあげる力
  • 外国語の歌を通して、ことばにふれてきた経験
  • 講評やアドバイスを受けとめて、次に生かす力

就職の面接などで、こうした経験を自分のことばで話せるように、ふだんからふりかえっておくとよいでしょう。

べつの分野で学びなおす

卒業後に、べつの学校に入りなおしたり、資格の勉強をしたりして、新しい分野に進む人もいます。声楽を学んだ時間がむだになるわけではなく、そこでえた経験は、その人の土台として残り続けます。

歌と仕事を、組み合わせる道

歌を仕事にするか、まったくべつの仕事をするか、どちらかひとつをえらばなければいけないわけではありません。

働きながら歌い続ける

昼間は会社で働き、仕事のあとや休みの日にレッスンを受けたり、演奏会に出たりする人もいます。合唱団に入って歌い続ける人もいます。収入の心配が少しへることで、歌いたい曲を自由にえらべる、という面もあります。

歌の仕事と、ほかの仕事をかけもちする

演奏や教える仕事をしながら、べつのアルバイトや仕事をかけもちする人もいます。歌の仕事の量は時期によってかわることもあるので、自分の生活に合ったバランスをさがしていくことが大切です。

アマチュアとして、長く楽しむ

仕事にはしなくても、コンクールや発表会に出たり、仲間と演奏会をひらいたりして、声楽を生涯の楽しみにする道もあります。大人が出られる声楽コンクールもあり、歌い続ける目標になります。どんなコンクールがあるかは、こちらの記事で紹介しています。大人・アマチュアが出られる声楽コンクール。部門や審査の流れ、40代・50代・60代からの挑戦

在学中から考えておきたいこと

卒業後の毎日を、思いえがいてみる

「どんな仕事をしたいか」だけでなく、「どこに住みたいか」「どんな毎日を送りたいか」「歌とどんなふうにかかわりたいか」を考えてみると、自分に合う道が見えてきやすくなります。答えがすぐに出なくても、考えてみること自体に意味があります。

とれる資格や、学べることをたしかめる

教員免許など、在学中にしかとりにくいものもあります。どんな資格がとれるのか、そのためにどの授業をとる必要があるのかは、学校によってちがいます。早めに学校の窓口でたしかめておくと、あとで「とっておけばよかった」とならずにすみます。

相談できる人をもつ

レッスンの先生、学校の先生、先輩、就職の相談窓口など、話を聞いてくれる人をもっておくと心強いです。いろいろな人の話を聞くことで、自分では思いつかなかった道に気づくこともあります。

人前で歌う経験をつむ

コンクール、オーディション、演奏会など、在学中に人前で歌う経験をつんでおくと、卒業後に歌の仕事をさがすときの助けになることがあります。演奏した曲や出た舞台を、記録として残しておくのもよいでしょう。

進路に迷ったときは

まわりの人がどんどん進路を決めていくと、あせってしまうこともあるかもしれません。でも、進路を決めるのに、早いもおそいもありません。

一度決めた道を、あとからかえることもできます。歌を仕事にしようと思っていたけれど、べつの道をえらぶことも、その反対も、どちらもその人にとって大切な決断です。迷ったときは、ひとりでかかえこまず、まわりの人に話してみてください。

心やからだのつらさが続くときは、学校の相談室や、お医者さんに話してみることも考えてみてください。

声楽科で学ぶお子様をもつお父様・お母様へ

お子様が声楽科で学んでいると、卒業後のことが気になるのは自然なことです。ただ、進路を決めるのは、お子様ご自身です。

  • お子様の話を、まずはさいごまで聞く
  • 「歌を続けてほしい」「安定した仕事を」といった気持ちを、おしつけすぎない
  • どんな道をえらんでも、これまでの努力をみとめる

お父様・お母様がそばで見守ってくれていると感じられることは、お子様が自分の道をえらぶときの、大きなささえになります。

まとめ

  • 声楽科の卒業後の進路は、人によってさまざまで、ひとつではない
  • 歌を仕事にする道には、歌い手、大学院や研修、留学、教える仕事、音楽をささえる仕事がある
  • 会社や役所などで働く道もあり、声楽科で身についた力はいろいろな場で生きる
  • 働きながら歌う、仕事をかけもちするなど、歌と仕事を組み合わせる道もある
  • 在学中から、卒業後の毎日を思いえがき、とれる資格をたしかめ、相談できる人をもっておく
  • 進路は一度決めたら終わりではなく、あとからかえることもできる

卒業後も歌を続けたい方は、働きながら通える教室や、オンラインのレッスンをさがしてみるのもよいでしょう。歌の教室さがし歌い続ける目標のひとつとして、こんなコンクールもあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ

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