歌の練習は何から始める?初心者がひとりではじめるときの最初の一歩
「歌が上手くなりたいけれど、何から始めればいいのかわからない」 「歌の練習をしたことがないので、どうやって練習するのかも知らない」 「教室に行く前に、まずはひとりで少しやってみたい」
歌の練習をはじめようと思ったとき、最初につまずくのは「何から始めるか」かもしれません。調べてみると、発声練習、呼吸法、ボイトレなど、いろいろなことばが出てきて、かえって迷ってしまうこともあります。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、歌の練習をしたことがない初心者の方が、ひとりではじめるときの最初の一歩にしぼってまとめました。むずかしい練習の前に、まずはここから、という内容です。はじめてしばらくのすすめ方は、こちらの記事にまとめています。大人のボイトレ、はじめの1か月。体験レッスンから最初の目標の立て方まで
最初の一歩は「歌いたい理由」を考えること
なぜ歌を練習したいのか、書き出してみる
いきなり練習をはじめる前に、「どうして歌を練習したいのか」を考えてみてください。
- カラオケで、気持ちよく歌えるようになりたい
- 好きな歌手の曲を、歌ってみたい
- 合唱に参加してみたい
- 声を出して、気分をすっきりさせたい
- いつか、発表会やコンクールに出てみたい
理由は人それぞれで、どれもすてきな理由です。理由がはっきりすると、どんな練習をすればいいのかが見えやすくなります。
目標は小さくてかまわない
「上手くなる」という目標は大きすぎて、何をすればいいのかわかりにくくなります。「この曲のサビを、楽に歌えるようになりたい」くらいの、小さな目標にしてみてください。小さな目標のほうが、できたときのうれしさを感じやすく、つづけやすくなります。
練習する曲を、ひとつきめる
自分が好きで、よく知っている曲をえらぶ
最初の練習曲は、むずかしく考えなくてだいじょうぶです。
- 自分が好きで、くりかえし聞いてきた曲
- メロディを、なんとなく口ずさめる曲
- 高すぎる音、低すぎる音があまり出てこない曲
- テンポが速すぎない曲
こうした曲をひとつえらぶと、練習がはじめやすくなります。好きな曲なら、練習していても楽しい気持ちがつづきやすいです。曲えらびのくわしい考え方は、こちらでも紹介しています。ボイトレのおすすめ曲のえらび方。初心者が練習しやすい曲のタイプを目的別に
曲をよく聞くところから
曲がきまったら、まずはその曲をよく聞いてみてください。ただ流して聞くだけでなく、
- どこで息を吸っているか
- どこが高くなって、どこが低くなるか
- ことばを、どんなふうに発音しているか
などに耳をすませてみると、気づくことがたくさんあります。「聞くこと」も、歌の練習のだいじな一歩です。
今の自分の声を知る
録音して、聞いてみる
ひとりで練習をはじめるときに、ぜひやってみてほしいのが、自分の歌を録音して聞くことです。スマホの録音機能で、じゅうぶんです。
はじめて自分の歌声を聞くと、「思っていた声とちがう」と感じて、はずかしくなることもあります。でも、それはだれにでもおこりうることです。まずは「今の自分の声はこうなんだ」と知ることが、スタートになります。
よいところも、さがしてみる
録音を聞くと、つい、できていないところばかりが気になってしまいます。そんなときは、よいところもひとつさがしてみてください。
- 声がやわらかく聞こえるところ
- ことばがはっきり聞こえるところ
- 気持ちよく歌えているところ
よいところに気づくと、「もっと歌ってみたい」という気持ちが育ちやすくなります。
録音は、消さずにとっておく
最初の録音は、消さずにとっておくと、あとで役に立つことがあります。しばらく練習をつづけてから聞きくらべると、自分の変化に気づけるかもしれません。
楽な姿勢と、息の流れを知る
楽に立ってみる
歌うときは、まず楽な姿勢で立つことからはじめます。
- 足は、肩はばくらいにひらく
- ひざは、ピンとのばしきらない
- 肩の力を抜いて、腕は自然に下ろす
- あごを引きすぎず、上げすぎない
むずかしく考えなくてもだいじょうぶです。「どこにも力が入っていない、楽な立ち方」を、さがしてみてください。
ゆっくり息をはいてみる
歌は、息を声にかえて出すものです。いきなり声を出す前に、口から「スー」と、ゆっくり息をはいてみてください。はききったら、自然に息が入ってきます。これを何回かくりかえすと、からだがほぐれて、声が出しやすくなることがあります。
歌う前に、からだを少しほぐす
肩を回す、首をゆっくりかたむける、口を大きくあけたりとじたりするなど、かんたんな準備をしてから歌うと、楽に声が出やすくなります。
声を出してみる
話すような声から、はじめる
最初は、大きな声や高い声を出そうとしなくてだいじょうぶです。ふだん話している声の高さで、「あー」と、楽に声を出してみてください。
楽に出せる声の高さや大きさを知ることが、初心者の最初の練習になります。
えらんだ曲を、ゆっくり歌ってみる
声を出すことになれてきたら、えらんだ曲を歌ってみます。
- はじめは、歌いやすい部分だけでかまわない
- 原曲よりゆっくりなつもりで歌う
- 高い音が苦しいところは、むりに出さない
最初からぜんぶ上手に歌おうとしなくて、だいじょうぶです。「歌ってみた」という一歩が、何よりだいじです。
のどがいたくなったら、やめる
歌っていて、のどがいたい、声がかすれる、と感じたら、その日はそこでやめて、のどを休めてください。しばらく休んでもよくならないときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してみてください。むりをしないことも、練習をつづけるためのだいじなことです。
はじめたばかりのころに、気にしすぎなくていいこと
上手な人とくらべない
歌の動画などを見ていると、上手な人の歌声が、つぎつぎと目に入ってきます。はじめたばかりのころに、そうした歌とくらべてしまうと、「自分はぜんぜんだめだ」と感じてしまうこともあります。
くらべる相手は、ほかの人ではなく、昨日までの自分です。録音を聞きくらべて、少しでも変わったところがあれば、それがりっぱな一歩です。
むずかしいことばを、ぜんぶ理解しなくていい
歌の練習について調べると、「腹式呼吸」「共鳴」「ミックスボイス」など、いろいろなことばが出てきます。はじめから、そのすべてを理解しようとしなくてだいじょうぶです。まずは、楽に立つ、ゆっくり息をはく、好きな曲を歌ってみる、というところからで、じゅうぶんです。
声が出ない日があっても、あせらない
その日の体調や気分によって、声が出やすい日、出にくい日があります。思うように歌えない日があっても、それまでの練習がむだになるわけではありません。「今日はそういう日」と考えて、軽く歌うだけにしたり、曲を聞くだけにしたりしてもかまいません。
ひとりで練習をつづけるために
練習の時間を、生活の中にきめておく
「時間があいたらやろう」と思っていると、なかなか練習がはじまらないことがあります。「お風呂のあと」「朝のしたくのあと」など、ふだんの生活の流れの中に、歌う時間をきめておくと、つづけやすくなります。
練習したことを、かんたんにメモする
その日に歌った曲、気づいたこと、楽しかったことなどを、ひとことメモしておくのもよい方法です。メモを読みかえすと、自分ががんばってきたことが目に見えて、はげみになります。
わからないことが出てきたら、先生をたよる
ひとりで練習していると、「この声の出し方で合っているのかな」「高い音がどうしても苦しい」など、わからないことが出てくることもあります。そんなときは、体験レッスンなどで先生に見てもらうのもひとつの方法です。家でできる練習の組み立ては、こちらの記事も参考にしてみてください。自宅でできるボイトレメニュー。10分・30分の練習の組み方を、初心者向けにまとめました
教室によって、レッスンの内容や雰囲気はちがいます。自分に合いそうな教室を、ゆっくりさがしてみてください。歌の教室さがし
まとめ
- 最初の一歩は、「なぜ歌を練習したいのか」を考えること
- 目標は、小さくてかまわない
- 自分が好きで、よく知っている曲をひとつえらび、よく聞く
- 録音して、今の自分の声を知り、よいところもさがす
- 楽な姿勢で立ち、ゆっくり息をはいてから声を出す
- 話すような声から、むりのない高さで歌ってみる
- 生活の中に歌う時間をきめ、わからないときは先生をたよる
はじめの一歩をふみ出したら、あとは楽しみながらつづけていくことがだいじです。いつか目標のひとつにしてみたい場として、こんな場もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ