大人のボイトレ、はじめの1か月。体験レッスンから最初の目標の立て方まで
「ずっと歌を習ってみたかったけれど、大人になってからでも、だいじょうぶかな」 「ボイトレの教室に行ってみたいけれど、さいしょに何をするのか、よくわからない」
こんなふうに思って、なかなか一歩をふみ出せない方は、とても多いと思います。仕事や家のことでいそがしい中、新しい習い事をはじめるのは、少し勇気がいりますよね。
わたしは、息子といっしょにたくさんの歌のコンクールに出てきました。歌は、大人になってからでも、いつでもはじめられる習い事です。
この記事では、大人の方がボイトレをはじめるときの、さいしょの1か月にしぼってお話しします。体験レッスンの前にしておくこと、当日に見ておきたいこと、通いはじめのすごし方、そして、むりのない目標の立て方までをまとめました。
大人になってから歌を習うのに、おそすぎるということはありません。はじめの1か月を楽な気持ちですごせれば、そのあとも続けやすくなります。
はじめる前に、少しだけ考えておきたいこと
「なぜ歌いたいのか」をことばにしてみる
ボイトレをはじめる理由は、人によってさまざまです。
- カラオケで、もっと気持ちよく歌いたい
- 高い声を、らくに出せるようになりたい
- 合唱やバンドで歌ってみたい
- 話し声をととのえたい
- 仕事のあとに、気分を切りかえる時間がほしい
はっきりしていなくても、だいじょうぶです。「なんとなく楽しそうだから」でも、りっぱな理由です。ただ、ひとことでもいいので、メモにのこしておくと、体験レッスンで先生に伝えやすくなります。
通える時間と回数を、先に決めておく
大人のボイトレで、つまずきやすいのが「時間」です。はじめはやる気があっても、仕事がいそがしくなると、だんだん通えなくなることがあります。
- 平日の夜に通えるか
- 休みの日のほうが通いやすいか
- 月に何回くらいなら、むりなく通えるか
こうしたことを、先に考えておくと、教室えらびがぐっとらくになります。レッスンの回数や時間、お休みしたときのふりかえなどは、教室によってちがいます。
体験レッスンの前にしておくこと
教室を2つか3つにしぼる
いきなり1つに決めなくても、だいじょうぶです。家や職場から通いやすい教室、オンラインで受けられる教室など、気になるところを2つか3つえらんで、体験に行ってみるのがおすすめです。
近くの教室をさがすときは、こちらのページもつかってみてください。歌の教室さがし
歌いたい曲を1曲えらんでおく
体験レッスンでは、「何か歌ってみましょうか」と言われることがあります。そのときのために、好きな曲を1曲えらんでおくと安心です。
- 自分がよく知っている曲
- むりなく歌える高さの曲
- できれば、短めの曲
上手に歌えなくても、まったく問題ありません。先生は、いまの声を知るために聞いてくれます。
服そうと持ち物
体をしめつけない、らくな服そうがおすすめです。息をすったり、姿勢をととのえたりするので、おなかまわりがきつくない服だと、声を出しやすくなります。
- 水やお茶(のどをうるおすため)
- 歌いたい曲の歌詞
- メモ帳やスマホ(言われたことを書いておくため)
教室によっては、レッスンを録音してもよいところもあります。気になる方は、先に聞いておきましょう。
体験レッスンで見ておきたいこと
先生との相性
ボイトレは、先生との相性がとても大切です。
- 話を聞いてもらえる感じがするか
- 説明がわかりやすいか
- 「できていないところ」だけでなく、「いいところ」も伝えてくれるか
- 質問しやすいふんいきか
「この先生なら、続けられそう」と思えるかどうかを、ゆっくり感じてみてください。
むりをさせないか
大人の方でも、急に大きな声や高い声を出しつづけると、のどがつかれてしまいます。体をほぐしたり、息のつかい方からはじめたりと、いまの声に合わせてすすめてくれる先生だと安心です。
聞いておきたいこと
- 月に何回、1回何分のレッスンか
- お休みしたときのふりかえはあるか
- 入会金や発表会の費用はどうなっているか
- 先生をかえることはできるか
- オンラインに切りかえることはできるか
体験レッスンで見ておきたいことは、こちらの記事にもくわしくまとめています。歌の体験レッスンで見るべき5つのこと。聞いておきたい質問リストつき
その日のうちに決めなくても、だいじょうぶです。家に帰って、もう一度考えてから決めてもおそくはありません。
通いはじめの1か月のすごし方
1週目 「なれる」ことがいちばんの目標
さいしょの1週目は、教室の場所やふんいき、先生の話し方になれることがいちばんです。うまく声が出なくても、気にしなくてだいじょうぶです。
レッスンのあとに、先生に言われたことを1つか2つ、メモしておきましょう。「姿勢をまっすぐ」「肩の力をぬく」など、短いことばでかまいません。
2週目 体と息のつかい方を知る
多くの教室では、はじめのうちは、姿勢や息のつかい方をていねいに練習します。歌をたくさん歌うより、地味に感じるかもしれません。でも、ここが声の土台になります。
息は、肩を上げずに、おなかのまわりがふくらむようなイメージですうと、らくに声を出しやすくなります。くわしいやり方は、先生に聞いてみてください。
3週目 家で5分だけ練習してみる
教室で習ったことを、家で少しだけやってみましょう。長い時間でなくても、5分くらいでじゅうぶんです。
- 鏡の前で、姿勢をたしかめる
- ゆっくり息をはく練習をする
- 口をとじて「んー」とハミングする
- 習った曲を、小さめの声で1回歌う
大きな声を出しにくい家でも、ハミングや息の練習ならやりやすいと思います。
4週目 自分の声を録音してみる
1か月たったら、スマホで自分の歌を録音してみましょう。はじめて聞くと、「こんな声なの?」とおどろく方も多いです。でも、それは多くの人が感じることなので、心配しなくてだいじょうぶです。
いまの声を記録しておくと、数か月あとに聞きくらべたとき、自分の変化に気づきやすくなります。
最初の目標の立て方
大きな目標と、小さな目標を分ける
「いつか、あの歌を気持ちよく歌いたい」という大きな目標は、とてもすてきです。ただ、それだけだと、毎回のレッスンで何をがんばればいいのか、わかりにくくなります。
そこで、大きな目標とは別に、1か月から3か月くらいでできそうな、小さな目標を立ててみましょう。
- 1か月 レッスンに休まず通う
- 2か月 肩に力を入れずに、1曲を歌いきる
- 3か月 録音した声を、はじめのころと聞きくらべる
「できたかどうか」がわかる目標にする
「上手になる」という目標は、できたかどうかが、わかりにくいものです。「いつもより長く声をのばせた」「息つぎの場所を決めて歌えた」など、自分でたしかめられる目標にすると、続けやすくなります。
先生といっしょに決める
目標は、ひとりで決めなくてもだいじょうぶです。「こんなふうに歌えるようになりたい」と先生に伝えると、いまの声に合った目標をいっしょに考えてくれることが多いです。
はじめの1か月でよくあるなやみ
思ったより上達しない
はじめの1か月で、大きく声がかわることは、あまりないかもしれません。声は、少しずつかわっていくものです。「今日は前より力がぬけた」など、小さな変化に目をむけてみてください。
まわりの人が上手に見える
教室の発表会や、ほかの生徒さんの歌を聞くと、自分とくらべてしまうこともあると思います。でも、人それぞれ、はじめた時期も、声も、目標もちがいます。くらべる相手は、きのうの自分でじゅうぶんです。
のどがつかれる
レッスンのあとに、のどがつかれたと感じたら、声を休めましょう。水をのむ、話す時間を少しへらすなど、のどをいたわってください。痛みやかすれが何日も続くときは、むりをせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
続けるためのちょっとした工夫
- レッスンの日を、カレンダーに先に書いておく
- 習ったことを、1行だけでもメモにのこす
- 好きな歌を聞く時間を、ふだんからつくる
- 「行けなかった日」があっても、自分をせめない
教室でのレッスンと、家での短い練習を組み合わせていくと、少しずつ声のかわり方を感じやすくなります。
まとめ
- はじめる前に、歌いたい理由と、通える時間を考えておく
- 体験レッスンは2つか3つの教室で受けて、くらべてみる
- 体験では、先生との相性と、むりをさせないかを見る
- はじめの1か月は「なれる」「体と息を知る」「家で少し練習」「録音」の流れで
- 目標は、1か月から3か月でできそうな、小さなものから立てる
- のどの痛みやかすれが続くときは、お医者さんに相談する
ボイトレは、大人になってからでも、何歳からでもはじめられます。まずは、通いやすい教室をさがして、体験レッスンに行ってみてください。歌の教室さがし練習してきた歌をだれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、自分の歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ