キーボードやチューナーアプリを使った歌の練習。音をたしかめながら練習するコツ
「歌っている音が合っているのか、自分ではよくわからない」 「家にキーボードがあるけれど、歌の練習にどう使えばいいのかな」 「チューナーアプリで歌の練習ができると聞いたけれど、使い方がわからない」
歌の練習をしていると、「この音で合っているのかな」と迷うことがあります。そんなとき、キーボードやチューナーを使うと、音を目や耳でたしかめながら練習できます。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、キーボード(鍵盤)やチューナーアプリを使って、音をたしかめながら歌の練習をする方法にしぼってまとめました。音程が合いにくいときのやさしい練習は、こちらの記事にまとめています。子どもの歌の音程が合わないとき。おうちでできるやさしい練習
キーボードやチューナーを使うと、何がわかる?
キーボードでわかること
キーボードやピアノの鍵盤は、ひとつひとつの音の高さがきまっています。鍵盤をならすと、「この音」というお手本を、いつでも同じように聞くことができます。
- 歌いはじめの音の高さ
- メロディの、ひとつひとつの音
- 音と音の、はなれぐあい
- 自分の声が、お手本の音と合っているか
耳で聞きくらべながら練習できるのが、キーボードのよいところです。
チューナーでわかること
チューナーは、もともと楽器の音の高さを合わせるための道具です。声をひろって、その音がどの高さか、ぴったりなのか、少し高いのか低いのかを、画面に表示してくれます。
自分の耳だけではわかりにくい「少しずれている」ことが、目で見てわかるのが、チューナーのよいところです。
どちらも「たしかめる道具」として使う
キーボードもチューナーも、歌を上手にしてくれる魔法の道具ではありません。自分の声と、目標の音をくらべてたしかめるための道具です。「たしかめる→直す→もう一度たしかめる」という使い方をすると、練習に役立ちやすくなります。
キーボードを使った歌の練習
鍵盤の位置をおぼえる
はじめてキーボードをさわる方は、まず「ド」の位置をおぼえましょう。黒い鍵盤がふたつならんでいるところの、すぐ左の白い鍵盤が「ド」です。そこから右へ、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シと白い鍵盤がならびます。
ドレミの読み方や、ドレミで歌う練習については、こちらの記事でも紹介しています。ドレミで歌う練習。ソルフェージュとは?子どもにも大人にもやさしく
ひとつの音をならして、同じ高さで歌う
最初の練習は、とてもかんたんです。
- 鍵盤をひとつならす
- その音をよく聞く
- 同じ高さで「あー」と声を出す
- もう一度鍵盤をならして、合っているかくらべる
楽に出せる高さの音からはじめてみてください。高すぎる音、低すぎる音は、むりに出さなくてだいじょうぶです。
メロディを、少しずつ鍵盤でなぞる
練習したい曲の楽譜があれば、メロディをひとつずつ鍵盤でならしてみます。楽譜が読めないときは、ドレミを書いてもらった楽譜を使ったり、短いフレーズだけを耳でさがしたりする方法もあります。
- 短いフレーズごとに、鍵盤でならす
- 鍵盤のあとに、同じフレーズを歌う
- なれてきたら、鍵盤をならしながらいっしょに歌う
- 最後は、鍵盤なしで歌ってから、鍵盤でたしかめる
鍵盤といっしょに歌うだけでなく、鍵盤なしで歌ってからたしかめる練習も入れると、自分の耳で音をとる力がつきやすくなります。
歌いはじめの音をたしかめる
伴奏なしで歌う練習のときに、歌いはじめの音だけ鍵盤でならしてから歌うのも、よい方法です。最後まで歌ったあとに、もう一度同じ音をならして、音の高さがずれていないかたしかめることもできます。
音量は、小さめに
キーボードの音が大きすぎると、自分の声が聞こえにくくなります。自分の声と鍵盤の音を、聞きくらべやすい大きさにしておきましょう。
チューナーアプリを使った歌の練習
チューナーの画面の見方
チューナーアプリは、いろいろな種類があります。たとえば、つぎのような表示があるものがあります。
- 今出している音の名前(ド、レ、ミや、アルファベットなど)
- 針やメーターで、ぴったりかどうかを表す表示
- 高すぎるとき、低すぎるときの印
使う前に、アプリの説明を読んで、どこを見ればいいのかをたしかめておいてください。
ひとつの音を、まっすぐのばしてみる
チューナーを使った練習で、はじめやすいのは、ひとつの音をのばす練習です。
- キーボードやアプリで、目標の音をきめる
- その音で「あー」と声をのばす
- 画面を見て、ぴったりのところで止まっているかたしかめる
- ずれていたら、少し高く、少し低く、と声をかえてみる
画面の針がゆれても、あせらなくてだいじょうぶです。声はもともと、少しゆれるものです。
画面を見すぎないようにする
チューナーの画面ばかり見ていると、耳で聞くことがおろそかになったり、のどに力が入ったりすることがあります。
- まず耳で聞いて歌う
- そのあとで、画面でたしかめる
という順番を意識してみてください。画面は「答え合わせ」に使うくらいの気持ちで、ちょうどよいです。
歌の表現まで、画面に合わせなくていい
歌には、気持ちをこめて音をのばしたり、やわらかく入ったりする表現もあります。チューナーでぴったりに合わせることだけが、よい歌ではありません。音の高さをたしかめる練習と、曲を気持ちよく歌う練習は、分けて考えるとよいです。
キーボードとチューナーを組みあわせた練習の流れ
キーボードとチューナーは、いっしょに使うこともできます。たとえば、つぎのような流れです。
- キーボードで、練習したいフレーズの音をならして聞く
- 鍵盤のあとに、同じフレーズを歌ってみる
- ずれやすいと感じた音だけ、チューナーで高さをたしかめる
- 合わせ方がわかったら、もう一度フレーズ全体を歌う
- 最後に録音して、耳で聞きなおす
ぜんぶの音をチューナーでたしかめようとすると、時間がかかり、つかれてしまいます。「ここが合いにくい」と感じたところだけにしぼって使うと、練習が進めやすくなります。
ずれやすい音に、印をつけておく
チューナーで高さをたしかめて、ずれやすいとわかった音には、楽譜に小さな印をつけておくとよいです。つぎの練習のときに、どこに気をつければいいのかが、すぐにわかります。
お子様といっしょに使うときのコツ
ゲームのように楽しむ
お子様と練習するときは、「この音と同じ声、出せるかな」と、クイズやゲームのように楽しむと、やる気が出やすいことがあります。お父様・お母様が鍵盤をならして、お子様がまねをする、という形もよいですね。
できたところを、ほめる
チューナーの画面でぴったり合ったときは、「今の、合ってたね」と、いっしょによろこんであげてください。ずれたときに、きびしく言いすぎないことも大切です。音の高さのとり方は、お子様によってちがいます。
練習の時間は、短めに
画面を見ながらの練習は、集中するぶん、つかれやすいこともあります。お子様のようすを見ながら、楽しいうちに切り上げるようにしましょう。
使うときの注意
のどに無理をさせない
音を合わせようとして、何回も同じ音を出しつづけると、のどがつかれることがあります。とくに高い音や低い音は、むりに出そうとしないでください。
歌っていてのどがいたい、声がかすれる、と感じたら、練習を休みましょう。しばらく休んでもよくならないときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してみてください。
道具えらびはむずかしく考えない
キーボードは、鍵盤の数が少ないものでも、歌の音をたしかめるには使えることがあります。チューナーアプリも、いろいろな種類があります。アプリのえらび方は、こちらの記事でまとめています。歌の練習アプリのえらび方。音程・録音・伴奏など、機能の種類と上手なつかい方
先生に、使い方を相談する
教室に通っている方は、家でキーボードやチューナーを使ってよいか、どんなふうに使えばよいか、先生に相談してみるのもよい方法です。先生のすすめる練習のしかたと合わせると、むだなく練習できます。これから教室をさがす方は、こちらからさがせます。歌の教室さがし
まとめ
- キーボードは、お手本の音をいつでも同じように聞ける道具
- チューナーは、声の高さが合っているかを目でたしかめられる道具
- どちらも「たしかめる→直す→もう一度たしかめる」と使う
- キーボードでは、ひとつの音から、フレーズへと少しずつ広げる
- チューナーでは、まず耳で歌い、画面は答え合わせに使う
- お子様とは、ゲームのように楽しみ、できたところをほめる
- のどに無理をさせず、つかれたら休む
音をたしかめながら練習すると、自分の歌に少しずつ自信がもてるようになることがあります。練習してきた歌を聞いてもらう場として、こんな場もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ