歌の練習アプリのえらび方。音程・録音・伴奏など、機能の種類と上手なつかい方
「歌の練習に、アプリってつかえるのかな」 「音程練習のアプリがたくさんあって、どれがいいのかわからない」
スマホを開くと、歌の練習につかえるアプリがたくさんあります。音程を見えるようにしてくれるもの、録音できるもの、伴奏を流せるものなど、いろいろな種類があって、どれをえらべばいいか迷ってしまいますよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。家での練習に、スマホを上手に取り入れると、ひとりでもたしかめられることがふえます。
この記事では、歌の練習アプリについて、アプリの名前ではなく「機能の種類」でまとめました。音程練習、録音、伴奏など、それぞれどんなときに役立つのか、えらぶときに見たいこと、つかうときに気をつけたいことをお話しします。大人の方にも、お子様の練習を見ているお父様・お母様にも、読んでいただけたらうれしいです。
歌の練習アプリでできること
歌の練習アプリには、大きく分けて、こんな機能があります。
- 音程を見えるようにする機能
- 声を録音して聞きなおす機能
- 伴奏を流す機能
- キー(音の高さ)やテンポ(速さ)をかえる機能
- 基準の音を鳴らす機能
- リズムをきざむ機能
- 練習の記録をのこす機能
ひとつのアプリに、いくつもの機能が入っているものもあれば、ひとつの機能だけのシンプルなものもあります。まずは、自分が何をしたいのかを考えてから、えらぶのがおすすめです。
音程練習のアプリ
声の高さが、目で見てわかる
音程練習のアプリの多くは、歌った声の高さを、線やグラフ、メーターなどで画面に見せてくれます。「ちゃんと合っているつもりなのに、ずれている」ということに気づきやすくなります。
- 歌った声の高さが、線で表示される
- お手本の音とのずれが、色や記号で表示される
- ひとつの音を、まっすぐのばせているかがわかる
どんな人に向いている?
- 音程が合っているか、自分では判断しにくい方
- 高い音や低い音で、音がずれやすい方
- ロングトーン(声を長くのばす練習)をしている方
音程が合わないときの練習のしかたは、こちらの記事にもくわしくまとめています。子どもの歌の音程が合わないとき。おうちでできるやさしい練習
気をつけたいこと
画面ばかり見ていると、耳で聞く力がつきにくくなることがあります。アプリで音程をたしかめたら、ときどき画面を見ずに歌って、耳で合わせる練習もしてみてください。
また、まわりの音がうるさいと、声の高さを正しく読みとれないこともあります。静かな場所でつかうのがおすすめです。
録音の機能
自分の声を、外から聞ける
歌っているとき、自分に聞こえている声と、まわりの人に聞こえている声は、少しちがいます。録音して聞きなおすと、歌いながらは気づかなかったことに気づけます。
- ことばがはっきり聞こえるか
- 息つぎの音が大きくないか
- 音がのびきらずに、とぎれていないか
- テンポが急いでいないか
録音機能でえらびたいこと
- 録音が、ボタンひとつでかんたんにできるか
- 日にちごとに、保存しておけるか
- 聞きたいところに、すぐもどれるか
- 伴奏を流しながら、声だけを録音できるか
スマホにもともと入っている録音の機能でも、十分につかえることが多いです。まずは、手元にあるものからためしてみてください。
伴奏の機能
ピアノの伴奏がなくても練習できる
家にピアノがなくても、伴奏を流せる機能があれば、本番に近い形で練習できます。
- ピアノやカラオケの伴奏を流せる
- 歌のパートだけ、音を消せる
- 好きなところから、くりかえし流せる
伴奏の音源について
アプリによっては、伴奏の音源が用意されているものもあれば、自分で音源を入れてつかうものもあります。音源のえらび方や、つかうときの注意は、こちらの記事でくわしく書いています。伴奏音源はどうする?歌のコンクールでカラオケが使えない理由と、5つの用意のしかた
コンクールや発表会で伴奏音源をつかうときは、きまりがあることも多いので、要項をよくたしかめてください。
キーやテンポをかえる機能
自分の声に合わせて練習できる
キーをかえる機能があると、高すぎる曲を少し下げて練習したり、本番の高さに少しずつ近づけたりできます。テンポをかえる機能があると、むずかしいところをゆっくり練習できます。
- 早口のところを、ゆっくりにして歌詞をたしかめる
- 高い音が出にくいところを、少し下げて練習する
- なれてきたら、もとのキー・テンポにもどす
気をつけたいこと
ずっとキーを下げたまま練習していると、本番の高さで歌いにくくなることもあります。コンクールなどで決まったキーがあるときは、少しずつもとの高さにもどしていくようにしましょう。
そのほかの、あると便利な機能
基準の音を鳴らす機能
歌いはじめの音を、ピアノのように鳴らしてくれる機能です。伴奏なしで歌う練習のときに、さいしょの音をたしかめるのに役立ちます。
リズムをきざむ機能
一定の速さで、カチカチと音を鳴らしてくれる機能です。テンポが走りやすい方や、リズムがあいまいになりやすい方に向いています。
練習の記録をのこす機能
練習した日や時間、メモをのこせる機能です。続けて練習できているかが目に見えるので、やる気につながることもあります。
歌の練習アプリをえらぶときに見たいこと
目的に合っているか
いちばん大切なのは、「自分が何に困っているか」に合っていることです。
- 音程がずれやすい → 音程を見えるようにする機能
- 自分の歌い方をたしかめたい → 録音の機能
- 伴奏に合わせて練習したい → 伴奏、キー・テンポをかえる機能
たくさんの機能があるアプリより、つかいたい機能がつかいやすいアプリのほうが、続けやすいことが多いです。
つかいやすいか
- 画面が見やすいか
- 操作がかんたんか
- 広告が多すぎて、練習のじゃまにならないか
費用やデータのあつかい
無料でつかえるもの、一部の機能が有料のもの、月ごとにお金がかかるものなど、アプリによってちがいます。お金がかかるかどうかは、はじめる前にたしかめておきましょう。
録音した声がどこに保存されるのか、ほかの人に見られることはないかも、確認しておくと安心です。お子様がつかう場合は、お父様・お母様がいっしょに設定をたしかめてあげてください。
アプリをつかった練習の例
15分でできる練習の流れ
アプリをつかうと、たとえばこんな流れで練習できます。
- 3分 基準の音を鳴らして、ハミングで音をたしかめる
- 5分 音程を見えるようにする機能で、歌いにくいところを1か所だけ練習する
- 4分 テンポを少しゆっくりにして、伴奏に合わせて歌う
- 3分 録音して聞きなおし、気づいたことを1つメモする
1週間の中で、つかう機能をかえる
毎日同じことをするのがたいくつなときは、曜日ごとにつかう機能をかえてみるのもよい方法です。
- 月・水 音程の確認
- 火・木 伴奏に合わせた練習
- 金 録音して聞きくらべる
- 週末 のどを休めて、お手本を聞く
こうしておくと、いろいろな面から歌をたしかめることができ、練習にあきにくくなります。
アプリを上手につかうコツ
1回の練習で、つかう機能をしぼる
いろいろな機能を一度にためすと、何を練習していたのかがわからなくなりがちです。「今日は音程の確認」「今日は録音」というように、1回の練習でつかう機能をしぼると、練習の中身がはっきりします。
アプリの点数や判定だけを気にしない
音程を点数や判定で見せてくれるアプリもあります。目安になるのはよいことですが、点数だけが歌のよさではありません。気持ちのこもった歌い方や、ことばの伝わり方は、アプリでははかりにくいものです。
先生のアドバイスと組み合わせる
アプリでわかるのは、歌の一部です。声の出し方や体のつかい方は、先生に見てもらうほうがわかりやすいことが多いです。アプリでたしかめたことを先生に伝えて、つぎの練習につなげるのもよい方法です。
のどにむりをさせない
アプリをつかうと、つい何度もくりかえして歌ってしまうことがあります。のどがつかれたら休み、痛みやかすれが続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
まとめ
- 歌の練習アプリには、音程、録音、伴奏、キー・テンポ、基準の音、リズム、記録などの機能がある
- 音程練習のアプリは、声の高さを目で見てたしかめられる
- 録音の機能は、自分の歌い方を外から聞くのに役立つ
- 伴奏やキー・テンポの機能で、本番に近い練習や、ゆっくりした練習ができる
- えらぶときは、目的に合っているか、つかいやすいか、費用やデータのあつかいを見る
- 点数だけを気にせず、先生のアドバイスと組み合わせる
アプリで録音や確認ができるようになったら、その歌を動画にして、だれかに聞いてもらうのもひとつの目標になります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られるコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、アプリではわからない歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ