歌のライブ配信の始め方。初心者が知っておきたい、声の聞こえ方・まわりの音・安全のこと
「歌のライブ配信をしてみたいけれど、何から始めたらいいの?」 「歌の配信は初心者でもできる?」 「子どもが配信をしたいと言っている。気をつけることは?」
歌をその場で、だれかにとどけられるライブ配信。録画した動画とはちがう楽しさがあります。いっぽうで、やり直しができないぶん、声の聞こえ方やまわりの音、安全のことなど、前もって考えておきたいこともあります。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、歌のライブ配信の始め方を、初心者の方にもわかるようにまとめました。サービスやアプリの名前ではなく、どのサービスで配信するときにも役立つ考え方を中心にお伝えします。録画した歌の動画をのせるときの注意は、こちらの記事にまとめています。子どもの歌の動画をSNSにのせるときの注意。安全とマナー、「歌ってみた」をはじめる前に
歌のライブ配信とは?録画の動画とのちがい
歌が、その場でとどく
ライブ配信は、いま歌っている声や姿が、そのまま見ている人にとどく形です。録画した動画のように、あとから切ったりつないだりすることはできません。
やり直しができない
まちがえても、止めてとり直すことはできません。それがライブ配信のむずかしさでもあり、よさでもあります。少しまちがえても、そのまま歌いつづける力がつくこともあります。
見ている人と、やりとりができる
サービスによっては、見ている人がコメントを書きこめることがあります。歌のあいまにお礼を言ったり、話をしたりと、やりとりを楽しめるのもライブ配信ならではです。そのぶん、コメントへの向き合い方も考えておく必要があります(このあとの「安全のための注意」でふれます)。
配信を始める前に、決めておきたいこと
なんのために配信するのか
まずは、ご自分の気持ちを整理してみてください。
- 歌を聞いてくれる人と、つながりたい
- 人前で歌う練習として、ためしてみたい
- 家族や遠くに住む親せきに、歌をとどけたい
目的によって、だれに見てもらうか、どのくらいの長さにするかが変わってきます。
だれに見てもらうのか
サービスによっては、だれでも見られる形のほかに、知っている人だけが見られる形をえらべることがあります。はじめは、家族や親しい人だけに見てもらう形から始めると、気持ちもらくで、安心です。どんな公開のしかたがえらべるかは、サービスごとにちがうので、各サービスの案内を確認してください。
長さと曲の数
はじめての配信は、短い時間にしておくと、声もつかれにくく、準備もしやすくなります。歌う曲も、何回も練習して、自信のある曲をえらぶと落ちついて歌えます。曲と曲のあいだに何を話すかも、ざっくり決めておくとあわてません。
声の聞こえ方をととのえる
ライブ配信では、ご自分の耳で聞いている声と、見ている人にとどく声がちがって聞こえることがあります。配信の前に、声の聞こえ方をととのえておきましょう。
歌声と伴奏のバランス
伴奏の音を流しながら歌うときは、歌声と伴奏の大きさのバランスが大切です。伴奏が大きすぎると歌声がうもれてしまい、小さすぎると歌いにくくなります。伴奏をどこから流すか、どのくらいの音にするかを、前もってためしておきましょう。伴奏に使う音源については、使ってよいかどうかを確かめることも大切です(このあとでふれます)。
マイクと口のきょり
マイクに近すぎると、息の音や、強く歌ったところの音がわれて聞こえることがあります。はなれすぎると、声が遠く、小さく聞こえます。少しはなれたところから歌ってみて、ちょうどよいきょりをさがしてみてください。マイクの持ち方や口とのきょりについては、こちらの記事も参考になります。大人のマイクの使い方。歌うときの持ち方と口との距離、ハウリングをふせぐコツ
大きな声のところで、音がわれないように
サビなどで声が大きくなるところは、音がわれて聞こえることがあります。テストのときは、静かなところだけでなく、いちど曲の中でとくに大きな声を出すところも歌ってみて、聞こえ方を確かめておくと安心です。
テスト配信をしてみる
本番の前に、知っている人だけが見られる形でテストをしたり、録音して聞き直したりしてみてください。
- 歌声ははっきり聞こえるか
- 伴奏と声のバランスはどうか
- 音がとぎれたり、おくれたりしていないか
- 画面が暗すぎたり、明るすぎたりしていないか
家族にべつの部屋で聞いてもらい、感想をもらうのもよい方法です。録音した自分の声がへんに聞こえても、あまり気にしすぎなくてだいじょうぶです。
まわりの音に気をつける
生活の音が入っていないか
ライブ配信では、まわりの音もそのままとどいてしまいます。
- テレビや、ほかの部屋の話し声
- 洗たく機やそうじ機の音
- 電話の着信音や、通知の音
- 外を通る車の音
配信の前に、家族に「これから配信するね」とひとこと伝えておくと、音が入りにくくなります。通知の音は、配信に使う機械だけでなく、近くにある機械も切っておくと安心です。
部屋のひびき
かべがかたく、物の少ない部屋では、声がひびきすぎて聞こえることがあります。カーテンをしめる、クッションをおくなど、身近なものでひびきがやわらぐこともあります。お部屋の音の工夫については、こちらの記事も参考にしてください。歌の練習の防音、アパートでもできる工夫。お部屋の中でできることと、防音グッズの考え方
ご近所への気くばり
歌声は、思っているよりも外にひびくことがあります。夜おそい時間や朝早い時間はさけるなど、ご近所への気くばりもわすれないようにしましょう。
安全のための注意
ライブ配信は、その場で知らない人にも見られることがあります。歌を楽しむためにも、安全のことはしっかり考えておきたいところです。
未成年のお子様は、保護者といっしょに
お子様がライブ配信をしたいときは、かならずお父様・お母様といっしょに進めてください。サービスによっては、年れいによって使えるきまりがあることもあります。どんなきまりがあるかは、各サービスの案内を確認してください。
配信のときは、お父様・お母様がそばにいて、画面やコメントを見守るようにしましょう。お子様だけで配信を始めたり、見ている人とやりとりしたりしないよう、おうちでルールを決めておくと安心です。
顔・住所・学校がわかるものに気をつける
ライブ配信では、思わぬものが画面に入ったり、話の中で口にしてしまったりすることがあります。
- 顔をうつすかどうか、前もって家族で話し合う
- 窓の外の景色、家のまわりの建物がうつらないようにする
- 学校の名前が入った制服、名札、かばんなどをうつさない
- 郵便物や、名前の書かれたものを画面に入れない
- 話の中で、住んでいる地域や学校の名前を言わない
とくにお子様は、楽しくなって、つい話してしまうこともあります。配信の前に「言わないこと」をいっしょに確認しておきましょう。
コメントへの向き合い方
あたたかいコメントがとどくこともあれば、いやな気持ちになるコメントがとどくこともあります。
- いやなコメントには、返事をしない
- 会いたい、連絡先を教えて、といったさそいには、こたえない
- こまったときは、すぐに配信を終わりにしてよい
- サービスにある、通報やブロックのしくみの使い方を前もって確認しておく
お子様の場合は、コメントを読むのはお父様・お母様が担当する、と決めておくのもひとつの方法です。
曲や音源のきまりは、各サービスの案内を確認
ほかの人が作った曲を歌うときや、伴奏の音源を流すときには、曲や音源についてのきまりがあります。どんな曲が歌えるのか、どんな音源が使えるのかは、サービスによってちがいます。配信の前に、各サービスの案内を確認してください。わからないときは、無理に使わず、確かめてからにしましょう。
配信のときも、のどを大切に
ライブ配信は、歌うだけでなく話す時間も長くなりがちです。
- 配信の前に、かるく声を出してじゅんびしておく
- 手もとに水をおいて、こまめにのどをうるおす
- 何曲もつづけて歌いすぎない
- 声がつらいと感じたら、早めに終わりにする
のどの痛みや声のかすれが続くときは、無理をせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
配信の日の流れ
はじめての配信の日は、つぎのような流れで進めると落ちつきやすくなります。
- 部屋をととのえ、うつってはいけないものがないか確かめる
- 家族に配信することを伝え、通知の音を切る
- 声を出してじゅんびし、水を用意する
- 音と画面のテストをする
- あいさつをして、歌を始める
- 歌のあとは、見てくれた人にお礼を伝えて終わる
終わったあとは、よかったところと、つぎに直したいところをメモしておくと、つぎの配信にいかせます。
まとめ
- 歌のライブ配信は、その場で歌がとどき、やり直しができない
- 始める前に、目的、だれに見てもらうか、長さや曲を決めておく
- 歌声と伴奏のバランス、マイクとのきょりを、テストで確かめる
- 生活の音や部屋のひびき、ご近所への気くばりもわすれない
- 未成年のお子様は、お父様・お母様といっしょに進め、そばで見守る
- 顔・住所・学校がわかるものをうつさない、言わない
- 曲や音源のきまりは、サービスごとにちがうので、各サービスの案内を確認する
- のどがつらいときは無理をしない
ライブ配信で人前で歌うことになれてきたら、その歌声を、べつの形でとどけてみるのもよいかもしれません。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ