子どもが英語の歌を歌うとき|発音のコツと、えらびやすい曲のタイプ
「英語の歌を歌ってみたいと言っている」 「幼稚園や学校で英語の歌をならってきた」 「英語の発音、どう教えたらいいのかわからない」
最近は、小さなころから英語の歌にふれるお子様がふえています。歌が好きなお子様にとって、英語の歌は、あたらしいたのしみのひとつになると思います。
いっぽうで、「親が英語が苦手だから、教えてあげられない」となやむお父様・お母様もいらっしゃるかもしれません。でも、だいじょうぶです。英語の歌は、きれいな発音より、まず「たのしく歌えること」が大切です。
わたしは息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。コンクールでは、英語の歌を歌うお子様の姿も見てきました。
この記事では、お子様が英語の歌を歌うときに知っておきたいことを、発音のコツ、練習のしかた、えらびやすい曲のタイプの順にまとめます。
英語の歌のよいところ
英語の歌には、日本語の歌とはちがう、いろいろなよさがあります。
- 英語のリズムや音に、しぜんとなれていける
- くり返しが多い歌は、おぼえやすい
- 手あそびやダンスといっしょに、たのしめる歌が多い
- 歌えたことが、お子様の自信になる
英語の勉強として取り入れるというより、「歌っていたら、いつのまにか英語の音になれていた」くらいの気持ちで、はじめてみるとよいと思います。
英語の歌がむずかしく感じるのはなぜ?
1つの音に入ることばの量がちがう
日本語の歌は、1つの音に、だいたい1つのかな(「あ」「か」など)がのります。英語の歌では、1つの音に、いくつもの音がまとまってのることがあります。
そのため、日本語のつもりで歌うと、ことばが音に入りきらず、あわててしまうことがあります。
つながって聞こえることばがある
英語では、ことばとことばがつながって、ひとつの音のように聞こえることがよくあります。文字で見たとおりに一語ずつ区切って歌うと、リズムに合わなくなることがあります。
日本語にない音がある
英語には、日本語にはない音もあります。はじめから、ぜんぶをきれいに言えなくてもかまいません。少しずつなれていけばだいじょうぶです。
発音のコツ
1. まずは、たくさん聞く
いちばん大切なのは、歌をたくさん聞くことです。お手本の歌を、くり返し聞いてみましょう。
- 車の中や、おうちでのすきま時間に流しておく
- はじめは、歌わなくても聞くだけでよい
- 同じ歌を、何日も聞いてみる
耳がなれてくると、お子様はしぜんとまねをしはじめます。小さなお子様ほど、聞こえたとおりにまねするのが上手です。
2. カタカナにしすぎない
歌詞にカタカナでふりがなをつけると、読みやすくはなります。でも、カタカナのとおりに歌うと、日本語らしい音になりやすくなります。
ふりがなをつけるときは、あくまで「思い出すための目じるし」にして、歌うときはお手本の音をよく聞くようにしましょう。
3. ことばの最後の音を、のばしすぎない
日本語では、ことばの最後に「う」や「お」の音がつきやすいです。英語では、ことばの最後が音だけでおわることがよくあります。
お手本を聞いて、「最後はどんな音でおわっているかな」と、お子様といっしょにたしかめてみてください。
4. つよく言うところを見つける
英語には、つよく言うところと、かるく言うところがあります。歌でも、つよく言うところが、だいたい拍(リズムのうち)にのっています。
手をたたきながら歌うと、どこにアクセントがあるか、わかりやすくなります。リズムに合わせて体をゆらすのも、よい練習です。
リズム感をそだてる練習は、こちらの記事にまとめています。リズム感をよくする歌の練習。子どもも大人もできる手拍子・メトロノーム練習
5. 口の形を、大きめにする
英語の音は、日本語よりも口を大きくうごかすものが多いといわれます。鏡を見ながら、お手本の歌い手の口の形をまねしてみるのもおすすめです。
おうちでの練習のしかた
ステップ1:聞いてたのしむ
まずは、歌をたっぷり聞きます。手あそびやダンスがある歌なら、いっしょに体をうごかしてみましょう。
ステップ2:まねして口ずさむ
お子様が、聞こえたところから口ずさみはじめたら、そのままにしておいてあげてください。ことばがあいまいでも、まったく気にしなくてだいじょうぶです。
ステップ3:少しずつ区切って練習する
1曲を通して歌うのがむずかしいときは、短く区切って練習します。
- 1行ずつ、お手本を聞いてまねする
- むずかしいところは、ゆっくり言ってみる
- 言えたら、リズムに合わせて歌ってみる
ステップ4:録音して聞いてみる
歌えるようになってきたら、録音や録画をして、お手本とくらべて聞いてみましょう。「ここ、そっくりだったね」と、よいところを見つけてあげてください。
歌詞と曲を早くおぼえるコツは、こちらの記事でもくわしく書いています。子どもが歌詞と曲を早くおぼえるコツ。暗譜がにがてな子も楽しくできる6つの方法
練習は短い時間で
練習は、1回5分〜10分くらいでもじゅうぶんです。お子様があきてきたら、その日はおしまいにしましょう。のどがいたそうなときや、声がかすれているときは、お休みしてください。
えらびやすい曲のタイプ
はじめて英語の歌を歌うときは、次のようなタイプの曲がえらびやすいと思います。
くり返しが多い曲
同じことばやメロディーが何度も出てくる曲は、おぼえやすく、歌いやすいです。
テンポがゆっくりな曲
ゆっくりの曲は、ことばを音にのせやすく、発音にも気をくばりやすくなります。はやい曲は、なれてからにしましょう。
音の高さのはばが、せまい曲
高い音や低い音が少なく、らくに出せる高さでおさまっている曲は、のどにもむりがありません。
手あそびや動きがついている曲
体をうごかしながら歌える曲は、小さなお子様でもたのしく取りくめます。
むかしから歌いつがれている童謡
英語の国で、むかしから歌われている童謡(マザーグースなど)は、短くてくり返しが多いものがたくさんあります。たとえば、次のような曲は、日本でもよく知られています。
- Twinkle Twinkle Little Star(きらきら星)
- Mary Had a Little Lamb(メリーさんのひつじ)
- London Bridge Is Falling Down(ロンドン橋)
- Row, Row, Row Your Boat(こげこげボート)
- Old MacDonald Had a Farm(ゆかいな牧場)
日本語の歌詞で知っている曲なら、メロディーをすでにおぼえているので、英語のことばに集中しやすくなります。
英語が苦手なお父様・お母様へ
「自分が英語を話せないから、教えてあげられない」と心配しなくてもだいじょうぶです。お父様・お母様が先生になる必要はありません。
- お手本の音源や動画を、いっしょに聞く
- 「どんなふうに聞こえた?」と、お子様に聞いてみる
- お子様がおぼえたところを、教えてもらう
お子様のほうが、先に音をおぼえてしまうこともよくあります。「教えて」とたのむと、お子様はうれしそうに歌ってくれるはずです。親子でいっしょにおぼえていく時間を、たのしんでみてください。
コンクールや発表会で英語の歌を歌うとき
英語の歌でコンクールや発表会に出るときは、次のことも考えておくとよいと思います。
- 歌詞の意味を、お子様にわかることばで伝えておく
- 意味がわかると、気持ちをこめて歌いやすくなる
- 発音よりも、のびのびとたのしそうに歌うことを大切にする
- コンクールの決まりで、英語の歌が歌えるかどうかを先にたしかめる
曲のえらび方の考え方は、こちらの記事にもまとめています。童謡コンクールの曲のえらび方。年れい別のおすすめと、さけたいえらび方
お父様・お母様にお願いしたいこと
英語の発音について、こまかく直したくなることもあるかもしれません。でも、何度も言い直しをさせると、お子様が英語の歌をきらいになってしまうこともあります。
「英語で歌えるなんてすごいね」「その歌、すてきだね」と、まずはたくさんほめてあげてください。お父様・お母様もいっしょに歌ってみると、お子様はもっとたのしくなると思います。上手に言えなくても、親子でわらいながら歌う時間が、なによりの練習になります。
まとめ
- 英語の歌は、きれいな発音より、まずたのしく歌えることが大切
- 英語は、1つの音に入ることばの量や、ことばのつながり方が日本語とちがう
- たくさん聞いて、まねするのがいちばんの近道
- カタカナは目じるしにして、お手本の音をよく聞く
- くり返しが多い、ゆっくりで、むかしからある童謡がえらびやすい
- 練習は短い時間で、のどにむりをさせない
英語の歌が歌えるようになったら、だれかに聞いてもらうのも、お子様のよろこびになります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られるコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。応募した方には、講評とデジタル賞状がとどきます。おうちでとった動画で気軽に出られるので、よかったらのぞいてみてください。こどもの歌声グランプリ