朝の会・帰りの会の歌。保育園や家で、1日のはじまりとおわりを歌でつくる工夫
「朝の会で、どんな歌を歌えばいいかまよう」 「帰りの会を、子供たちが落ちついてすごせる時間にしたい」 「おうちでも、朝と夜のくぎりを歌でつくってみたい」
保育園や幼稚園では、朝の会や帰りの会で歌を歌うことがあります。歌は、1日のはじまりに気持ちを切りかえたり、おわりにほっとひと息ついたりするのを、そっと助けてくれます。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、朝の会・帰りの会で歌を取り入れる工夫を、園の先生にも、おうちのお父様・お母様にも役立つようにまとめました。むずかしいことはしなくて大丈夫です。毎日のくりかえしの中で、歌が、お子様の安心できる時間をつくってくれます。
朝の会・帰りの会で歌を歌うよさ
1日のくぎりが、わかりやすくなる
小さなお子様にとって、時計を見て「いまから朝の会」と知るのは、まだむずかしいことです。決まった歌がはじまると、「これから朝の会がはじまるんだ」「もうすぐおうちに帰る時間だ」と、耳で1日の流れを感じとれるようになります。
毎日同じ流れがくりかえされると、お子様は、次になにがあるのかを予想できるようになり、安心してすごしやすくなります。
みんなの気持ちが、ひとつにまとまる
朝、園に来たばかりのお子様は、まだ遊びたい気持ちだったり、少しねむかったり、おうちの人と別れてさみしかったりと、気持ちがばらばらです。
みんなで同じ歌を歌うと、声とリズムがそろい、気持ちが少しずつ集まってきます。「さあ、今日もはじまるよ」という合図に、歌はぴったりです。
声を出すことで、からだが目をさます
朝、声を出して歌うと、からだも少しずつ目をさましてきます。大きな声を出す必要はありません。みんなで楽しく声を出すことで、元気に1日をはじめるきっかけになります。
朝の会の歌の、えらび方とすすめ方
短くて、くりかえしのある歌をえらぶ
朝の会では、短くて、おぼえやすい歌が歌いやすい歌です。古くから歌われている手あそび歌は、手の動きもあるので、小さなお子様も参加しやすい歌です。
たとえば、こんな歌があります。
- 「むすんでひらいて」:手をむすんだり、ひらいたりしながら歌う歌
- 「とんとんとんとんひげじいさん」:手の動きで、いろいろなものをあらわす手あそび歌
- 「げんこつやまのたぬきさん」:じゃんけんで終わる、わらべうたの手あそび歌
手あそび歌の楽しみ方は、こちらの記事でもくわしく紹介しています。親子で楽しめる手あそび歌。小さなお子様と、歌うことを好きになる時間
季節の歌を、取り入れてみる
いつもの歌のほかに、季節に合った童謡や唱歌を、朝の会で歌ってみるのもおすすめです。春には花の歌、夏には海や星の歌、秋には虫や木の実の歌、冬には雪の歌など、季節を感じられる歌を歌うと、お子様の「季節がかわったね」という気づきにつながります。
ただし、新しい歌ばかりにすると、お子様がとまどうこともあります。いつもの歌と、季節の歌をうまく組み合わせてみてください。
歌のあとに、自然につなげる
朝の会の歌は、そのあとの流れに自然につなげるのが大切です。
- 歌が終わったら、ひとりずつ名前をよぶ
- 「今日はなんの日かな」と、カレンダーを見る
- 今日の予定を、絵やことばで伝える
歌で集まった気持ちのまま、次の活動に入ると、お子様もスムーズに動けます。
元気がない子にも、無理をさせない
朝は、まだねむい子や、おうちの人と別れて泣いている子もいます。歌わない子を、無理に歌わせる必要はありません。
先生のひざの上で聞いているだけでも、まわりの歌声を感じることで、少しずつ気持ちが落ちついていくことがあります。「歌いたくなったら、いっしょに歌おうね」と、やさしく声をかけてあげてください。
帰りの会の歌の、えらび方とすすめ方
ゆったりとした歌で、気持ちを落ちつける
1日遊んだお子様は、つかれていたり、まだ気持ちが高ぶっていたりします。帰りの会では、朝よりも少しゆったりとした歌をえらぶと、気持ちが落ちつきやすくなります。
たとえば、夕方の景色を歌った「夕焼小焼」のような、ゆったりとした童謡もあります。夕方の空を見ながら歌うと、1日のおわりを感じられます。
今日のことを、ふりかえる時間にする
歌を歌ったあとに、今日あったことを、みんなでふりかえってみるのもおすすめです。
- 「今日はなにをして遊んだかな」と聞いてみる
- 楽しかったことを、ひとりずつ話してもらう
- 「明日はなにをしようか」と、明日の楽しみを話す
1日を、楽しい気持ちでおえられると、お子様は「明日も園に来たい」と思えるようになることがあります。
お迎えを待つ時間にも、歌を
帰りの会のあと、お迎えを待つあいだ、お子様がさみしくなったり、そわそわしたりすることもあります。そんなときに、みんなで手あそび歌をすると、待つ時間が楽しい時間にかわります。
先生が歌に自信がないときは
上手に歌わなくても大丈夫
「歌が苦手で、子供たちの前で歌うのが不安」という先生もいらっしゃると思います。でも、朝の会・帰りの会の歌で大切なのは、上手に歌うことではなく、お子様といっしょに楽しむことです。
先生が笑顔で、楽しそうに歌っていると、お子様にもその気持ちが伝わります。歌が苦手な先生のための工夫は、こちらの記事でもまとめています。保育士・幼稚園の先生で歌が苦手なとき。声が出ない人でも、子どもの前で楽しく歌うコツ
のどを大切にする
毎日たくさん歌っていると、先生ののどがつかれてしまうこともあります。大きな声を出しつづけないよう、お子様の声を聞くことを大切にしてみてください。
声のかすれや、のどのいたみが続くときは、無理をせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
おうちでもできる、朝と夜の歌の時間
朝のしたくのときに歌う
園の朝の会のように、おうちでも、朝のしたくのときに歌を歌ってみるのもおすすめです。
- 着がえのときに、手あそび歌を口ずさむ
- 歯みがきのあいだに、短い歌をいっしょに歌う
- 園に向かう道で、季節の歌を歌う
「この歌が終わるまでに着がえようね」と、歌を合図にすると、朝のしたくが少しスムーズになることもあります。ただし、急がせすぎず、楽しむ気持ちを大切にしてください。
ねる前に、しずかな歌で1日をおえる
夜、ねる前に、しずかな歌を歌うと、1日のおわりを感じられます。帰りの会のように、「今日はなにが楽しかった」と話してから歌うと、お子様は、安心した気持ちでねむりにつけることがあります。
おうちでの歌の時間のつくり方は、こちらの記事でもまとめています。幼児とおうちの歌あそび。0〜5歳の歌の時間のつくり方
園の歌を、おうちでも歌う
お子様が園の朝の会や帰りの会で歌っている歌を、おうちでも歌ってみてください。「その歌、園で歌ってるの」と聞くと、お子様がうれしそうに教えてくれることがあります。園とおうちで同じ歌を歌うと、お子様にとって、園とおうちがつながる安心感が生まれます。
毎日つづけるための、ちょっとした工夫
決まった歌と、かわる歌をつくる
毎日同じ歌を歌うと、安心感がありますが、ときには、季節やその日の気分で歌をかえてみるのも楽しいものです。「朝の会のはじめは、いつもこの歌」「そのあとは、季節の歌」というように、決まった部分と、かわる部分をつくると、つづけやすくなります。
お子様に、歌をえらんでもらう
ときには、お子様に「今日はどの歌を歌いたい」と聞いてみるのもおすすめです。自分でえらんだ歌は、お子様も、いつもよりはりきって歌ってくれることがあります。
できなかった日があっても、気にしない
園でも、おうちでも、いそがしくて歌えない日もあります。そんな日があっても、気にしなくて大丈夫です。できる日に、楽しく歌えれば、それで十分です。
まとめ
- 朝の会・帰りの会の歌は、1日のくぎりをわかりやすくし、みんなの気持ちをまとめる
- 朝の会では、「むすんでひらいて」などの短い手あそび歌や、季節の歌を取り入れる
- 帰りの会では、ゆったりとした歌で気持ちを落ちつけ、今日をふりかえる
- 歌わない子には、無理をさせず、聞いているだけでもよいと考える
- 先生は上手に歌うより、楽しく歌うことを大切にし、のどもいたわる
- おうちでも、朝のしたくやねる前に歌うと、1日のくぎりがつくれる
毎日のくりかえしの中で歌った歌は、お子様の心に、あたたかい思い出として残っていきます。朝の会や帰りの会でおぼえた歌を、家族で目標をもって歌ってみたくなったときには、こんな場もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ