本番の前日に眠れないときは?コンクールの前の夜、お子様にも大人にもできること
「あしたは本番なのに、ぜんぜん眠れない」 「子どもがふとんに入っても、ずっと目がさえている」
コンクールの前日に眠れない、寝れないというなやみは、お子様にも大人にもあることです。早く寝なくちゃと思うほど、目がさえてしまう。そんな夜をすごしたことがある方もいるかもしれません。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、本番の前日の夜にしぼって、眠れないときにできることをまとめます。前の日の夕方からのすごし方、ふとんに入ってからの考え方、お子様へのかかわり方、そして、もし眠れなかったときの朝の気持ちのもち方までお話しします。
はじめにお伝えしたいのは、前の夜に眠れなくても、それだけで本番がだめになるわけではない、ということです。「眠れなかったらどうしよう」という心配を、少しでも軽くできたらうれしいです。
なぜ本番の前日は眠れないの?
体が「いつもとちがう日」だと感じている
大切な日の前は、体も心も、いつもより少しはりつめた感じになることがあります。これは、がんばろうとしている気持ちのあらわれでもあります。眠れないのは、それだけ本番を大事に思っているからかもしれません。
「早く寝なきゃ」があせりになる
前日の夜は、「しっかり寝ておかないと」と思いやすいものです。でも、その思いが強くなると、かえって目がさえてしまうこともあります。時計を何回も見てしまい、ますますあせる、という流れになりがちです。
いつもとちがうことをしている
前の日に、いつもより長く練習したり、衣装や持ち物の準備でばたばたしたりすると、気持ちが高ぶったまま夜をむかえることがあります。遠くの会場に行くため、いつもとちがう場所で寝る夜もあるでしょう。遠くのコンクールに出るときの前日のすごし方は、こちらの記事にもまとめています。遠くのコンクールに出るとき。移動・宿泊・前日のすごし方
前日の夕方からできること
準備は明るいうちにすませる
衣装、楽譜、持ち物などの準備は、できれば夕方までにすませておきましょう。夜おそくまで準備をしていると、「あれは入れたかな」と気になって、ふとんに入ってからも頭がはたらいてしまいます。
- 衣装をハンガーにかけて、すぐ着られるようにしておく
- 楽譜や受付で使うものを、ひとつのふくろにまとめる
- 持ち物を紙に書いて、入れたものに印をつける
準備がおわったら、「これでだいじょうぶ」と声に出して言ってみるのもおすすめです。
練習は軽めにして、早めにおえる
前の日は、たくさん練習するより、軽くたしかめる日と考えてみてください。むずかしいところを何回もくりかえすと、うまくいかなかったときの気持ちが、夜までのこってしまうことがあります。
さいごは、気持ちよく歌えたところでおわりにするのがおすすめです。「今日はここまで」と決めて、楽譜をとじましょう。
夕ごはんとお風呂
夕ごはんは、いつも食べなれているものがよいでしょう。おなかがいっぱいになりすぎないように気をつけます。
お風呂は、ぬるめのお湯にゆっくりつかると、体がほっとすることがあります。あつすぎるお湯は、かえって目がさえることもあるので、気持ちのよい温度にしてください。お風呂のゆげで、のどがうるおう感じがすることもあります。
ふとんに入る前にできること
画面を見る時間を短くする
寝る少し前からは、スマホやテレビ、ゲームの画面を見る時間を短くしてみましょう。本番の動画を何回も見たり、ほかの人の歌をさがしたりすると、気持ちが高ぶったままになることがあります。
かわりに、こんなことをしてみるのもよいと思います。
- 部屋のあかりを少し暗くする
- しずかな音楽を小さな音で流す
- 好きな本や絵本を読む
- あたたかい飲みものをゆっくり飲む
気になることを紙に書き出す
「歌詞をまちがえたらどうしよう」「声が出なかったらどうしよう」。そんな心配が頭の中をぐるぐるするときは、紙に書き出してみてください。書くだけで、少し頭がかるくなることがあります。
書いたあとに、「それでも、ここまで練習してきた」と、自分ががんばってきたことも、いっしょに書いておきましょう。
頭の中で歌いすぎない
本番のことを考えると、頭の中で曲がずっと流れてしまうことがあります。そんなときは、むりに止めようとしなくてだいじょうぶです。「あしたはこの歌を楽しもう」と思って、そっと別のことに気持ちをうつしてみましょう。
ふとんに入ってから眠れないとき
ゆっくり息をはく
ふとんの中で、ゆっくり息をはくことに気持ちをむけてみましょう。すうことより、はくことを長めにするイメージです。歌の練習でしている息のつかい方を、やさしく思い出すのもよいと思います。
肩や手、足の力を、ひとつずつぬいていくのもおすすめです。「手の力がぬけた」「足がおもくなってきた」と、心の中で言ってみます。
「目をとじて休むだけでいい」と考える
眠れないときは、「眠らなきゃ」ではなく、「目をとじて体を休めているだけでいい」と考えてみてください。横になって目をとじているだけでも、体を休める時間になります。そう思えると、あせりがへって、気がついたら眠っていた、ということもあります。
時計を見ないようにする
何回も時計を見ると、「もうこんな時間」とあせりやすくなります。時計やスマホは、ふとんから見えないところにおいておくと安心です。
どうしても眠れないときは
ずっとふとんの中でもやもやするときは、一度起きて、あかりを暗くしたまま、しずかにすごしてみるのもひとつの方法です。水を飲んだり、本をぱらぱらめくったりして、ねむけがきたら、またふとんにもどりましょう。
お子様が眠れないときの、お父様・お母様のかかわり方
「早く寝なさい」より「だいじょうぶだよ」
お子様が眠れないとき、つい「早く寝なさい」と言いたくなるかもしれません。でも、お子様はもう「寝なきゃ」とわかっていて、それでも眠れないのです。
「ドキドキするよね」「横になっているだけでいいよ」と、気持ちをうけとめることばをかけてあげてください。本番で緊張するお子様へのことばは、こちらの記事でもくわしくお話ししています。本番で緊張する子へのことば。歌のコンクール前に親ができること
そばにいる、背中をなでる
小さなお子様なら、そばにいて背中をなでたり、手をにぎったりするだけで、安心することがあります。しずかなこえで、たのしかった日のことを話すのもよいと思います。
本番の話は、しすぎない
ねる前に、「あしたはここに気をつけてね」と、本番のアドバイスをたくさん伝えると、お子様の頭がまたはたらきはじめてしまいます。前の夜は、歌の話より、ふつうの話をしてあげるほうが落ちつくこともあります。
お父様・お母様も、肩の力をぬいて
お子様の本番の前は、お父様・お母様も緊張するものです。大人がそわそわしていると、お子様にもつたわることがあります。「あしたは楽しんでこようね」くらいの気持ちで、いっしょにゆっくりすごしてみてください。
大人の方が眠れないとき
大人の方がコンクールに出るときも、前の夜に眠れないことがあります。仕事や家のことがあると、前の日も、ばたばたしてしまうかもしれません。
- 前の日は、できるだけ予定をつめこまない
- 夜は、歌の動画を見くらべるのをやめておく
- 「ここまで練習してきた」と、自分をみとめてあげる
- お酒で眠ろうとせず、いつものすごし方をこころがける
大人の方の場合も、眠れない夜があったからといって、自分をせめなくてだいじょうぶです。
もし眠れなかったら。本番の朝の考え方
「眠れなかった」ことを気にしすぎない
あまり眠れないまま朝になっても、だいじょうぶです。本番の日は、気持ちがしゃんとして、思っていたより体が動くこともあります。「眠れなかったから、だめだ」と思いこまないことが大切です。
朝の時間で体と声を起こす
朝は、カーテンをあけて光をあびたり、かるく体を動かしたりして、体を起こしましょう。あたたかい飲みものや、食べなれた朝ごはんも、体をととのえる助けになります。本番の日の朝のすごし方は、こちらの記事にまとめています。本番の日の朝のすごし方。起きてから歌うまでにできること
体の調子がわるいときは
眠れないうえに、熱がある、のどがとても痛いなど、体の調子がわるいときは、むりをしないでください。眠れない夜が何日も続くときはお医者さんに、のどの痛みやかすれが続くときは耳鼻科などのお医者さんに相談しましょう。
まとめ
- 本番の前日に眠れないのは、それだけ大事に思っているしるしかもしれない
- 準備は明るいうちにすませ、練習は軽めにして早めにおえる
- 寝る前は画面を見る時間を短くし、気になることは紙に書き出す
- 眠れないときは「目をとじて休むだけでいい」と考える
- お子様には「早く寝なさい」より「だいじょうぶだよ」
- 眠れなくても、本番がだめになるとはかぎらない
- 体の調子がわるいときや、眠れない日が続くときは、お医者さんに相談する
前の夜にドキドキするのは、歌と本気でむきあってきたからこそです。眠れなかった夜も、がんばってきた日々のひとつとして、やさしくうけとめてあげてください。そして、会場に行くのが不安な方には、こんな出方もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ