本番の日の朝のすごし方。起きてから歌うまでにできること
「発表会の当日の朝、何をしておけばいいの?」 「本番の日は、朝から子どもがそわそわしていて、どう声をかけたらいいかわからない」
歌の発表会やコンクールの日の朝は、お子様だけでなく、お父様・お母様もどきどきするものですね。いつもと同じ朝のはずなのに、なんだか時間が足りなく感じたり、何かわすれている気がしたりします。
わたしは、息子といっしょにたくさんのコンクールに出てきました。本番の日の朝は、特別なことをするより、いつもどおりにすごせるようにととのえることが大切だと感じています。
この記事では、本番当日の朝のすごし方にしぼって、起きてから歌うまでにできることを、時間の流れにそってまとめました。お子様の発表会を中心に書いていますが、大人の方の本番の朝にも役立つと思います。前の週のすごし方は、こちらの記事にまとめています。コンクール前の1週間のすごし方。練習・体調・こころの準備
本番の朝に大切にしたい3つのこと
いつもどおりをめざす
本番の日だからといって、いつもとちがうことをすると、体も気持ちもおちつきにくくなります。起きる時間、朝ごはん、身じたくの順番など、できるだけふだんと同じ流れにすると、お子様も安心しやすくなります。
時間にゆとりをもつ
朝の時間に追われると、それだけで気持ちがあせってしまいます。出発の時間から逆に考えて、少し早めに動きはじめるのがおすすめです。「まだ時間があるね」と言える朝は、それだけで心がおちつきます。
声と体を、そっと起こす
起きてすぐは、声も体もまだねむっています。いきなり大きな声で歌うのではなく、少しずつ起こしていくイメージで、朝の時間をすごしましょう。
起きてから朝ごはんまで
起きる時間は、ふだんどおりか少し早め
本番の時間にもよりますが、ふだんと同じか、少し早めに起きるのがよいと思います。本番が朝早い場合は、前の日の夜から少し早めにねるようにしておくと、朝がらくになります。
カーテンをあけて、光をあびる
起きたら、カーテンをあけて朝の光をあびましょう。体が「朝だ」と感じて、目がさめやすくなります。窓をあけて、外の空気をすうのもよいですね。
まずは水を1ぱい
ねている間に、のどはかわいています。起きたら、水や白湯(さゆ)をゆっくりのみましょう。つめたすぎない飲みものが、のどにやさしいです。
顔を洗って、のびをする
顔を洗ったら、両手を上にあげて、大きくのびをしてみましょう。体がのびると、息もすいやすくなります。お子様といっしょに、楽しくやってみてください。
朝ごはんのとり方
いつも食べているものを
本番の朝ごはんは、ふだん食べなれているものがいちばんです。はじめて食べるものや、おなかにたまりすぎるものは、さけたほうが安心です。
本番の時間から考えて食べる
歌う直前におなかがいっぱいだと、息がすいにくくなることがあります。反対に、おなかがすきすぎていると、力が出にくくなります。本番の時間から考えて、少し余裕をもって食べ終えるようにしましょう。
食べられないときは、むりをしない
緊張して、あまり食べられないお子様もいます。そんなときは、むりに食べさせなくてもだいじょうぶです。食べやすいものを少しだけ口にしたり、会場で食べられる軽いものを持っていったりするとよいと思います。
声ならしは、やさしく少しだけ
朝の声ならしのながれ
声ならしは、のどをつかれさせないことがいちばん大切です。たとえば、こんなながれでやってみてください。
- 肩をゆっくり回して、首の力をぬく
- 口をとじて、「んー」とハミングをする
- くちびるを「ぷるぷる」とふるわせる
- 低めの音から、やさしく声を出す
- 歌う曲を、小さめの声で一部だけ歌う
ここで、全部の曲を何度も歌う必要はありません。体と声が起きてきたら、それでじゅうぶんです。歌う前の体のほぐし方は、こちらの記事にもまとめています。歌う前の準備運動。体と顔をほぐす、やさしいストレッチ
大きな声は会場までとっておく
朝から大きな声でたくさん歌うと、本番の前にのどがつかれてしまうことがあります。「本番がいちばんいい声で歌えるように」と考えて、朝の練習はひかえめにしましょう。
声の調子がいまひとつのとき
朝は、だれでも声が低めで、出にくく感じることがあります。少し時間がたつと、声が出やすくなることも多いので、あわてなくてだいじょうぶです。ただ、のどの痛みや、ひどいかすれがあるときは、むりに声を出さないようにしましょう。心配なときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
身じたくと持ち物の確認
衣装は、着る時間を考えて
衣装を家から着ていくか、会場で着がえるかは、会場や季節によってかわります。家から着ていく場合は、朝ごはんのあとに着がえると、よごれる心配が少なくなります。上に羽織るものがあると、移動のときも安心です。
髪型は、早めにととのえる
髪型をととのえるのに時間がかかる場合は、朝ごはんの前後など、早めにすませておきましょう。お子様がつかれないように、なれた髪型にしておくのもひとつの方法です。
持ち物は前の日に、朝は確認だけ
持ち物は、前の日の夜にそろえておくと、朝は確認するだけですみます。楽譜、伴奏の音源、飲みもの、受付に必要なものなど、ひとつずつ見ていきましょう。持ち物のくわしいリストは、こちらの記事にまとめています。歌のコンクール当日の持ち物チェックリスト。忘れ物をしないために
出かける前の声かけ
「楽しんできてね」と伝える
出かける前のひとことは、お子様の気持ちに大きくひびきます。「がんばってね」もうれしいことばですが、プレッシャーに感じるお子様もいます。「楽しんできてね」「いつもどおりでいいよ」と伝えると、肩の力がぬけやすくなります。
結果の話はしない
「1位をとってね」「まちがえないでね」といった、結果やミスにかかわることばは、朝はひかえましょう。お子様が歌うことそのものに気持ちをむけられるように、見守ることが大切です。
お父様・お母様もおちついて
お子様は、お父様・お母様のようすを、よく見ています。大人があせっていると、お子様にもその気持ちが伝わりやすいものです。深呼吸をひとつして、にこやかに送り出してあげてください。
移動中から会場に着くまで
移動中は、のどを冷やさない
外が寒い日は、マフラーやマスクで、のどを冷やさないようにしましょう。暑い日は、こまめに水分をとるようにします。
移動中に、曲を聞く
電車や車の中で、歌う曲の伴奏や、自分の練習の録音を聞くのもよい方法です。声を出さなくても、頭の中で歌ってみることで、気持ちの準備ができます。ただ、つかれているようなら、好きな音楽を聞いたり、ゆっくり休んだりしてもかまいません。
会場には早めに着く
会場に着いたら、トイレの場所や控え室、受付の流れを確かめておくと安心です。時間に余裕があると、着がえや声ならしも、あわてずにすみます。
本番の時間帯によって、朝のすごし方をかえる
本番が何時にあるかによって、朝のすごし方は少しかわります。めやすとして、考えておくとよいことをまとめました。
本番が午前中のとき
朝の時間がとても短くなります。前の日のうちに、衣装や持ち物、髪型の準備をできるだけすませておきましょう。朝ごはんは、軽めで食べやすいものにして、移動の時間もふくめて声をゆっくり起こしていきます。起きてすぐは声が出にくいので、ハミングや息の練習を、身じたくの合間に少しずつ入れるとよいと思います。
本番がお昼すぎや夕方のとき
朝に時間のゆとりがある分、「何をしてすごそう」とそわそわしやすくなります。いつもどおりにすごしながら、外で体を少し動かしたり、好きな本を読んだりして、気持ちをおちつけましょう。声ならしを朝にたくさんしすぎると、本番までにつかれてしまうことがあります。朝は軽く、会場に着いてから、もう一度やさしく声をととのえるとよいですね。
大人の方が本番の朝をむかえるとき
大人の方の発表会やコンクールでも、朝のすごし方の考え方は同じです。いつもどおりの時間に起きて、水をのみ、なれた朝ごはんを食べる。声ならしはやさしく、少しだけ。仕事や家のことはできるだけ前の日までにすませて、朝は自分のための時間にできるとよいですね。
まとめ
- 本番の朝は、いつもどおりをめざして、時間にゆとりをもつ
- 起きたら光をあびて、水をのみ、のびをして体を起こす
- 朝ごはんは、食べなれたものを、本番の時間から考えて
- 声ならしはやさしく少しだけ。大きな声は会場までとっておく
- 持ち物は前の日にそろえて、朝は確認だけにする
- 出かける前は「楽しんできてね」と、結果ではなく歌うことを応援する
- のどの痛みやかすれがあるときは、むりをせず、お医者さんに相談する
本番の朝のすごし方は、何度か本番をむかえるうちに、そのお子様に合う形が見えてくると思います。会場に行くのはまだ少しドキドキする、というお子様には、おうちでとった動画で出られる、こどもの歌声グランプリもあります。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、本番の経験を少しずつつむきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ