ボイストレーナーに資格はある?資格より大切な、先生えらびで見たいところ
「ボイストレーナーって、資格がある人なのかな」 「先生のプロフィールに書いてある資格は、どのくらい信じていいの?」
歌の教室やボイトレ教室をさがしていると、こんな疑問がわくことがあると思います。お子様をあずける先生なら、なおさら「ちゃんとした先生かどうか」が気になりますよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。その中で、先生えらびはとても大切だと感じてきました。
この記事では、ボイストレーナーの資格についての考え方と、資格のほかに先生えらびで見ておきたいところを、えらぶ側の目線でまとめました。教える仕事をめざす方向けのお話ではなく、「先生をえらぶとき」に役立つ内容にしぼっています。
ボイストレーナーの資格はあるの?
決まった国家資格は、一般的にはないといわれます
お医者さんや学校の先生のように、「この資格がないと名のれない」という決まった国家資格は、ボイストレーナーには一般的にはない、といわれます。
そのため、ボイストレーナーや歌の先生として教えている方の経歴は、人によってさまざまです。
- 音楽の大学や専門学校で、歌を学んできた
- 長い年月、歌の先生について学んできた
- 歌手や合唱、ミュージカルなどの舞台で活動してきた
- 民間の講座などで、声や教え方を学んだ
民間の資格や認定もある
民間の団体などが出している、ボイストレーナー向けの資格や認定もあります。内容や学ぶ期間、どのくらい実際のレッスンにつながるかは、それぞれでちがいます。
資格を持っている先生は、そのために時間をかけて学んできた、ということでもあります。ただ、資格の名前だけで、教え方の上手さや、自分との相性まではわかりません。
資格の有無だけで決めないほうがよい理由
資格がなくても、経験ゆたかな先生はいる
資格は持っていなくても、長く歌を学び、たくさんの生徒さんを教えてきた先生もいます。反対に、資格があっても、教えはじめたばかりという先生もいます。
大切なのは「自分(お子様)に合うかどうか」
同じ先生でも、ある生徒さんにはぴったりで、別の生徒さんには合わない、ということはよくあります。
- 声楽をしっかり習いたい
- ポップスやカラオケを楽しみたい
- コンクールをめざしたい
- 小さなお子様に、歌の楽しさを知ってほしい
目的によって、合う先生はかわります。資格よりも、「その先生が、どんな歌を、どんな人に教えてきたか」を見るほうが、えらぶときのヒントになります。
プロフィールで見ておきたいところ
教室のホームページや案内には、先生のプロフィールがのっていることが多いです。こんなところを見てみましょう。
どんな歌を学んできたか
- 声楽、ポップス、ミュージカル、合唱など、どのジャンルが中心か
- 自分が習いたいジャンルと、近いかどうか
声楽を習いたいのに、先生がポップス中心の方だったり、その反対だったりすることもあります。ジャンルの近さは、まず見ておきたいところです。
どんな人を教えてきたか
- 子ども、大人、シニアなど、教えてきた年れい
- はじめての方が多いのか、本番をめざす方が多いのか
- 教えてきた年数
お子様を習わせたいときは、子どもを教えた経験があるかどうかは、とくに大切です。
書いてあることを、そのままうのみにしない
プロフィールには、よいことが中心に書かれているものです。気になることがあれば、体験レッスンのときに、やわらかく聞いてみましょう。
- 「子どもを教えることは多いですか」
- 「はじめての大人の方も、通っていますか」
- 「どんなジャンルの曲を、よく教えていますか」
先生がていねいに答えてくれるかどうかも、見ておきたいところです。
体験レッスンでたしかめたいこと
プロフィールだけではわからないことは、体験レッスンでたしかめるのがいちばんです。
声をよく聞いてくれるか
よい先生は、まず生徒の声をよく聞いて、いまの状態をつかもうとしてくれます。
- いまの声のよいところを、伝えてくれるか
- 直したいところを、わかりやすく説明してくれるか
- 目標やなやみを、聞いてくれるか
のどにむりをさせないか
先生えらびで、とても大切なのが、のどへの気づかいです。
- いきなり大きな声や高い声を、くりかえし出させないか
- 体をほぐしたり、息のつかい方から始めたりしているか
- 「つかれたら言ってくださいね」と声をかけてくれるか
とくにお子様や、声の変わる時期のお子様、年配の方は、のどへの気づかいがある先生だと安心です。レッスンのあとに痛みやかすれが続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
説明がわかりやすいか
むずかしいことばばかりで話されると、家での練習のしかたもわかりにくくなります。「なぜそうするのか」まで、やさしいことばで伝えてくれる先生だと、続けやすいです。
質問しやすいふんいきか
「わからないことを聞いてもいいんだ」と思えるふんいきかどうかも大切です。お子様の場合は、お子様が先生の前でリラックスできているかを、そばで見ておきましょう。
体験レッスンで見ておきたいことは、こちらの記事でもくわしくまとめています。歌の体験レッスンで見るべき5つのこと。聞いておきたい質問リストつき
お子様の先生をえらぶときに、とくに見たいこと
お子様のペースを大切にしてくれるか
小さなお子様は、集中できる時間が短いこともあります。歌あそびをとり入れたり、休けいをはさんだりと、お子様に合わせた進め方をしてくれる先生だと安心です。
お父様・お母様との連絡がとりやすいか
- レッスンの内容を、お父様・お母様にも伝えてくれるか
- 家での練習のしかたを、教えてくれるか
- 相談したいことがあるとき、話しやすいか
お子様の先生えらびについては、こちらの記事もあわせて読んでみてください。はじめての歌の先生えらび。子どもに合う先生を見つけるために見ておきたいこと
大人の先生をえらぶときに、とくに見たいこと
自分の目的をわかってくれるか
大人の方は、習う目的がはっきりしていることが多いです。「カラオケで気持ちよく歌いたい」「発表会で1曲歌いたい」など、目的を伝えたときに、それに合った進め方を考えてくれる先生だとよいですね。
通いやすさと続けやすさ
先生がよくても、通うのがたいへんだと、続けにくくなります。曜日や時間、オンラインに切りかえられるかなども、あわせて見ておきましょう。
通いはじめてから見ておきたいこと
先生えらびは、入会したら終わり、ではありません。通いはじめてからも、こんなところを見ておくと安心です。
レッスンの内容に、見通しがあるか
毎回のレッスンが、なんとなく同じことのくりかえしになっていないか、少しだけ気にしてみてください。
- 「いまはこれを練習しています」と、目的を伝えてくれるか
- 次の目標を、いっしょに考えてくれるか
- 家での練習のしかたを、教えてくれるか
先に見通しを話してくれる先生だと、生徒のほうも、何をがんばればよいかがわかりやすくなります。
声やからだの変化に、気づいてくれるか
かぜのあとや、つかれているときなど、声の調子は日によってかわります。その日の声のようすを見て、内容を調整してくれる先生だと安心です。
お子様の場合は、成長とともに声がかわっていく時期があります。そのときに、むりのない曲や練習にかえてくれるかどうかも、大切なところです。
生徒の気持ちを大切にしてくれるか
上手に歌えなかった日や、練習ができなかった週もあると思います。そんなときに、せめるのではなく、「次はこうしてみよう」と前向きに声をかけてくれる先生だと、続けやすくなります。
よくある質問
資格を持っている先生のほうが、安心ですか
資格を持っている先生は、そのために学んできた方です。ただ、それだけで自分に合うかどうかはわかりません。資格は、先生えらびの参考の1つとして見て、体験レッスンでの感じ方もあわせて考えるのがおすすめです。
プロの歌手として活動している先生のほうが、上手に教えてくれますか
歌手として活動している先生からは、本番の経験にもとづいたアドバイスをもらえることがあります。ただ、歌が上手なことと、教え方が上手なことは、少しちがいます。はじめての方やお子様には、わかりやすく、ていねいに教えてくれるかどうかを、大切にしてみてください。
先生が合わないと感じたら、どうすればいいですか
まずは、気になっていることを、先生に伝えてみるのも1つの方法です。それでもむずかしいときは、教室の中で先生をかえられるかどうかを、たずねてみましょう。入会する前に、先生をかえるしくみがあるかを聞いておくと、あとで迷わずにすみます。
まとめ
- ボイストレーナーには、決まった国家資格は一般的にはない、といわれます
- 民間の資格や認定もあるが、名前だけで教え方や相性まではわからない
- プロフィールでは、学んできたジャンルと、教えてきた相手を見る
- 体験レッスンでは、声をよく聞いてくれるか、のどにむりをさせないか、説明がわかりやすいかをたしかめる
- お子様の先生は、お子様のペースと、お父様・お母様との連絡のしやすさも大切
- 大人は、目的をわかってくれるかと、通いやすさを見る
資格の有無よりも、「この先生となら続けられそう」と思えるかどうかが、いちばんの決め手になります。近くの教室やオンラインの教室は、こちらからさがせます。歌の教室さがし先生といっしょに練習してきた歌を、だれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、レッスンの成果をたしかめるよい目標になると思います。こどもの歌声グランプリ