歌声喫茶・うたごえサークルの楽しみ方|シニアのはじめての参加ガイド
「むかし歌った歌を、みんなで声を合わせて歌ってみたい」 「歌声喫茶って、聞いたことはあるけれど、行ったことがない」 「ひとりで参加しても、だいじょうぶかしら」
定年をむかえたり、子育てがひと段落したりして、「何か新しい楽しみを見つけたい」と思ったとき、歌声喫茶やうたごえサークルが気になる方も多いのではないでしょうか。
歌声喫茶やうたごえサークルは、楽譜が読めなくても、歌に自信がなくても、みんなでいっしょに歌うことを楽しめる場所です。上手に歌うことより、声を合わせる楽しさや、なつかしい歌を思い出すよろこびを大切にしているところが多いのが特徴です。
わたしは息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。会場では、シニアの方が仲間といっしょに、うれしそうに歌っている姿も何度も見てきました。歌は、年齢に関係なく、人と人をつなぐ力をもっていると感じます。
この記事では、歌声喫茶・うたごえサークルとはどんなところか、はじめて参加するときの流れや、さがし方、楽しむコツ、体にむりをしないための注意をまとめます。
歌声喫茶・うたごえサークルってどんなところ?
歌声喫茶
歌声喫茶は、お店などにあつまったお客さんが、歌詞の本や画面を見ながら、みんなでいっしょに歌う場所です。ピアノやアコーディオン、ギターなどの伴奏に合わせて歌うことが多く、リーダーの方が歌をみちびいてくれます。
ひとりずつマイクを持って歌うカラオケとはちがい、その場にいるみんなで同じ歌を歌うのが大きな特徴です。
うたごえサークル
うたごえサークルは、地域の公民館や集会所などで、なかまがあつまって歌う会です。「うたごえ広場」「歌の会」など、名前はいろいろです。月に何回かあつまるところが多く、歌のあとにお茶を飲みながらおしゃべりを楽しむ会もあります。
お店で開かれる歌声喫茶にくらべて、地域の人どうしのつながりができやすいのも、サークルならではのよさです。
どんな歌を歌うの?
歌う歌は、会によってさまざまです。
- 童謡・唱歌(「ふるさと」「赤とんぼ」など)
- むかしからある日本の歌
- 外国の民謡
- なつかしい歌謡曲やフォークソング
- 季節の歌
季節に合わせて歌をえらぶ会も多く、春には春の歌、冬には冬の歌を歌うなど、季節を感じられるのも楽しみのひとつです。シニアに人気の季節の歌は、こちらの記事でも紹介しています。シニアに人気の季節の歌。春夏秋冬、みんなで歌いたい日本の歌と歌い方のコツ
合唱団や歌の教室とのちがい
「歌を歌う」という意味では、合唱団や歌の教室とにている部分もありますが、ちがいもあります。
- 合唱団:パートに分かれて、ひとつの曲をじっくり練習し、発表会などをめざすことが多い
- 歌の教室:先生から、声の出し方や歌い方を習う
- 歌声喫茶・うたごえサークル:その日に集まった人で、たくさんの歌を気軽に歌う
歌声喫茶やうたごえサークルは、練習をつみかさねるというより、その日その場で歌うことを楽しむ場です。「きちんと習うのはまだ不安」という方にとって、歌の世界の入り口になりやすい場所だと思います。
はじめて参加するときの流れ
会によってちがいますが、一般的には、次のような流れのところが多いです。
1. 受付をする
会場についたら、受付で名前を伝えたり、参加費をはらったりします。参加費や支払い方法は、会によってちがいます。前もって、案内や問い合わせでたしかめておくと安心です。
2. 歌詞の本や資料を受けとる
多くの会では、歌詞がのった本や、その日に歌う歌の紙が用意されています。画面に歌詞をうつす会もあります。目が見えにくい方は、文字の大きい資料があるか、聞いてみてもよいと思います。
3. かるく体と声をほぐす
はじめに、首や肩をまわしたり、かるく声を出したりする時間をとる会もあります。
4. みんなで歌う
リーダーの方の合図で、伴奏に合わせてみんなで歌います。参加者がリクエストした歌を歌う会もあります。知らない歌のときは、まわりの声を聞きながら、口ずさむだけでもだいじょうぶです。
5. 休けい・おしゃべり
とちゅうで休けいをとったり、お茶を飲みながら話したりする時間がある会も多いです。ここで、ほかの参加者と仲よくなることもあります。
歌声喫茶・うたごえサークルのさがし方
地域の広報誌や掲示板
市区町村の広報誌や、公民館・地域センターの掲示板には、地域のサークルの案内がのっていることがあります。まずは近くの公民館に行って、聞いてみるのもよい方法です。
インターネットでさがす
「うたごえ 地名」「歌声喫茶 地名」などで調べると、近くの会が見つかることがあります。ご家族に手伝ってもらいながら、さがしてみるのもよいですね。
知り合いにたずねる
すでに参加している知り合いがいれば、いっしょに連れて行ってもらうのがいちばん安心です。ひとりで行くのが不安な方は、友だちをさそってみるのもおすすめです。
はじめに見学できるか聞いてみる
会によっては、見学や、1回だけの参加ができるところもあります。いきなり入会するのではなく、まずは1回参加して、ふんいきをたしかめてから決めるとよいでしょう。
参加する前にたしかめておきたいこと
- 開催する日や時間、場所
- 参加費や、入会の決まりがあるか
- 1回だけの参加や見学ができるか
- どんな歌を歌うことが多いか
- 会場までの行き方(階段やエレベーターがあるか)
- いすにすわって歌えるか
とくに、会場までの行き方や、いすがあるかどうかは、体のためにもたしかめておきたいことです。足や腰が気になる方は、遠慮せずに聞いてみてください。
持っていくとよいもの
- 飲み物(水やお茶など)
- のどあめ
- メガネ(歌詞を見るため)
- 筆記用具(気に入った歌をメモするため)
- 体温調節ができるはおりもの
部屋の温度は、会場によってちがいます。暑すぎたり寒すぎたりしても調節できるよう、ぬぎ着しやすい服で行くと安心です。
はじめての方が楽しむためのコツ
上手に歌おうとしなくていい
歌声喫茶やうたごえサークルは、上手さをくらべる場所ではありません。声が小さくても、音が少しずれても、だれも気にしません。みんなの声にまざって歌うことを、そのまま楽しんでみてください。
知らない歌は、聞くだけでもいい
知らない歌が出てきても、あせらなくてだいじょうぶです。1回目は聞くだけにして、2回目、3回目と参加するうちに、自然とおぼえていきます。
歌のむかし話を楽しむ
なつかしい歌を歌うと、その歌がはやったころの思い出がよみがえることがあります。休けいのときに、ほかの参加者と思い出話をするのも、歌声喫茶ならではの楽しみです。
となりの人に、ひとことあいさつを
はじめての会では、少しきんちょうするものです。となりにすわった方に「はじめて来ました。よろしくお願いします」と、ひとこと声をかけてみてください。歌声喫茶やうたごえサークルには、はじめての方をあたたかくむかえてくれる方が多いです。歌の本のページがわからないときなども、教えてもらいやすくなります。
自分のペースで続ける
毎回参加しなければ、と思わなくてだいじょうぶです。体調や予定に合わせて、むりのないペースで続けてください。
体にむりをしないために
歌うことは、体にもここちよいものですが、むりは禁物です。
- 長い時間、大きな声を出しつづけない
- とちゅうで、こまめに水を飲む
- つかれたら、すわって休む
- 体調がよくない日は、お休みする
- 声のかすれやのどのいたみがつづくときは、耳鼻咽喉科などのお医者さんに相談する
とくに、ふだんあまり声を出していない方が、はじめてたくさん歌うと、のどがつかれやすいことがあります。はじめのうちは、ひかえめな声で歌ってみてください。
もっと歌いたくなったら
歌声喫茶やうたごえサークルで歌う楽しさを知ると、「もっと上手に歌いたい」「声の出し方を習ってみたい」と思うこともあるかもしれません。そんなときは、歌の教室で習ってみるのもひとつの方法です。
60代・70代から歌を習いはじめる方も、たくさんいます。くわしくは、こちらの記事にまとめています。60代・70代から歌を習いたい。はじめての方のための、やさしいはじめかた
近くの歌の教室をさがすときは、こちらのページもつかってみてください。歌の教室さがし
まとめ
- 歌声喫茶やうたごえサークルは、みんなで声を合わせて歌うことを楽しむ場
- 楽譜が読めなくても、歌に自信がなくても参加できるところが多い
- 童謡・唱歌、なつかしい歌、季節の歌など、歌う歌は会によっていろいろ
- さがすときは、広報誌、公民館、インターネット、知り合いなどをたよりにする
- 参加費や会場のようすは、前もってたしかめておく
- 上手さより、声を合わせる楽しさを大切に、むりのないペースで続ける
歌声喫茶で歌うことになれてきたら、こどもの歌声グランプリにも目を向けてみてください。名前は「こども」ですが、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、オンラインの動画審査だけで出られます。ジャンルは自由なので、なつかしい歌や童謡でも応募できます。講評とデジタル賞状がとどくので、新しい目標のひとつにしてみてはいかがでしょうか。こどもの歌声グランプリ