大人が出られる歌のコンクール。会場で歌う大会と動画で応募する大会、自分に合うえらび方
「歌のコンクールって、子どもや音大生が出るものじゃないの?」
そう思っている大人の方も、多いのではないでしょうか。でも、じっさいには、大人が出られる歌のコンクールやコンテストは、たくさんあります。一般の部やシニアの部がある大会、アマチュアだけが出られる大会、動画で応募できる大会など、形もさまざまです。
わたしは、息子といっしょに声楽や童謡のコンクールにたくさん出てきました。その中で、コンクールは「うまい人だけが出る場所」ではなく、歌をつづけるはげみになる場所だと感じてきました。
この記事では、大人の方が歌のコンクールをえらぶときに、知っておきたいことをまとめます。
大人が出られるコンクールの種類
ジャンルによるちがい
- 声楽(クラシック)のコンクール
- 童謡や日本の歌のコンクール
- ポップスや歌謡曲のコンテスト
- ミュージカルの歌のコンテスト
- 合唱のコンクール
ジャンルを決めている大会もあれば、どんなジャンルでも出られる大会もあります。
出場する人によるちがい
- 年代ごとに部門が分かれている大会
- アマチュアだけが出られる大会
- プロをめざす人や、音楽を学んでいる人が多い大会
はじめて出るなら、アマチュア向けの部門がある大会や、年代ごとに分かれている大会のほうが、気持ちの面でも出やすいかもしれません。
会場で歌う大会と、動画で応募する大会
会場で歌う大会
ホールなどのステージで、お客さんの前で歌える大会です。照明の下で歌う経験は、大人になってからではなかなか味わえない、特別なものです。
いっぽうで、平日に予選があったり、本選が遠くの会場だったりすることもあります。お休みをとる必要があるか、交通や宿泊が必要かも、あらかじめ考えておきましょう。
動画で応募する大会(オンラインのコンクール)
家や練習場所でとった動画を送って応募する大会です。仕事が休みの日や、家族が出かけている時間など、自分の予定に合わせてとれるのが大きなよいところです。
仕事や家事、介護などでいそがしい方や、近くに大会がない方、ステージの緊張が苦手な方にとって、オンラインのコンクールは出やすい選択肢です。動画をきれいにとるコツは、こちらの記事にまとめています。歌の動画をきれいにとるコツ。スマホ・マイク・部屋の音と、安心して公開するための注意点
自分に合うコンクールのえらび方
何のために出たいかを考える
大人がコンクールに出る理由は、本当に人それぞれです。
- 習っている歌が、外から見てどうなのか知りたい
- 「いつか舞台で歌いたい」という、むかしからの夢をかなえたい
- 仕事とはべつの、自分だけの目標がほしい
- いまの声を、記録として残しておきたい
たとえば、自分の歌がどう聞こえるか知りたいなら、講評(審査員からのコメント)がもらえる大会が合っています。ステージの夢をかなえたいなら、会場で歌う大会をえらぶとよいでしょう。
自分の歌いたいジャンルで出られるか
ふだん習っているジャンルや、いちばん好きなジャンルで出られる大会をえらぶと、気持ちよく歌えます。
生活に合っているか
- 繁忙期や、家族の行事と重なっていないか
- 動画をとるための、静かな時間と場所がとれるか
- 本番の前に、のどを休める日をつくれるか
応募する前に、たしかめておきたいこと
大会の案内(募集要項)には、曲のきまりや伴奏、参加費などが書かれています。それに加えて、大人の方にはつぎのところも見ておいてほしいと思います。
- 年れいは、いつの時点で数えるか(応募の日か、大会の日か)
- 音楽を仕事にしている方や、音楽を学んでいる方も出られる部門か
- 送った動画が、大会のサイトなどで公開されることはあるか
- 名前や年代が、結果の発表でどこまでのるか
- 主催している会社や団体、問い合わせ先がはっきり書かれているか
とくに、動画が公開されるかどうかや、名前ののり方は、職場や知り合いに知られたくない方には大切なところです。気になるときは、応募する前に問い合わせてみましょう。参加費なども大会によって大きくちがうので、かならずたしかめてください。
審査でどんなところが見られるかは、こちらの記事にまとめています。歌のコンクール、審査員はどこを見ている?点数につながる7つのポイント
曲えらびのコツ
大人の曲えらびで気をつけたいのは、「若いころに歌っていた高さ」のまま歌おうとしないことです。声は年れいとともに少しずつかわります。むかしは出ていた高い音が、いまはつらい、ということもあります。
キーを下げられる大会なら、いまの声にいちばん合う高さで歌いましょう。長く歌いなれた曲や、自分の人生と重なる歌詞の曲は、大人ならではの深い表現につながります。時間のきまりにおさまるかも、わすれずにたしかめておきましょう。選曲の考え方は、こちらの記事にまとめています。童謡コンクールの曲のえらび方。年れい別のおすすめと、さけたいえらび方
本番に向けて、のどと心をととのえる
のどのケア
- 仕事で声をたくさんつかう日は、歌の練習をひかえめにする
- 本番や動画をとる前の日は、大きな声で長く話しすぎない
- かんそうする季節は、加湿やマスクでのどを守る
- のどのいたみや声のかすれがつづくときは、耳鼻科で相談する
緊張とのつきあい方
大人になっても、人前で歌うときは緊張するものです。ゆっくり息をはく、練習してきたことを思い出す、「うまく歌う」より「気持ちをとどける」と考えるなど、自分なりの落ちつき方を見つけておきましょう。
年代ごとの部門があると出やすい
大人のコンクールでは、年代ごとに部門が分かれている大会もあります。
- 同じくらいの年代の方と、同じ部門で歌える
- 声の変化や、生活の中で歌っていることを、わかってもらいやすい
- 若い出場者とくらべられる不安が少ない
とくに60代、70代になってから挑戦する方にとっては、シニアの部門があるかどうかは、出やすさに大きくかかわります。
また、部門によっては、家族や親子で出られる大会もあります。お子様やお孫さんといっしょに歌の動画をとって応募する、というのも、すてきな思い出になると思います。
先生や仲間に相談してみる
歌を習っている方は、出たい大会が決まったら、先生に相談してみましょう。曲えらびや、本番までの練習の進め方について、アドバイスをもらえることがあります。
歌を習っていない方でも、コンクールに出てかまいません。ただ、ひとりで準備するのが不安なときは、本番までのあいだだけ、レッスンを受けてみるのもひとつの方法です。大人のボイトレのはじめ方は、こちらの記事にまとめています。30代・40代・50代から歌を習いたい方へ。大人のボイトレのはじめ方と、つづけるコツ
近くの教室をさがすときは、こちらのページもつかってみてください。歌の教室さがし
コンクールを、練習のペースメーカーにする
大人の歌の練習は、いそがしさの中で、つい後回しになりがちです。そんなとき、コンクールのしめきりがあると、「この日までに1曲しあげよう」という目標ができます。
賞がとれるかどうかより、1曲をじっくり練習できたこと、だれかにきちんと聞いてもらえたことに、大きな意味があります。講評をもらったら、つぎの練習で一つだけためしてみる。そして、また次の大会に出てみる。そのくりかえしで、歌は何歳になっても成長していけます。
まとめ
- 大人が出られる歌のコンクールは、ジャンルや出場する人によっていろいろある
- 会場の大会はステージの経験ができ、動画の大会は生活に合わせて出やすい
- 何のために出たいか、ジャンル、生活との相性でえらぶ。曲は「いまの声」に合う高さで
- 応募前に、年れいの数え方、出られる人、動画の公開や名前ののり方、主催者をたしかめる
- のどにむりをさせず、心配なときは耳鼻科で相談する
- しめきりを、練習のペースメーカーにする
はじめてのコンクールにまよったら、おうちから出られて、全員に講評が届く大会から始めてみるのもおすすめです。こどもの歌声グランプリには、大学生の部、一般(〜64歳)の部、シニア(65歳以上)の部があり、童謡、クラシック、ポップス・アニソン、ミュージカルなど、どのジャンルでも動画で応募できます。よかったらのぞいてみてください。こどもの歌声グランプリ