シニアが歌うことで感じられる楽しみ。ひとりでも、なかまとでも
「若いころは、よく歌っていたけれど、最近はすっかり歌わなくなった」 「時間ができたので、何か新しい楽しみを見つけたい」
こんなふうに感じているシニアの方も、多いのではないでしょうか。仕事や子育てがひと段落して、自分の時間がふえたときこそ、歌はとてもよい相棒になってくれます。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。歌は、年齢にかかわらず、だれでも、いつからでも楽しめるものだと感じています。
この記事では、シニアの方が歌うことで感じられる楽しみを、ひとりで歌うとき、なかまと歌うときに分けてまとめます。むりなく続けるためのコツや、のどと体を大切にする方法もお伝えします。
歌うことで感じられる楽しみ
歌うことの楽しみは、人によってさまざまです。シニアの方からは、こんな声がよく聞かれます。
- 声を出すと、気分がすっきりする
- 好きな歌を歌うと、心がおだやかになる
- 昔の歌を歌うと、そのころのことを思い出す
- 歌の練習が、毎日のはりあいになる
- 歌をきっかけに、人と話す機会がふえる
もちろん、感じ方は人それぞれです。でも、「歌っているときは、なんだか気持ちが明るくなる」と感じる方は多いようです。
体を動かすきっかけにもなる
歌うときには、姿勢をととのえて、息を大きくすったりはいたりします。歌の前に、軽く体をほぐす方もいます。「歌うようになって、体を動かすことがふえた」と感じる方もいます。ただし、体の調子には個人差があります。持病がある方や、体調に心配がある方は、かかりつけのお医者さんの話を優先してください。
「できるようになる」よろこび
歌は、何歳になっても、少しずつ「できること」がふえていく楽しみがあります。
- 新しい歌をおぼえられた
- 前より長く声をのばせるようになった
- 歌詞を見ないで1曲歌えた
こうした小さな「できた」を感じられることも、歌の楽しみのひとつです。
ひとりで歌う楽しみ
自分のペースで歌える
ひとりで歌うよさは、なんといっても、自分のペースで楽しめることです。好きな時間に、好きな歌を、好きなだけ歌えます。
- 朝、お茶をのみながら、小さな声で口ずさむ
- 好きな歌手の歌を聞きながら、いっしょに歌う
- お風呂で、思い出の歌を歌う
- 散歩をしながら、心の中で歌う
特別な道具や場所がなくても、今日からはじめられます。
思い出の歌を歌う
若いころに聞いていた歌や、学校で習った歌、家族とよく歌った歌など、思い出の歌を歌ってみるのもおすすめです。歌詞を口にすると、そのころの景色や、いっしょにいた人のことがうかんでくることがあります。
たとえば「ふるさと」のように、世代をこえて歌いつがれてきた歌は、多くの方にとってなじみのある歌だと思います。歌詞を見ながら、ゆっくり歌ってみてください。
録音して、自分の声を聞いてみる
スマホなどで、自分の歌を録音してみるのもよいと思います。はじめは自分の声におどろくかもしれません。でも、何回か続けていくうちに、「前より声が出るようになった」と気づくことがあります。日記のように、録音をのこしておくのも楽しいものです。
ひとりカラオケも気軽な選択肢
カラオケの店で、ひとりで歌うこともできます。まわりを気にせず歌えるので、大きめの声で歌いたいときにも向いています。昼間の時間帯は、シニアの方が利用しやすいこともあるようです。
なかまと歌う楽しみ
声が重なるうれしさ
なかまと歌うと、自分の声とまわりの声が重なって、ひとりでは味わえないひびきが生まれます。「みんなで歌うと、気持ちがひとつになる感じがする」と話すシニアの方も多いです。
人とのつながりが生まれる
歌のなかまができると、練習の日が楽しみになります。練習のあとにお茶をのみながら話したり、好きな歌を教え合ったりと、歌を通して新しいつながりが生まれることもあります。
なかまと歌える場所
- 地域の合唱サークルやコーラスグループ
- 公民館やカルチャーセンターの歌の講座
- 歌声喫茶など、みんなで歌える場所
- 音楽教室のグループレッスン
みんなで声を合わせて歌う歌声喫茶については、こちらの記事にまとめています。歌声喫茶・うたごえサークルの楽しみ方|シニアのはじめての参加ガイド
自分に合う場をえらぶ
なかまと歌う場には、それぞれふんいきがあります。発表会に向けてしっかり練習するところもあれば、楽しく歌うことを大切にしているところもあります。見学や体験ができるところも多いので、まずは一度、のぞいてみるとよいと思います。
家族と歌う楽しみ
お孫さんといっしょに歌う
お孫さんがいる方は、いっしょに歌ってみるのも楽しいものです。昔から歌われている童謡は、おじい様・おばあ様も、お孫さんも知っていることが多いです。手あそび歌をしながら歌ったり、お孫さんが学校で習った歌を教えてもらったりすると、世代をこえた楽しい時間になります。
電話やビデオ通話で歌う
はなれてくらす家族とも、電話やビデオ通話で歌を楽しむことができます。誕生日に歌をおくる、季節の歌をいっしょに歌うなど、歌は家族をつなぐきっかけにもなります。
歌を聞く楽しみも大切に
歌う楽しみと同じくらい、歌を聞く楽しみもあります。好きな歌手の演奏を聞いたり、地域のコンサートに出かけたりすると、「この歌を歌ってみたい」という気持ちが生まれることもあります。歌を聞くことで、新しい曲に出会い、歌の楽しみがさらに広がっていきます。
習うことで広がる楽しみ
先生に教わると、声の出し方がわかる
「もっとらくに声を出したい」「高い声が出にくくなった」と感じたら、歌の教室で習ってみるのもひとつの方法です。先生に教わると、姿勢や息のつかい方など、自分では気づきにくいことを知ることができます。
シニアの方のボイトレについては、こちらの記事でくわしく書いています。シニアのボイトレ。声の若さをたもつ、やさしい発声練習
教室えらびで見ておきたいこと
- 通いやすい場所か、オンラインで受けられるか
- 自分のペースに合わせて教えてもらえるか
- むりに大きな声や高い声を出させないか
- 先生と話しやすいか
レッスンの回数やかかるお金は、教室によってちがいます。体験レッスンで、ふんいきをたしかめてから決めると安心です。
むりなく続けるためのコツ
「毎日きっちり」でなくてよい
歌を続けるために、毎日長い時間練習する必要はありません。思い立ったときに1曲歌う、週に1回サークルに行く、くらいでもじゅうぶんです。「やらなければ」と思うと、楽しみが負担にかわってしまいます。
季節の歌をとり入れる
春には春の歌、秋には秋の歌というように、季節に合わせて歌をえらぶと、一年を通して楽しめます。季節の行事や、窓から見える景色と歌がつながると、歌うことがもっと身近になります。
小さな目標をもつ
- 今月は、この歌をおぼえる
- 家族や友だちに、1曲聞いてもらう
- サークルの発表会で歌う
小さな目標があると、続けるはりあいになります。
のどと体を大切に
歌う前に体をほぐす
歌う前に、首や肩をゆっくり回したり、深く息をすったりして、体をほぐしましょう。いきなり大きな声を出すより、小さな声やハミングからはじめると、のどにやさしいです。
つかれたら休む
長い時間歌い続けると、のどがつかれてしまいます。ときどき水をのんで、休けいをとりながら歌いましょう。立って歌うのがつらいときは、いすにすわって歌っても大丈夫です。
気になることがあればお医者さんに
のどの痛みやかすれが続くとき、息苦しさを感じるときは、むりをせずに歌うのをやめて、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。体調に合わせて、むりのない範囲で楽しむことがいちばんです。
まとめ
- 歌うと気分が明るくなる、と感じるシニアの方は多い
- ひとりで歌うと、自分のペースで、思い出の歌も楽しめる
- なかまと歌うと、声が重なるうれしさや、人とのつながりが生まれる
- 習うことで、声の出し方がわかり、楽しみが広がる
- 毎日きっちりでなく、むりのないペースで続ける
- のどや体に気になることがあれば、お医者さんに相談する
歌は、何歳からでも、ひとりでもなかまとでも楽しめます。なかまといっしょに歌いたい方や、先生に習ってみたい方は、こちらのページで近くの教室をさがしてみてください。歌の教室さがし自分の歌を聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリもおすすめです。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、歌の楽しみがまたひとつふえるかもしれません。こどもの歌声グランプリ