R&Bの歌い方のコツ。リズムのノリと、なめらかな声のつかい方
「R&Bを歌ってみたいけれど、なんだかノリが出なくて、もっさりしてしまう」 「R&Bらしい、なめらかでおしゃれな歌い方って、どうすればいいの?」
R&Bは、心地よいリズムと、なめらかでやわらかい歌声が魅力のジャンルです。聞いているととても気持ちがよいのに、いざ自分で歌ってみると、思ったような雰囲気が出ないと感じる方も多いかもしれません。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、R&Bの歌い方のコツにしぼって、リズムのノリ方と、なめらかな声のつかい方をまとめました。はじめてR&Bを歌う方にも、わかりやすいようにお話しします。
R&Bとは?どんな特ちょうがある歌?
リズムとブルースから生まれた音楽
R&Bは「リズム・アンド・ブルース」の略です。アメリカで生まれた音楽で、時代とともに形をかえながら、いまでは、ゆったりしたやさしい曲から、ダンスに合うノリのよい曲まで、いろいろなスタイルがあります。
R&Bの歌によく見られること
R&Bの歌には、次のような特ちょうがあることが多いです。
- リズムに、ゆったりとしたゆれやはずみがある
- 拍のうら側を感じながら歌う
- 声がなめらかで、やわらかい
- メロディを少しくずしたり、音をゆらしたりする飾りが入る
- 力まずに、話すような自然さで歌う
このあと、ひとつずつ、歌い方のコツを見ていきましょう。
R&Bのリズムのノリ方
うら拍を感じる
R&Bの歌い方で、いちばん大切なのがリズムのノリです。とくに大事なのが、うら拍(うらはく)を感じることです。
うら拍とは、拍と拍のあいだにある、もうひとつのきざみのことです。手拍子で「いち、に、さん、し」と数えるとき、手をたたくところが表の拍、そのあいだの手が上がっているところがうら拍です。
R&Bでは、このうら拍に、体の重心や気持ちを置くように感じると、ノリが出やすくなります。手拍子をするときに、表ではなく、うらのところでたたいてみる練習も、うら拍を感じるのに役立ちます。
体をゆらしながら歌う
R&Bのノリは、体でつかむのがいちばんの近道です。ひざを軽くゆるめて、リズムに合わせて体を小さくゆらしてみましょう。上下にはずむというより、ゆったりと横にゆれるような感じです。体がゆれていると、声も自然にリズムに乗りやすくなります。
こまかいきざみを感じる
R&Bの曲は、ゆったりして聞こえても、その下でこまかいリズムがきざまれていることが多いです。ハイハットという、シャカシャカとした細かい音に耳をすませてみてください。そのこまかいきざみを感じながら歌うと、ことばがリズムにぴたっとはまりやすくなります。こまかいリズムにことばをのせるコツは、こちらの記事でもくわしく紹介しています。16分音符・16ビートの歌い方。こまかいリズムにことばをのせるコツ
少し「ためて」歌う
R&Bでは、ことばをほんの少しだけおくらせて、ためるように歌う場面がよくあります。きっちりと拍にそろえて歌うより、少しだけうしろに置くと、ゆったりとした大人っぽい雰囲気が出ます。
ただし、おくらせすぎると、ただリズムがずれているように聞こえてしまいます。まずは、きっちり拍に合わせて歌えるようになってから、少しずつためる感じをためしてみてください。
なめらかな声のつかい方
力をぬいた、やわらかい声
R&Bでは、力まずに、ふわっと出すやわらかい声がよくつかわれます。のどに力を入れて大きな声を出すより、話し声に近い自然な声で、息をなめらかに流すように歌うのがコツです。
肩や首に力が入っていないか、ときどきたしかめてみましょう。鏡の前で歌ってみると、力が入っているところに気づきやすくなります。
地声と裏声を行ったり来たりする
R&Bでは、地声と裏声を、なめらかに行き来する歌い方がよく出てきます。低いところはあたたかい地声で、高いところはふわっとした裏声で、と声の色をかえることで、R&Bらしいやわらかさが生まれます。
切りかえのところで、声がガクッとかわってしまう場合は、裏声から地声へ、地声から裏声へと、ゆっくりつなぐ練習をしてみてください。
息の流れを止めない
なめらかな声のために大切なのが、息の流れを止めないことです。ことばとことばのあいだで息を止めてしまうと、声がぶつぶつと切れてしまいます。フレーズのあいだは、息を細く長く流しつづけるイメージで歌いましょう。
子音をやわらかく
R&Bでは、子音をあまり強くはじかず、やわらかく出すことが多いです。ことばをはっきり言いすぎると、かたい印象になります。でも、やわらかくしすぎて、ことばが聞きとれなくなっては伝わりません。やさしいけれど聞こえる、というバランスを、録音しながらさがしてみてください。
音をゆらす飾りの入れ方
メロディを少しくずす
R&Bでは、楽譜どおりのメロディから少しはなれて、音をつけたしたり、ゆらしたりする歌い方がよく聞かれます。これは「フェイク」とよばれることがあります。フェイクの考え方や、はじめての練習は、こちらの記事でまとめています。歌のフェイクとは?メロディをくずす歌い方と、はじめての練習
まずは、もとのメロディを正確に
飾りを入れる前に、まずはもとのメロディを正確に歌えるようにしておきましょう。もとのメロディがしっかり体に入っていると、飾りを入れても、聞いている人が曲の流れを見失いにくくなります。
入れる場所をしぼる
R&Bらしさを出そうとして、すべてのフレーズに飾りを入れると、かえって聞きにくくなります。フレーズの終わりや、気持ちが高まるところなど、入れる場所をしぼると、ひとつひとつの飾りが引き立ちます。
短い飾りからはじめる
はじめは、のばす音の終わりに、ひとつだけ音を上下させるような、短い飾りからためしてみましょう。なれてきたら、少しずつ音の数をふやしていきます。むずかしい飾りをむりにまねするより、短くてもきれいに入れられるほうが、歌全体はすてきに聞こえます。
家でできるR&Bの練習
手拍子をうら拍でたたく
好きなR&Bの曲を流しながら、うら拍で手拍子をしてみましょう。はじめはむずかしく感じるかもしれませんが、なれてくると、体が自然にR&Bのリズムを感じられるようになります。
曲に合わせて体をゆらす
歌わずに、曲に合わせて体をゆらすだけの時間をつくるのもおすすめです。リズムが体に入ると、歌うときにもノリが出やすくなります。
録音して聞きくらべる
自分の歌を録音して、もとの曲と聞きくらべてみましょう。リズムがおくれすぎていないか、声に力が入りすぎていないか、飾りが多すぎないかなどを、たしかめることができます。
ハミングでなめらかさをたしかめる
口をとじて「んー」とハミングでメロディを歌うと、息の流れがとぎれていないかを感じやすくなります。ハミングでなめらかに歌えたら、ことばをつけて歌ってみてください。
お子様がR&Bを歌うとき
お子様がR&Bを歌いたいときは、まずはリズムに乗って楽しむことを大切にしてあげてください。お父様・お母様といっしょに、曲に合わせて体をゆらしたり、手拍子をしたりするだけでも、よい練習になります。
大人の歌手のような、声をゆらす飾りや、息の多い声をむりにまねする必要はありません。お子様の声に合った、すなおな歌い方で、R&Bのリズムを楽しんでください。
のどを守りながら練習する
やわらかい声で歌うR&Bでも、同じ飾りを何回もくりかえし練習すると、のどがつかれることがあります。こまめに休み、水分をとりながら練習しましょう。のどの痛みや声のかすれが続くときは、むりをせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
まとめ
- R&Bは、ゆったりとしたリズムのゆれと、なめらかな声が特ちょう
- うら拍を感じ、体をゆらしながら歌うとノリが出やすい
- こまかいきざみを感じ、なれてきたら少しためて歌う
- 力をぬいたやわらかい声で、息の流れを止めない
- 地声と裏声を、なめらかに行き来する
- 飾りは、もとのメロディを正確に歌えてから、場所をしぼって入れる
- うら拍の手拍子、録音、ハミングを練習にとり入れる
- のどの痛みやかすれが続くときは、お医者さんに相談する
R&Bは、リズムと声のなめらかさで、聞いている人を心地よくしてくれるジャンルです。練習してきた歌をだれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリにもチャレンジしてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、自分の歌のノリやよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ