歌の習い事のサポートに疲れたお父様・お母様へ。親がむりをしないコツ
「習い事の送迎が、正直しんどい」 「練習につきあうのに、もう疲れた」 「子どもはがんばっているのに、親のわたしが先にまいってしまいそう」
お子様の歌の習い事をささえていると、こんな気持ちになることがあります。レッスンへの送りむかえ、おうちでの練習のつきそい、本番の準備。お子様のためと思ってがんばるほど、気づかないうちに、疲れがたまっていくこともあります。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、歌の習い事のサポートに疲れたお父様・お母様に向けて、親がむりをしないためのコツをまとめます。お金のことではなく、お父様・お母様の気持ちと時間にしぼって考えていきます。
先にお伝えしたいのは、「疲れた」と感じるのは、それだけいっしょうけんめいにお子様をささえてきたしるしでもある、ということです。疲れを感じる自分を、どうかせめないでください。
習い事のサポートで、親が疲れるのはなぜ?
目に見えないしごとが、いろいろある
歌の習い事のサポートは、レッスンに送っていくことだけではありません。
- レッスンの日に合わせて、ほかの予定を組みかえる
- 送りむかえと、待ち時間
- おうちでの練習のつきそいや、声かけ
- 楽譜や伴奏音源の準備
- 教室からの連絡の確認
- 本番の衣装や、当日の持ち物の用意
ひとつひとつは小さなことでも、つみかさなると、思っていた以上に時間と気持ちをつかっていることがあります。
「お子様のため」と思うほど、休みにくい
「この子のためだから」「わたしががんばらないと」と思うほど、自分の疲れを後まわしにしてしまうことがあります。休むことに、うしろめたさを感じてしまうお父様・お母様もいらっしゃるかもしれません。
でも、お父様・お母様がたおれてしまっては、お子様の習い事もつづけられません。親が休むことは、お子様をささえつづけるための、大切な準備でもあります。
ほかの家庭とくらべてしまう
教室で、ほかのご家庭が手厚くサポートしているように見えると、「うちも、もっとやらなきゃ」と思ってしまうことがあります。でも、それぞれのご家庭には、それぞれの事情があります。見えているのは、ほんの一部かもしれません。
まずは、自分の疲れに気づく
どんなときに「しんどい」と感じるか
疲れをへらすには、まず、どこで疲れているのかを知ることが近道です。ある日のことを思い出して、書き出してみてください。
- 送りむかえの移動がしんどいのか
- 待ち時間に、することがなくてつらいのか
- 練習のつきそいで、気持ちがすりへるのか
- 予定のやりくりで、頭がいっぱいになるのか
「からだが疲れている」のか「気持ちが疲れている」のかでも、できる工夫はかわってきます。
疲れのサインを、見のがさない
- 習い事の日が近づくと、気が重くなる
- お子様の練習の声を聞くと、イライラする
- 休みの日も、つぎの予定のことばかり考えてしまう
- ねても疲れがとれない
こんなようすがつづくときは、少し立ちどまってみてもよいころかもしれません。ねむれない日がつづく、からだの調子が悪いなど、気になることがあるときは、ひとりでがまんせず、お医者さんに相談してください。
送迎のしんどさを、軽くする工夫
待ち時間を、自分の時間にする
レッスンの待ち時間は、見方をかえると、ひとりですごせる時間でもあります。
- 本や雑誌を読む
- 近くのお店で、あたたかいものをのむ
- 好きな音楽を聞きながら、少し歩く
- 何もせず、ぼんやりする
「待たされている時間」ではなく、「自分のための時間」と思えると、送迎の気持ちが少し軽くなることがあります。待ち時間のすごし方や見学のマナーについては、こちらの記事にまとめています。子どもの歌のレッスン中、お父様・お母様はどうしている?見学・送迎・待ち時間のマナー
送迎をひとりでかかえない
- 家族で、送りむかえの曜日を分ける
- 行きと帰りで、担当をかえる
- おじいさま・おばあさまに、ときどきお願いする
- 同じ教室に通うご家庭と、相談できそうなら協力しあう
ほかのご家庭と協力するときは、むりのない範囲で、おたがいに気をつかいすぎない形にしておくと安心です。
通い方そのものを見直す
送迎がどうしても大変なときは、レッスンの通い方を見直してみるのもひとつです。
- オンラインのレッスンを取り入れる
- 通いやすい時間帯や曜日に、かえられるか先生に聞いてみる
- 家から近い教室も、さがしてみる
オンラインのレッスンなら、送りむかえの時間がかからないぶん、親の負担が軽くなることもあります。いまの教室が合っていても、ときどきオンラインにする、といった組み合わせができる場合もあります。教室によってちがうので、先生に相談してみてください。
練習のつきそいを、がんばりすぎない
毎回、横についていなくてもいい
おうちでの練習に、毎回つきそわなければいけない、ということはありません。
- お子様がひとりで歌う時間をつくる
- 録音や録画をしておいて、あとで聞く
- 「今日は聞くだけの日」と決める
お子様の年れいや性格にもよりますが、少しずつ、お子様にまかせる部分をふやしていくと、親の負担も軽くなることがあります。
先生の役まで、しようとしない
音程や発声のことまで、おうちでみてあげようとすると、親の負担はとても大きくなることがあります。教えることはレッスンの先生におまかせして、おうちでは「聞いてくれる人」でいる、くらいの気持ちでもじゅうぶんです。
家族や教室と、分けあう
家族で話しあってみる
サポートが、ひとりにかたよっていることもあります。「わたしばかり」と感じたら、気持ちをためこまず、家族に話してみてください。
- 送迎、練習、準備など、何があるかを書き出して見せる
- できること、できないことを、それぞれ出しあう
- 本番前など、いそがしい時期だけでも分担する
何をしているかが目に見えると、家族も手伝いやすくなります。共働きのご家庭の時間のやりくりについては、こちらの記事も参考にしてください。共働きでも、お子様の歌の練習時間をつくる工夫。家族の時間のやりくり
教室にも、相談していい
「送迎がむずかしい日がある」「練習の時間がとれない時期がある」といったことは、先生に正直に伝えてもかまいません。先生にとっても、ご家庭の事情を知っておけるのは、ありがたいことがあります。
合唱団などで、親の当番や役員の負担が重いと感じるときの考え方は、こちらにまとめています。子どもの合唱団の親の当番・役員。負担を感じたときの、上手なかかわり方
気持ちを軽くする考え方
「完璧なサポート」をめざさない
毎回お弁当を手作りする、練習にはかならずつきそう、本番の準備は早めに全部すませる。どれもすてきなことですが、ぜんぶを完璧にしようとすると、疲れてしまいます。
「今日は、送りむかえができたからじゅうぶん」と、できたことに目を向けてみてください。
少しお休みする、という道もある
どうしても疲れがとれないときは、しばらくのあいだ、レッスンの回数をへらしたり、コンクールなどの目標をお休みしたりするのもひとつの方法です。
お休みしたからといって、それまでの歩みがなくなるわけではありません。親子でひと息ついてから、また歩きだせばよいのです。
親自身の楽しみも、なくさない
お子様の習い事が中心になると、お父様・お母様が自分の好きなことをする時間が、いつのまにかなくなっていることがあります。
- 好きなドラマや本を、少しずつ楽しむ
- お友だちと、ゆっくりお茶をする
- 自分の習い事や、からだを動かす時間をつくる
- 早めにふとんに入る日をつくる
親が自分の時間を楽しむことは、わがままではありません。気持ちに余白ができると、お子様の歌を聞くときにも、やわらかい気持ちでいられることがあります。
「やめどき」を、ひとりで決めなくていい
疲れがかさなると、「もう習い事をやめたほうがいいのかな」と思うこともあるかもしれません。そんなときは、疲れているときにひとりで決めず、家族やお子様と話しあい、先生にも相談してみてください。少し休んでから考えると、ちがう見え方になることもあります。
親が笑顔でいることも、大切なサポート
お子様にとって、お父様・お母様がにこにこしていることは、何よりの安心になることがあります。むりをしてがんばる姿より、ゆったりと見守ってくれる姿のほうが、お子様ものびのびと歌えるかもしれません。
まとめ
- 歌の習い事のサポートには、目に見えないしごとがいろいろある
- 「疲れた」と感じるのは、いっしょうけんめいささえてきたしるしでもある
- どこで疲れているのか、自分の疲れのサインに気づく
- 待ち時間を自分の時間にする、送迎を分けあう、通い方を見直す
- 練習のつきそいは、毎回でなくていい。教えることは先生におまかせする
- 家族や教室に相談して、ひとりでかかえこまない
- 完璧をめざさず、ときにはお休みすることも考える
お父様・お母様に少しゆとりができたら、親子で歌を楽しむ時間を、あらためて味わってみてください。親子で楽しめる目標のひとつとして、こんな場もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ