1年の歌のふりかえり。年末にやりたい3つのこと
「今年も、歌の練習をがんばった。でも、どれくらい上手になったのかな」 「習い事の1年の振り返りって、どうやればいいの?」
年末が近づくと、1年をふりかえりたくなりますね。歌の習い事も同じです。毎週のレッスンや、家での練習をつづけていると、自分では変化に気づきにくいものです。でも、1年という長さでふりかえってみると、思っていたよりもたくさんのことができるようになっていた、と気づくことがあります。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。歌の習い事は、結果だけでなく、とちゅうの歩みを大切にすることで、長くつづけやすくなります。
この記事では、年末にやりたい歌の1年のふりかえりを、3つのことにしぼってお話しします。お子様の習い事のふりかえりで気をつけたいことや、大人の方のふりかえり方も書いています。
来年の目標の立て方については、べつの記事でくわしくまとめています。この記事でふりかえりをしてから、目標の記事を読んでいただくと、つながりやすいと思います。1年の歌の目標の立て方。子どもも大人も、たのしくつづけるために
なぜ、1年の振り返りが大切なの?
小さな変化は、毎日では気づきにくい
歌の上達は、少しずつ進むことが多いものです。毎日歌っていると、きのうと今日のちがいは、ほとんどわからないかもしれません。
でも、1年前の自分とくらべると、声の出し方や、歌える曲、歌うときの気持ちが、かわっていることがあります。ふりかえりは、その変化に気づくための時間です。
つづける力になる
「1年でこんなことができるようになった」と気づけると、来年もつづけようという気持ちがわいてきます。反対に、「思ったより進まなかった」と感じた場合も、その理由を考えることで、来年の練習のしかたを見直すきっかけになります。
目標とセットで考える
ふりかえりは、目標を立てることとセットで考えるのがおすすめです。ふりかえりで「今年の自分」を知ってから、「来年の自分」を考えると、むりのない目標を立てやすくなります。
年末にやりたいこと1 録音や動画をくらべる
1年前の声と、いまの声を聞きくらべる
いちばんわかりやすいふりかえりは、録音や動画をくらべることです。スマホに、春ごろや夏ごろにとった歌の録音や動画がのこっていたら、いまの歌と聞きくらべてみましょう。
- 声の大きさや、ひびき
- 音の高さが合っているか
- 息つぎのしかた
- ことばの聞きとりやすさ
- 歌っているときの表情や姿勢
「前より声がのびている」「口が大きく開くようになった」など、気づいたことを書きとめておきましょう。
録音がない方は、いまからとっておく
もし、これまでの録音がない場合は、いまの歌を録音しておきましょう。それが、来年のふりかえりのときの「くらべる材料」になります。
- 同じ曲を、同じ場所でとる
- とった日づけを、わかるようにしておく
- 1曲まるごとでなくても、1番だけでもよい
毎年の年末に同じ曲を録音しておくと、何年かあとに、声の育ちをたどることができます。録音や記録ののこし方は、こちらの記事にもまとめています。歌の上達を記録しよう|録音・録画・練習ノートのつけ方と、成長の見つけ方
聞くときは「よいところ」から
自分の録音を聞くと、どうしても気になるところばかり見つけてしまいがちです。でも、ふりかえりのときは、まず「よくなったところ」から探してみてください。直したいところは、そのあとでかまいません。
年末にやりたいこと2 できたことを書き出す
1年でやったことを、ノートに書く
次に、1年のあいだにやったことを、ノートや紙に書き出してみましょう。思いつくままでだいじょうぶです。
- 練習した曲
- 出た発表会やコンクール、歌の会
- 先生に言われて、できるようになったこと
- はじめてチャレンジしたこと
- 楽しかったこと、うれしかったこと
書き出してみると、「こんなにたくさん歌ったんだ」とおどろく方も多いと思います。
「できたこと」と「もう少しのこと」に分ける
書き出したことを、2つに分けてみましょう。
- できたこと(できるようになったこと)
- もう少しのこと(来年もつづけたいこと)
「できなかったこと」ではなく、「もう少しのこと」と書くのがポイントです。ことばをかえるだけで、前向きな気持ちで来年につなげやすくなります。
講評やメモを読みかえす
コンクールの講評や、レッスンのメモがあれば、読みかえしてみましょう。春ごろに言われていたことが、いまはできるようになっていることもあります。できるようになったことには、しるしをつけておくと、成長が目に見えます。
年末にやりたいこと3 先生や家族と話す
先生に、1年のようすを聞いてみる
年末のレッスンで、先生に「今年1年で、どんなところがかわりましたか」と聞いてみるのもおすすめです。自分では気づかなかった変化を、先生は見てくれていることが多いです。
あわせて、「来年は、どんなことに取りくむとよいですか」と聞いておくと、来年の目標づくりにも役立ちます。
家族で、歌の1年を話す
お子様の場合は、ご家族で1年の歌のことを話す時間をつくってみてください。年末の大そうじのあとや、年越しの前など、ゆったりした時間がよいと思います。
- 「今年、いちばん楽しかった歌は何だった?」
- 「がんばったなと思うことは何?」
- 「来年、歌ってみたい歌はある?」
大人の方も、家族や歌の仲間と、1年のことを話してみると、楽しかった思い出がよみがえってきます。
お子様の習い事の振り返りで気をつけたいこと
お父様・お母様が「評価」しすぎない
お子様のふりかえりでは、お父様・お母様が「ここがだめだった」と言いすぎないように気をつけてください。ふりかえりの時間が、しかられる時間になってしまうと、歌そのものが楽しくなくなってしまいます。
- まず、お子様自身のことばを聞く
- よかったところを、具体的に伝える
- 気になることは、1つだけにする
結果より、歩みを見る
コンクールや発表会の結果だけで、1年をふりかえるのは、もったいないことです。結果がよかった年も、思うようにいかなかった年も、そこまで練習をつづけてきたこと自体が、大切な歩みです。
「やめたい」気持ちが出たときも
ふりかえりの中で、お子様から「もうやめたい」ということばが出ることもあるかもしれません。そんなときは、すぐに答えを出さず、まずはその気持ちを受けとめてあげてください。理由を聞いてみると、曲がむずかしかった、練習の時間がつらかったなど、かえられることが見つかる場合もあります。
大人の方のふりかえりのコツ
大人の方は、仕事や家のことでいそがしい中、歌をつづけてきたこと自体を、まず認めてあげてください。
- 練習できなかった時期があっても、つづけていればじゅうぶん
- ほかの人とくらべず、1年前の自分とくらべる
- 「楽しかったか」もふりかえりの大事な項目にする
歌は、上手くなることだけが目的ではありません。「今年も歌えてよかった」と思えることも、すてきな成果です。
ふりかえりを来年につなげる
3つのふりかえりがおわったら、来年につなげる準備をしましょう。
- 「もう少しのこと」から、1つえらぶ
- 先生に言われたことを、目標のヒントにする
- 来年歌ってみたい曲を、1曲決めておく
ふりかえりの内容は、1枚の紙にまとめておくと、あとで見返しやすくなります。たとえば、紙のいちばん上に「今年の歌」と書き、その下に「できたこと」「もう少しのこと」「来年歌いたい曲」の3つの欄をつくって、短いことばで書きこみます。お子様の場合は、シールやイラストをそえると、楽しい記録になります。この紙を、来年の年末にもう一度取り出して読むと、1年ぶんの成長がよくわかります。
こまかい目標は、お正月にゆっくり考えてもかまいません。年末のうちは、「来年はこんなふうに歌いたいな」と、ふんわり思いえがくくらいでじゅうぶんです。
まとめ
- 歌の上達は少しずつなので、1年の長さでふりかえると変化に気づきやすい
- やりたいこと1:録音や動画をくらべる(録音がなければ、いまとっておく)
- やりたいこと2:できたことを書き出し、「できたこと」「もう少しのこと」に分ける
- やりたいこと3:先生や家族と、1年の歌のことを話す
- お子様のふりかえりでは、評価しすぎず、結果より歩みを見る
- 大人の方は、つづけてきたこと自体を認め、楽しかったかもふりかえる
- ふりかえりは、来年の目標づくりとセットで考える
1年の歌のふりかえりができたら、来年の目標の1つとして、こどもの歌声グランプリへのチャレンジも考えてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、来年のふりかえりのときの、よい記録にもなると思います。こどもの歌声グランプリ