子どもの歌の発表会、はじめての準備と当日の流れ
「教室の発表会に、はじめて出ることになりました。何を準備したらいいのでしょう」 「当日はどんな流れなのか、わからなくて不安です」
歌の教室に通っていると、発表会のお知らせがとどくことがあります。お子様にとっても、お父様・お母様にとっても、はじめての発表会はドキドキするものですよね。
わたしは、息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールや発表の場に出てきました。
この記事では、はじめての歌の発表会にむけて、いつごろから何をしたらいいのか、当日はどんな流れになることが多いのかをまとめました。発表会の服えらびや持ち物については、べつの記事でくわしく書いていますので、ここでは練習と当日の流れを中心にお話しします。歌の発表会・コンクールの服えらび。子どもらしく、歌いやすい衣装の考え方歌のコンクール当日の持ち物チェックリスト。忘れ物をしないために
発表会ってどんな場所?
コンクールとのちがい
歌の発表会は、教室で練習してきた歌を、家族やお友だちの前で聞いてもらう場です。コンクールのように順位がつくことは、あまりありません。
- 「これまでがんばってきたこと」を見てもらう場
- 人前で歌う経験をつむ場
- ほかの生徒さんの歌を聞いて、よい刺激をもらう場
上手に歌えるかどうかよりも、「さいごまで歌えた」「人前で歌えた」という経験そのものが、お子様の自信になっていきます。
発表会の形はいろいろ
発表会の形は、教室によってちがいます。
- 小さなホールや会館をかりて行う
- 教室の中で、こぢんまりと行う
- ピアノ伴奏で歌う
- 伴奏音源をつかって歌う
- ひとりで歌うほかに、みんなで合唱する
参加費や、家族が何人まで入れるか、写真や動画をとってもよいかなども、教室によってさまざまです。わからないことは、早めに先生に聞いておくと安心です。
発表会までの準備の流れ
2〜3か月前 曲を決める
多くの教室では、発表会の2〜3か月くらい前に、歌う曲を決めることが多いです。先生がえらんでくれることもあれば、お子様の希望を聞いてくれることもあります。
はじめての発表会では、次のような曲だと取り組みやすいと思います。
- お子様がよく知っていて、好きな曲
- 声の高さが、むりなく出せる曲
- 長すぎない曲
「この曲を歌いたい」という気持ちがあると、練習にも前むきに取り組みやすくなります。
1〜2か月前 歌詞とメロディーをおぼえる
曲が決まったら、まずは歌詞とメロディーをしっかりおぼえていきます。発表会では、歌詞を見ないで歌うことが多いので、早めにおぼえておくと安心です。
- 毎日1回、曲を聞く
- 歌詞の意味を、お子様といっしょに話してみる
- 1番だけ、サビだけ、と少しずつおぼえる
歌詞の意味がわかると、気持ちをこめて歌いやすくなります。おぼえるときは、あせらず、少しずつ進めていきましょう。
1か月前 通して歌う練習をする
歌詞をおぼえたら、はじめから終わりまで、通して歌う練習をふやしていきます。とちゅうでまちがえても止まらずに、さいごまで歌いきる練習をしておくと、本番でも落ちついて歌いやすくなります。
ピアノ伴奏で歌う場合は、伴奏の先生と合わせる日が決められていることもあります。伴奏と合わせる日は、伴奏をよく聞きながら歌うことを意識してみてください。
2週間前 本番のつもりで練習する
本番が近づいてきたら、本番と同じように練習してみましょう。
- おじぎをしてから歌いはじめる
- 歌い終わったら、もう一度おじぎをする
- 家族の前で、立って歌ってみる
- スマホで動画をとって、いっしょに見る
家族が「お客さん役」になって、拍手をしてあげると、お子様も本番のふんいきをイメージしやすくなります。
前の週 体調をととのえる
本番の前の週は、たくさん練習するよりも、体調をととのえることを大切にしましょう。
- 早めにねる
- 大きな声でさけびすぎない
- のどがかわいたら、こまめに水をのむ
- かぜをひかないよう、手あらいやうがいをする
のどに痛みやかすれがあるときは、むりに歌わず、先生に相談してください。痛みやかすれが何日もつづくときは、耳鼻科などのお医者さんに相談しましょう。
リハーサルがあるとき
教室によっては、本番の前や当日の朝に、リハーサルを行うことがあります。リハーサルでは、次のようなことをたしかめることが多いです。
- ステージに出てくる場所と、立つ位置
- おじぎのタイミング
- 伴奏との合わせ方
- マイクをつかうかどうか
- 歌い終わったあと、どこからステージを下りるか
はじめての場所では、お子様が緊張してしまうこともあります。リハーサルで一度ステージに立っておくと、本番では「さっきと同じ」と思えて、安心しやすくなります。
当日の流れ
朝 ゆっくりすごす
当日の朝は、時間にゆとりをもってすごしましょう。あわただしいと、お子様も落ちつかなくなります。
- いつもと同じくらいの時間に起きる
- 朝ごはんをしっかり食べる
- 家で軽く声出しをしておく
- 出かける前に、トイレをすませる
声出しは、大きな声で歌うより、ハミングや軽い声出しくらいにしておくと、のどをつかれさせずにすみます。
会場について 受付と控え室
会場についたら、まず受付をすませます。受付で、プログラムや出番の順番をもらえることが多いです。
控え室がある場合は、出番まで、そこですごします。ほかの生徒さんもいて、にぎやかなこともありますが、お子様が落ちつけるよう、そばで見守ってあげてください。
出番の前 気持ちをととのえる
出番が近づくと、緊張するお子様も多いと思います。そんなときは、
- いっしょに、ゆっくり深呼吸をする
- 「いつもどおりで、だいじょうぶ」と声をかける
- 「楽しんできてね」と送り出す
「まちがえないでね」「がんばって」よりも、「楽しんでね」「見ているからね」のほうが、お子様は安心しやすいようです。緊張しやすいお子様への声かけは、こちらの記事でもくわしく書いています。本番で緊張する子へのことば。歌のコンクール前に親ができること
本番 客席から見守る
お子様の出番がきたら、客席からあたたかく見守りましょう。とちゅうで歌詞をわすれたり、声がうらがえったりしても、さいごまで歌いきれたら、それだけでじゅうぶんです。
動画や写真をとるときは、教室のきまりを守りましょう。ほかのお子様が映りこまないように気をつけることも大切です。
ほかの生徒さんの歌も聞く
自分の出番が終わったら、できるだけほかの生徒さんの歌も聞いてみましょう。年上のお子様の歌を聞いて、「あんなふうに歌いたい」と思えることもあります。ほかのお子様にも拍手をおくることで、発表会がみんなにとってあたたかい場になります。
お父様・お母様が気をつけたいこと
大人が緊張しすぎない
お子様は、お父様・お母様の気持ちを、とてもよく感じとっています。大人がそわそわしていると、お子様も落ちつかなくなることがあります。「今日は、楽しい日だね」というくらいの気持ちで、ゆったりとすごしてみてください。
本番前に、新しいことを言わない
出番の直前に「ここは、こう歌ってね」と新しいことを伝えると、お子様がまよってしまうことがあります。本番前は、練習してきたことを信じて、送り出してあげましょう。
発表会が終わったら
まずは、たくさんほめる
発表会が終わったら、まずはお子様をたくさんほめてあげてください。
- 「さいごまで歌えたね」
- 「おじぎが、とてもすてきだったよ」
- 「緊張していたのに、よくがんばったね」
うまくいかなかったところがあっても、その日は話題にしなくてもだいじょうぶです。
少したってから、ふりかえる
数日たって、お子様が落ちついたら、「どこが楽しかった?」「次はどんな歌を歌ってみたい?」と、いっしょにふりかえってみましょう。とった動画をいっしょに見るのもよいと思います。
先生にお礼を伝える
発表会までの練習を見てくださった先生や、伴奏の先生には、ひとことお礼を伝えると、気持ちよく次のレッスンにむかえます。手紙やカードに、お子様が絵をそえるのもすてきです。
まとめ
- 発表会は、順位よりも「人前で歌えた」経験を大切にする場
- 2〜3か月前に曲を決めて、1〜2か月前には歌詞とメロディーをおぼえる
- 1か月前からは通して歌い、2週間前からは本番のつもりで練習する
- 前の週は、練習よりも体調をととのえることを大切に
- 当日は、ゆとりをもってすごし、「楽しんでね」と送り出す
- 終わったら、まずはたくさんほめて、ふりかえりは少したってから
はじめての発表会は、お子様にとって大きな一歩です。発表会で歌うことが楽しくなったら、次の目標として、こどもの歌声グランプリに出てみるのもよいと思います。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、発表会で歌った曲で、もう一度チャレンジしてみるのもおすすめです。こどもの歌声グランプリ