子どもの歌のオーディション、どんな流れ?ミュージカルなどに挑戦する前の準備
「ミュージカルに出てみたい」「オーディションを受けてみたい」
お子様がそう言いだしたとき、うれしい気持ちと同時に、「何から始めればいいの?」と、とまどうお父様・お母様も多いと思います。
オーディションは、コンクールとは少しちがうところがあります。この記事では、息子をたくさんの歌のコンクールに連れていったわたしが、オーディションのよくある流れと、おうちでできる準備をまとめます。
なお、オーディションの決まりは、主催するところによって大きくちがいます。ここに書くのは、あくまで「よくある形」です。かならず募集の案内をよく読んでくださいね。
オーディションとコンクールのちがい
コンクールは、「その日の歌」をくらべて、順位や賞をきめるものです。
いっぽうオーディションは、「この役に合う子をさがす」ためのものです。歌がとても上手でも、役のイメージや年れい、身長、ほかの出演者とのバランスなどで、えらばれないこともあります。
つまり、オーディションでえらばれなかったことは、「歌がだめだった」という意味ではありません。ここを、お子様にも、お父様・お母様ご自身にも、最初に伝えておきたいです。
ミュージカルの習い事や、子どもの舞台の世界については、こちらの記事もどうぞ。キッズミュージカルスクールのえらび方。入る前にたしかめたい7つのこと
よくあるオーディションの流れ
1. 募集の案内を読む
まずは、募集の案内を、すみずみまで読みます。
- 年れいや学年の条件
- 歌う曲がきまっているか、自由にえらぶのか
- 楽譜や伴奏音源を持っていくのか
- ダンスや演技の審査もあるか
- 合格したあとの、けいこの日程や場所
とくに、合格したあとのけいこの日程は大切です。学校や家族の予定と合うか、さきにたしかめておきましょう。
2. 書類を送る
多くのオーディションでは、さいしょに書類を送ります。名前や年れいのほか、写真や、これまでの経験を書くことがあります。
写真は、明るい場所で、お子様の顔がよく見えるものをえらびます。むりにかざらず、ふだんのお子様らしさが伝わる写真がいちばんです。
3. 歌の審査
書類がとおると、歌の審査があります。会場で歌う形もあれば、動画を送る形もあります。
歌は、1曲まるごとではなく、決められた部分だけを歌うこともあります。「ここから歌ってください」と、とちゅうから言われることもあるので、曲のどこからでも歌い始められるように練習しておくと安心です。
動画を送る形のときは、とり直しができるぶん、何度もとりたくなります。でも、歌いすぎるとのどがつかれてしまいます。「今日は3回まで」など、回数を決めてからとるのがおすすめです。のどがいたいときは、その日はとらずに休みましょう。
4. ダンスや演技の審査
ミュージカルのオーディションでは、歌のほかに、かんたんなダンスや、せりふを読む審査があることもあります。
その場で先生がふりつけを教えて、すぐにおどるという形もあります。ここで見られているのは、上手さだけではなく、「教わったことを、すなおにやってみる力」だといわれます。
5. 質問
さいごに、かんたんな質問をされることもあります。「なぜ受けようと思ったの?」「好きな歌は?」など、お子様が自分のことばで話せればじゅうぶんです。
おうちでできる準備
曲えらびは「いちばん声が生きる曲」
自由曲のときは、むずかしい曲よりも、お子様の声がいちばんきれいに聞こえる曲をえらびましょう。高い音が出るかどうかより、気持ちよく歌えるかどうかが大切です。
曲えらびの考え方は、こちらの記事にまとめています。童謡コンクールの曲のえらび方。年れい別のおすすめと、さけたいえらび方
歌詞をしっかりおぼえる
オーディションでは、楽譜を見ずに歌うことが多いです。歌詞が頭に入っていると、表情や動きにも気持ちをむけられます。
暗譜のコツはこちら。子どもが歌詞と曲を早くおぼえるコツ。暗譜がにがてな子も楽しくできる6つの方法
「歌いながら動く」練習
ミュージカルでは、立ったまま動かずに歌うのではなく、表情や体の動きもふくめて伝えます。家で歌うときに、歌詞の場面を思いうかべながら、少し手を動かしたり、目線をかえたりしてみましょう。
あいさつの練習
入るとき、歌う前、帰るときのあいさつは、思っているより印象にのこります。「よろしくお願いします」「ありがとうございました」を、はっきり言えるように、家でもやってみましょう。
オーディションで見られていること
オーディションで見られているのは、歌の上手さだけではありません。よくいわれるのは、こんなところです。
- 声がまっすぐとどくか(大きさより「とどく声」かどうか)
- 歌詞の気持ちが表情に出ているか
- 先生の話を、しっかり聞けているか
- まちがえたあとも、さいごまでやりきれるか
- ほかの子といっしょに、気持ちよくすごせるか
舞台は、たくさんの人とつくるものです。だからこそ、「いっしょにやりたい」と思ってもらえるかどうかも大切にされます。
家でできるのは、ふだんから「人の話を目を見て聞く」「まちがえても止まらずに歌いきる」をくりかえすことです。どちらも、特別なレッスンがなくても身につけられます。
当日の持ち物と服
当日の持ち物は、コンクールとにています。楽譜、伴奏音源、のみ物、タオル、うごきやすい服とくつなどです。
ダンスの審査があるときは、うごきやすい服と、すべりにくいくつを用意します。服やくつの決まりがあるときは、それにしたがいましょう。
当日の持ち物は、こちらのチェックリストもつかえます。歌のコンクール当日の持ち物チェックリスト。忘れ物をしないために
親の心がまえ
「受けてみたい」気持ちを大切に
オーディションは、親が「受けさせたい」より、お子様が「受けてみたい」と思っているほうが、ずっといい経験になります。まずは、お子様の気持ちを聞いてあげてください。
結果は「ごえん」と考える
先に書いたように、オーディションは役に合うかどうかで決まります。えらばれなかったときは、「今回は、ごえんがなかったね」と、さらっと受けとめましょう。
お金や時間のことも、さきに考えておく
合格したあとは、けいこへの送りむかえや、衣装などの用意が必要になることがあります。かかるお金や時間は、主催するところやご家庭によってさまざまです。気になることは、さきに問い合わせておくと安心です。
受けおわったあとにしたいこと
結果がどうであっても、受けおわったその日に、お子様と少しだけふりかえりをしてみましょう。
- 「どこがいちばん楽しかった?」
- 「むずかしかったところはあった?」
- 「つぎにやってみたいことは?」
お父様・お母様は、まず「さいごまでよくがんばったね」と伝えてください。反省は、お子様から出てきたときだけで大丈夫です。
「人前で歌う経験」を少しずつ
オーディションで落ち着いて歌うためには、ふだんから人前で歌う経験をつんでおくのがいちばんです。
- 家族の前で歌う
- 学校や地域の発表の場に出てみる
- 動画で出られるコンクールに挑戦してみる
動画のコンクールなら、家から気軽に出られます。審査員からの講評をもらえるコンクールなら、「この子の声のよさ」を知るヒントにもなります。
まとめ
- オーディションは「役に合う子」をさがすもの。えらばれなくても、歌がだめという意味ではない
- よくある流れは、案内を読む、書類、歌の審査、ダンスや演技、質問
- 曲は「声がいちばん生きる曲」を。歌詞はしっかりおぼえる
- あいさつや、歌いながら動く練習も家でできる
- お子様の「受けてみたい」気持ちをいちばん大切に
オーディションに挑戦する前の「人前で歌う練習」として、動画で出られるコンクールをつかうのもひとつの方法です。こどもの歌声グランプリは、おうちでとった動画1本で応募でき、全員に講評が届きます。お子様の声のよさを知るきっかけに、よかったらのぞいてみてください。こどもの歌声グランプリ