歌とほかの習い事のかけもち。小学生が無理なくつづけるスケジュールの考え方
「歌も習いたいし、水泳もサッカーも続けたい」 「習い事の掛け持ちは、小学生にはいくつまでなら大丈夫なんだろう」
お子様にやりたいことがたくさんあるのは、とてもすてきなことです。でも、習い事がふえていくと、毎日の予定がいっぱいになり、お子様もお父様・お母様もつかれてしまう、ということもありますよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。歌は、毎日少しずつ声を使ってこそ育っていく習い事なので、ほかの予定とのバランスがとても大切だと感じています。
この記事では、歌とほかの習い事を掛け持ちするときの、スケジュールの考え方をまとめました。いくつまでならいいのか、という数の話よりも、お子様一人ひとりに合った「無理のない形」を見つけるためのヒントをお伝えします。
習い事の掛け持ち、いくつまでならいい?
決まった「正解の数」はない
小学生の習い事の掛け持ちに、いくつまでなら大丈夫、という決まりはありません。ご家庭やお子様によって、ちょうどよい数はちがいます。
同じ3つでも、週に1回ずつの3つと、週に何回も練習がある3つとでは、お子様の負担はまったくちがいます。数よりも、1週間全体でどれくらいの時間を使っているか、を見ることが大切です。
見ておきたいのは「数」より「ゆとり」
- 週に何日、習い事がない日があるか
- 学校の宿題をする時間がとれているか
- 友だちと遊んだり、ぼーっとしたりする時間があるか
- 夜、決まった時間にねむれているか
こうした「ゆとり」がのこっているなら、掛け持ちの数が多くても、うまくまわっていることもあります。反対に、習い事が少なくても、毎日がばたばたしているなら、見直しのサインかもしれません。
歌の習い事ならではの、気をつけたいこと
のどを休める日をつくる
歌は、のどを使う習い事です。ほかの習い事で大きな声を出すことが多いと、のどがつかれやすくなります。
- スポーツの応援や、かけ声の多い習い事
- 演劇やダンスで、声を出しながら動く習い事
- 合唱団と歌のレッスンが、同じ日に重なる
こうした予定が続くときは、歌のレッスンの前後に、声を休める時間をつくってあげましょう。のどの痛みやかすれが何日も続くときは、無理をせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
運動のあとすぐの歌は、息があがりやすい
体を大きく動かす習い事のあと、すぐに歌のレッスンに行くと、息があがったままで歌いにくいことがあります。同じ日に入れるなら、少し休める時間をあいだにはさむと安心です。
発表会やコンクールの時期を、先に知っておく
歌の発表会やコンクールの前は、いつもより練習の時間がふえることが多いです。ほかの習い事の大会や試験と重なると、お子様の負担が大きくなります。1年の予定を早めに確認して、重なりそうな時期は、どちらかを少しゆるめるなどの工夫を考えておきましょう。
ピアノと歌を両方習うときの考え方は、こちらの記事にまとめています。ピアノと歌、両方ならうときの考え方。子どもの習い事をむりなくつづけるために
1週間のスケジュールの組み方
まず、紙に書き出してみる
月曜日から日曜日まで、1週間の予定を紙に書き出してみましょう。
- 学校が終わる時間
- 習い事の時間と、行き帰りの時間
- 宿題や、ごはん、おふろの時間
- ねる時間
書き出してみると、「この曜日はつめこみすぎかな」「この日はあいているな」と、見えてくることがたくさんあります。
習い事のない日を、1日はのこす
できれば、週に1日は何も予定のない日をのこしておくのがおすすめです。何もない日があると、お子様の心と体が休まりますし、急な予定の変更にも対応しやすくなります。
1日に2つ入れるときは
どうしても1日に2つの習い事を入れるときは、体を使う習い事と、座ってする習い事を組み合わせるなど、つかれ方のちがうものにすると、負担が少なくなりやすいです。歌とスポーツを同じ日にするなら、歌を先にするほうが、声も息も出しやすいことが多いです。
お父様・お母様の送迎も、予定に入れる
掛け持ちが続くかどうかは、送り迎えをするお父様・お母様の負担にも大きく関係します。きょうだいの予定や、お仕事の時間もふくめて、ご家族みんなが無理なくまわせるかを考えましょう。
1週間の組み方の例
たとえば、歌とスイミングと英語の3つを掛け持ちする小学生なら、こんな組み方が考えられます。
- 月曜日 歌のレッスン
- 火曜日 予定なし(宿題と、のんびりする日)
- 水曜日 スイミング
- 木曜日 英語
- 金曜日 予定なし
- 土曜日 スイミング(午前)、午後はゆっくり
- 日曜日 家族の時間
これは、ひとつの例です。歌のレッスンをスイミングの次の日にしないなど、のどや体がつかれにくい順番を考えてみるのもよいと思います。お子様の体力や、学校の行事、ご家族の予定に合わせて、自由に組みかえてみてください。
歌の練習を、短い時間でつづける工夫
毎日5分でも、声を出す
習い事が多いと、歌の練習の時間をたくさんとるのはむずかしいかもしれません。でも、歌は、長い時間を週に1回より、短い時間でも毎日のほうが、声になじみやすいと言われています。
- 朝のしたくのあとに、ハミングを1分
- おふろの中で、好きな歌を1曲
- ねる前に、レッスンで習ったところを1回だけ
こんなふうに、ふだんの生活の中に歌をまぜると、時間をつくらなくても続けやすくなります。家での練習時間の考え方は、こちらの記事でもお話ししています。歌の習い事、家での練習は何分がいい?時間の目安と、むりなくつづけるコツ
移動の時間を、聞く練習に
車での送り迎えのあいだに、練習中の曲を流すのもひとつの方法です。歌わなくても、曲を聞くことで、メロディや歌詞が自然と頭に入りやすくなります。
「今日は休む」も、練習のうち
つかれている日に無理に練習しても、のどを痛めたり、歌がいやになったりすることがあります。「今日は聞くだけ」「今日はお休み」とする日があっても大丈夫です。
つかれのサインに気づく
こんな様子が続いたら
掛け持ちが負担になっていると、お子様の様子に変化があらわれることがあります。
- 朝、なかなか起きられない
- 習い事に行く前に、元気がなくなる
- 「行きたくない」と言う回数がふえた
- 好きだった歌を、家で歌わなくなった
- いらいらしたり、すぐに泣いたりする
一つあてはまったから、すぐにやめたほうがいい、ということではありません。でも、いくつか続くようなら、スケジュールを見直すタイミングかもしれません。
お子様の話を、ゆっくり聞く
「どの習い事が楽しい?」「つかれたなと思うのはいつ?」と、責めるような聞き方にならないように、ゆっくり話を聞いてみましょう。お子様自身が、どの習い事を大切にしたいと思っているかが見えてくることもあります。
見直すときの考え方
やめる、だけが答えではない
スケジュールがきつくなったとき、どれかをやめる以外にも、いろいろな方法があります。
- レッスンの回数をへらす(週2回を週1回に)
- レッスンの時間を短くする
- オンラインレッスンに切りかえて、移動の時間をへらす
- しばらく休会する
- 曜日や時間帯を変える
歌の教室でも、回数や時間、オンラインへの切りかえができるかどうかは、教室によってちがいます。先生に相談してみると、いっしょに考えてくれることも多いです。
見直しのタイミング
学年が上がるとき、夏休みや冬休みの前、発表会やコンクールが終わったあとなどは、予定を見直しやすいタイミングです。半年に1回くらい、ご家族で「いまの習い事、どう?」と話す時間をつくると、無理がたまりにくくなります。
最後は、お子様の「好き」を大切に
どの習い事を続けるか迷ったときは、お子様がいちばん楽しそうにしているものは何か、を思い出してみてください。上手かどうかより、好きかどうか。それが、習い事を長く続ける力になります。
まとめ
- 習い事の掛け持ちに「正解の数」はない。数より1週間の「ゆとり」を見る
- 歌は、のどを休める日をつくり、声を使うほかの習い事との重なりに気をつける
- 1週間の予定を書き出し、習い事のない日を1日はのこす
- 歌の練習は、毎日5分など、生活の中に短くまぜる
- つかれのサインが続いたら、回数・時間・オンラインなどで見直す
- 最後は、お子様の「好き」を大切にする
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