人見知りのお子様と歌の教室。なれるまでの工夫と、お父様・お母様のかかわり方
「歌は大好きなのに、人見知りで、知らない先生の前だとかたまってしまう」 「人見知りの子に、習い事はまだ早いのかな」
歌の教室を考えはじめたとき、こんなふうになやむお父様・お母様は少なくありません。おうちでは元気いっぱいに歌っているのに、外に出ると声が小さくなったり、お母様のうしろにかくれたりするお子様もいます。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、人見知りのお子様が歌の教室に通うときに、知っておきたいことをまとめます。人見知りの子供の習い事えらびで見ておきたいこと、体験レッスンの受け方、なれるまでの工夫、そしてお父様・お母様のかかわり方についてお話しします。
人見知りは、わるいことではありません。まわりをよく見て、ゆっくり安心していくタイプのお子様もいます。そのペースを大切にしながら、歌の時間を楽しめる方法をいっしょに考えてみましょう。
人見知りの子供に、歌の習い事は向いている?
人見知りでも、歌の教室に通っているお子様は多い
人見知りだからといって、歌の習い事が向いていないわけではありません。はじめはもじもじしていても、先生やお教室になれてくると、のびのびと声を出せるようになるお子様もいます。
歌は、ことばで話すのとはちがって、メロディにのせて声を出すものです。話すのは苦手でも、歌なら声を出しやすいと感じるお子様もいます。
「なれるまでに時間がかかる」と知っておく
人見知りのお子様は、新しい場所や人になれるまでに、ほかの子より時間がかかることがあります。それはお子様の性格のひとつで、がんばりが足りないということではありません。
お父様・お母様が「しばらくは、なれる時間」と思っておくと、気持ちにゆとりができます。すぐに歌えなくても、教室にいられた、先生の顔を見られた、という小さな一歩を大切にしてあげてください。
人見知りのお子様に合う歌の教室のえらび方
個人レッスンかグループレッスンか
歌の教室には、先生とお子様の一対一ですすめる個人レッスンと、何人かでいっしょに歌うグループレッスンがあります。
- 個人レッスン:まわりの目を気にせず、先生とじっくり向き合える
- グループレッスン:ほかの子にまぎれて声を出せるので、目立ちにくい
どちらが合うかは、お子様によってちがいます。大人とふたりきりがきんちょうするお子様もいれば、子どもがたくさんいる場所が苦手なお子様もいます。ふだんのようすを思い出しながら、えらんでみてください。
見ておきたい先生のようす
人見知りのお子様には、先生のかかわり方がとても大切です。
- すぐに歌わせようとせず、まずはあいさつやおしゃべりから入ってくれる
- お子様が声を出せなくても、あせらず待ってくれる
- 小さな声でも「いいね」と受けとめてくれる
- お父様・お母様の話も、ていねいに聞いてくれる
親が見学・同席できるか
はじめのうちは、お父様・お母様がそばにいるだけで、お子様が安心することがあります。レッスンを見学できるか、同じ部屋にいてもよいかは、教室によってちがいます。気になるときは、申しこむ前に聞いておきましょう。
オンラインのレッスンなら、おうちのなれた場所で受けられるので、人見知りのお子様には入りやすいこともあります。
体験レッスンの前と当日の工夫
前もって、教室のようすを話しておく
人見知りのお子様は、何が起こるかわからないときに、ふあんを感じやすいことがあります。体験レッスンの前に、どんなところに行くのか、どんなことをするのかを、かんたんに話しておくと安心しやすくなります。
- 「先生といっしょに、歌であそぶところだよ」
- 「歌えなかったら、聞いているだけでもいいよ」
- 「お母さんも、近くにいるからね」
教室のホームページに先生の写真があれば、いっしょに見ておくのもよいと思います。
当日は、時間にゆとりを持って行く
ぎりぎりに着くと、お子様の気持ちがととのう前にレッスンがはじまってしまいます。少し早めに着いて、教室の前を歩いてみたり、まわりのようすを見たりすると、お子様の気持ちが落ちつきやすくなります。
歌えなくても、まずはだいじょうぶ
体験レッスンで、ひとことも歌えないお子様もいます。お父様・お母様としては、あせってしまいますよね。でも、はじめての場所で、知らない先生の前にいられただけでも、りっぱなことです。
「どうして歌わなかったの」と聞くよりも、「最後までいられたね」と伝えてあげてください。体験レッスンで見ておきたいことは、こちらの記事にもまとめています。歌の体験レッスンで見るべき5つのこと。聞いておきたい質問リストつき
通いはじめてから、なれるまでの工夫
同じ流れをくり返す
人見知りのお子様は、いつも同じ流れだと安心しやすくなります。
- 同じ曜日、同じ時間に通う
- 教室に行く前に、同じ歌をいっしょに口ずさむ
- レッスンのあとに、決まったお楽しみ(公園によるなど)を用意する
「この流れなら知っている」と思えると、教室に行くことが少しずつ当たり前になっていきます。
好きな歌を、先生に伝えておく
お子様が好きな歌や、おうちでよく歌っている歌を、先生に伝えておくのもおすすめです。知っている歌だと、声を出すハードルが下がります。先生が、その歌を少しとり入れてくれることもあります。
お子様のサインを、先生と共有する
人見知りのお子様は、きんちょうしているときのサインがそれぞれちがいます。
- 下を向いて、目を合わせなくなる
- お母様の服をにぎる
- 体がかたくなる
- 急にふざけはじめる
こうしたサインを先生に伝えておくと、先生もかかわり方を考えやすくなります。教室に通いはじめのころのすごし方は、こちらの記事も参考にしてください。子どもの歌の教室、はじめての1か月。通いはじめてからの流れと、おうちのサポート
親がはなれるタイミングは、ゆっくりでいい
はじめはそばにいて、なれてきたら少しはなれた場所で見る、そのあとは教室の外で待つ、というように、少しずつはなれていく方法もあります。お子様のようすを見ながら、先生と相談して決めるとよいと思います。急に離れるより、段階をふむほうが安心しやすいお子様もいます。
お父様・お母様のかかわり方
「人見知り」とラベルをはらない
お子様の前で「この子、人見知りなんです」と言うと、お子様自身が「自分はそういう子なんだ」と思いこんでしまうことがあります。先生に伝えるときは、お子様のいないところで伝えたり、「なれるまで少し時間がかかるタイプです」のように、やさしいことばをえらんだりするのもひとつの方法です。
ほかの子とくらべない
同じ教室に、はじめから元気に歌える子がいると、つい気になってしまうかもしれません。でも、なれるまでのペースは、ひとりひとりちがいます。くらべる相手は、ほかの子ではなく、少し前のお子様です。
- 前は教室に入れなかったけれど、今日は入れた
- 先生にあいさつができた
- 小さな声で、少しだけ歌えた
こうした変化を見つけて、ことばにして伝えてあげてください。
おうちでは、歌の時間を楽しくする
教室でなかなか声が出なくても、おうちでは楽しく歌えているなら、それはとてもすてきなことです。おうちで歌う時間を、たくさんつくってあげてください。
- 車の中や、おふろでいっしょに歌う
- 教室で習った歌を、家族の前で歌ってもらう
- 歌っているところを、ほめすぎずに楽しそうに聞く
おうちで「歌うって楽しい」と感じられていると、それが教室での自信にもつながっていきます。
無理に人前で歌わせない
親せきの集まりなどで「歌ってみて」と言われて、こまってしまうお子様もいます。歌いたくないときは、無理に歌わせなくてだいじょうぶです。人前で歌うことは、少しずつなれていけばいいものです。
それでも、なかなかなれないときは
しばらく通っても、教室に行くたびに泣いてしまう、体調をくずしやすくなる、というときは、少し立ち止まって考えてもよいと思います。
- 先生に、教室でのようすを聞いてみる
- 個人レッスンとグループレッスンを切りかえる
- オンラインのレッスンをためしてみる
- しばらくお休みして、おうちでの歌を楽しむ
習い事は、つづけることだけが正解ではありません。お子様が歌を好きな気持ちを守ることが、いちばん大切です。少し時間をおいてから、また教室をのぞいてみるのもよいと思います。
まとめ
- 人見知りのお子様でも、歌の教室に通っている子は多い
- なれるまでに時間がかかることを、先に知っておく
- 個人かグループか、先生のかかわり方、見学できるかを見てえらぶ
- 体験レッスンでは、歌えなくても「いられたこと」をみとめる
- 同じ流れをくり返し、お子様のサインを先生と共有する
- ほかの子とくらべず、小さな変化をことばにして伝える
- なかなかなれないときは、レッスンの形をかえたり、お休みしたりしてもよい
人見知りのお子様には、なれた場所で、自分のペースで歌えることが安心につながります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られるので、おうちのなれた場所で歌った動画で参加できます。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、お子様が自分の歌に自信を持つきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ