練習・発声のコツ

発声練習の例文あつめ。「あめんぼあかいな」と早口ことばで、声とことばをととのえよう

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「発声練習をしたいけれど、何を読めばいいのか、わからない」 「あめんぼの文って、どうやって練習につかうの?」

歌や朗読の前に、声を出してみたいと思っても、何をことばにすればいいのか、まよってしまうことがありますよね。「アー」とのばすだけの練習は、少しあきてしまうこともあります。

そんなときに役に立つのが、発声練習のための例文です。口をよく動かすように作られた文や、昔から親しまれている早口ことばを声に出して読むと、声とことばの両方を、楽しくととのえることができます。

わたしは、息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。歌の練習では、声のひびきだけでなく、ことばがはっきり聞こえるかどうかも、とても大切だと感じています。

この記事では、発声練習でよくつかわれる「あめんぼあかいな」ではじまる詩のこと、昔からある早口ことば、自分で作れる短い例文、そして練習のすすめ方とコツを、まとめてお話しします。お子様にも大人の方にもつかえる内容です。

発声練習で例文をつかうよさ

口や舌が、しぜんに動く

例文は、「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」の口の形が、つぎつぎに出てくるように作られていることが多いです。読むだけで、ふだんはあまり動かさない口のまわりや舌が、しぜんに動きます。

声とことばを、いっしょに練習できる

歌では、きれいな声を出すことと、ことばを伝えることが、どちらも大切です。例文を読む練習は、その2つを、いっぺんに練習できるのがよいところです。

楽しく続けやすい

早口ことばのように、少しゲームのような例文は、お子様もよろこんで声を出してくれます。大人の方も、「今日は何回まちがえずに言えるかな」と、楽しみながら続けやすくなります。

「あめんぼあかいな」の詩とは

北原白秋の「五十音」という詩

発声練習の例文として、よく知られているのが、「あめんぼ あかいな アイウエオ」ではじまる詩です。これは、北原白秋(きたはら はくしゅう)という詩人が、1922年に書いた「五十音」という詩です。

北原白秋は、「からたちの花」や「この道」など、たくさんの童謡の詩を書いた人としても知られています。

この詩は、ア行、カ行、サ行…と、五十音の行ごとに、ことばあそびのような文がならんでいます。どの行も、さいごに「アイウエオ」「カキクケコ」のように、その行の音がつづくので、口の形をたしかめながら読むことができます。

練習にはどうつかう?

全文は、本や学校の教科書、ネットの資料などでさがしてみてください。練習のときは、つぎのように読むのがおすすめです。

  • 1行ずつ、ゆっくり、はっきり読む
  • 口の形を、鏡を見ながらたしかめる
  • なれてきたら、少しずつ速さを上げる
  • 声の高さをかえて、高め・低めでも読んでみる

さいしょから全部の行を読まなくても、だいじょうぶです。今日はア行とカ行、明日はサ行とタ行というように、少しずつ進めてもよいと思います。

読むときのコツ

この詩は、ことばのリズムがとても楽しい詩です。早く読むことよりも、ひとつひとつの音を、ていねいに出すことを大切にしてください。とくに「アイウエオ」の部分は、口を大きめに動かして、音のちがいがはっきりわかるように読むと、よい練習になります。

昔からある早口ことばの例文

早口ことばは、昔から多くの人に親しまれてきた、ことばあそびです。発声練習にもよくつかわれます。

はじめての方にもやさしい早口ことば

  • なまむぎ なまごめ なまたまご
  • となりの きゃくは よく かき くう きゃくだ
  • かえる ぴょこぴょこ みぴょこぴょこ あわせて ぴょこぴょこ むぴょこぴょこ

まずは、ゆっくり、1音ずつ区切って読んでみましょう。すらすら言えるようになったら、少しずつ速くしていきます。

少しむずかしい早口ことば

  • あかまきがみ あおまきがみ きまきがみ
  • とうきょう とっきょ きょかきょく
  • ぼうずが びょうぶに じょうずに ぼうずの えを かいた

「きょ」「びょ」のような音は、口の中で舌がいそがしく動くので、むずかしく感じやすいです。言いにくいところだけを取り出して、何回か読んでから、全体を読むと、言いやすくなります。

早口ことばの練習のポイント

  • 速さよりも、はっきり聞こえることを大切にする
  • まちがえても、笑って、もう一度やってみる
  • 口だけでなく、おなかから息をはくイメージで読む
  • 3回続けて言えたら、つぎの文に進む

早口ことばは、速く言えることが目的ではありません。ゆっくりでも、ひとつひとつの音が聞きとれることが、歌にもつながっていきます。

自分で作れる、短い発声練習の例文

決まった例文だけでなく、自分で短い文を作ってみるのも、楽しい練習になります。

母音をならべた例文

  • あおい うみ
  • いえの うえ
  • おおきな あおい え

「あ」「い」「う」「え」「お」の音が多い文は、口の形をたしかめる練習にぴったりです。

同じ行の音をあつめた例文

同じ行の音を、たくさんふくんだ文を作ってみましょう。

  • かきくけこ:かめが くきを けった
  • さしすせそ:すずめが そらで さえずる
  • たちつてと:たぬきが てくてく とおる
  • なにぬねの:ねこが なのはなで ねむる
  • まみむめも:まめを もぐもぐ むしゃむしゃ

お子様といっしょに、「つぎは、ら行で作ってみよう」と考えるのも、ことばあそびになって楽しいです。

歌の歌詞を、例文としてつかう

練習している歌がある方は、その歌詞を、メロディをつけずに読んでみるのもおすすめです。ことばを読む練習をしてから歌うと、歌詞がはっきり聞こえやすくなります。

発声練習の例文をつかう、練習のすすめ方

5分でできる練習の流れ

  1. 体を少しほぐして、まっすぐ立つ
  2. 鼻からゆっくり息をすって、「スー」と長くはく
  3. 「アエイウエオアオ」と、口を大きく動かして読む
  4. 「あめんぼ」の詩を、1〜2行読む
  5. 早口ことばを、ひとつえらんで3回読む
  6. さいごに、練習している歌を1回歌う

時間がない日は、3から5だけでもじゅうぶんです。歌う前の体のほぐし方は、こちらの記事にもまとめています。歌う前の準備運動。体と顔をほぐす、やさしいストレッチ

声の大きさは、ふつうでよい

例文を読むとき、大きな声を出しすぎると、のどがつかれてしまいます。ふだん話すくらいの声か、少し大きめくらいでだいじょうぶです。家で大きな声を出しにくいときは、小さめの声で、口の動きだけはしっかりつける読み方でも、よい練習になります。

録音して聞いてみる

スマホで自分の声を録音して聞くと、「この音がはっきりしていないな」と、気づきやすくなります。何日かあとに聞きくらべると、少しずつの変化もわかります。

子どもと練習するときのコツ

ゲームのようにする

お子様と練習するときは、「どっちが上手に言えるかな」「3回まちがえずに言えたら、つぎのレベル」など、ゲームのようにすると、楽しく続けやすくなります。

意味もいっしょに話す

「あめんぼって、どんな虫かな」「びょうぶって何だろう」と、ことばの意味をいっしょに話すと、お子様の興味が広がります。意味がわかると、読むときの気持ちもこもりやすくなります。

できたところを、ほめる

うまく言えなかったところより、「さっきより口が大きく動いていたね」など、できたところを伝えてあげてください。お子様は、ほめられると、またやってみようという気持ちになりやすいです。

大人が練習するときのコツ

毎日少しずつ

大人の方は、いそがしくて時間がとれないことも多いと思います。朝のしたくのあいだや、おふろの時間など、5分でもよいので、毎日少しずつ続けてみてください。

むずかしい音を知る

人によって、言いにくい音はちがいます。「さ行が言いにくい」「ら行がもたつく」など、自分の苦手な音を知っておくと、練習する例文をえらびやすくなります。

ことばをはっきり伝える練習については、こちらの記事もあわせて読んでみてください。歌の滑舌をよくする練習。ことばがはっきり伝わる歌い方

気をつけたいこと

  • のどがかわいたら、水をのみながら練習する
  • 大きな声で、長い時間続けない
  • のどに痛みやかすれを感じたら、その日はお休みする
  • 痛みやかすれが何日も続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談する

むりをせず、楽しくできるはんいで続けることが、いちばん大切です。

まとめ

  • 発声練習の例文は、声とことばをいっしょにととのえられる
  • 「あめんぼ あかいな アイウエオ」ではじまる詩は、北原白秋の「五十音」
  • 詩は1行ずつ、口の形をたしかめながら、ゆっくり読む
  • 早口ことばは、速さよりも、はっきり聞こえることを大切にする
  • 自分で短い例文を作るのも、楽しい練習になる
  • 1日5分でも、毎日続けることが大切
  • のどの痛みやかすれが続くときは、お医者さんに相談する

例文の練習で、ことばがはっきり伝わるようになってきたら、その声で歌った歌を、だれかに聞いてもらうのもよい目標になります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られるコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、練習の成果を知るきっかけにしてみてください。こどもの歌声グランプリ

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