合唱部に入部したら。初心者の1年生がはじめに身につけたいことと、毎日のすごし方
「歌は好きだけど、合唱部に入るのははじめて」 「楽譜も読めないのに、ついていけるかな」
中学校や高校に入って、合唱部に入部しようか考えている方、もう入部したばかりの方の中には、こんな不安をかかえている人も多いと思います。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
合唱部は、初心者で入部する人がとても多い部活です。小学校で歌を習っていた人もいれば、音楽の授業でしか歌ったことがない人もいます。はじめはだれでも初心者です。
この記事では、合唱部に入ったばかりの1年生に向けて、はじめに身につけたい心がまえと、毎日のすごし方にしぼってお話しします。発声練習のメニューや、自分のパートの音取りのやり方は、別の記事にくわしくまとめていますので、あわせて読んでみてください。
合唱部の1年生が、まず知っておきたいこと
「上手に歌う」より「みんなで合わせる」
ひとりで歌うときは、自分の好きなように歌えます。でも合唱では、まわりの声を聞いて、合わせることがいちばん大切です。
はじめのうちは、「自分の声を目立たせよう」と思わなくてだいじょうぶです。まわりの先輩の声をよく聞いて、その声にとけこむように歌ってみてください。それだけで、合唱らしい声に近づいていきます。
はじめは、わからないことだらけでいい
合唱部では、ふだんあまり聞かないことばがたくさん出てきます。
- パート(ソプラノ、アルト、テノール、バスなど)
- 音取り
- ハモる
- ブレス(息つぎ)
- 譜読み
はじめはわからなくて当たり前です。わからないことばが出てきたら、ノートにメモしておき、あとで先輩や先生に聞いてみましょう。
楽譜が読めなくても、だいじょうぶ
楽譜がすらすら読める人は、1年生では多くありません。多くの合唱部では、ピアノで音を鳴らしたり、先輩が歌って聞かせたりしながら、少しずつ覚えていきます。歌っているうちに、だんだん楽譜の見方にもなれていきます。
入部したての心がまえ
あいさつと返事を、はっきりと
合唱部では、先生や先輩が前に立って指示を出すことがよくあります。そのとき、「はい」と返事をすることは、とても大切です。返事の声は、そのまま歌う声にもつながります。
最初は小さな声でもかまいません。少しずつ、みんなに聞こえる声で返事ができるようになっていきましょう。
時間を守る
合唱は、全員がそろわないと練習がすすみにくい部活です。集合の時間におくれると、みんなの練習時間が少なくなってしまいます。できれば少し早めに音楽室に行き、楽譜や飲みものを用意しておくと、落ち着いて練習を始められます。
先輩をよく見る
1年生にとって、いちばんのお手本は先輩です。
- 立っているときの姿勢
- 息をすうタイミング
- 指揮を見るときの目線
- 楽譜の持ち方
- 練習の合間のすごし方
歌っていないときの先輩の動きにも、たくさんのヒントがあります。
くらべすぎない
同じ1年生でも、経験のある人は、はじめからよく声が出ていることがあります。でも、くらべて落ちこむ必要はありません。声は、少しずつ育っていくものです。半年後、1年後の自分を楽しみにして、毎日の練習を大切にしてください。
練習の日の流れを知っておこう
学校によってちがいますが、合唱部の練習は、だいたい次のような流れで進むことが多いです。
- 体ほぐし・ストレッチ
- 呼吸の練習
- 発声練習
- パートごとの練習
- 全員での合わせ
- ふりかえり・連絡
流れがわかっていると、「次は何をするのかな」と不安にならずにすみます。わからないときは、同じパートの先輩に「次は何をしますか」と聞いてみましょう。
発声練習のくわしいメニューは、こちらの記事にまとめています。合唱の発声練習メニュー。合唱部やクラス合唱で、みんなの声をそろえる練習
パート練習で気をつけたいこと
パート練習では、同じパートの人だけで集まって、音を確かめます。人数が少ないぶん、自分の声がよく聞こえるので、はじめは少しはずかしく感じるかもしれません。
まちがえても、だいじょうぶです。まちがえたところに気づけることが、練習の意味です。わからないところは、そのままにしないで、パートリーダーの先輩に聞いてみましょう。
自分のパートを早く覚えるコツは、こちらの記事でくわしく紹介しています。合唱の音取りのやり方。自分のパートを早くおぼえる練習のコツ
練習に持っていきたいもの
- 楽譜(ファイルに入れておくと、なくしにくい)
- えんぴつと消しゴム(楽譜に書きこむため)
- 水やお茶
- タオル
- ノート(言われたことや、わからないことばのメモ用)
楽譜への書きこみは、えんぴつでするのがおすすめです。あとで消して書き直せるので、先生の指示が変わったときにもこまりません。
のどと体を守るために
むりに大きな声を出さない
1年生は、「がんばらなきゃ」と思って、つい大きな声を出しすぎてしまうことがあります。でも、のどに力を入れて大声を出すと、のどがつかれてしまいます。
合唱では、大きな声より、ひびく声が大切です。のどが痛いと感じたら、むりをせず、声を小さめにしたり、休んだりしましょう。
こまめに水分をとる
練習中は、こまめに水やお茶を飲みましょう。のどがかわいた状態で歌い続けると、声がかすれやすくなります。
よくねる、よく食べる
声は体の楽器です。ねむる時間が少なかったり、食事をぬいたりすると、声も出にくくなります。部活と勉強の両立はたいへんですが、ねむる時間はできるだけ確保してください。
気になるときは、お医者さんへ
声のかすれが何日も続く、のどの痛みがなかなか治らないときは、練習をお休みして、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。先生や先輩にも、早めに伝えておくと安心です。
先輩・同級生とのつきあい方
聞きたいことは、メモしてまとめて聞く
先輩は、練習中は自分のことでいそがしいこともあります。聞きたいことがあったら、ノートにメモしておいて、休けい時間や練習のあとにまとめて聞くとよいと思います。
同じパートの同級生と、なかよくなる
同じパートの1年生は、これから何年もいっしょに歌う仲間です。わからないところを教え合ったり、いっしょに音を確かめたりすると、練習がもっと楽しくなります。
「ありがとう」を伝える
教えてもらったら、「ありがとうございます」と伝えましょう。小さなことですが、合唱部の空気をあたたかくしてくれます。
家でできること
合唱曲を聞く
自分たちが練習している曲を、くり返し聞いてみましょう。とくに、自分のパートの音を意識して聞くと、覚えるのが早くなります。
楽譜をながめる
歌わなくても、楽譜をながめながら曲を聞くだけで、楽譜の見方になれていきます。強く歌うところ、やさしく歌うところなど、記号にも目を向けてみてください。
声を出せないときは、息の練習
家で大きな声を出しにくいときは、ゆっくり息をはく練習や、口をとじて「んー」とハミングする練習でもじゅうぶんです。長い時間でなくても、毎日少しずつ続けることが大切です。
はじめの3か月のめやす
入部してからの3か月を、こんなふうに考えておくと、あせらずにすごせます。
- 1か月目 練習の流れと、部のきまりになれる。先輩の名前と顔を覚える
- 2か月目 自分のパートの音を、先輩といっしょなら歌えるようになる
- 3か月目 楽譜を見ながら、ひとりでも少しずつ音を追えるようになる
これはあくまでめやすです。早くできる人もいれば、ゆっくりの人もいます。大切なのは、休まずに練習に参加し続けることです。続けているうちに、ある日ふと、まわりの声と自分の声がきれいに重なる瞬間がやってきます。その気持ちよさこそが、合唱部のいちばんの楽しみだと思います。
もっと歌を上手になりたくなったら
合唱部での練習に加えて、「もっと声を育てたい」「ソロにも挑戦してみたい」と思ったら、歌の教室で先生にみてもらうのもひとつの方法です。部活では全体の練習が中心になるので、自分の声についてじっくり教えてもらえる時間は、大きな力になります。歌の教室さがし
まとめ
- 合唱部は、初心者で入部する1年生がとても多い部活
- 「上手に歌う」より「みんなで合わせる」ことを大切に
- あいさつ・返事・時間を守ることが、合唱部での第一歩
- 先輩をよく見て、わからないことはメモしてまとめて聞く
- むりに大声を出さず、水分とねむる時間を大切にする
- のどの痛みやかすれが続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談する
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