大人の合唱団の選曲のしかた。みんなが歌いたくなる曲えらびのポイント
「次の演奏会で歌う曲、どうやって決めたらいいんだろう」 「合唱団の選曲を、みんなが納得できる形で決めたい」
大人の合唱団では、選曲がなやみのたねになることもあります。歌いたい曲は人それぞれで、むずかしすぎても、かんたんすぎても、練習がつづきにくくなりますよね。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、大人の合唱団の選曲にしぼって、曲選びのポイントをまとめました。団の人数やレベルに合った曲の見つけ方、本番の場に合わせた考え方、みんなの意見のまとめ方、楽譜をさがすときに気をつけたいことまでお話しします。選曲がうまくいくと、練習の時間がもっと楽しくなります。
選曲の前に、たしかめておきたいこと
いつ、どこで歌うのか
合唱団の選曲では、まず「その曲をどこで歌うのか」をはっきりさせることが大切です。
- 団の演奏会
- 地域のおまつりや行事
- 施設への訪問
- 合唱祭やコンクール
- 練習の中で楽しむだけ
たとえば、地域の行事で歌うなら、聞いている方がなじみやすい曲がよろこばれます。合唱祭なら、団のよさが伝わる曲をえらびたくなります。歌う場がちがえば、えらぶ曲もかわってきます。
練習できる時間はどれくらいか
本番までに、何回くらい練習できるかも、選曲の大切なポイントです。練習の回数が少ないのに、長くてむずかしい曲をえらぶと、本番が近づくにつれて、みんながあせってしまいます。
練習の回数にくらべて、少しゆとりのある曲えらびを心がけると、落ちついて仕上げることができます。
団のいまの人数とパート
合唱団の曲選びでは、いまの団員の人数と、パートのバランスを見ておくことも大切です。
- 女声だけか、混声か
- パートごとの人数のかたより
- 男声が少ないかどうか
- 伴奏者がいるかどうか
パートの多い曲は、人数が少ない団だと声がうすくなりやすいです。楽譜をえらぶときは、パートの数をよくたしかめましょう。
合唱の曲選びで見ておきたいポイント
音の高さが、むりなく出せるか
大人の合唱団では、それぞれの声の高さに合っているかが、とても大切です。
- 高い音が、長くつづく部分がないか
- 低い音が、出しにくすぎないか
- パートごとの音の幅が、広すぎないか
むりな高さの曲を歌いつづけると、のどがつかれてしまいます。楽譜を見て気になるところがあれば、何人かでためしに歌ってみると安心です。調をかえた楽譜がある曲もあります。
むずかしさが、少し上くらい
選曲では、「いまの力より、少しだけむずかしい曲」をえらぶと、練習のやりがいが生まれます。かんたんすぎると、あきてしまうこともあります。反対に、むずかしすぎると、なかなか形にならず、気持ちが下がってしまいます。
団の中には、経験の長い人も、はじめたばかりの人もいます。どちらの人も「がんばれば歌えそう」と思える曲を目指しましょう。
ことばの意味が、心にとどくか
合唱は、ことばを大切にする音楽です。歌詞の内容に共感できると、歌う気持ちがこもりやすくなります。
- 団員の年代や気持ちに合っているか
- 歌う場の雰囲気に合っているか
- 聞く方に伝わりやすいことばか
楽譜をえらぶときは、メロディーだけでなく、歌詞もゆっくり読んでみてください。
日本語か、外国語か
外国語の曲は、発音をおぼえるのに時間がかかります。はじめて外国語の曲に挑戦するときは、短めの曲からはじめると、むりなく取りくめます。日本語の曲と外国語の曲を組み合わせるのもひとつの方法です。
伴奏があるか、ないか
伴奏のある曲は、伴奏が音をささえてくれるので、音がとりやすくなります。伴奏なしの曲は、声だけでひびきをつくるので、すんだ合唱のよさが伝わりますが、そのぶん練習が必要です。伴奏者がいるかどうかも、あわせて考えましょう。
団のよさを生かす選曲
団の「得意」を知る
合唱団には、それぞれ得意なことがあります。やわらかい声がそろっている団、元気のある声が出る団、ことばをていねいに伝えるのが上手な団など、さまざまです。録音を聞きながら、「うちの団のよさはどこだろう」と話してみましょう。得意なところが生きる曲をえらぶと、聞く方にも魅力が伝わりやすくなります。
苦手なことに、少しずつ挑戦する
いっぽうで、苦手なことに少しずつ挑戦できる曲をまぜるのもよい方法です。たとえば、伴奏なしの短い曲を入れてみる、テンポのはやい曲に取りくんでみるなど、無理のないはんいで新しいことをためしてみましょう。挑戦が団の成長につながります。
はじめての団員も歌える曲を入れる
新しく入った団員や、経験の少ない団員がいる場合は、すぐに歌いはじめられる曲も入れておくと安心です。全員が「歌える」と感じられる曲があると、練習の雰囲気があたたかくなります。
演奏会のプログラムを考えるときは
曲の「ならび」で考える
演奏会のように何曲か歌うときは、一曲ずつではなく、全体のならびで考えると、まとまりのあるプログラムになります。
- にぎやかな曲と、しっとりした曲を組み合わせる
- テンポのはやい曲とおそい曲をならべる
- 季節や、テーマをそろえる
- さいごは、みんなで気持ちよく歌える曲にする
練習の重さをそろえる
むずかしい曲ばかりをならべると、練習がたいへんになります。しっかり練習が必要な曲と、比較的歌いやすい曲を、うまく組み合わせましょう。
聞く方のことも考える
演奏会では、聞いてくださる方がいます。知っている曲があると、お客様も楽しみやすくなります。団員が歌いたい曲と、お客様に聞いてほしい曲の、両方を入れてみてください。
みんなの意見をまとめるコツ
候補をいくつか出してもらう
大人の合唱団では、選曲の係や指導者が決める団もあれば、みんなで話し合って決める団もあります。みんなで決める場合は、まず候補の曲を、いくつか出してもらいましょう。
候補を出すときは、曲名だけでなく、「なぜこの曲を歌いたいのか」をひとこと添えてもらうと、話し合いがしやすくなります。
ためしに歌ってみる
候補がしぼれたら、練習の中で、少しだけためしに歌ってみるのがおすすめです。楽譜を見るだけではわからなかった、歌いやすさや、ひびきの感じがわかります。
決めかたを、先に決めておく
意見がわかれたときのために、決めかたを先に決めておくと、気まずくなりにくいです。
- 多い意見で決める
- 選曲の係が、みんなの意見を聞いて決める
- 今回えらばれなかった曲は、次の候補にのこす
「今回は見送った曲も、次に生かす」と決めておくと、意見がとおらなかった人も、気持ちよく練習に入れます。
楽譜をさがすときに気をつけたいこと
自分たちの形に合った楽譜をえらぶ
同じ曲でも、女声合唱用、混声合唱用、パートの数がちがうものなど、いろいろな楽譜が出ていることがあります。団の形に合った楽譜をえらびましょう。
楽譜のあつかいに気をつける
合唱で楽譜をつかうときは、楽譜のコピーのあつかいに気をつける必要があります。人数分の楽譜を用意する方法や、演奏会で歌うときの決まりについては、楽譜を出している会社や、くわしい方にたしかめてから準備しましょう。
音源があると練習しやすい
パートごとの音源がある楽譜や、自分たちで音源をつくれる曲は、練習がすすめやすくなります。音とりのやり方は、こちらの記事にまとめています。合唱の音取りのやり方。自分のパートを早くおぼえる練習のコツ
選曲がうまくいかなかったときは
むりに歌いつづけない
練習をはじめてから、「思ったよりむずかしい」「みんなの声に合わない」と気づくこともあります。そんなときは、むりに歌いつづけるより、部分的にかんたんにする、ほかの曲にかえる、といった判断も大切です。
のどの様子に気をつける
むずかしい曲を何度もくり返していると、のどがつかれることがあります。休けいをとり、むりをしないようにしましょう。痛みやかすれが続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
大人の合唱団のはじめ方や、長くつづけるコツは、こちらの記事にもまとめています。大人の合唱団・コーラスのはじめ方|見学のしかた、パートの決まり方、長くつづけるコツ
まとめ
- 選曲の前に、歌う場、練習できる時間、団の人数とパートをたしかめる
- 音の高さがむりなく出せるか、むずかしさが少し上くらいかを見る
- 歌詞の内容が、団員や聞く方の心にとどくかも大切
- 演奏会では、曲のならびや練習の重さ、聞く方のことも考える
- みんなで決めるときは、候補を出す、ためしに歌う、決めかたを先に決める
- 楽譜は団の形に合ったものをえらび、あつかいの決まりもたしかめる
みんなが「この曲を歌いたい」と思える選曲は、合唱団の大きな力になります。ひとりひとりの声をみがきたくなったら、個人のレッスンを受けてみるのもおすすめです。歌の教室さがしまた、こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ