練習・発声のコツ

コーラスとは?ハモリ・ハーモニーとのちがいを、やさしく

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「コーラスって、合唱のこと?それとも、うしろで歌う人のこと?」 「ハモリとハーモニーとコーラスって、何がちがうの?」

歌の話をしていると、こうしたことばがよく出てきます。なんとなく意味はわかっていても、いざ「ちがいを説明して」と言われると、こまってしまう方も多いと思います。お子様に聞かれて、うまく答えられなかったという声もよく聞きます。

わたしは、息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。歌の世界には、いくつもの意味をもつことばがあり、はじめのうちはまよいやすいものです。

この記事では、「コーラスとは、歌でいうと何のことか」を中心に、「コーラスとハモリの違い」「コーラスとハーモニーの違い」を、できるだけやさしいことばでまとめます。練習のしかたではなく、ことばの意味とちがいにしぼってお話しします。

コーラスとは?歌でつかわれる3つの意味

コーラスということばは、歌の世界で、おもに3つの意味でつかわれます。どの意味でつかわれているかは、話の流れで決まることが多いです。

1. みんなで声を合わせて歌うこと(合唱)

いちばんよく知られているのが、「たくさんの人で、いっしょに歌うこと」という意味です。日本語でいうと「合唱」に近いことばです。

  • 学校のコーラス部
  • 地いきのコーラスサークル
  • ママさんコーラス

こうした名前を聞いたことがあると思います。これは、みんなで声を合わせて歌うグループ、という意味のコーラスです。

合唱とコーラスは、ほとんど同じ意味でつかわれることが多いです。ただ、「合唱」は学校やコンクールなど、少しきちんとした場面で、「コーラス」は、気軽なサークルやグループの名前で、よくつかわれるようなイメージがあります。決まりがあるわけではないので、どちらをつかってもまちがいではありません。

2. メインの歌をささえる「うしろの声」

ポップスやバンドの曲では、まん中で歌う人(メインボーカル)のほかに、うしろで声をそえる人がいることがあります。この「そえる声」や、その役わりの人のことも、コーラスとよびます。

  • 「ここはコーラスを入れよう」
  • 「コーラスで参加します」

こんなふうにつかわれます。英語では「バッキングボーカル」とよばれ、日本では「バックコーラス」という言い方もよくつかわれます。メインのメロディーとはちがう音をそえることもあれば、同じメロディーをいっしょに歌って、声をあつくすることもあります。

3. 曲のいちばんもり上がるところ(サビ)

英語の歌の世界では、くりかえし出てくる、いちばん大事なところ(日本でいう「サビ」)を「コーラス」とよぶことがあります。洋楽の歌詞カードや、英語の楽譜で「Chorus」と書かれているのは、この意味のことが多いです。

日本では、この意味でつかうことは、あまり多くありません。でも、洋楽を歌ったり、英語の楽譜を見たりするときには、「ここはサビのことなんだな」と知っておくと、まよわずにすみます。

ハモリとは?

ちがう高さの音を、いっしょに歌うこと

ハモリは、「ハーモニーをつくる」という意味の「ハモる」から来たことばです。メインのメロディーとはちがう高さの音を、同時に歌うことを、ハモリとよびます。

たとえば、ひとりがメロディーを歌い、もうひとりが少し上や少し下の音を歌うと、音がかさなって、ひとりで歌うときとはちがうひびきが生まれます。このときの、下や上の音を歌うことが、ハモリです。

「ハモリパート」という言い方

カラオケや、友だちとのデュエットで、「わたしはハモリをやるね」と言うことがあります。これは、「メロディーではなく、ちがう音のほうを歌うね」という意味です。

ハモリは、2人以上いないとできない、と思われがちです。でも、録音したメロディーに、自分でハモリをかさねる楽しみ方もあります。

ハモリを練習してみたい方は、こちらの記事にくわしくまとめています。ハモリの練習。ハモれるようになるコツと、家でできる練習

ハーモニーとは?

音がかさなって生まれる「ひびき」のこと

ハーモニーは、日本語でいうと「和音(わおん)」や「調和」に近いことばです。2つ以上の、ちがう高さの音が同時に鳴って、ひとつのきれいなひびきになっている状態をいいます。

ハーモニーは、歌だけのことばではありません。ピアノで、ドとミとソを同時におさえたときのひびきも、ハーモニーです。ギターのコードや、オーケストラのひびきにもつかわれます。

「ハーモニーがきれい」という言い方

合唱やグループの歌をほめるときに、「ハーモニーがきれいだね」と言うことがあります。これは、「みんなの声がかさなって、ひとつのひびきとして、きれいに聞こえる」という意味です。

ハーモニーは、「行うこと」ではなく、「生まれたひびき」をあらわすことばだと考えると、わかりやすいと思います。

コーラス・ハモリ・ハーモニーのちがいをくらべてみよう

3つのことばを、ならべてみます。

  • コーラス:みんなで歌うこと(合唱)、メインをささえる声、サビ、などいくつかの意味がある
  • ハモリ:メロディーとちがう高さの音を、同時に歌うこと
  • ハーモニー:ちがう高さの音がかさなって生まれる、ひびきそのもの

コーラスとハモリの違い

コーラスは、「みんなで歌う」ことや「そえる声」をさす、広いことばです。ハモリは、その中でも「ちがう高さの音を歌う」ことをさす、しぼったことばです。

そのため、コーラスの中には、ハモリをするものと、しないものがあります。

  • みんなで同じメロディーを歌う:コーラスだけれど、ハモリではない
  • メロディーとちがう音をそえる:コーラスであり、ハモリでもある

たとえば、小さなお子様の合唱では、みんなが同じメロディーを歌うことが多いです。これも、りっぱなコーラスです。でも、ちがう高さの音をかさねていないので、ハモリとはいいません。

コーラスとハーモニーの違い

コーラスは、「歌うこと」や「歌う人・グループ」をさすことばです。ハーモニーは、「音がかさなってできるひびき」をさすことばです。

言いかえると、コーラスは「だれが、どのように歌うか」の話で、ハーモニーは「その結果、どんな音がひびいているか」の話です。コーラスがきれいに声を合わせて、ちがう音をかさねると、そこにハーモニーが生まれます。

ハモリとハーモニーの違い

この2つは、とても近いことばです。ハモリは「ちがう音を歌う」という行い、ハーモニーは「それによって生まれたひびき」と考えると、くべつしやすくなります。

「ハモリを入れたら、ハーモニーがきれいになった」という言い方をすると、2つのちがいが見えてくると思います。

お子様に聞かれたときの、かんたんな伝え方

小さなお子様に説明するときは、むずかしいことばをつかわず、身近なものにたとえると伝わりやすくなります。

たとえば、こんなふうに

  • コーラスは「みんなでいっしょに歌うこと」
  • ハモリは「ちがう高さの声で、いっしょに歌うこと」
  • ハーモニーは「声がかさなって、きれいにひびいている音」

ピアノがあれば、ドだけを鳴らしたあとに、ドとミとソをいっしょに鳴らしてみると、「音がかさなる」感じがわかりやすくなります。ピアノがなくても、お父様・お母様とお子様で、同じ歌をちがう高さで「あー」と声を出してみると、音がかさなるおもしろさを感じられると思います。

むりにおぼえなくてもだいじょうぶ

ことばの意味は、歌っているうちに、だんだん自然にわかってきます。はじめから正しく使い分けられなくても、まったく問題ありません。「いっしょに歌うと楽しいね」という気持ちを、大切にしてあげてください。

よくある疑問

合唱団とコーラス部は、ちがうもの?

名前のちがいで、活動の中身が大きくかわることは、あまりありません。どちらも、みんなで声を合わせて歌うグループです。ただ、どんな曲を歌うか、どのくらい練習するかは、グループによってちがいます。

コーラスは、かならずパートに分かれるの?

かならずではありません。みんなで同じメロディーを歌う「斉唱(せいしょう)」も、コーラスのひとつです。パートに分かれて、ちがう音をかさねる歌い方は「合唱」とよばれることもあり、学校では、この2つを分けて教えることもあります。

合唱のパートのちがいについては、こちらの記事でくわしく書いています。合唱のパートのちがい。ソプラノ・アルト・テノール・バスと、自分に合うパートの見つけ方

「バックコーラス」と「コーラス」は同じ?

バックコーラスは、メインの歌をささえる「うしろの声」をさすことばです。コーラスの3つの意味のうち、2つめの意味にあたります。合唱という意味でつかうことは、あまりありません。

まとめ

  • コーラスには「みんなで歌うこと(合唱)」「メインをささえる声」「サビ」など、いくつかの意味がある
  • ハモリは、メロディーとちがう高さの音を、同時に歌うこと
  • ハーモニーは、ちがう高さの音がかさなって生まれる、ひびきそのもの
  • コーラスとハモリの違いは、「広いことば」と「しぼったことば」のちがい
  • コーラスとハーモニーの違いは、「歌うこと」と「生まれたひびき」のちがい
  • お子様には、身近なたとえで、楽しく伝えるのがおすすめ

ことばの意味がわかると、合唱やグループの歌を聞くのが、もっと楽しくなると思います。ひとりで歌うのも、みんなで歌うのも、どちらもすてきな歌の楽しみ方です。練習してきた歌を、だれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ

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