友だちとコーラスグループを作るには。小さな合唱団の立ち上げ方と、つづけるコツ
「気の合う友だちと、いっしょに歌えるコーラスグループを作ってみたい」 「近くに入りたい合唱団がないから、自分たちで立ち上げられないかな」
合唱団に入るのではなく、自分たちでコーラスグループを作りたいと考える方もいらっしゃいます。ママ友どうし、昔の合唱部の仲間、地域の知り合いなど、きっかけはさまざまです。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、友だちとコーラスグループや小さな合唱団を作るときの、はじめ方とつづけるコツをまとめます。歌い方の練習ではなく、グループづくりのことにしぼってお話しします。大人のグループはもちろん、親子で歌うグループを考えている方にも、参考にしていただけたらうれしいです。
まずは「どんなグループにしたいか」を話し合う
グループの目的を決める
さいしょに、仲間と「どんなグループにしたいか」を話し合いましょう。
- 月に何回か集まって、楽しく歌いたい
- 年に1回くらい、発表の場に出たい
- 地域の行事や施設で歌いたい
- いつかコンクールにも出てみたい
目的によって、練習の回数や、えらぶ曲、どのくらいまじめに取り組むかがかわります。ここがずれていると、あとで「思っていたのとちがう」と感じる人が出てきやすくなります。
人数とメンバーのイメージ
小さなグループなら、数人からでもはじめられます。人数が少ないと、日にちを合わせやすく、ひとりひとりの声もよく聞こえます。いっぽうで、人数が多いと、声に厚みが出て、パートを分けやすくなります。
- 女声だけ、男声だけ、まぜたグループのどれにするか
- 年れいの近い人で集まるか、はばひろく集めるか
- 歌の経験がない人も歓迎するか
はじめから決めきらなくてもだいじょうぶです。「こんな感じがいいね」というイメージを共有しておくだけでも、あとがすすめやすくなります。
どんな歌を歌いたいか
童謡や唱歌、合唱曲、ポップス、ゴスペル、宗教曲など、合唱で歌える歌はいろいろあります。みんなが「歌ってみたい」と思える曲のジャンルを、ざっくり話しておきましょう。ジャンルがはっきりすると、楽譜もさがしやすくなります。
仲間を集める
さいしょは身近な人から
立ち上げのときは、まず身近な人に声をかけるのが、いちばんすすめやすい方法です。
- 「歌が好き」と話していた友だち
- 同じ地域の知り合い
- 昔いっしょに歌った仲間
「いっしょに歌ってみない?」と、軽く声をかけてみましょう。いきなり「合唱団を作るから入って」と言うより、「ためしに一度集まってみない?」のほうが、相手も気軽に答えやすくなります。
メンバーを広げたいとき
人数をふやしたいときは、地域の掲示板や、公民館の案内、知り合いの紹介などで、メンバーを募集する方法もあります。そのときは、次のようなことをはっきり書いておくと、合う人が集まりやすくなります。
- 練習の日にち、時間、場所
- どんな歌を歌うグループか
- 経験がなくてもよいか
- 会費がかかるかどうか
見学や体験の日をつくる
新しく入りたい人には、まず見学や体験に来てもらうのがおすすめです。グループのふんいきを知ってもらってから決めてもらうと、入ったあとのずれが少なくなります。
練習の場所と日にちを決める
練習場所のさがし方
合唱の練習には、声を出してもよい場所が必要です。
- 公民館や地域のセンターの部屋
- 音楽室を貸しているところ
- ピアノのある部屋を借りられる施設
- メンバーの家(近所への気づかいが必要)
公共の施設は、団体の登録が必要なことや、予約のしかたが決まっていることがあります。使い方のルールは施設によってちがうので、早めに問い合わせておきましょう。ピアノを使えるかどうかも、たしかめておきたいポイントです。
練習の回数と時間
練習の回数は、メンバーの生活に合わせて決めましょう。
- 毎週集まるのか、月に何回かにするのか
- 平日の昼、平日の夜、休みの日のどれが集まりやすいか
- 1回の練習は何時間くらいにするか
むりのない回数にしておくことが、長くつづける近道です。はじめは少なめにして、なれてきたらふやす、という考え方でもよいと思います。
指導者と伴奏者のこと
指導する人をどうするか
小さなグループでは、指導者をどうするかが、ひとつの分かれ道になります。
- 声楽や合唱の先生に、指導をたのむ
- メンバーの中で、経験のある人がまとめ役をする
- みんなで録音を聞きながら、話し合ってすすめる
先生にたのむと、発声や表現について、くわしく教えてもらえます。そのぶん、お礼のお金がかかることが多いです。メンバーだけですすめる場合は、だれか1人に負担がかたよらないように気をつけましょう。
メンバーの中から指揮をする人を決めるときは、こちらの記事も参考になると思います。合唱の指揮のやり方。はじめて指揮者になった人のための、振り方の基本と練習
伴奏をどうするか
ピアノの伴奏ができる人がメンバーにいると、練習がすすめやすくなります。いないときは、伴奏をたのむ、伴奏の音源をつかう、伴奏なしで歌える曲をえらぶ、などの方法があります。
伴奏をたのむときは、練習のたびに来てもらうのか、本番の前だけ来てもらうのかも、相談しておきましょう。
グループのルールを決める
お金のこと
小さなグループでも、お金のことは、はじめにはっきりさせておくのがおすすめです。
- 会場を借りるお金
- 楽譜のお金
- 指導者や伴奏者へのお礼
- 発表の場に出るときの参加費
会費を集めるか、使うたびにみんなで分けるかなど、やり方を決めておきましょう。お金を管理する人を決めて、何にいくら使ったかを、ときどきみんなに伝えると安心です。
役わりを分ける
グループをつづけるには、歌のほかにも、いろいろな仕事があります。
- 代表やまとめ役
- 練習場所の予約
- 連絡係
- お金の係
- 楽譜の準備
ひとりですべてをやろうとすると、つかれてしまいます。できることを分けあって、みんなでグループを支えていけるとよいですね。
連絡のしかたを決める
練習の日の変更や、お休みの連絡など、やりとりの方法を決めておきます。メッセージアプリのグループなどをつかうと便利です。夜おそくの連絡はひかえる、返事はむりにしなくてよい、などの小さなルールもあると、気持ちよくつかえます。
楽譜をつかうときのきまり
合唱の楽譜をみんなで使うときは、楽譜のコピーのしかたにきまりがあることがあります。楽譜はなるべく人数分を用意し、くわしいことは出版社の案内などでたしかめましょう。
長くつづけるコツ
小さな目標をつくる
ただ集まって歌うだけでも楽しいものですが、ときどき小さな目標があると、練習にはりが出ます。
- 半年後に、家族を招いて小さな発表会をする
- 地域のイベントで1曲歌う
- 練習の成果を録音して、みんなで聞く
目標があると、「次はここまでできるようにしよう」と、みんなで同じ方向を向きやすくなります。
「楽しい」を大切にする
グループがつづかなくなる理由のひとつは、「楽しくなくなる」ことです。上手に歌うことをめざすのはすてきですが、きびしくなりすぎると、来るのがつらくなる人も出てきます。
- 練習のさいごに、みんなの好きな歌を1曲歌う
- できるようになったことを、言葉にしてほめあう
- ときどき、お茶の時間をつくる
来られない人がいても、責めない
仕事や家のこと、体調などで、練習に来られない日は、だれにでもあります。お休みした人を責めず、「また来てね」と言えるグループのほうが、長くつづきやすいです。練習の録音をみんなで分けあうと、休んだ人も追いつきやすくなります。
のどにむりをさせない
長い時間歌いつづけると、のどがつかれます。練習のとちゅうに休けいをはさみ、水をのむ時間をつくりましょう。のどの痛みやかすれが続くメンバーがいるときは、むりをさせず、耳鼻科などのお医者さんへの相談をすすめてください。
ときどき、ふりかえる
半年や1年に1回くらい、「このやり方でいいかな」とみんなで話す時間をつくると、小さな不満がたまりにくくなります。練習の回数や曲えらび、お金のことなど、気になることを話しあえるグループは、長くつづきやすいです。
すでにある合唱団の見学のしかたや、パートの決まり方については、こちらの記事でまとめています。グループを作る前に、ほかの団のようすを知っておくのもおすすめです。大人の合唱団・コーラスのはじめ方|見学のしかた、パートの決まり方、長くつづけるコツ
まとめ
- はじめに、目的、人数、歌いたい歌のジャンルを話し合う
- 仲間は身近な人から。広げたいときは、練習日や会費をはっきり書いて募集する
- 練習場所は早めにさがし、使い方のルールをたしかめる
- 指導者や伴奏者をどうするかを決める
- お金、役わり、連絡のルールを、はじめに決めておく
- 小さな目標をつくり、「楽しい」を大切にする
- のどにむりをさせず、痛みやかすれが続くときはお医者さんに相談する
気の合う仲間と声を合わせる時間は、大人にとっても、お子様にとっても、心がはずむひとときです。グループで習える先生や教室をさがしたいときは、こちらのページもつかってみてください。歌の教室さがしまた、メンバーそれぞれが自分の歌をためしてみたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、自分の歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ