練習・発声のコツ

ボーイソプラノとは?声がわり前の男の子の声と、大切にしたいこと

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「ボーイソプラノって、よく聞くけれど、どんな声のこと?」 「うちの子は高い声がきれい。いまのうちに、何かしてあげたほうがいいのかな」

男の子のすんだ高い声を聞いて、こんなふうに思うお父様・お母様もいらっしゃると思います。少年合唱の歌声を聞いて、そのきれいさにおどろいた方も多いのではないでしょうか。

わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。

この記事では、ボーイソプラノとはどんな声なのか、少年合唱の声のとくちょう、そして、声がわり前の男の子の声をのびのびと楽しむために、おうちで大切にしたいことをまとめます。声がわりがはじまってからのことは、べつの記事にくわしく書いていますので、ここでは「声がわり前の声」にしぼってお話しします。

ボーイソプラノとは?

声がわり前の男の子の、高い声のこと

ボーイソプラノとは、声がわりの前の男の子が、ソプラノと同じくらいの高い音で歌う声のことです。合唱では、いちばん高いパートであるソプラノを、男の子が受けもつことがあります。そのような男の子の声や、その歌い手のことを、ボーイソプラノとよびます。

イギリスなどでは、同じような意味で「トレブル」ということばがつかわれることもあります。

少年合唱の声として知られている

ヨーロッパでは、むかしから教会で男の子が合唱をうけもってきた歴史があります。そのため、ボーイソプラノは、少年合唱の声として広く知られています。日本にも、男の子だけで歌う少年合唱団があり、コンサートや行事などで歌声を聞くことができます。

ただ、ボーイソプラノは、少年合唱団に入っている子だけのものではありません。声がわり前の男の子が、高い声でのびやかに歌っていれば、それはボーイソプラノの声だといえます。

ボーイソプラノの声のとくちょう

すんだ、まっすぐな声

ボーイソプラノの声は、「すんでいる」「まっすぐ」「天使のよう」と言われることが多いです。おとなの歌手のように声を大きくゆらすことが少なく、まっすぐにのびていく声が、とくちょうの一つです。

軽くて、明るいひびき

子どもの体は、おとなにくらべて小さいので、声も軽く、明るくひびきます。重たい声や、太い声ではなく、すっと高いところにのぼっていくような声です。

女の子のソプラノとのちがいは?

声がわり前の男の子と女の子の声は、どちらも高く、よくにています。聞いただけでは、どちらかわからないこともあります。

ちがいを感じるとすれば、歌い方や声の色のちがいかもしれません。でも、これは一人ひとりのちがいも大きいので、「男の子だからこう」「女の子だからこう」と決めつけなくてよいと思います。どちらの声にも、その子らしいよさがあります。

おとなのソプラノとのちがい

おとなの女性のソプラノは、体がそだったあとの声なので、ひびきがゆたかで、大きなホールにも声がとどきやすいことが多いです。ボーイソプラノは、それにくらべると軽くて、すき通った声です。どちらがよい、ということではなく、声の色がちがう、と考えるとわかりやすいと思います。

ボーイソプラノは「いまだけの声」

声がわりで声はかわっていく

男の子は、成長とともに声がわりをむかえます。声がわりの時期には、話し声も歌声も、少しずつ低くなっていきます。いつごろはじまるかは、一人ひとりちがいます。

そのため、ボーイソプラノは「いまだけの声」と言われることがあります。少しさみしく感じるお父様・お母様もいるかもしれません。

かわったあとの声も、その子の声

ただ、声がわりは、体がそだっていく自然なことです。ボーイソプラノの声がなくなっても、そのあとには、またその子らしい声がそだっていきます。

声がわりの時期の歌い方や、気をつけたいことは、こちらの記事にまとめています。声がわりの時期の男の子と歌。続けていい?気をつけたいこと

「いまの声を、いまのうちに楽しむ」くらいの気持ちで見守っていけるとよいと思います。

声がわり前に大切にしたいこと

むりに高い声を出させない

ボーイソプラノの声がきれいだと、「もっと高い声を出してみて」と言いたくなることがあるかもしれません。でも、高い声をむりにしぼり出すと、のどに力が入ってしまいます。

お子様が気持ちよく出せる高さで歌うことを、いちばんに考えてあげてください。

大きな声より、らくな声で

子どもは、楽しくなると、どなるような大きな声で歌ってしまうことがあります。ボーイソプラノのよさは、すんだ、らくな声にあります。

  • 「やさしい声で歌ってみよう」と声をかける
  • 小さな声でもいいので、ていねいに歌う
  • 歌い終わったら、「いまの声、きれいだったね」とつたえる

このように、らくな声のよさを、いっしょに感じていけるとよいと思います。

歌う時間は短めに、休みもとる

長い時間歌いつづけると、のどがつかれてしまいます。練習するときは、短い時間で区切って、とちゅうで水をのんだり、休んだりする時間をとりましょう。

かぜをひいているときや、声がかすれているときは、むりに歌わせないでください。かすれや痛みが続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。

「男の子なのに」と言わない

高い声で歌うことを、まわりの友だちにからかわれて、歌うのがはずかしくなってしまう男の子もいます。

おうちでは、「男の子なのに高い声で」ではなく、「きれいな声だね」「すてきな歌だったね」と、声そのものをみとめてあげてください。お子様が自信をもって歌えることが、何よりも大切です。

おうちでできる、ボーイソプラノの楽しみ方

いろいろな歌を聞いてみる

少年合唱や子どもの合唱のCDや動画を、親子でいっしょに聞いてみるのもおすすめです。「この声、きれいだね」「どんなふうに歌っているのかな」と話しながら聞くと、お子様も自分の声に興味をもちやすくなります。

鼻歌やハミングで高い音になれる

口をとじて「んー」とハミングすると、のどに力を入れずに、高い音になれることができます。サイレンのように、低い音から高い音へ、ゆっくり声をすべらせるあそびも、楽しくできると思います。

歌を録音して聞いてみる

スマホで歌を録音して、あとで親子で聞いてみましょう。自分の声を聞くと、「こんな声なんだ」と気づくきっかけになります。

録音しておくと、あとで大切な思い出にもなります。声がわりのあとに聞きかえすと、成長を感じられる記録になると思います。

合唱団や教室で歌ってみるのも一つ

合唱でみんなと声を合わせる

ボーイソプラノの声は、合唱でとても生かされます。少年合唱団だけでなく、男の子も女の子もいっしょに歌う子どもの合唱団もあります。

合唱では、みんなと声を合わせる楽しさや、ほかのパートを聞く力も身につきやすいです。子どもの合唱のことは、こちらの記事にまとめています。子どもの合唱団・合唱コンクールのこと。合唱で身につく力と、はじめ方

歌の教室で、声の出し方を知る

ひとりで歌うのが好きなお子様なら、歌の教室で、声の出し方を習ってみるのもよいと思います。先生に見てもらうことで、のどにやさしい歌い方を知ることができます。

教室によって、子どもの声にくわしい先生がいるか、レッスンの内容はどうかなどがちがいます。体験レッスンで、お子様のようすを見て決めると安心です。

よくある質問

ボーイソプラノは、習わないとなれないの?

いいえ。ボーイソプラノは、声がわり前の男の子が高い声で歌う声のことなので、習っていなくても、その声をもっています。習うことで、声の出し方を知ったり、歌う楽しさが広がったりすることはあります。

声が低めの男の子は、ボーイソプラノではない?

声がわり前でも、声の高さには一人ひとりちがいがあります。合唱では、少し低めのパートを歌う男の子もいます。高い声が出るかどうかより、その子が気持ちよく歌えることを大切にしてください。

声がわりをおくらせることはできる?

声がわりは、体がそだっていく自然な変化です。おくらせようとする必要はありません。いまの声を楽しみながら、そのときどきの声に合わせて歌っていけば、だいじょうぶです。

まとめ

  • ボーイソプラノとは、声がわり前の男の子が、ソプラノと同じくらいの高い音で歌う声のこと
  • すんだ、まっすぐで、軽く明るいひびきがとくちょう
  • 少年合唱の声として知られているが、習っていない男の子もその声をもっている
  • 声がわりで声はかわるが、そのあとの声もその子らしい声
  • むりに高い声や大きな声を出させず、らくな声のよさをいっしょに感じる
  • 「きれいな声だね」と、声そのものをみとめてあげる
  • かすれや痛みが続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談する

ボーイソプラノの声は、いまのお子様だからこそ聞ける声です。その声を、どこかで歌ってみたいと思ったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、いまの歌声のすてきな記念にもなると思います。こどもの歌声グランプリ

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