合唱団の練習に人が集まらないとき。来たくなる練習の工夫と、出席がへる理由の見つけ方
「最近、合唱団の練習の出席が少なくて、さびしい」 「参加者がだんだん減ってきて、このままで大丈夫か心配」
合唱団の練習に人が集まらないと、パートの声がそろわず、練習もすすめにくくなりますよね。いつも来ている人が、「わたしばかり来ているのかな」と感じてしまうこともあると思います。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、合唱団の練習に人が集まらないときにしぼって、出席がへる理由の見つけ方と、来たくなる練習の工夫をまとめました。人が集まらない理由は、ひとつではありません。少しずつ見なおしていくことで、「また行きたい」と思える練習に近づいていきます。
合唱団の参加者が減る理由
生活の変化
まず知っておきたいのは、出席が少ないのは、団のせいだけではないということです。
- 仕事がいそがしくなった
- 家族のお世話がふえた
- 体の調子がすぐれない
- 引っ越しや、生活の時間がかわった
大人の合唱団では、こうした生活の変化で、練習に来られなくなることもあります。「来ない人」をせめるのではなく、「来られない事情があるのかも」と考えることが、まず大切です。
練習が楽しくない、ついていけない
いっぽうで、練習の内容が理由になっていることもあります。
- 同じことのくり返しで、あきてしまった
- 曲がむずかしくて、ついていけない
- 注意されることが多くて、つらい
- 何をしているのか、よくわからない時間が長い
居場所がないと感じている
人間関係が理由になることもあります。
- 話せる人がいない
- 古くからの団員の輪に入りにくい
- 意見を言いにくい雰囲気がある
- 休んだあと、行きにくくなった
とくに、何回か休んでしまうと、「いまさら行きにくい」と感じてしまうこともあります。
理由を知るために、できること
気軽に声をかける
出席が少ないとき、いちばん大切なのは、理由を知ることです。しばらく来ていない人には、「元気ですか」「また歌いましょうね」と、気軽に声をかけてみましょう。
このとき、「どうして来ないの」と問いつめるような言い方にならないよう、気をつけてください。相手が話したくなったら聞く、くらいの気持ちで十分です。
名前を書かないアンケートをとる
みんなの本音を知るには、名前を書かないアンケートも役に立ちます。
- 練習の曜日や時間は、参加しやすいか
- 練習の長さは、ちょうどよいか
- 練習で楽しいと感じるところ
- こまっていること、かえてほしいこと
名前を書かない形にすると、ふだんは言いにくいことも、書きやすくなります。
来たくなる練習の工夫
練習の流れを、わかりやすくする
その日の練習で何をするのかが、はじめにわかっていると、参加する人も安心できます。練習のはじめに、「今日はこの曲のこの部分をやります」と伝えたり、ホワイトボードに書いたりしてみましょう。
「できた」を感じられる練習にする
練習のおわりに、「今日はここがよくなった」と感じられると、また来たくなります。
- 練習するところを、しぼる
- はじめと終わりに録音して、聞きくらべる
- よくなったところを、ことばにして伝える
むずかしいところばかりを練習していると、つかれだけがのこってしまいます。
注意のしかたを見なおす
まちがいを注意することは、練習で必要なことです。でも、注意ばかりがつづくと、参加する人の気持ちが下がってしまいます。
- よいところを、先に伝える
- 人ではなく、歌の部分について話す
- みんなの前で、ひとりだけを注意しない
小さなことですが、こうした気づかいで、練習の雰囲気はずいぶんかわります。
楽しめる時間をつくる
練習の中に、楽しむための時間があると、来る楽しみがふえます。
- 練習のさいごに、みんなが好きな曲を歌う
- ときどき、季節の歌を気軽に歌う
- 声出しの時間を、あそびのように楽しむ
合唱の声出しのメニューは、こちらの記事も参考になります。合唱の発声練習メニュー。合唱部やクラス合唱で、みんなの声をそろえる練習
練習の時間と長さを見なおす
練習の曜日や時間が、いまの団員の生活に合っていないこともあります。アンケートの結果も見ながら、時間を少しかえる、練習を短めにするなど、見なおしてみましょう。長い練習は、体のつかれにもつながります。
団の雰囲気を見なおす
あいさつと、ちょっとした会話
練習に来たくなるかどうかは、歌のことだけで決まるわけではありません。来たときに「こんにちは」と声をかけてもらえる、休けい中にちょっとした会話がある、それだけで、その場所に行く楽しみはずいぶんかわります。
いつも来ている人どうしで話がもり上がると、ほかの人が入りにくくなることもあります。ふだんあまり話さない人にも、ひとこと声をかけるよう、心がけてみましょう。
意見を言える場をつくる
練習のすすめ方や曲のえらび方について、一部の人だけで決めていると、ほかの人は「自分の団」という気持ちを持ちにくくなります。ときどき、みんなの意見を聞く時間をつくり、小さなことでも取り入れてみましょう。自分の意見が生かされると、団への思いが深まります。
役わりを分け合う
連絡、準備、片づけなどの役わりが、一部の人に集まっていないかも見ておきましょう。負担がかたよると、その人がつかれてしまいます。反対に、小さな役わりを持つことで、「わたしもこの団の一員」と感じられる人もいます。役わりは、むりのないはんいで分け合いましょう。
休んだ人がもどりやすくする
練習の記録をのこす
休んだ人が、次の練習に来やすいように、練習の記録をのこしましょう。
- その日に練習したところ
- 楽譜に書きこんだこと
- 次回までの予定
録音や、練習でつかった音源を、共有できるようにしておくのもよい方法です。休んだあとでも、おいていかれる不安がへります。
もどってきた人を、あたたかくむかえる
しばらく休んでいた人が来てくれたら、「来てくれてうれしい」という気持ちを伝えましょう。休んでいた理由を聞きすぎず、いつもどおりにむかえることが、いちばんの安心になります。
連絡のしかたを工夫する
練習の予定を早めに知らせる
練習の日や場所の連絡がおそいと、予定を合わせにくくなります。先の予定まで、まとめて知らせておくと、参加しやすくなります。
連絡を、負担にしない
連絡が多すぎたり、返事をもとめすぎたりすると、かえって負担に感じる人もいます。大切なことを、わかりやすく伝えることを心がけましょう。
本番の目標を共有する
演奏会や行事など、目標があると、練習に来る理由になります。「この日に、ここで歌う」という目標を、みんなで共有しておきましょう。
出席が少ない日の練習のしかた
少ない人数でも、できることをする
出席が少ない日は、「今日は人が少ないから」と気持ちが下がってしまいがちです。でも、少ない人数だからこそできる練習もあります。
- パートごとに、ていねいに音をたしかめる
- ひとりひとりの声の出し方を見なおす
- 輪になって、おたがいの声を聞き合う
来てくれた人を大切にする
いちばん大切なのは、その日に来てくれた人に、「来てよかった」と思ってもらうことです。人数が少ない日も、楽しく、ていねいに練習をすすめましょう。
無理をしすぎない
出席をふやそうとして、いつも来ている人ががんばりすぎると、今度はその人たちがつかれてしまいます。むりのない形でつづけることを、いちばんに考えてください。のどの痛みやかすれが続くときは、むりをせず、耳鼻科などのお医者さんに相談しましょう。
大人の合唱団を長くつづけるコツは、こちらの記事にもまとめています。大人の合唱団・コーラスのはじめ方|見学のしかた、パートの決まり方、長くつづけるコツ
まとめ
- 合唱団の出席が少ないのは、生活の変化など、団のせいだけではないこともある
- 声かけや、名前を書かないアンケートで、理由を知る
- 練習の流れをわかりやすくし、「できた」を感じられるようにする
- 注意のしかたや、練習の時間と長さを見なおす
- 練習の記録をのこし、休んだ人がもどりやすい場をつくる
- 出席が少ない日も、来てくれた人を大切にする
来たくなる練習は、ひとりひとりへの気づかいから生まれます。団員ひとりひとりが歌をもっと楽しめるよう、個人のレッスンを考えている方は、近くの教室をさがしてみてください。歌の教室さがしまた、こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ