20代から歌を習いたい方へ。ボイトレの始め方と、教室えらび・つづけるコツ
「20代から歌を習うのって、おそくないかな」 「ボイトレを始めたいけれど、何からすればいいかわからない」 「仕事や学校がいそがしくて、つづけられるか心配」
20代は、はたらき始めたり、学校を出たり、ひとりぐらしを始めたりと、生活が大きくかわる時期です。そんな中で「歌を習ってみたい」と思う気持ちは、とても自然なものです。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。
この記事では、20代で歌を習う、ボイトレを始めると決めたときに知っておきたいことをまとめました。教室の種類のちがい、社会人と学生それぞれのえらび方、体験レッスンで見ておきたいこと、つづけるための工夫を、順番にお伝えします。
はじめにお伝えしたいのは、歌を始めるのに「おそすぎる」ということはない、ということです。何歳から始めても、その人なりのペースで歌とつきあっていけます。年れいで上手になるかどうかが決まるわけではありません。
20代で歌を習いたいと思うきっかけ
目的をことばにしてみる
歌を習いたい理由は、人によってさまざまです。
- カラオケで、もっと気持ちよく歌いたい
- 好きな歌手の歌を、いつか人前で歌ってみたい
- 声がこもる、高い声が出ないなど、声のなやみをなんとかしたい
- 仕事のあとに、気持ちを切りかえる時間がほしい
- バンドや合唱など、だれかといっしょに歌ってみたい
どれも、りっぱな理由です。まずは「なぜ歌を習いたいのか」を、メモに書いてみてください。目的がはっきりすると、自分に合う教室をえらびやすくなります。
「上手になりたい」だけでなく「楽しみたい」も大切
ボイトレというと、きびしい練習をイメージする方もいるかもしれません。でも、歌はもともと楽しむものです。「上手になる」と「楽しむ」の両方を、目的に入れておくと、気持ちが楽になります。
歌の教室の種類と、それぞれのとくちょう
ボイストレーニング教室
ボイトレ教室は、声の出し方や息のつかい方を中心に学ぶ教室です。ポップスやロックなど、ふだん聞いている歌を練習曲にできることもあります。カラオケや弾き語りをもっと楽しみたい方に合いやすい教室です。
声楽教室
声楽教室は、クラシックの歌い方を学ぶ教室です。ひびきのある声や、マイクをつかわずに歌う力をつけたい方に向いています。イタリア語やドイツ語の歌を歌うこともあります。
カラオケ教室
カラオケ教室は、カラオケで歌う曲をつかって練習する教室です。マイクのつかい方や、曲に合わせた歌い方を学べることもあります。教室によって、年れいのはばや、レッスンのふんいきがちがいます。
合唱団・グループレッスン
ひとりで歌うより、みんなで声を合わせたい方には、合唱団やグループレッスンもあります。いろいろな年代の方と知り合えるのも、よいところです。
オンラインレッスン
家や近くの練習場所から受けられるオンラインレッスンもあります。通う時間がとりにくい方や、住んでいる近くに教室がない方にとって、えらびやすい形です。ただ、音のおくれなどで、先生と合わせて歌いにくいこともあります。
それぞれのちがいがわかったら、近くの教室をさがしてみてください。歌の教室さがし
社会人が教室をえらぶときのポイント
通いやすさと、レッスンの時間帯
はたらいている方は、仕事のあとや休みの日に通うことになります。
- 職場や家から、むりなく行ける場所か
- 夜おそい時間や、土日にもレッスンがあるか
- 急な残業があったとき、ふりかえができるか
ふりかえのしくみは、教室によってちがいます。入る前に、たしかめておきましょう。
料金のしくみをたしかめる
月ごとの料金なのか、チケット制なのか、入会金があるのかなど、料金のしくみは教室ごとにちがいます。金額だけでなく、何がふくまれているかを見ることが大切です。料金の見方は、こちらの記事でくわしくまとめています。ボイトレ教室の料金の見方。月謝・入会金・体験レッスンで確かめること
先生との相性
同じ教室でも、先生によって教え方はちがいます。ことばでていねいに説明してくれる先生、お手本を歌って見せてくれる先生など、さまざまです。自分が聞きやすい、質問しやすいと感じる先生かどうかを大切にしてください。
学生が教室をえらぶときのポイント
授業やアルバイトとの組み合わせ
学生の方は、時間わりが学期ごとにかわることもあります。
- 時間わりがかわっても、曜日や時間をかえやすいか
- テストの時期に、お休みしやすいか
- 長い休みのあいだに、レッスンをふやせるか
むりのない形で予定を組めるかを、見ておきましょう。
学生向けのしくみがあるか
教室によっては、学生向けのしくみを用意していることもあります。あるかどうか、どんな内容かは教室によってちがうので、気になる方は問い合わせてみてください。
体験レッスンで見ておきたいこと
自分の目的を先生に伝える
体験レッスンでは、「なぜ歌を習いたいのか」「どんな歌を歌いたいのか」を先生に伝えてみてください。目的に合ったレッスンをしてもらえるか、先生の答え方から見えてくることがあります。
レッスンのあとの気持ちをふりかえる
体験レッスンが終わったら、次のことをふりかえってみましょう。
- 楽しかったか、また来たいと思えたか
- 先生の説明が、わかりやすかったか
- 教室のふんいきが、自分に合っていたか
体験レッスンで聞いておきたい質問は、こちらの記事にまとめています。歌の体験レッスンで見るべき5つのこと。聞いておきたい質問リストつき
いそがしい20代が、歌をつづけるコツ
練習は「短く、こまめに」
仕事や学校で毎日がいそがしいと、練習の時間をとるのはかんたんではありません。長い時間をとろうとするより、すきま時間に短く練習するほうが、つづけやすいこともあります。
- 朝、身じたくのあいだにハミングをする
- 通勤や通学のあいだに、練習曲を聞く
- おふろあがりに、ゆっくり息をはく練習をする
声を出しにくい家に住んでいる方は、練習場所の工夫も考えてみてください。
小さな目標をつくる
「この曲の、このフレーズを歌えるようにする」「先生に言われたことを、ひとつだけ意識する」など、小さな目標をつくると、少しずつ前に進んでいる感じがもてます。
自分の歌を録音して、ときどき聞きくらべてみるのもよい方法です。前とくらべて、かわったところに気づけることがあります。
発表の場を目標にする
教室の発表会や、オンラインのコンクールなど、歌を聞いてもらう場を目標にするのもひとつの方法です。「いつまでに、この曲を仕上げる」と決めると、練習に気持ちが入りやすくなります。
つかれている日は、お休みしてもいい
がんばりすぎて、歌が苦しくなってしまってはもったいないです。体調がよくない日や、つかれている日は、むりに声を出さなくてかまいません。のどの痛みやかすれが続くときは、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
はじめのころの進め方は、こちらの記事でもくわしく紹介しています。大人のボイトレ、はじめの1か月。体験レッスンから最初の目標の立て方まで
始めるときに気になること
人前で歌うのが、はずかしい
先生の前で歌うのがはずかしい、と感じる方もいます。はじめは、声が小さくてもかまいません。先生は、いろいろな声を聞いてきているので、上手に歌えなくても気にしなくてだいじょうぶです。「はずかしいです」と、そのまま先生に伝えてしまうのもひとつの方法です。気持ちがわかると、先生も進め方を工夫してくれることがあります。
音程やリズムに自信がない
「音をはずしてしまう」「リズムがずれる」という理由で、習うのをためらう方もいます。でも、そうしたなやみがあるからこそ、先生に見てもらう意味があります。自分では気づきにくいくせを知ることが、練習の手がかりになります。
友だちがいないと、ひとりで通いにくい
だれかといっしょに始めたい気持ちもあると思います。ただ、歌のレッスンは、先生と一対一で進むこともあります。ひとりで通っていても、レッスンの時間は自分のためだけに使えます。グループレッスンや合唱団なら、通ううちに仲間ができることもあります。
好きな歌が、自分の声に合わない気がする
好きな歌手の歌が、自分には高すぎたり、低すぎたりすることもあります。そんなときは、キーをかえて歌う方法もあります。どんな曲が自分の声に合うのか、先生にいっしょに考えてもらうのもよいでしょう。
まとめ
- 歌を始めるのに、おそすぎるということはない。年れいで上手になるかどうかは決まらない
- まずは、歌を習いたい理由をことばにしてみる
- ボイトレ、声楽、カラオケ、合唱、オンラインなど、教室の種類で学べることがちがう
- 社会人は通いやすさや時間帯、ふりかえのしくみをたしかめる
- 学生は時間わりやテストの時期と組み合わせやすいかを見る
- 体験レッスンでは目的を伝え、終わったあとの気持ちをふりかえる
- 練習は短く、こまめに。小さな目標や発表の場をつくると、つづけやすい
20代で始めた歌は、これからの毎日をゆたかにしてくれる趣味になるかもしれません。まずは近くの教室やオンラインレッスンをさがして、体験レッスンから始めてみてください。歌の教室さがし歌を聞いてもらう場がほしくなったら、こんな場もあります。こどもの歌声グランプリは、オンラインの動画審査だけで出られる歌のコンクールです。幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。出た方には、講評とデジタル賞状がとどきます。こどもの歌声グランプリ