声楽の先生へのお礼はいくら?相場とわたし方を、コンクールに出てきた母が本音で書きます
子どもが声楽を習いはじめると、レッスン代のほかに、だんだん出てくるのが「先生へのお礼」です。
「みんな、いくらくらい包んでいるの?」 「わたさないと、失礼になる?」
わたしも息子が声楽を習いはじめたころ、だれにも聞けずに、ずっとなやんでいました。この記事では、息子をたくさんのコンクールに出してきたわたしの体験をもとに、お礼の考え方をまとめます。
声楽の先生へのお礼に「決まった相場」はありません
さいしょにお伝えしたいのは、お礼の金額に、決まったルールはないということです。
先生や教室、地域、そして習っている年数によって、考え方は大きくちがいます。「お礼はいっさい受け取りません」という先生もいれば、昔からのならわしを大切にしている先生もいます。
だからこそ、ネットの「相場」をそのまま信じるより、まずは自分の先生や教室のやり方を知ることが大切です。
お礼を考える場面は、おもに4つ
1. 年末・年始などのあいさつ
1年間お世話になったお礼として、お菓子や品物をわたすご家庭があります。
2. 発表会のあと
発表会では、先生が伴奏者の手配や会場の準備をしてくださることがあります。そのお礼として、お菓子をわたすことが多いです。
3. コンクールの当日
コンクールの日に、先生が会場まで来てくださることがあります。わたしは、そのたびに菓子折りを持ってお礼をしていました。
4. コンクールで入賞したとき
いちばんなやむのが、ここです。わたしは息子が1位をとったとき、「本当は30万円くらい包むものだよ」と言われて、とてもおどろきました。
1万円ほどのお菓子の上に、お金を入れた封筒をのせてわたす、という形も教えてもらいました。
ただ、これも先生によってまったくちがいます。入賞したときのお礼については、べつの記事でくわしく書いています。コンクールで入賞したら、先生にお礼は必要?金額の考え方とわたし方
金額を考えるときの、3つのものさし
相場がないと言われても、こまってしまいますよね。わたしは、つぎの3つを目安にして考えるようにしていました。
先生が「どれだけ時間をつかってくださったか」
ふだんのレッスンの中でみてくださったのか、レッスンの時間外にも練習をみてくださったのか、会場までついてきてくださったのか。先生がつかってくださった時間が多いほど、気持ちも大きめにする、という考え方です。
教室の中での「ならわし」
同じ先生に長く習っているご家庭がいれば、そっと聞いてみると、その教室のふんいきがわかります。金額そのものを聞きにくいときは、「みなさん、発表会のあとはどうされていますか?」と、場面で聞くと答えてもらいやすいです。
ご家庭で「続けられるか」
お礼は、1回だけでは終わりません。毎年、毎回のことになると、思った以上の負担になります。むりをして大きな金額を包むより、ずっと続けられる形にしておくほうが、先生との関係も長く続きます。
わたし方のマナー
タイミングは「レッスンの前」か「帰りぎわ」
レッスン中に出すと、先生の時間をうばってしまいます。教室に着いてすぐ、または帰るときに、さっとわたすのがおすすめです。コンクールの日なら、出番が終わって落ちついてからにしましょう。出番の前は、先生もお子様も集中しています。
お金をわたすときは、封筒に入れる
お金をそのままわたすのは、さけましょう。白い封筒か、のしのついた封筒に入れます。表書きは「御礼」、下にお子様のフルネームを書いておくと、先生があとで見たときにもわかりやすいです。お札は、できれば新しいものを用意すると、ていねいな印象になります。
品物は、日もちするものを
先生はたくさんの生徒さんをみています。同じ日に、いくつもいただくこともあります。個包装で、日もちのするお菓子だと、先生も気をつかわずに受け取りやすいです。菓子折りのえらび方は、こちらの記事にまとめました。習い事の先生への菓子折り。えらび方とわたし方のマナー
そのまま使える、お礼のことばの例
わたすときのひとことに、まよう方も多いと思います。長いあいさつは、いりません。
- 年末:「今年も1年、ありがとうございました。来年もよろしくおねがいします」
- 発表会のあと:「今日は準備から本当にありがとうございました。おかげで、楽しく歌えたようです」
- コンクールの日:「今日は来てくださって、ありがとうございました。とても心強かったです」
- 入賞したとき:「先生のおかげです。本当にありがとうございました」
お子様からも「ありがとうございました」と、ひとこと言えると、先生はとてもよろこんでくださいます。小さなお子様なら、絵や手紙をそえるのもすてきです。
先生が「受け取れません」と言われたら
お礼をわたそうとして、「お気持ちだけで」とことわられることもあります。そのときは、むりにわたさないのがマナーです。
何度もおしつけると、先生をこまらせてしまいます。「では、お気持ちだけ。ありがとうございます」と、すなおに引きましょう。そのかわり、レッスンの時間を守る、練習をしてくる、お礼のことばをきちんと伝える。こうしたことが、先生にとっていちばんのお礼になります。
よくある失敗と、さけたいこと
- ほかの生徒さんの前でわたす:ほかのご家庭が気をつかってしまいます。人の少ないときにしましょう。
- 先生によって、差をつけすぎる:伴奏の先生など、ほかにもお世話になった方がいるときは、バランスも大切です。伴奏者へのお礼は、べつの記事で書いています。伴奏者へのお礼はどうする?コンクールや発表会でこまらないために
- 「この前はいくらでしたか」と先生に聞く:先生も答えにこまります。聞くなら、ほかのお父様・お母様にしましょう。
- お礼で関係を「買おう」とする:お礼の大きさで、レッスンの中身が変わるわけではありません。
よくある質問
Q. お礼をしないと、先生にきらわれますか?
先生は、お礼の有無で生徒さんを見ているわけではありません。気になるときは、まずは品物やお手紙からはじめてみてください。
Q. 習いはじめたばかりでも、年末のお礼はいりますか?
習いはじめて数か月なら、ことばのごあいさつだけでも十分です。教室のならわしを聞いてから決めても、おそくありません。
Q. 先生が2人いるときは、どうしますか?
メインの先生と、ときどきみてくださる先生がいるときは、それぞれにかんたんなお礼を用意しておくと安心です。
Q. 教室をやめるときにも、お礼はしたほうがいいですか?
長くお世話になった先生には、さいごのレッスンの日に、お手紙と小さな品物をわたすご家庭が多いようです。金額よりも、これまでの感謝をことばにして伝えることが大切です。お子様が、習ってうれしかったことを書いた手紙は、先生の心にずっとのこります。
お礼の負担に、なやんでいるお父様・お母様へ
声楽を続けていると、レッスン代のほかに、お礼、菓子折り、伴奏者への謝礼、交通費……と、思っていた以上にお金がかかります。
わたし自身、「お礼、お礼で、レッスン代以外にかかる費用が大きい」とずっと感じていました。
その経験から、わたしは審査員へのお礼や菓子折りが、いっさいいらないコンクールをつくりました。かかるのは参加費だけ。入賞しても、追加でお金をお願いすることはありません。こどもの歌声グランプリ
まとめ
- 声楽の先生へのお礼に、決まった相場はない
- お礼を考える場面は、年末、発表会、コンクール当日、入賞したときの4つ
- 金額は「先生の時間」「教室のならわし」「続けられるか」で考える
- わたすのはレッスンの前か帰りぎわ。お金は封筒に入れる
- まずは教室の決まりを聞き、迷ったら品物から
- 受け取れないと言われたら、むりにわたさない
- お礼は気持ち。ほかのご家庭と同じでなくていい
お礼のことでなやむ時間が少しでもへって、お子様の「歌が好き」という気持ちを、まっすぐ応援できますように。