コンクールで入賞したら、先生にお礼は必要?金額の考え方とわたし方
「入賞しました!」
その知らせは本当にうれしいものです。でもそのあと、お父様・お母様の頭にうかぶのが「先生へのお礼、どうしよう……」ではないでしょうか。
わたしは息子がジュニアクラシックで1位をとったとき、まわりから「本当は30万円くらい包むもの」と言われ、よろこびよりも不安が大きくなったことがあります。
この記事では、そのときの体験もまじえて、入賞したときのお礼の考え方をお伝えします。
入賞のお礼は「必ず」ではありません
まず大切なこと。入賞したら必ずお金をわたさなければいけない、という決まりはありません。
ただ、声楽やピアノなどクラシックの世界では、昔から「入賞したら先生にお礼をする」というならわしがあるのも事実です。先生によっては、本番までにレッスンをふやしてくださったり、当日会場まで来てくださったりするので、その感謝を形にする、という考え方です。
だからこそ、「うちの先生はどういう考えか」を知ることが、いちばんの近道です。
まずは「結果のご報告」を、その日のうちに
お礼の中身を考える前に、してほしいことがあります。それは、先生への結果のご報告です。
先生は、本番がどうだったか、とても気にかけてくださっています。入賞がわかったら、その日のうちに、メールやメッセージで短く伝えましょう。
- 何の賞だったか
- お子様が楽しそうに歌えたか、どんなようすだったか
- 「先生のおかげです」という感謝のことば
お礼の品やお金は、そのあと落ちついて用意すれば大丈夫です。先に報告があるだけで、先生との気持ちのやりとりは、もう半分すんでいるようなものです。
もし入賞できなかった場合も、報告はしておきましょう。結果がどうであれ、本番まで一緒にがんばってくださった先生への、大切なあいさつです。
金額はどう決める?
「30万円」という数字は、わたしが実際に言われた金額です。でも、これがどこでも当たり前というわけではありません。
金額を考えるときは、つぎの3つを目安にすると、決めやすくなります。
- コンクールの大きさ:地域の大会か、全国大会か
- 先生がしてくださったこと:追加のレッスン、当日の付きそいなど
- ご家庭の無理のない範囲
いちばん大切なのは3つめです。お礼のために、次のレッスンやコンクールをあきらめるのは、本末転倒です。
予選・本選と続くときは、どうする?
コンクールによっては、予選、地区大会、本選……と、いくつも段階があります。予選を通るたびにお礼をするのか、まよう方も多いと思います。
わたしがおすすめしたいのは、とちゅうの段階では、ことばでの感謝と、ちょっとしたお菓子くらいにしておき、さいごの結果が出たところで、まとめてお礼を考える方法です。
段階ごとに大きなお礼をしていると、ご家庭の負担がどんどんふくらみます。先生にとっても、毎回受け取るのは気がひけるものです。
「本選が終わったら、あらためてお礼にうかがいます」と、ひとこと伝えておくと、先生も安心してくださいます。
お金より「品物」にするのもあり
お金をわたすのに抵抗がある、または先生が受け取らないかもしれない、というときは、品物にするのもよい方法です。
- 少しいいお菓子の詰め合わせ
- 先生が使える商品券やギフトカード
- お子様が書いたお礼の手紙をそえて
お子様の手紙は、先生にとっていちばんうれしいお礼になることも多いです。
お子様のお礼の手紙、年れい別のヒント
手紙といっても、むずかしく考えなくて大丈夫です。お子様の年れいに合わせて、できる形でつくりましょう。
幼児さん
字が書けなくても、本番で歌っている自分の絵や、先生の顔の絵で十分です。お母様が「せんせい ありがとう」と書いてあげて、お子様にお名前だけ書いてもらうのもすてきです。
小学校低学年
「どこががんばれたか」「先生に言われて、できるようになったこと」を、1つか2つ書くと、気持ちが伝わります。うまく書けないときは、お父様・お母様が「先生に、何がうれしかったって伝えたい?」と聞いて、ことばを引き出してあげてください。
小学校高学年・中学生
自分のことばで、本番の気持ちや、つぎの目標を書けるとよいですね。先生にとっては、成長を感じられる、なによりのおくりものになります。
わたし方のマナー
いつわたす?
結果が出てから、つぎのレッスンの日にわたすのが自然です。コンクール会場は人が多いので、お金をわたすのはさけたほうが安心です。
どんな封筒に入れる?
お金をわたすときは、紅白の蝶結びののし袋か、白い封筒に入れ、表に「御礼」と書きます。お札は、できれば新しいものを用意します。
ひとことそえる
「先生のおかげで、本番も自信をもって歌えました。ありがとうございました」など、短いことばで十分です。
入賞のあと、気をつけたいこと
- 伴奏者へのお礼もわすれずに:伴奏をしてくださった方がいるときは、そちらへの感謝も伝えましょう。伴奏者へのお礼はどうする?コンクールや発表会でこまらないために
- SNSでの報告は、先生にひとこと聞いてから:教室の名前や先生のお名前を出してよいか、先にたしかめておくと安心です。
- ほかの生徒さんの前で、お礼の話をしない:同じ教室で、残念な結果だったお子様がいるかもしれません。
- お子様に「お礼が大変」と聞かせない:お子様は、自分のせいでお金がかかったと感じてしまうことがあります。
よくある質問
Q. 先生が会場に来られなかったときも、お礼はいりますか?
本番までのレッスンでみてくださったのなら、感謝の気持ちを伝える意味は同じです。会場に来てくださったときより、かるめの形にしているご家庭もあります。
Q. 賞金が出たときは、先生に分けるものですか?
そうした決まりはありません。賞金をどうつかうかは、ご家庭で決めてよいことです。お子様の今後のレッスンや、楽譜を買うことにつかう、という考え方もあります。
Q. 入賞のたびにお礼をしていたら、続きません
その気持ちは、とてもよくわかります。先生と話せる関係なら、「これからも長くお世話になりたいので、むりのない形でお礼をさせてください」と、すなおに伝えてみるのも1つの方法です。
お礼と同じくらい大切な、お子様へのことば
先生へのお礼を考えるのにいそがしくて、お子様をほめるのが、あとまわしになっていないでしょうか。
入賞の日は、まずお子様に「よくがんばったね」と、たっぷり伝えてあげてください。そのとき、賞の名前よりも、「さいごまで声がのびていたね」「おじぎがきれいだったね」など、がんばったところを具体的にほめると、お子様の自信につながります。
そして、「先生にもお礼を言おうね」と、一緒に感謝をとどける形にすると、お子様も、たくさんの人に支えられて歌えたことに気づけます。お礼は、親だけのしごとではなく、親子でする「ありがとう」なのだと思います。
わたしが思うこと
入賞は、お子様ががんばった証です。そのよろこびが、お礼の心配で小さくなってしまうのは、もったいないとわたしは思います。
この経験から、わたしは「入賞しても追加の費用はいっさいなし」「審査員へのお礼は不要」のコンクールをつくりました。こどもの歌声グランプリ
まとめ
- 入賞のお礼に、必ずの決まりはない
- まずはその日のうちに、先生へ結果をご報告する
- 金額は「大会の大きさ」「先生がしてくださったこと」「無理のない範囲」で考える
- 予選・本選と続くときは、さいごにまとめてお礼を考えてよい
- 品物やお子様の手紙でも気持ちは伝わる
- わたすのは、つぎのレッスンの日。表書きは「御礼」
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