声楽のドレスの選び方。袖ありのドレス、色、動きやすさ、レンタルのポイント
「声楽の発表会に出ることになったけれど、どんなドレスを着ればいいのかな」 「肩を出すのは少しはずかしい。袖ありのドレスでもいいの?」 「一回しか着ないかもしれないから、レンタルでもいいのかな」
声楽の発表会やコンクールがきまると、歌の練習と同じくらい、ドレスのことが気になる方は多いと思います。ふだんドレスを着る機会はあまりないので、何をえらべばいいのか、まよってしまいますよね。
わたしは、息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。その中で、いろいろな方がステージに立つすがたを見てきて思うのは、声楽のドレスは「きれいに見えること」と同じくらい、「気持ちよく歌えること」が大切だということです。
この記事では、声楽のドレスの選び方について、袖ありのドレス、色、動きやすさ、レンタルのポイントを、おもに大人の方と中学生・高校生の方に向けてまとめます。小さなお子様の服については、こちらの記事でくわしく書いています。歌の発表会・コンクールの服えらび。子どもらしく、歌いやすい衣装の考え方
声楽のドレス選びで、いちばん大切なこと
歌いやすさがいちばん
声楽では、体ぜんたいをつかって声を出します。息をたくさんすうと、おなかのまわりや背中、わき腹のあたりが広がります。そのため、ドレスがきつすぎると、息がすいにくくなり、思うように声が出せなくなることがあります。
ドレスをえらぶときは、まず「この服で、いつもどおりに息がすえるか」を考えてみてください。見た目がすてきでも、歌いにくいドレスでは、本番で力を出しきれないことがあります。
会場やもよおしに合っているか
声楽のステージといっても、いろいろあります。
- 教室の発表会
- 大きなホールでのコンクール
- 小さなサロンでのコンサート
- オンラインの動画審査
大きなホールでは、遠くの席からも見えるように、はっきりした色や形のドレスがえらばれることが多いです。小さな会場では、お客様との距離が近いので、少しおちついたドレスのほうが、なじみやすいかもしれません。
コンクールによっては、服そうについて決まりがあることもあります。まずは、募集のお知らせや、出る人への案内をよく読んでおきましょう。
袖ありのドレスと袖なしのドレス
袖なしのドレスのよさ
声楽のステージでは、肩を出した袖なしのドレスもよく見かけます。腕が自由に動かせるので、歌いながら手をひろげたり、気持ちを表したりしやすいのがよいところです。首まわりがすっきりして、明るい印象にもなります。
袖ありのドレスのよさ
「肩や腕を出すのは少しはずかしい」という方には、袖ありのドレスもおすすめです。声楽のドレスに袖ありをえらぶ方は、めずらしくありません。
- 肩や腕が気にならず、歌に集中しやすい
- 会場がすずしいときも、体がひえにくい
- おちついた、上品な印象になる
- 年齢をとわず、着やすい
袖ありといっても、いろいろな形があります。
- 肩が少しかくれるくらいの短い袖
- ひじくらいまでの袖
- 手首までの長い袖
- すけるやわらかい布の袖
袖ありをえらぶときに見ておきたいこと
袖ありのドレスで気をつけたいのは、腕の上げやすさです。袖の形によっては、腕を前や横に動かしたときに、わきや背中がつっぱることがあります。
ためしに着てみるときは、次のような動きをしてみてください。
- 両手を前にのばす
- 胸の前で手を組む
- 大きく息をすって、ゆっくりはく
- おじぎをする
どれも、ステージでよくする動きです。つっぱる感じがなければ、安心して歌えると思います。
ドレスの色の選び方
自分の顔色が明るく見える色
ドレスの色は、好きな色でかまいません。ただ、ステージでは照明があたるので、ふだんと見え方がかわることがあります。鏡の前でドレスを顔に近づけて、顔色が明るく見えるかどうかをたしかめてみてください。
- 白やクリーム色 明るく、やわらかい印象
- 赤やピンク はなやかで、元気な印象
- 青やみどり すっきりして、おちついた印象
- 黒や紺 きりっとして、大人っぽい印象
歌う曲に合わせて考える
歌う曲のふんいきに合わせて色をえらぶのも、ひとつの方法です。明るく楽しい曲なら明るい色、しずかで心にしみる曲ならおちついた色、というように考えると、歌とドレスがまとまって見えます。
どうしても決められないときは、レッスンの先生に相談してみてください。先生は、たくさんのステージを見てきているので、よいアドバイスをもらえることが多いです。
会場の色も少し気にしてみる
ステージのうしろの幕やかべの色と、ドレスの色が近すぎると、すがたがぼやけて見えることがあります。会場の写真が見られるときは、うしろの色をたしかめておくと安心です。
歌いやすさのために見ておきたいところ
おなかと背中のまわり
声楽では、息をすったときに、おなかだけでなく背中やわき腹も広がります。ウエストをぴったりしめるドレスは見た目がきれいですが、きつすぎると息がすいにくくなります。
ためしに着るときは、いつものように大きく息をすって、苦しくないかどうかをかならずたしかめましょう。背中がひもで調整できるドレスや、少しのびる布のドレスは、体に合わせやすいです。
すその長さと靴
長いすそのドレスは、とてもはなやかです。でも、長すぎると、ステージに出るときや、階段をのぼるときに、ふんでしまうことがあります。
ドレスは、本番ではく靴をはいた状態で、すその長さをたしかめてください。靴は、かかとが高すぎないもののほうが、体がぐらつかず、まっすぐ立ちやすくなります。立ち方は声にもかかわるので、歩きやすい靴をえらびましょう。
首まわり
首のまわりがきつい服や、のどをおさえるような形の服は、声を出すときに気になることがあります。首まわりは、少しゆとりのある形をえらぶと、歌いやすくなります。
布の音と重さ
かたい布や、かざりがたくさんついたドレスは、動いたときにかさかさと音がすることがあります。小さな会場や、録音をするときは、布の音が気にならないかもたしかめておくとよいでしょう。重すぎるドレスは、長い時間立っていると、つかれやすくなります。
レンタルと買う、どちらがいい?
レンタルのよいところ
声楽のドレスは、レンタルを利用する方も多いです。
- 一回だけ着るときに、手軽に用意できる
- いろいろなデザインから、えらべる
- 着たあとの手入れや、しまう場所を考えなくてよい
- 毎回ちがうドレスを着られる
レンタルで気をつけたいこと
レンタルのドレスは、とどいてから本番までの日にちが短いことがあります。サイズが合わなかったときに、かえる時間がないこともあるので、早めに申しこんでおくと安心です。
- 返す日と、返し方
- よごしたときや、やぶれたときのきまり
- 試着ができるかどうか
- サイズのはかり方
こうしたことは、お店によってちがいます。申しこむ前に、よくたしかめておきましょう。
買うのがよいとき
発表会やコンクールに何回も出る方は、自分の体に合ったドレスを1着もっておくと、べんりなこともあります。練習のときにも着てみることができるので、本番と同じ動きで練習できるのもよいところです。
自分に合っているか、何回くらい着そうかを考えて、レンタルと買うのとを、えらんでみてください。
本番までにしておきたいこと
一度は、ドレスを着て歌ってみる
本番の日にはじめてドレスを着ると、「思ったより息がすいにくい」「すそが気になる」ということがあります。できれば、本番の前に一度、ドレスと靴を身につけて、歌う曲を通して歌ってみましょう。
小物も、早めに用意しておく
- ドレスに合う靴
- ストッキングや、下に着るもの
- 髪をまとめるピンやかざり
- 会場で羽織るもの
会場は、エアコンで思ったよりすずしいこともあります。出番の前までは、カーディガンやショールを羽織って、体をひやさないようにすると安心です。
ステージでのふるまいも、いっしょにおさらい
ドレスを着ると、いつもより歩きにくく感じることがあります。ステージへの出かたや、おじぎのしかたも、ドレスを着て練習しておくと、本番でおちつけます。ステージのマナーについては、こちらの記事もあわせて読んでみてください。ステージでのおじぎ・入場・退場のマナー。子どものはじめての本番に
まとめ
- 声楽のドレスは、見た目と同じくらい「歌いやすさ」が大切
- 袖ありのドレスは、肩や腕が気にならず、だれでも着やすい
- 袖ありをえらぶときは、腕を動かしてつっぱらないかをたしかめる
- 色は、顔色が明るく見えるか、曲や会場に合っているかで考える
- おなかと背中のまわり、すその長さ、靴の高さもたしかめる
- レンタルは手軽でべんり。返し方やきまりを先によく読んでおく
- 本番の前に一度、ドレスを着て歌ってみる
ドレスを着てステージに立つ日は、歌う方にとって特別な一日です。自分に合った一着で、のびのびと歌えるとよいですね。これから声楽をはじめたい方や、発表会のある教室をさがしている方は、こちらのページから近くの教室をさがしてみてください。歌の教室さがし練習してきた歌を聞いてもらいたい方は、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、ドレスを着て歌う動画で出てみるのもすてきだと思います。こどもの歌声グランプリ