心のこと・声かけ

子どもと歌詞を書いてみよう。初心者でもできる作詞あそびのはじめ方とやり方

更新日:2026年11月7日 ・ 書いた人:うみ

「子どもが、自分で歌をつくって歌っている」 「作詞って、子どもでもできるのかな。やり方がよくわからない」

お子様が、思いついたことばにメロディをつけて、楽しそうに歌っている姿を見たことはありませんか。じつは、それもりっぱな作詞のはじまりです。作詞は、むずかしい決まりを知らなくても、だれでもはじめられます。

わたしは、息子といっしょに、たくさんの歌のコンクールに出てきました。歌を歌うことと同じくらい、歌のことばにふれることは、お子様にとって楽しい体験になると感じています。

この記事では、お子様といっしょに楽しむ作詞あそびのはじめ方をまとめました。作詞の初心者のお父様・お母様でも、今日からできるやり方を紹介します。

作詞は、子どもにもできるの?

歌詞は「気持ちをことばにしたもの」

歌詞というと、むずかしく感じるかもしれません。でも、もとをたどれば「うれしい」「たのしい」「さみしい」といった気持ちや、見たもの、感じたことを、ことばにしたものです。

小さなお子様は、思ったことをそのまま口にします。その、まっすぐなことばこそ、歌詞のたねになります。大人が「上手な歌詞」を書こうとするより、お子様のほうが、自由にことばを出せることもあります。

作詞あそびで育つもの

作詞あそびをしていると、お子様はいろいろなことばにふれます。

  • ことばをさがす楽しさ
  • 自分の気持ちに気づくこと
  • ことばのリズムや、ひびきのおもしろさ
  • 「自分でつくった」という、うれしい気持ち

ただし、何かの力を育てるために、というより、まずは親子で楽しむ時間として考えてみてください。楽しいと思えることが、いちばん大切です。

作詞あそびをはじめる前に

「正しい歌詞」はない、と知っておく

作詞あそびでいちばん大切なのは、お子様のことばを、そのまま受けとめることです。ことばの順番がふしぎでも、意味がよくわからなくても、だいじょうぶです。「おもしろいね」「そのことば、すてきだね」と声をかけてあげてください。

道具はかんたんなものでいい

  • 紙とえんぴつ(字が書ける子は自分で、まだの子はお父様・お母様が書く)
  • 色えんぴつやクレヨン(絵をかきながらでもOK)
  • スマホの録音(歌ったものをのこしておくと楽しい)

ノートを1冊用意して「歌のノート」にすると、あとから見返す楽しみもふえます。

ステップ1 知っている歌の「かえ歌」からはじめる

メロディはそのまま、ことばだけかえる

作詞の初心者には、かえ歌がいちばんはじめやすい方法です。お子様がよく知っている歌のメロディをつかって、ことばだけを入れかえてみましょう。メロディが決まっているので、ことばの長さを合わせるだけで、歌になります。

かえ歌のやり方

  • まずは、もとの歌をいっしょに歌う
  • 1行だけ、ことばをかえてみる
  • かえたところを、いっしょに歌ってみる
  • うまく入らないときは、ことばを短くしたり、のばしたりする

たとえば、朝ごはんのことを歌にするなら、「あさの パンは ふわふわ」のように、目の前のものをそのまま入れてみるだけでも楽しくなります。

音の数を合わせるコツ

メロディの音の数と、ことばの数が合わないと、歌いにくくなります。手をたたきながら、ことばを1つずつ言ってみると、音の数をたしかめやすくなります。合わないときは「ふわふわ」を「ふわ」にする、「パン」を「パンケーキ」にするなど、ことばをかえてみましょう。

なお、かえ歌はおうちで楽しむぶんには問題ありませんが、動画サイトなどで公開するときは、もとの歌のきまりに気をつける必要があります。公開したいときは、自分たちでつくったメロディで歌うと安心です。

ステップ2 ことばあつめをする

テーマを1つ決める

かえ歌になれてきたら、自分たちだけの歌詞をつくってみましょう。まずは、テーマを1つ決めます。

  • 好きなたべもの
  • かっている生きものや、好きな動物
  • きょう、公園であったこと
  • 季節のこと(雨、雪、さくら、なつやすみ)
  • 家族やおともだち

テーマは、お子様が「これがいい」と言ったものにするのがおすすめです。

テーマについて、思いつくことばを書き出す

テーマが決まったら、思いつくことばを、どんどん紙に書き出していきます。たとえば「雨」なら、こんなことばが出てくるかもしれません。

  • ぽつぽつ、ざあざあ
  • かさ、ながぐつ、みずたまり
  • かえる、かたつむり
  • つまらない、でも ちょっとたのしい

音をあらわすことば(ぽつぽつ、ざあざあ)は、歌にすると、とてもリズムがよくなります。お子様が出したことばは、ぜんぶ書いておきましょう。

問いかけで、ことばを引き出す

ことばが出にくいときは、お父様・お母様が問いかけてみてください。

  • 「どんな音がする?」
  • 「どんな色?」
  • 「さわったら、どんなかんじ?」
  • 「そのとき、どんな気持ちだった?」

「正解」をさがす問いではなく、お子様が思ったことを、自由に言える問いかけが大切です。

ステップ3 短い歌詞に組み立てる

4行くらいの、短い歌詞にする

あつめたことばの中から、好きなものをえらんで、4行くらいの短い歌詞にまとめてみましょう。はじめから長い歌詞をつくろうとすると、たいへんです。短くても、りっぱな歌になります。

たとえば、こんなふうに組み立てられます。

  • あめが ぽつぽつ ふってきた
  • ながぐつ はいて おでかけだ
  • みずたまり ぴょんと とびこえて
  • かえるさんに こんにちは

くりかえしをつかう

歌詞の中に、同じことばをくりかえすところをつくると、おぼえやすく、歌いやすくなります。「ぽつぽつ ぽつぽつ」「ぴょん ぴょん ぴょん」のように、音のことばをくりかえすのもおすすめです。

終わりのことばの「ひびき」をそろえてみる

少し大きなお子様なら、行の終わりのことばのひびきを、そろえてみるのもおもしろいです。「ふってきた」「おでかけだ」のように、終わりの音が似ていると、歌ったときに気持ちよく聞こえます。むりにそろえなくてもだいじょうぶですが、気づいたら「おもしろいね」と伝えてみてください。

ステップ4 歌ってみる

メロディは、かんたんでいい

歌詞ができたら、歌ってみましょう。知っている歌のメロディにのせてもいいですし、お子様が思いついたふしで歌ってもいいです。お子様が鼻歌でつくったメロディを、そのまま生かしてみるのも楽しい方法です。

鼻歌から曲をつくるやり方は、こちらの記事にまとめています。鼻歌から曲をつくる。初心者でもできる、はじめての作曲あそび

録音してのこしておく

お子様が歌ったら、スマホで録音しておきましょう。あとで家族で聞いたり、何か月かたってから聞きかえしたりすると、うれしい思い出になります。

家族の前で発表する

できあがった歌は、家族の前で歌ってもらうのもすてきです。おうちで小さな発表会をひらくと、お子様の「聞いてもらえてうれしい」という気持ちが、次の歌づくりへの楽しみにつながります。おうち発表会の楽しみ方は、こちらの記事でも紹介しています。おうちで小さな発表会をひらこう。家族の前で歌う練習と、楽しくする工夫

年齢別の楽しみ方のめやす

3〜4歳ごろ

まずは、知っている歌のことばを、1つだけ入れかえるところから。お子様の名前や、好きなたべものを入れるだけでも、とても喜ぶことが多いです。字を書くのは、お父様・お母様がしてあげてください。

5〜6歳ごろ

テーマを決めて、ことばあつめをするところまで、いっしょに楽しめるようになってきます。短い歌詞を組み立てて、自分で歌ってみましょう。

小学生

自分で歌詞を書いたり、行の終わりのひびきをそろえたり、気持ちをこめたことばをえらんだりと、作詞らしい工夫ができるようになってきます。学校であったことや、友だちのこと、季節のことなど、テーマも広がります。

声をかけるときに気をつけたいこと

直しすぎない

大人から見ると、「こうしたほうがいいのに」と思うところがあるかもしれません。でも、お子様のことばを大人の考えで直しすぎると、作詞が楽しくなくなってしまうことがあります。お子様から「どうしたらいい?」と聞かれたときに、いっしょに考えるくらいがちょうどよいです。

くらべない

きょうだいやおともだちとくらべるのは、さけましょう。歌詞に上手・下手はありません。その子にしか書けないことばがあることを、大切にしてください。

作品を大事にあつかう

お子様が書いた歌詞を、ノートにはったり、かべにかざったりすると、「自分のことばを大事にしてもらえた」と感じやすくなります。

まとめ

  • 作詞は、気持ちや見たものを、ことばにすること。子どもでもはじめられる
  • はじめは、知っている歌のかえ歌からがやりやすい
  • テーマを決めて、ことばあつめをする
  • 4行くらいの短い歌詞に組み立てて、くりかえしをつかう
  • 歌ってみて、録音や家族の前での発表を楽しむ
  • お子様のことばを直しすぎず、くらべず、大事にする

お子様が自分でつくった歌や、好きな歌を、だれかに聞いてもらいたくなったら、こどもの歌声グランプリものぞいてみてください。オンラインの動画審査だけで出られて、幼児からシニア(65歳以上)までの8部門があり、ジャンルは自由です。講評とデジタル賞状がとどくので、お子様の歌のよいところを知るきっかけになると思います。こどもの歌声グランプリ

幼児小学生

つぎの一歩を さがす

あわせて読みたい