音楽の習い事のメリット。子どもにつながりやすい力と、つづけるコツ
「音楽の習い事って、どんなメリットがあるの?」 「習わせてみたいけれど、効果があるのかな」
お子様の習い事をえらぶとき、こんなふうに考えるお父様・お母様も多いと思います。スポーツや学習の習い事とくらべて、音楽の習い事のよさは、少し見えにくいかもしれません。
わたしは息子といっしょに、たくさんのコンクールに出てきました。そのなかで、音楽はうまい・へただけではなく、いろいろな楽しみ方がある習い事だと感じています。
この記事では、音楽の習い事のメリットについて、子どもにつながることのある力をまとめます。ただし、どの力も「習えば必ず身につく」というものではありません。お子様によって感じ方も、伸び方もちがいます。そのことも大切にしながら、つづけるためのコツもお伝えします。
音楽の習い事のメリットを考える前に
音楽の習い事の効果というと、「頭がよくなる」「集中力がつく」といった話を聞くことがあります。でも、こうしたことは、お子様によってちがいますし、音楽だけの力とは言いきれません。
いちばん大切なのは、お子様が音楽を楽しめているかどうかです。楽しくつづけるなかで、結果として、いろいろな力につながっていくことがある、と考えておくと、親子ともに気持ちが楽になります。
子どもにつながりやすい力
音をよく聞く力
音楽の習い事では、音の高さ、長さ、強さ、ひびきなどに耳をかたむける時間がたくさんあります。
- 先生のお手本をよく聞いて、まねする
- 自分の音と、伴奏の音を聞きくらべる
- ほかの人の声や楽器の音を聞きながら合わせる
こうした経験をくり返すことで、音のちがいに気づきやすくなることもあります。
ひとつのことに向き合う時間
1曲を練習するときは、短いところを何度もくり返したり、むずかしいところをゆっくり練習したりします。
レッスンや練習の時間に、ひとつのことに向き合う経験は、ほかの場面での集中にもつながることがあります。ただ、小さなお子様は、集中できる時間がもともと短いものです。長い時間がんばらせるより、短い時間を楽しく続けるほうが、お子様には合いやすいです。
コツコツつづける経験
音楽は、ある日とつぜん上手になるものではありません。少しずつできることがふえていく習い事です。
- きのうできなかったところが、今日はできた
- 1か月前の録音とくらべて、声がかわった
- はじめはひけなかった曲が、さいごまでひけた
こうした「少しずつ」の経験は、お子様が自分の成長に気づくきっかけになることもあります。
人前で表現する経験
発表会やコンクール、教室の中での発表など、音楽の習い事には人前で歌ったりひいたりする場面があります。
はじめはきんちょうするのが自然です。でも、何度か経験するうちに、少しずつなれていくお子様も多いです。人前で何かをやりとげた経験は、お子様の自信につながることもあります。
本番できんちょうするお子様へのことばかけは、こちらの記事にまとめています。本番で緊張する子へのことば。歌のコンクール前に親ができること
気持ちを音であらわす楽しさ
音楽には、うれしい、かなしい、わくわくするなど、いろいろな気持ちがこめられています。
- この歌は、どんな気持ちの歌かな
- どんなふうに歌ったら、聞く人に伝わるかな
こうしたことを考える経験は、自分の気持ちや、ほかの人の気持ちを思いうかべることにつながることもあります。
なかまといっしょに音をつくる経験
合唱団やアンサンブルなど、みんなで演奏する習い事では、ほかの人と合わせることが大切になります。
- 自分だけ目立とうとせず、まわりの音を聞く
- 合図に合わせて、いっしょに始める
- みんなでひとつの曲をしあげる
なかまといっしょに何かをつくる楽しさを知るきっかけになることもあります。
体をつかう経験
歌では、姿勢や息のつかい方を学びます。楽器では、手や指、足などを動かします。リトミックでは、音に合わせて体ぜんたいを動かします。
音楽は、体をつかう習い事でもあります。楽しく体を動かす時間になることもあるでしょう。
歌の習い事ならではのメリット
音楽の習い事の中でも、歌には次のような特徴があります。
- 楽器を用意しなくてもはじめやすい
- いつでもどこでも、口ずさんで練習できる
- ことばのある歌を通して、ことばの意味やひびきにふれられる
- 大人になっても、シニアになっても続けやすい
歌が好きなお子様には、おすすめしやすい習い事のひとつです。歌が好きな子の習い事については、こちらの記事でも紹介しています。歌が好きな子におすすめの習い事6つ。年れいと性格からえらぶ方法
年れいによって、感じやすいよさはちがう
音楽の習い事のメリットは、お子様の年れいによっても、少しずつちがって見えることがあります。ここでは、ひとつのめやすとして見てください。
幼児のころ
小さなお子様にとっては、音楽は「あそび」に近いものです。
- 音に合わせて体を動かす楽しさ
- 先生やお友だちと、いっしょに歌う楽しさ
- 「できた」とほめてもらう、うれしい気持ち
このころは、上手になることより、音楽が好きになることを大切にしたい時期です。
小学生のころ
小学生になると、楽譜を見たり、少し長い曲に取り組んだりできるようになってきます。
- 目標の曲にむけて、練習を重ねる経験
- 発表会やコンクールなど、人前に立つ経験
- 学校の音楽の授業や合唱で、習ったことをいかせる場面
学校の行事で歌ったり楽器をひいたりする場面で、習い事の経験がいきることもあります。
中学生・高校生のころ
部活動や勉強でいそがしくなる時期ですが、音楽が気分を切りかえる時間になることもあります。続けてきた音楽が、自分の好きなこととして心のささえになるお子様もいます。
気をつけたいこと
結果だけを求めない
コンクールの順位や、発表会での出来ばえばかりに目が向くと、お子様が音楽を楽しめなくなることがあります。結果はひとつの目安として受けとめ、そこまでがんばったことを大切にしてあげてください。
ほかの子とくらべない
同じ時期にはじめても、伸び方は人それぞれです。くらべるなら、ほかの子ではなく、少し前のお子様自身とくらべてみてください。
体にむりをさせない
歌の場合、長い時間歌いつづけたり、大きな声を出しつづけたりすると、のどがつかれてしまいます。のどの痛みやかすれが続くときは、むりをさせず、耳鼻科などのお医者さんに相談してください。
音楽の習い事を楽しくつづけるコツ
練習は短く、楽しく
おうちでの練習は、長い時間でなくてもだいじょうぶです。5分や10分でも、毎日少しずつ音楽にふれることが大切です。
できたことを言葉にしてほめる
「上手だね」だけでなく、「さっきより声がよく出ていたね」「さいごまで歌えたね」など、具体的にほめると、お子様も自分の成長に気づきやすくなります。
お子様の「好き」を大切にする
練習曲だけでなく、お子様が好きな曲を歌ったりひいたりする時間もつくってあげると、音楽がもっと身近になります。車の中や家事をしながら、家族でいっしょに歌うのもよいですね。
発表の場を楽しみにする
発表会やおうちでの小さな発表、動画にとって家族に見てもらうなど、聞いてもらえる場があると、練習の目標になります。
やめたい時期があっても、あせらない
どんな習い事にも、気持ちがのらない時期があります。そんなときは、少しお休みしたり、曲をかえたり、先生に相談したりしてみてください。
「なぜ行きたくないのか」を、お子様にやさしく聞いてみることも大切です。練習がむずかしすぎる、先生と話しにくい、友だちと遊ぶ時間がほしいなど、理由がわかると、できることが見えてくることがあります。お子様の気持ちを受けとめながら、いっしょに考えてあげてください。
まとめ
- 音楽の習い事のメリットは、お子様によって感じ方がちがう
- 音をよく聞く力、ひとつのことに向き合う時間、コツコツつづける経験などにつながることも
- 人前で表現する経験が、自信につながることもある
- 歌は楽器がいらず、大人になっても続けやすい
- 結果だけを求めず、ほかの子とくらべない
- 練習は短く楽しく、できたことを言葉にしてほめる
- のどの痛みやかすれが続くときは、お医者さんに相談する
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